極めて容赦のない描写がメインになりますので、耐性のない方、および好きなキャラが残酷な目に遭うのがつらい方はご遠慮ください。

涼宮ハルヒの絶望


 先週末、死に逝く鶴屋さんを汚し、土日に思う存分みくるを交えた、いわゆる3Pというヤツを楽しんだ俺であったが、
流石に鶴屋家の存在を思い出し昨夜は寝つきが悪かったというものである。
そして翌日! 俺を待ち受けていたのは物憂げな、いつもどおりの月曜日であった。
変わらない友人、変わらない教師、変わらない背後の陰鬱な空気をまとった団長ことハルヒ。
いや、ハルヒのまとった空気の重さが目に見えて増していることが、先週との差異か。
みくるが『事故死』して以来、SOS団は開店休業状態が続いていた。
俺はハルヒに付き合う訳がなく、長門も古泉も積極的な接触を試みることもない。
時折、ハルヒが何か言いたげな、いや、何か言いかけることはあっても俺は聞く耳を持たん。

 退屈極まりない授業が続き、昼になると国木田と谷口が足早に寄ってくる。
「おい、キョン。 ホントなのかよ」
一体なんの話だ、谷口。
「鶴屋さん、自殺って、噂だけどさ」
声を潜める国木田とは対照的に谷口が愚言を垂れ流す。
「マジかよっ………くぁーっ、勿体ねぇっ…死ぬならその前に俺が、こう、性のイロハをよぉーっ!」
クラス中の女子の殺意の乗った視線をものともしない精神力は………いや、狂っているだけか、谷口よ。
谷口の、手帳から取り出した鶴屋さんの盗撮写真に頬擦りする変態そのものの姿を見ないようにしながら
「やっぱり朝比奈さんのことがショックだったらしいよ、ずっと休んでて、ついに後を追って…って」
国木田が告げる噂を、俺の背後、ハルヒは聞いていたらしい。
振り返った視界の端、喧騒から逃げるように去っていくハルヒの後姿がわずかに見えた。

午後、腹が満たされ至福の昼寝タイムを優雅に楽しんでいた俺を現実に連れ戻したのは携帯のメール着信バイブだった。
   『話を聞いてください』
ただ一言、それも「ください」と来やがった。
いつものハルヒらしくない、殊勝さを感じさせようという魂胆が見え見えの語尾………
とまで考えて俺はハルヒへの敵愾心の強さに我ながら恐れ入った。
 いいだろう、聞いてやろうじゃないか、みくるを殺した女の言い訳を。
放課後、俺はSOS団部室へと足を向けていた。


 部室に入るのは、みくるが『事故死』して以来だった。
陰鬱な空気が立ち込める室内、ハルヒは団長席に座ったまま入ってきた俺を一瞥すると床に視線を落とした。
俺もハルヒから視線を外し、室内に目を向ける。
壁のハンガーラックには、みくるの様々なコスプレが掛けられたままで、
そばの机にはみくるがお気に入りだったティーセットが所在無げに置かれている。
もう、みくるの淹れてくれたお茶を飲むことは叶わない………と郷愁の念に耽る俺の気持ちを耳障りな声が掻き乱しやがった。
「ごめんなさい………わたし、みくるちゃんのこと………」
座ったままスカートを握り締めて言葉を搾り出すハルヒが全て言い終わる前に言葉を重ねてやる。
「どうしてみくるを殺したんだっ!」
ハルヒの肩がビクッと震える。
「ち…ちがうの…そんなつもりじゃ…みくるちゃんを殺そうなんて…わたし…」
ほぅ、ということは我らが団長様は無意識のうちに団員をその手で階段から突き落として殺したということか、恐ろしい話だ。
この期に及んで言い訳を続けようというハルヒに心底嫌気がした俺の辛辣な言葉にハルヒが黙り込んだ。

どれぐらいの時間が経ったのか、正確なところはわからん。
俺が、みくるの所にティーセットを持っていってやろうと思案している程度の時間の後、ハルヒが口を開いた。
「わたしが死ねば良かったのよね…」
らしくない言葉に顔を向けた俺をまっすぐ見つめ、危うさを感じさせる笑みを浮かべたハルヒが続ける。
「わたしが死ねば、キョンも、みくるちゃんと幸せになれて、鶴屋さんだって苦しまなくて、みんな、みんな………」
言いながら立ち上がったハルヒが俺の背を押して廊下へと押し出した。
「ありがとね、キョン。 話を聞いてくれて」
一方的に言うだけ言って、ハルヒは部室のドアを閉め、御丁寧に鍵まで掛けやがったが俺が鍵を持っていることを忘れてやがるんじゃないか、あいつ。

まったく訳がわからないのはハルヒの常だといっても俺はしっくり来ない気持ちを抱えたまま荷物を取りに教室に戻っていた。
部活だなんだと無人の教室でしばし部室でのことを思い返してみても、これといってなにも思いつかん。
ぐだぐだ考えてみても思いつかんものは思いつかんとと思い立った俺が校門を出ようとしたときだった。
携帯がメールを受信した。
案の定、ハルヒだ。
件名 なし、本文は、と。

 『ずっと           好きでした』

ヤバイ。
なにがどうとは言えないが、ハルヒとの付き合いで鍛えられた俺の本能が最大音量で警告を発していた。
なにか良からぬ事態が進行していることを直感で理解した俺は全速力で走り出していた、向かうはSOS団部室だ。


「ちょっとだけ、よろしいですか」
もどかしく上履きに履き替えようとする俺に声を掛けてきたのは眉間にシワを寄せた古泉だった。
「お帰りのところ済みません。鶴屋さんの件、ご存知ですね」
まぁな、俺以上によく知る奴もいないだろう。
「鶴屋家の内紛まではご存じないと思いますが」
内紛だと?
「鶴屋さんを次期当主にと推していた主流派が、彼女の死により力を失ったため相対的に反主流派が取ってかわりました。」
よくわからんが、つまりどういうことだ。
「表向き、鶴屋さんは病死と発表されていますが実際は異なるようでして。」
そこまで言って古泉は周囲を窺い更に声を潜め、
「朝比奈さんの後を追っての自殺という噂もありますが、どうやら真相は何者かに乱暴され殺害されたらしい、と。」
まぁ、そこまでは俺も知っている訳だがそうとはおくびにも出さず古泉に先を促す。
「次期当主が殺され、主流派―鶴屋さんの母上が先程『自害』されたらしいというのが機関からの最新情報です。 今後、機関と鶴屋家との関係がなくなるであろうとの推測付きで。」
で、鶴屋さんを乱暴したという奴についてはどうなったんだ。
「下手人については恐らく不問となるでしょう、これ以上騒ぐのは反主流派にとって特はありません。 件の別荘も既に禁足地とされた模様です。」
つまり、無罪放免ということ、か。
「そういうことになりますね」
フム、意外な展開で俺の心配事の1つがあっさりと消えてしまったものだ。
「それと、もうひとつ、よろしいですか。 涼宮さんの件です。」
そう、俺もそれが気になっていたところだ。
「先程から様々な規模の閉鎖空間が不規則に発生しています、恐らくは涼宮さんの不安定な心情を反映してのことと思いますが。」
あいつが不安定なのは今に始まったことじゃないとも思うんだが。
「かつてなかった不安定さです、鶴屋さんの件の影響であるのは確かでしょう」
あいつも少しは反省しているってことか。
「機関も厳戒態勢を敷いています、貴方も気をつけてください」
いつになく真剣な眼差しで俺を見据え(俺はソッチの気はないので別にうれしくはないが)古泉は去っていった。
何が起こってもおかしくはない…か、それはハルヒの通常運転ではないのか?などと考えながらも俺はSOS団部室に辿り着いていた。
我ながらよく訓練された部員であると感心しつつ鍵を差し込みドアを開けた俺の視界に写ったのは窓に寄りかかって俯いたハルヒの姿だった。


「………ぐぇっ」
窓を背にした、逆光のせいでハルヒの表情が良く見えない俺が目を細めて凝視したその先で、
ハルヒがビクッと肩を震わせ奇妙な声をあげた。
なにかが進行していると直感した俺は後ろ手にドアを閉じ、鍵を掛けてハルヒに近づいていくが
ハルヒの奴は俺に目もくれず首元を掻き毟っていやがった。
「………うぇっ………っ!」
隣に立った俺に気付いたハルヒが、赤みを増した顔を挙げ目を見開いた。
よく見てみれば窓枠に制服のリボンが結び付けられ、その先がハルヒの首に巻きついていた。
そう、こいつは今まさに首を吊っているというわけだ!
みくるを殺しておいて自分は人知れず死のうとは全く、本当にフザケていやがるぜ。
と、俺の蔑みの視線がハルヒの胸元に妙なものを捉えた。
身長差、首を吊っている姿勢、そして苦痛にもがいて乱れた襟元という要素があいまった結果、
目に映ったその紙片―――遺書か。
どうせ都合良く言い訳を並べ立てただけだろうそれを、俺はハルヒの胸から抜き取って驚愕した。
なんと、紙片は写真―――いつ隠し撮りしたのか、俺のだ―――を持って死のうとしていたのである。
まったく油断も好きも無いとはこのことだ、俺は写真を回収しハルヒに目を向けた。

だらしなく開いた口の端から涎を垂らし、両腕を力なく垂らしてはいるものの、
ハルヒはまだ(震えながらも)壁に背を押し付けて立っていた。
もちろん、このまま放っておけばそうは保たないことは見て取れた。
武士の情けだ、このまま死なせてやろう………などと俺は思わん。


ハルヒを悠長に苦しめる時間は無かった。
俺は正面からハルヒのスカートを捲り上げ下着をずらして一気に貫いていた。
「っ………」
ハルヒが目を見開いて俺を見つめ、その両手が自分の腰をつかむ俺の手に爪を立てようとしたが諦めたらしい、
力なく腕を垂らしハルヒは俺に犯されることを選んだ。
俺が憎しみのままに突き立てる度に、みくるには及ばないものの大きいといえる胸が弾み、ハルヒの頭がガクガクと揺れる。
最早、強気なSOS団 団長の姿はなく、ただ犯されるだけの、ハルヒがそこにはあった。

時間を掛けるつもりはなかった。
ただただ力任せに突き立て、最高潮に達したその瞬間、俺はキツく締め付けるハルヒの中に憎しみを注ぎ込んでやりながら
ハルヒの背に腕を回し一気に抱き寄せた。
窓枠が不穏な音を立てて軋み、ハルヒの首から致命的と思える鈍い音が響き、ハルヒの中が痛いほど締め付けたのを最期だった。

荒い息をつく俺の視線の先、床に散ったハルヒの鮮血が上からそそがれた液体で薄められていった。
犯されながら死んで、漏らしているところを目撃される。
だらしなく開いた口から胸に涎を垂らし、下着がずれて胸も露にしたまま首を吊った姿。

正直言って、まだまだ苦しめてやりたかったが良しとしよう。
惨めな姿をさらすハルヒを放置し、俺はSOS団部室を後にした。


涼宮ハルヒの絶望         おわり
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