債務整理Wiki - まずは事務所選びから

まずは事務所選びから


コラム
 はじめまして。司法書士の上條義宏と申します。普段、ブログでは記事を書いていますが、こうして「コラム」を書くこと自体初めてですので、誤字や駄文があることを予めお詫びさせていただきます。今回、私自身が初めて書かせていただいたこともあり、最初に債務整理のご相談を受ける際の注意点などを書かせていただきます。

 今現在では、過去に借金を完済し、いわゆる「過払金」の請求を目的としている方もいらっしゃいますが、多くの方は、借金に困っている皆様かと思います。いずれにしても、刻一刻、事態は悪化していると思っていただいた方が良いかもしれません。まずは、早めに司法書士や弁護士にご相談をして下さい。その際、初めから一つの事務所に決めて、そちらでご依頼いただいても構いませんが、「一つの事務所」に固執する必要がありません。今では多くの司法書士や弁護士が債務整理業務に積極的に取り扱っておりますし、ほとんどの事務所さんが無料相談を実施しているかと思います。お時間が許すならば、いくつかの事務所に問い合わせ、実際に司法書士や弁護士に会ってお話しをしてみて下さい。当然、費用の問題もありますし、何よりも「相性」の問題があると思います。債務整理業務については、長いお付き合いになりますので、何度もお話しをさせていただくことになると思います。お互い人間同士ですので、どうしても合う合わないということがあると思います。この点は、それぞれ皆様の判断になってしまいますが、苦しい状況下でなかなか冷静な判断ができないかもしれません。それでも、あくまで「フィーリング」や「感性」で構いませんので、少しでも「合わない」と思ったら、無理せず、遠慮せずに他の事務所を選択してください。司法書士や弁護士がお客様を選ぶのではなく、あくまでお客様自身が司法書士や弁護士を選ぶことができるのです。中には、「いくつかの事務所に行くならば受任しない」という先生もいらっしゃるかもしれませんが、その場合には、縁がなかったと思い、他の事務所を探してください。司法書士や弁護士の数は増えていますので、遠慮することはありません。事務所はたくさんありますので!

 以上を前提に、他に注意すべき点とすれば、そもそも、担当する司法書士や弁護士が出てこない、あるいは、少し挨拶をして出て行ってしまい、あとは無資格者が対応するなどは論外です。

 次に、費用の算出方法や支払い時期・支払い方法が明確ではない、あるいは、債務整理の方法や方向性・流れの説明がない場合には、きちんと説明を求めて下さい。そして、債務整理手続を行った場合に考えられる不利益が必ずあるので、その点の説明があるかどうかも重要です。これは司法書士限定になってしまいますが、司法書士の代理権の範囲など司法書士が行う業務についても説明がありますので、ご確認下さい。

 他にもわからないことや気になることなど疑問点を解消してから司法書士や弁護士との「委任契約」を締結してして下さい。納得するまで依頼する必要はありません。また必ず書面を取り交わしますので、その内容も確認してから記名押印して下さい。取り交わした契約書などの書面は、お客様に対して交付しますので、その点がなければ、その場で契約を破棄して下さい。その後、事務所から連絡がない場合もそうですが、お客様には「解任する」権利があり、ご依頼後であってもどうしても納得できないことがあれば、契約を解除して下さい。