- 第4日 シルバンの月
エッジ、それは幻覚の産物、妄想の住人。ヴェロニカの頭の中だけにこそ生きる、実在しないキャラクターだ。
それがエッジの正体。
むふふふ、自然体の私には理解できないからくりだ。
頭の中にしかいないなんて、思い出以下ではないか!
ああ、混乱する、こんな夜だから岩に触れよう。
岩がいとおしい、岩よ、カタマリとなってのしかかれ!
- 17日 タムズの月
岩にうずもれ、せまり来る死に向き合ったのだ。
死の扉を開いた時に、ウワサのエレミヤが私に憑いた。
私はエレミヤそのものとなり、いくつかの言葉を得た。
しかしその直後に、私は岩から解放された。
生気を取り戻した私は、エレミヤの言葉を忘れた。
エレミヤとは存在しない、いわば死のシンボルなのだ。それを私は身をもって知った。
深く記憶にきざもう。
- 22日 テベスの月
いろんな人間のおこないが手に取るように見えた。
なかでもダークマンの名を呼ぶ少年にはおどろかされる。感動すら覚える。
あの少年、コスマスは作り主だ。すばらしい!
ダークマンは、心の友である。私にもあのようなことが、できるのであろうか。
念じて念じて、やがて友が現れてくれるのであろうか。
苦しみから逃れるだけではいけない。私はまた学んだ。