今までのWCSEU/AMでは、ヨーロッパ・アメリカに居住している韓国選手や、海外チームに所属している韓国選手が上位を独占するケースがほとんどで、実際WCS公式イベントで海外選手の優勝者は出ていない(一度だけStephanoが準優勝した)。
これは2013WCSでは予選参加に何の地域制限も無く、2014WCSでもその地域に居住していれば予選参加可能であったり、地域外から参加可能な予選枠が存在したり、2013WCSAM/EUに参加していたプレーヤーはそのまま2014WCSに残ることが出来たことなどから生まれた問題であった。
それもあり、2014WCS Global Finalでは参加選手16人全てが韓国選手という事態になっている。
これを受けて、2015WCSではまずWCSの完全リセットが行われる。
具体的には至ってシンプルで、2014年シーズン終了時のWCSEU,AM及びGSLの選手在籍状況を完全にリセットし、2015WCSではまっさらな状態で全員予選からスタートする、というものである。
加えて、後述するWCS Premier League(2014年のWCS EU/AMに相当するもの)のチャレンジャーリーグ予選に参加するための条件がかなり厳しくなる。
韓国選手に限らず、チャレンジャーリーグ予選が行われる地域にその地域以外の国籍を持つプレーヤーが参加するには
・プロアスリートビザ
・就労ビザ
・学生ビザ
などの厳しい身分証明書が必要となった。
現在WCSEU/AMで活動している韓国選手は、その地域に住んでおらずWCSイベントがある時のみスタジオに行く選手(WCSAMに多い)や、その地域に居住していてもワーキングホリデービザしか所有していないケース(WCSEUに多い)が殆んどで、
前述した身分証明書を持つプレーヤーはアメリカでプロアスリートビザを取得したPoltやviOletくらいしか居ないのではないかと言われている。
もちろん他に公式なビザを持つ選手が居る可能性はあるし、今後ビザを取得しようとする動きがあるという報道もある→
リンクが、このWCSリセット+リージョンロックによって、海外で活動していた韓国選手の多くが海外でのWCS公式イベントへの参戦を諦めなければならなくなるだろう。
追記:その後、「2013年1/1以前にその地域にいた選手はビザがなくても参加可能」という条件が追加された。ForGG選手がこれにあてはまり、ForGG選手はEUでのプレーを続行することになりそうだ。
また、ROOT gamingのHydra選手のビザの取得が発表され、StarDust選手もビザを獲得しNAでプレーすることが明らかになった。WCSKRであるGSL/SSLの予選会場にJaedongが現れなかった事から、彼もビザの取得などでアメリでのプレーが予想される。
また、オセアニア/SEA地域にKingkongという韓国選手がおり、この選手もおそらく海外でのプレーが可能だろう。
このWCSリセット+リージョンロックは世界中のSC2シーンに大きな影響をもたらすため、韓国、そしてそれ以外の地域のWCSイベントにも大きな変更が加えられた。ここからはそれを解説していく。