極めて容赦のない描写がメインになりますので、耐性のない方、および好きなキャラが残酷な目に遭うのがつらい方はご遠慮ください。

2 :暇人 ◆R5GSeiYY :02/04/07 22:02 ID:w3HzC8R6
まずは、ROM選様に謝意を送らせて頂きます。
こちらのテンプレでは大変お世話になりました。

景気づけと言う事で、早速ですが私の拙いSSを
寄稿致します。



<新世紀エヴァンゲリオン>

『神は天にいませり、世は全てこともなし』

血のように赤い夕日が山間に消えて行く。
その最後の残照を受け、報告書を読む女性の白衣が血のような赤に染まる。
NERV本部司令室にて。

「では司令。明晩、例の物体の調査及び採取の為の試行を行います。」
報告を受ける男の表情は残照を背に受け翳り、ようとしてしれない。
男は闇に身を沈めながら、その闇の向こうから彼女へと問い掛ける。
「…赤城博士。これで…108回目だ……。」
「はい。しかし、問題は純粋に確立論ではありません。。故に、目的達成まではこのプ
ロジェクトを遂行…。」
ぷるる。
司令直通の内線が広い司令室に木霊する。
「私だ。」
それは、彼女との会話を打ち切る合図でもあった。

白衣に両手を無造作に突っ込みながら、赤城リツコは自身の研究棟へと向う。
途中何回か職員に声を掛けられるが、その声を無視して早足に歩き去る。
その無表情な顔は心の内を何も語らない。
ただ、その口元は時折引き攣るように笑みの形を取る。
(そう。もう…私を誘ってはくれないのね。でも……。)
(私は母さんとは違う。)


「試行日・朝」

「レイ。今日のあなたの行動予定は一日このセントラルドグマにて待機。以上。」
登校前に本部へと寄る様に通達を受けていたので、レイは制服姿である。
「はい。」
部屋の入り口近くで立ち尽くすレイは、彼女には珍しくまるで何かを気にして
いるようであった。
「ああ。登校は¨彼女¨に変わりに行ってもらうわ。」
赤城博士がパネルを操作すると、そこには無数の¨彼女達¨─綾波レイ─
がLCLに漂っていた……。
嘲るように、赤城博士は呟く。
「初めてにして、最後の日。私と母の気持ちですわ……碇ユイさん。」


「試行日・昼」

「あの…綾波。今日はあまり元気無い…ね。」
「……。」
「ほっときなさいよ…! アンタもアンタで何!? 綾波綾波って…馬ぁ鹿
じゃないの!?」
「アスカは黙っててよ。綾波具合でも悪いの…? 何なら…。」
バン。
アスカが空席となっている、机の脚を蹴飛ばし教室から出て行く。
「……。」
「あ。アスカの事は気にしないで。いつもの事だし。」
「……。」
「……。」
「じゃあ…僕も邪魔なようだから行くね。何かあったら…。」
「……。」
「そ、それじゃあ。」


「試行日・夕」

「では、¨彼女¨も帰って来た事だし…そろそろ始めましょうか。」
経過を吹き込むためのレコーダーを白衣の襟元に留め、¨彼女¨と綾波を
伴って本部付第三汎用外科処置室へと向う。

その部屋はリノリウムで覆われ、中心にありふれた手術台があり、冷たい輝き
を放つ金属機器が部屋の冷たさをいや増す。
室内には、赤城博士。綾波レイ。そして…¨彼女¨。の三人のみである。

「只今、02:00を持って特務事項B-69。人造複製体からのコアの探査及び採取
の為の試行を行います。」
「第一フェーズ。開腹。」
襟元を弄りながら、レコーダーを調整しつつ赤城博士は開始の報を告げる。
そして¨彼女¨を手術台に固定する。
「レイ。あなたはただ…見ていなさい。」
「はい。赤城博士。」

「今日一日。学校はどうだったのかしら…?」
¨彼女¨もう一人の綾波の耳元へと顔を寄せ、赤城博士は秘密を打ち明けるか
のような口調で尋ねる。
「魂の宿らなかった人形。所詮、何も…ね。」
偽悪者を演じるが如く、片頬を歪めこう告げる。
「でも…痛みや苦しみは本物。いや、そうであって欲しいわね。」


冷たく金属の輝きを放つメスが¨彼女¨の首元より少し下の部分に突き刺される。
ぷっぅ。
「ぅ。」
弾力のある白い肌。
人生の最盛期を謳歌するが如く、健康な青春そのものの綺麗な肌。
赤城博士は数え切れない数の¨彼女達¨を切り裂いて来たのだが、そのたびに暗
い喜びと官能を抑え切れない。
血がつぅーと溢れ出し、首元に伝う。
¨彼女¨は眉を顰め、切なげに喘ぐ。
「知能指数は限りなくボーダーライン。でも、恐怖はあるようね。」
機器がその生体の状態を克明に伝える。
アドレナリン等副腎皮質ホルモン値の上昇。

そして、メスを入れた部位より下へとゆっくりと切り進む。
血は彼女の白い肌をしとどに湿らせる程度には出血する。
剥き出しの腹部が赤く染まって行く。
「ぁ…ぁぅ。くぅ…ぁ!」
¨彼女¨の蒼い髪は汗により額にぺたりと張り付き、苦しげに食い縛る歯の隙間
からは、うめき声が漏れ出る。
「レイ。汗を拭いて上げなさい。」
「…はい。」
綾波は彼女と同じ姿をした、遺伝的同一人物の苦悶を間近で見守る。

腹圧により内臓が零れ出てくる。
やはり、小腸及び大腸の噴出が激しい。
その内臓を綾波に押えさせて、赤城博士は腹内を陰圧に保つ為にエアポンプを腹
腔内に差し入れる。
これにより、内臓はあるべき部位に収まり、その綺麗なぬらぬらとしたピンクを
外気に曝す。
「開腹終了。これより、第二フェーズ。腹腔内の探索に移行します。」


赤城博士は汗でべとべとになっている、¨彼女¨の髪を梳る。
「綺麗よ。ほら。心臓の規則的な律動。胃腸の蠕動運動。ああ…心臓の鼓動が
早くなった。怖い…?」
「でも怖いのはこれから。」
赤黒くとぐろを巻き、ぬらぬらとした輝きを放つ腸に手を差し入れ弄る。
ぐちょ…ちゅ…ぐちぇ。
¨彼女¨は痛みよりもその自らの内臓を陵辱される感覚。
激しい不快感に身悶えするが、身体を僅かたりとも動かす事が出来ない。
「ぅ…ぐぅぁ。ぅぅぅ。ぁあ…あ!」
目を硬く瞑り、うめき続けるのみ。 
「レイ。これを持っていて頂戴。」
綾波に外部へとひっぱり出した腸を手渡す。
無表情にそれを受け取る綾波。

赤城博士は¨彼女¨の体内を蹂躙し続ける。
胃を強く刺激すると¨彼女¨は激しく嘔吐する。
「うぐ…っ! げほっ。がは…ぁ!」
心臓を握ると¨彼女¨は蒼白になり、激しく口をぱくつかせる。
「ぁ……ぁぅ。ぁ、ぁ。」
両肺を押え付けると、¨彼女¨は息を求めて激しく戦慄き喘ぐ。
「はぅぁぁ。はぁぁ…ぁ。はぁはぁぁ。」
その¨彼女¨の反応全てを赤城博士は楽しむ。
当然、コアの探索及び採取も兼ねながら。

「残念。今回も無いようね…ね。」
血と粘液に塗れた手を拭いながら、赤城博士は内臓を曝し、腸を外部に
はみ出させている¨彼女¨を冷たく見下ろす。
¨彼女¨の腸を持ち続ける綾波も¨彼女¨を見下ろしている。


「遺憾ながら、コアの確認には到らず。よって、第三フェーズ。処分を
行います。」
手術台の真上に位置する照明灯を背に受け、¨彼女¨を上から覗き込む
赤城博士の表情はどこか虚ろであった。
泣き黒子が悲しさと寂しさをアクセントする。
「…あなたは人形。でも…私は。どうだった? シンジ君やアスカ達は。」
シンジと言う言葉に反応し、硬く閉ざしていた瞳を¨彼女¨は見開き、赤城博士
と綾波レイの瞳を覗き込む。
「……。」
「そう。でも彼が優しいのは上っ面だけ。だって…あの人の子だから。それに。」
そして…皮肉っぽい笑顔で。
「あなたの子でもあるから。」

¨彼女¨の涙はすぅと頬を伝い、耳元へと伝い流れる。
「……シンジクン。」
「! こ、こんな事! 確かにヒトとは99.999999998%は同じ。でも!」
¨彼女¨の腸を聖なる物のように胸元に抱きながら、綾波が口を開く。
「¨彼女¨も私と同じように魂を持ったから。だから…。」
「た、魂が¨彼女¨にも…。そんな…。」
綾波が¨彼女¨の身体を優しく掻き抱き。
「あなたも私も同じモノ。そして…あなたは私になった。」
「私は…私はっ! 人形に魂なんて認めない…。」
赤城博士は白衣の内ポケットを探り、小口径の拳銃を綾波と¨彼女¨に衝きつける。

¨彼女¨の外部へと曝していた内臓の奥から、紅い光が溢れ始める。
そして…。

「ああ。わかった。被害は最小限で押えろ。レイの保護を最優先だ。」

※極秘※ TOP SECRET 

爆破事故の現場から、パターン青の信号を検知。
その後、パターン青は13μ秒後に消失し、通常信号へと復帰。
¨使徒¨のコアの痕跡と思しき物体を発見せど、確たる証拠には到らず。
尚、ファーストチルドレンの保護及び拘束には成功。
赤城博士は現在行方不明であるが、死亡の可能性が極めて高いと言える。



9 :暇人 ◆R5GSeiYY :02/04/07 22:07 ID:w3HzC8R6
一応エヴァは初めてなので、感想を頂けたら幸いです。
後、皆様軽い気持ちでどしどし投稿お願い致します。

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