岡山大学の抱える問題点を告発し、大学執行部による懲戒処分の背景を解説します。

11月1日 森山・榎本両教授への緊急インタビュー(2)懲戒処分停止仮処分第1回審尋を終えての感想


Q 審尋はどのようなものだったのでしょう?

最初に、皆様のご支援には大変感謝しています。ありがとうございます。このホームページをご覧になった全国各地の大学の先生方から激励を多数いただいています。まずは御礼申し上げます。
さて、懲戒処分が実施されて約1か月間、最初は大変落ち込み、つらい精神状態が続いていました。しかし、支援者の方々や弁護士の先生方、家族の励ましもあり、10月30日の仮処分審尋に向けて万全な準備をしてまいりました。30日の審尋では、ご担当の裁判官は、非常によく証拠類と書類をお読みになられていることが容易にわかる、綿密で明確な審尋でした。私たちも非常に真摯に臨むことができたと思っています。また、この審尋を通じて、私たち自身も明確な争点の整理ができました。裁判官と大学側の弁護士の先生方のやり取りをうかがい、大学の懲戒処分事由の構築の不備と不当性を一層強く認識しました。具体的には申し上げられませんが、大学の弁護士の先生方の主張を拝聴した中で、ご担当の弁護士の先生方には、事実関係についての大きな誤認が含まれていることを感じました。ハラスメント行為とされた事象に関する事実関係を理解されておらず、驚いたというのが本心です。私たちが提出した多数の証拠、大学から提出された多数の証拠を読み比べ、ほぼ同一の内容として容易に導き出せる時系列や判断を、大学側の弁護士さんが誤認されていることも明らかになったと思います。審尋には、ハラスメント防止委員長で、懲戒委員会の委員でもいらっしゃる副学長の宮本先生が臨席されていましたが、ハラスメント防止委員長自身にも大きな事実誤認があることが確認され、どのような調査や審議をやって、懲戒に至ったのか、大きな疑問を感じました。今後は今回の審尋を受けた書面を早急かつ丁寧にまとめて、仮処分を認めていただくよう、一層、精進してまいる所存です。

Q 私たちのホームページに対する反響をどのように思われますか?

正直驚いています。これほどまで多くの方、11万アクセスですか、こんなに多くの方に情報をお届けいただき、報道以上の反響には大変感謝しています。また、このホームページを通じて、大学内の事情が手に取るようにわかるので、ありがたく拝見しています。30日の審尋では、大学側の弁護士の先生が学生の指導に心配はないといわれましたが、実際には、私たちの研究室の学生を中心に、多くの学生から、支援の言葉や、帰ってくるのをお待ちしているという激励をプライベートでもらっています。彼らの弁を聞くと、大学からは何もケアされず、心配した周りの先生方が必死で相談にのってくれいること、早く帰ってきてくれないだろうか、私たちが毎日どのように過ごしているのだろうかと思いながら、大学からの重圧に恐怖しているといいます。本当にこれを聞くと心がつぶれる思いです。この岡山大学における無責任な暴挙に耐える学生や私たちの研究室のスタッフを是非ご支援いただきたいと思います。
私ごとながら、私たちの個人的な生活についても少しご報告させてください。私たちの生活の主柱は大学からの給与です。これを失い、私たちとその家族は、大変に苦労をいたしております。大学の事務は、年金や保険料の支払いも放棄したので、すべて自分で振込をしなくてはなりません。もちろん多少ながら私たちも蓄えがありますが、支援者の方々に援助していただくような状況に追い込まれています。私たち自身だけでなく、家族の心労もピークに達し、どうしても大学の懲戒処分への恨み節が毎日口から出てしまう状態です。一刻も早く、仮処分をお認めいただき、大学に復帰し、研究生活に戻りたいと思っています。岡山大学の未来を創る会の皆様、このホームページをご覧になってくださる皆様の一層のご支援をよろしくお願いいたします。

Q 今後の予定を教えてください

 仮処分については、裁判官や弁護士の先生方の多忙もあるのでしょうが、それほど速く進むものではないようです。なるべく早い時期に仮処分の決定を受けて、復帰したいと考えています。今後の予定は、30日の審尋を受け11月末までに新たな書面を双方で裁判所に提出し、裁判官が書面を読み込み、次回の審尋の有無を判断するということです。場合によっては書面のみで、仮処分の有無を判定すると聞いています。

Q 最後に先生方の研究室の学生さんやスタッフ、薬学部やそのほかの支援者の方々におっしゃりたいことはありますか?

はい。30日の審尋の陳述書として、榎本が裁判所に提出しました森山、榎本の審尋に向けて感じることについてまとめました文書があります。これを2人からのメッセージとしてお渡しします。ホームページに掲載いただくと大変にありがたく思います。

(お預かりしたメッセージ)
審尋に向かう心境
                        平成26年10月29日 
森山芳則
榎本秀一
私たちは、基礎科学の研究者として、生命科学分野を中心に研究を推進してきました。私たちに対して与えられた研究成果の評価は高く、受賞数、論文数、研究費の獲得額などからも国内外において、科学に対する真摯な態度をお認めいただいているものと自負しています。また、かかる研究に対する真摯な姿勢は、指導する学生やスタッフからも多く支持され、岡山大学薬学部の中でも学生の人気が高い研究室として、その研究環境を保持してきています。私たちの指導してきた学生は、他の研究室とは異なり、大学や企業の研究機関の研究者に従事する者も多く、研究者輩出のメッカとも言える状況を常に保持してきました。
この研究や教育に対する情熱はいささかも変わらない中、古い体質と改革を望まない停滞した薬学部を変革するため、私たちは誠心誠意、取り組んできました。この結果として、多くの若く優秀な研究者を岡山大学薬学部のスタッフとして迎え、古い体質と停滞した人事の刷新、国立大学薬学部としての地位向上に資する改革に成功してきたと言えます。岡山大学薬学部をすばらしい環境に変革させることは、とりもなおさず学生の利益であり、国民、社会への還元であると考えましたので、自信を持って改革に取り組んできました。一方で、改革の過程で、既得権益を失った、あるいはこれから失う可能性のある複数の教員に対して、改善を促す努力をしてきたものの、既得権益を死守したい教員からは強い反発を受けることになりました。さらには、予算の不正執行、研究論文のねつ造、博士論文の剽窃など、驚くべき事態が次々に見つかり、それらを一つ一つ丁寧に調査し、改善に奔走してきたわけです。
私たちは森田潔学長らの大学執行部も賛同し、応援してくれるものと信じて疑いませんでしたが、実際にこれらの不正行為について報告、告発を行うと、隠蔽や不当な妨害、圧力をかけるという信じがたい対応を受けることとなりました。さらに、この妨害の果てに、私たちの行ってきた改革に反対する薬学部教員が、私たちの改革をハラスメントと訴え、大学執行部と結託し、このような懲戒処分に至っています。
大学の行った処分の影響は、本来あってはならない不安や失望を惹起しています。すなわち、それは私たちの研究や指導学生、スタッフの人生にも多大な影響を与え、耐えがたい苦痛の連鎖を生んでいます。私たちは、私たちの考える社会正義を実現するためとはいえ、学生やスタッフの皆さんに大変なご迷惑をおかけして申し訳ない気持ちでいっぱいであります。私たちは科学者として真摯に研究にいそしんできました。私たちは研究に対する不正を憎み、国税を費消して研究に従事するものの義務を深く自覚してきたつもりです。少なくとも私たちの行動は、岡山大学薬学部のためにとったものであり、私たちの思う矜持に反することなく、研究に向き合い、薬学部の不正に対峙してきました。このような私たちの気持ちに対して懲戒処分という暴挙で対抗した大学に対しては、憤懣やるかたない気持ちでおります。
折しも世間では研究不正が様々な研究機関で問題となっておりますが、岡山大学における私たちの行動が、研究倫理を取り戻し、高潔な学問の府としての大学の権威を回復する先鞭となることを祈っております。

10月7日 森山・榎本両教授への緊急インタビュー(1)

Q1 平成26年9月26日の懲戒処分停止の仮処分申立以降の状況を教えてください。
 来る10月30日、岡山地裁での審尋が行われることが決まりました。それに向けての準備を行っています。すでに、9月26日、申立の時点で2人で数百ページにのぼる反論と薬学部教授会などの議事録を提出し、森山4項目プラス1、榎本10項目のハラスメント認定の誤りを明らかにしています。また、こうした資料の精査の過程で判明した事実は、大学側の主張を崩す上では十分な量であると認識しています。いままでの判例では、懲戒処分が取り消される場合には、以下のような条件があります。
1)懲戒処分の前提となる非違事実に誤認がある場合
2)目的違反、動機違反がある場合
 そこで、これに沿って、森山4項目プラス1、榎本10項目について、精査しておりますが、全ての項目について、認定されたハラスメント事案の誤認が明らかにされつつあります。
 10月30日の審尋では、正々堂々とこうしたことを主張します。裁判所も公正なご判断をして戴けると信じています。
 また、2)目的違反、動機違反についてですが、報道等でも既に指摘されていますが、博士論文不正、研究不正の告発に対する大学側の報復処分ではないのかとの疑問が生じています。これについては、学長が9月26日の臨時薬学部教員会議で、私たち2人が民事や刑事で訴えを起こしたことや、マスコミのインタビューに応じたことなどを取り上げ、「これ以上看過できない」、「私の責任で懲戒処分した」と述べていると聞いています。まさに、目的違反、動機違反に抵触していると思います。こうした点についてもこれから明らかにしていきたいと考えています。

Q2 薬学部、大学執行部に対してはどのようなお気持ちですか。
 薬学の学生や先生方をこのような事態に巻き込んでしまい、ご迷惑をおかけしていることについては、内心忸怩たる思いで、申し訳ない気持ちでいっぱいです。特に研究室の学生やスタッフの苦労は並々ならぬものでしょうし、学部の学生さんにも講義などでの混乱をきたし、ご迷惑をおかけしています。
 この責任は博士論文不正隠蔽による告発から発したものです。このような公益通報者に対する懲戒処分は、全国の大学でも初めてのことであり、岡山大学の恥でもあります。一日も早く、岡山大学を正常化し、全国の大学の手本になるような大学にしていきたいという思いでいっぱいであります。学長と大学執行部は、自らが岡山大学に対する信頼を損ね、その価値を毀損していることを認識し、こうした事態を招いた責任をとるべきだと思います。

Q3 お二人に対する支援の動きはあるのでしょうか。
 全国の大学の教職員、および教職員組合、労働組合からご支持や励ましをいただいています 1)。大変感謝しております。既に岡山大学だけの問題ではなく、全国規模の問題として注目を集めているように感じています。薬学部以外の学部の教授や、大学における不正に声を上げる学生たち、経済界、高名な卒業生の方からも応援のお言葉をいただいております。大変ありがたいことです。
 特に岡山大学の未来を創る会の皆様と、ホームページには、10日間で3万件ものアクセスがあったそうですが、社会からも大きな反響があることについて、大変勇気付けられる思いです。今後ともご支援よろしくお願いいたします。

1) このホームページへのご支援や応援は、毎日多数にわたっています。応援やご支援の声は、森山教授、榎本教授に随時、お伝えしています。なお一層のご支援と応援をお願いいたします。

このページへのコメント

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Posted by 名無し 2016年05月25日(水) 20:08:13 返信

天の声さん
とある労働組合で法律関係のことを担当している技術開発者と申します。少なくとも私が収集している労働裁判の判決で、今回の岡山大学のような理由の解雇を正当と認めた例を知りません。つまり、法廷闘争では勝てると予想しています。
 唯一懸念があるのは、憲法第23条の「学問の自由」を守るために、大学の人事については大学内の決定を尊重するという立場をこれまで司法がとってきたことにあります。
 大学が教授の先生方の合議制で営まれていた時代には、今回のようなことは起こらなかったのですが、今の文部科学省は大学の合議制を破壊して学長の権限を強化する施策をとっていることに今回の事件の背景があります。
そのあたりを司法がどのように判断するか、に注目しています。

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Posted by 技術開発者 2016年05月13日(金) 11:54:22 返信

>天の声様
 「森山先生を支援する会」の代表、小波先生によると、森山先生はすこぶる意気軒昂だった、とだけ申し上げておきます。
 別に森山先生は軟禁されているわけではないので、時が来れば、ご自身で進捗は報告なされるのではないか、と思います。

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Posted by 科学誌印刷業者 2016年05月06日(金) 23:00:47 返信

Yahooの知恵袋に出ていました

世の中は、おかしい。

悪を告発した正義の人間が、告発された悪人の逆襲で被害を被っている。
2012年に岡山大学薬学部の正義の味方の榎本教授、森山薬学部長が医学部の槇野博史教授の研究論文の不正を告発しました。しかし、槙野と、その味方の森田潔学長の逆襲に合い、教授職を免職されました。今、法廷闘争しているらしいですが、どちらが勝ちそうか詳細を御存知の方はおられませんか? 文部省は何をやっているのですか?槙野や森田潔学長を処分するとか、岡山大学医学部の研究費を減らすとか、対応しないのですか?

榎本元教授、森山元薬学部長を支援する方法はないのですか?

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Posted by 天の声 2016年05月06日(金) 11:05:43 返信

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