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2012年01月26日（木）
ニュース記事
東日本大震災で被災し、住宅ローンなどの支払いが困難になった個人や個人事業主が新たな債務を抱える「二重ローン問題」で、被災者の債務減免を調停する第三者機関「個人版私的整理ガイドライン運営委員会」は25日、債務減免後、最終的に被災者の手元に残す資金を最大500万円に拡大すると発表した。

破産法で定めている破産者の手元残金の上限は99万円が原則だったが、被災地の一部では、生活再建に不十分だといった意見が出ていた。500万円は、新居の購入費用や事業の再建に向けた資金に使うことができ、手元残金を増やすことで、事業や生活の再建を後押しする狙い。

解説
東日本大震災では、被災した住宅と建て替える住宅とでそれぞれ住宅ローンを抱えるいわゆる二重ローンが問題となり、被災者が自己破産せずに住宅ローンの返済が免除される救済策「個人版私的整理ガイドライン」が昨年8月に導入されました。

しかし、同制度を使い債務整理の手続きに入った件数は、今月20日現在でわずか102件で、このうち、実際に減免されたのは自動車ローン対象の2件にとどまっています。住宅ローンの返済免除を受けるために資産の大半を手放さなければならないという条件が厳しすぎるという指摘を受け、救済策を運営する全国銀行協会や弁護士などでつくる委員会は条件を緩和しました。従来は自己破産した場合の法定上限額を適用していましたが、仙台地裁の判例などを参考に運用を見直しました。

今回の使い勝手の改善により、二重ローン救済制度の利用が促進され、被災者の生活再建が大きく後押しされることが望まれます。

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• 引用元ページ：債務整理ニュース「二重ローン救済、手元資金上限を500万に拡大」
• 引用元サイト：自己破産・債務整理ガイド