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ハン・ノヴァの戦い

主力兵力被害
ハン・ノヴァ勢力(偽ギュスターヴ)偽ギュスターヴ
エーデルリッター
3000人1200人
ヤーデ伯チャールズ軍ヤーデ伯チャールズ軍12000人8000人
チャールズ死亡

戦場
 ギュスターヴ13世によって新たに造られた都ハン・ノヴァ。ベンゾイル川上流に位置するこの新都は、メルシュマン、グラン・タイユ、そして南大陸への街道が交差する交通の要所である。今回の戦いは街の郊外、南西に位置する橋が舞台となった。ハン・ノヴァからザール峠に続くベンゾイル川流域は、古来より幾多の戦いが繰り広げられ、なおかつこの戦闘の後も戦いの舞台となっていくことになる。

原因・背景
 ヤーデ伯ケルヴィンは1288年にハン・ノヴァにんて諸侯盟約を調印した。その際ハン・ノヴァの独立自治を認め、元老院の存続を黙認している。これはケルヴィンがハン・ノヴァを放棄した経緯から、ハン・ノヴァの民意の回復は困難と判断したためであった。ヤーデ軍はハン・ノヴァに駐留するものの、実質的な統治権を得ることができない状況が続く。それはヤーデ伯を継承したチャールズの時代になっても変わらなかった。しかし、チャールズにとってはハン・ノヴァの民意など関係なく、元老院を排除することで統治権の回復を画策していた。
 1305年、そんなチャールズにハン・ノヴァの老人たちは大義名分を与えることになる。チャールズか発していた駐留軍への兵糧提出令を元老院を率いる長老会が拒否したのである。その上、付近の領主に呼びかけ兵を集め、抗拒の意を露骨に表した。この決定の背景には、長年に渡り圧力をかけてきたチャールズへの反発があった。さらに彼らには「ギュスターヴ」を名乗る有望な青年が加わっていた。
 チャールズにとっては、自分こそが伯父であるギュスターヴの血を引く者である。その彼がギュスターヴの血筋をかたる不届き者を討伐することに対し、口を挟める諸侯などいるはずがなかった。そして偽ギュスターヴ討伐令が発せられたのである。

経過・戦況
 チャールズの発した討伐令が功を奏し、ハン・ノヴァに加勢する勢力はいなくなる。ハン・ノヴァは唯一残された「ギュスターヴ」を名乗る青年の手勢、偽ギュスターヴのみでチャールズに抵抗しなけらばならなかった。偽ギュスターヴが率いる兵力は3000。ヤーデのハン・ノヴァ駐留軍1万2000に対して圧倒的に不利な状況を打開し、そしてハン・ノヴァ事態を戦火に巻き込まないため、ハン・ノヴァ勢力は都市の郊外に陣を敷いた。
 ハン・ノヴァから南へ続く街道の先にベンゾイル川に架かる橋がある。偽ギュスターヴはこの橋を渡った地点に陣を敷き、チャールズ軍を待ち受けた。この地ならば橋を渡らねばならないヤーデ軍の軍勢を制限することができ、圧倒的な兵力差を克服できると踏んだのである。
 ハン・ノヴァに駐留していたヤーデ軍は、当時、チャールズの指揮のもとナナミィで起こった暴動を制圧に向かっていた。ハン・ノヴァを出陣したのは新年の祝賀も明け切らない1月10日だった。すでにこの時点でハン・ノヴァの蜂起は確実であり、そのような状況での出陣は、チャールズにとってあえて隙を見せることにより自らの範疇で戦闘をコントロールするという戦略の一環だった。
 13日、チャールズの思惑通り偽ギュスターヴは軍を動かす。その報にチャールズは軍を反転させ、軍勢をハン・ノヴァへ向かわせた。チャールズの目論見では、ハン・ノヴァを出た敵軍は兵力の差を補うため狭い戦場を選択する、よってザール峠に布陣すると考えたのである。ザール峠はオート侯カンタールとの戦いにおいて、幾度も戦闘を繰り返している地域だった。苦い経験がザール峠の全容をチャールズの脳裏に焼き付けていた。その地での戦いとなれば、この兵力差である。負ける要因など全く存在しなかった。
 しかし、偽ギュスターヴは軍勢を反転させ南下し、ベンゾイル川に架かる橋を渡った地点に布陣した。
 15日、ハン・ノヴァ勢力を追撃しチャールズ軍もベンゾイル川流域に布陣を完成させた。良く16日に先陣の火蓋は切られる。
 戦闘は偽ギュスターヴの思惑通り狭い橋によって9000の兵力差を中和され、ヤーデ軍は橋を渡るたびに次々と撃破されていった。しかも、ハン・ノヴァ勢力の兵は異常に士気が高く、度重なる戦闘にも疲労の色は見られなかった。
 戦況が好転しないことに苛立ったチャールズは川を直接渡ることを試みる。しかし、近日の雨による水嵩の増加と急な流れに断念するしかなかった。ついには自らの手勢で強行突破を図るが、狭い橋の出口で渡る先から包囲、殲滅され、ついにチャールズ自身も敵の凶刃に倒れたのであった。

結果・戦果
 ギュスターヴを名乗る青年はこの勝利の後、ハン・ノヴァ城に入城する。彼にとって拠点獲得はこれからの軍事的な展開を有利にし、勢力拡大を可能にしたと思われた。しかし、実際には大きな反動を生み出してしまう。
 強硬派であったチャールズの死によって、ヤーデ伯は穏健派であるデーヴィドに移行した。デーヴィドは早急なる和平のためにヤーデ伯の権利の多くを放棄し、各諸侯の協力を取り付けた。そして同年7月、ハン・ノヴァに駐留する偽ギュスターヴを討伐するべく、兵を出兵させる。



参考資料
パーフェクトワークス 142-143

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サンダイル史

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