相談に行ってはいけない事務所 
コラム
法律を使って借金を整理するには、必要書類をそろえたり、資料を作成して裁判所で手続するといった慣れない作業が必要になります。
すべてあなた自身でできるならば、それでよし。けれど、もしもこれらの作業に不安を覚えたら、専門家に相談しましょう。
専門家の多くは○○法律事務所、○○司法書士事務所などといった名前を掲げているところが多く、規模などによっても少しずつ特徴が異なります。
どこの事務所に相談に行けばいいのか？ その前に、相談に行ってはいけない事務所についてお話しします。
◆相談に行ってはいけない事務所
整理屋提携弁護士（司法書士）事務所
まず、整理屋とは一見、親身になって手を貸してくれる味方のように思わせておき、実際にはその正反対。たいした話も聞かずにずさんな処理を行い、様々な名目でお金を請求します。何の解決にもならないどころか、被害が拡大することもあります。
困っている人の弱みにつけこみ、さらにお金を騙し取ろうとする悪質な手口ですね。
整理屋提携弁護士（司法書士）とは、これらの整理屋と提携して収入を得ているところをいい、次の２つのパターンがあります。
�…鷏箸靴討い詈杆郢痢�司法書士から名義を借りて行う
整理屋は、提携弁護士（司法書士）の名前で多重債務者を集め、ずさんな借金の整理を行います。
実際に借金の整理を行うのは弁護士や司法書士の資格をもたない人物で、利息制限法による引き直し計算をせず、無理な返済計画による任意整理を行います。
提携弁護士（司法書士）は整理屋から名義貸し料を受け取ります。
��整理屋が多重債務者を集め、多重債務を提携弁護士（司法書士）に紹介する
整理屋は、提携弁護士（司法書士）から紹介料を受け取ります。
紹介された弁護士（司法書士）のところに相談に行くと、事務員が対応します。弁護士（司法書士）は名刺を渡す程度しか出てきません。報酬は法外に高く、対応もひどいものです。
このような被害から身を守るために、次の点に注意してください。
●夕刊紙やスポーツ新聞に掲載されている弁護士・司法書士以外の団体の広告をうかつに信用しない
→ 弁護士・司法書士事務所ではない団体から紹介を受けた弁護士・司法書士は、あやしいと思っていいでしょう。最近ではＮＰＯ法人の名前で利益を上げることを目的としない団体を装っている整理屋もいますから、十分に注意が必要です。
●相談に行ったときに、弁護士（司法書士）が出てこない事務所
→ こうした事務所は、「事務長」「業務総括部長」などの肩書きの人物が対応し、うまいことばかりを言って、たくみに信用させます。
弁護士、司法書士以外の者が手続に直接関与することは、法律で禁止されています。くれぐれも甘い言葉にだまされないでください。