債務整理Wiki - 次々販売ってご存知ですか?(その1)

次々販売ってご存知ですか?(その1)


コラム
 最近、いわゆるグレーゾーン金利をめぐっての法改正に関する記事が新聞に掲載されています。これは主に消費者金融と言われる貸金業者の高金利がその原因なのは皆さんご承知のことと思います。
 これとは少し色合いが異なりますが、日常生活で皆さんが利用するクレジット決済を利用した『次々販売』というのも問題になっています。
 次々販売とは、例えば、一人暮らしの高齢者や知的障害者宅などを訪問し、彼らの判断能力の減退に乗じて高額な商品(呉服・宝石・布団など)や役務(リフォーム工事など)を次々と販売もしくは提供していくというものです。これらの契約を結ぶ時、信販会社との立替払い契約(クレジット)を締結させ、これがいくつも重なるため結局多重債務の状態になってしまいます。
 当然、支払いができなくなり、信販会社から督促状が届くようになりますが、高齢者や知的障害者の家族や民生委員などが彼らの自宅を訪問した時にこれら督促状を発見してはじめて、このような被害に遭っているのが判明し、弁護士や司法書士に相談がきて、次々販売の被害が顕在化します。これもクレサラ被害の一種と言えるでしょう。
 このような被害を発見した家族や民生委員などの方々は早急に専門家に相談することをお勧めします。早い段階で相談したほうがクーリングオフや消費者契約法・特定商取引法の契約取り消しなどを使って、被害回復が比較的容易ですし、遅くなればなるほど被害者側の法的主張を正当化させるのが困難になります。