ポケモン第二世代対戦シミュレータ「ジムリーダーの城」の対戦考察Wikiです。各所に散らばった考察をまとめ上げ、より考察を深めます。

梨割理論とは、ナッシー流しとしてナッシーを用いることが合理的であるとする論である。
stoic氏が提唱した論であり、原文はこちらである。
https://stoic4486.hatenablog.com/entry/20160129/14...
 
ここでは、梨割理論の内容を解説した上で、どのようなナッシー対策が有効なのかを考えたいと思う。
 

ナッシー流しとしてのナッシーが優秀な理由

下記の理由が挙げられる。
 

ナッシー受けとしての性能が高い

宿り木無効で、サイキネも4発耐える。
4発耐えるということは、PBS環境なら眠り粉からのサイキネで永眠という可能性は低く、1回は行動できる。
しかし2回眠らされると永眠の可能性が現実味を帯びる。
 

相手の交代先のポケモンに圧力がかかる

粉、宿り木、サイキネの存在により流しが困難で、ナッシー自体が決定力になり得る。
寝言ファイヤーやバンギラスのようなポケモンでは流石に止まってしまうが、粉や宿り木でサポートすることで、他のポケモンから展開するのが容易になる。
 

ナッシー流しナッシーの例

下記のようなサイクルを想定する。プレイヤー1が先に交代を行う2対2のサイクルである。
 
プレイヤー1ポケモンA対プレイヤー2ポケモンA
↓ プレイヤー1交代
プレイヤー1ポケモンB対プレイヤー2ポケモンA
↓ プレイヤー2交代
プレイヤー1ポケモンB対プレイヤー2ポケモンB
↓ プレイヤー1交代
プレイヤー1ポケモンA対プレイヤー2ポケモンB
↓ プレイヤー2交代
プレイヤー1ポケモンA対プレイヤー2ポケモンA

……
 
ここで、プレイヤー2ポケモンAとプレイヤー1ポケモンBがナッシーであると仮定する。
このプレイヤー1ポケモンBが、ナッシー流しのナッシーである。
プレイヤー2のナッシーをプレイヤー1のナッシーは安定して流せる。
また、プレイヤー1のナッシーを流しに行くのはプレイヤー2ポケモンBであるが、プレイヤー2ポケモンBに対して粉、宿り木、サイキネで圧力をかけられる。
よって、プレイヤー1側が有利になることが多いのではないか、とするのが梨割理論である。

なお、サイクルが回っているため半ば自明であるのだが、原則としてプレイヤー1ポケモンAはプレイヤー2ポケモンA(ナッシー)に役割を持たれるポケモン(ナッシーに弱いポケモン)であり、プレイヤー2ポケモンBに対しては役割を持つポケモン(ナッシーの隣のポケモンには強いポケモン)である。プレイヤー2ポケモンA(ナッシー)はプレイヤー1ポケモンAに対して役割を持っているため、プレイヤー1ポケモンB(ナッシー)に1対1交換等の形で機能停止に追い込まれるわけにはいかず、プレイヤー1ポケモンB(ナッシー)から逃げる羽目となる。
具体例としては、プレイヤー1ポケモンAとして5010万ボルトゲンガー、プレイヤー2ポケモンBとして50エアームドを思い浮かべるとわかりやすいだろう。

疑問点

プレイヤー1ポケモンAやプレイヤー2ポケモンBがどのようなポケモンなのかによってどちらが有利なのか変わる、というのは揚げ足取りなので置いといて、一番本質的な疑問点は
「ナッシーに対してナッシーを後出ししたら、後出ししたナッシーの方が不利なのではないか」
という疑問点である。
 
同型のナッシーが普通に殴り合っただけでは、ナッシー流しとして出したナッシーの方が不利である。
それを解消するのが大爆発である。
前述した通りナッシー流しとして出したナッシーは1回は動ける可能性が高く、その1回で大爆発を使えば相手のナッシーを確1で倒すことができる。
相手のナッシーと1対1交換すればプレイヤー1が有利になる(プレイヤー1ポケモンA対プレイヤー2ポケモンBはプレイヤー1有利)ため、大爆発を使うことでナッシー流しとして機能するようになる。
(非常に重要な前提だと思うのだが、当たり前すぎるのかstoic氏の文章には明記されていない)
 
大爆発を使った流しということは大爆発のターンを読まれて交代されると対策にならないが、大爆発のターンを読む≒催眠が何ターンで解けるかを読むなので、単純に考えると読まれる確率は25%である。
その交代を読んで大爆発しないという選択もあるので、高い確率で1回は流せると考えて良いだろう。
 
しかし、眠り粉宿り木サイキネ大爆発のようなテンプレ型ではなくナッシーミラーを意識した型を考慮する場合は、話が大きく変わってくる。
考慮が必要なナッシーとしては、めざ炎やヘド爆(確3なので眠り粉から永眠の可能性がある)、眠り粉リフ薄荷(大爆発を耐えられる可能性がある)等があるが、やはり一番大きいのはめざ虫(確2)の存在だろう。
ナッシー流しのナッシーがめざ虫を持っていれば大爆発せずにナッシー流しを遂行できるが、逆にナッシーを出される側のナッシーがめざ虫を持っている場合は、ナッシーでナッシーを流すことができなくなってしまう(たとえめざ虫ナッシーで流しに行ったとしても)。
 
以上の通り、ナッシーをナッシーで受けるという発想は、相手のナッシーがナッシーミラーを意識した型である可能性まで考慮すると不安定であると言える。
 

有効なナッシー対策

ここまでの考察をまとめると、
  • ナッシーをナッシー以外のポケモンで受けようとすると、ナッシーに突破されるか、ナッシーにサポートされて他のポケモンから展開されやすくなるかのどちらかになることが多い。
  • ナッシーをナッシーで受けようとすると、相手のナッシーがナッシーミラーを意識した型の場合に突破されてしまうリスクがある。
ということが言える。
 
細かい話を置いておいて一般論を一言で言うと、「ナッシーを後出しで受けるのは危険」と言うことができるだろう。
ナッシーに対しては、対面有利を取ったり無償降臨をさせないようにしたりして徹底的に釘付けするのが基本と考えた方が良いだろう。
 
梨割理論に従いナッシーをナッシーで受けたいのであれば、交代読みやサポートで釘付けを突破された時のみナッシーをナッシー流しとして出す、という形を筆者はお勧めする。
ナッシー流しのナッシーを崩壊させるめざ虫ナッシーも、他のポケモンで致命傷を与えられたり催眠対策(寝言持ちor薄荷奇跡持ちで1ターンでナッシーに致命傷を与えられる)を施されていたりするなら、ナッシーへの交代を読んでめざ虫や眠り粉を打つことが難しくなる。交代際にこれらの技を打たれなければほぼ五分に持ち込めるので、釘付けをしっかり行っていればめざ虫ナッシーをナッシーで流せる可能性も高まる。
この形であれば、梨割理論で確度の高いナッシー対策を実現できるだろう。
 

ミラー対策の爆破が不要になるという観点

梨割理論のメッセージの一つとして、「ミラー対策の爆破が不要になる」というのもあると考えられる。
 
これまで見てきた通り、ナッシーが(大爆発抜きの)ミラーで強い型なのであれば、ミラーに弱い方のナッシーが大爆発して1対1交換を狙うことになる。
自分のナッシーが大爆発を持っていなくても相手の方から大爆発してくれるので、ミラーで強い型のナッシーはミラー対策で大爆発を持たせる必要が無くなる。
そのため、眠り粉宿り木サイキネめざ虫のような型で採用し、カイリキー等の横で決定力を出す、という使い方をしてもミラーに弱くならずに済む。
 
ナッシー以外のポケモンだと、カビゴンがわかりやすい。
カビゴンのレベルを55に引き上げればレベル50カビゴンとのミラーで強くなるし、ミラー対策の自爆を持たせる必要は無くなる。
例えば、自分が50リフ眠る薄荷サンダー(控え55鈍い寝言カビゴン)で、相手が50鈍い自爆カビゴン(控え55フルアタカイリキー)の場合、相手の50カビゴンに55カビゴンを後出しして相手の55カイリキーに負担をかけるような立ち回りが可能になる。50カビゴンが自爆で55カビゴンと1対1交換したとしても、サンダー対カイリキーとなり自分の方が有利になる。
自分の55カビゴンには自爆を持たせる必要がないので、鈍い寝言のような汎用性の高い型での起用が可能になる。

このページへのコメント

「ミラー対策の爆破が不要になるという観点」を追記しました。

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Posted by  nanashi_a nanashi_a 2019年09月24日(火) 23:53:14 返信

表現を全体的に見直しました。
内容は変えていません。

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Posted by  nanashi_a nanashi_a 2019年08月14日(水) 23:23:50 返信

プレイヤー2ナッシーはプレイヤー1ポケモンAに対する役割を持っている(プレイヤー1ナッシーに対してプレイヤー2ナッシーを捨てる動きができない)ことを明記。
この認識がないと今のPBSスレの流れがわからないので。

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Posted by 名無し 2018年10月17日(水) 00:05:52 返信

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