密厳院発露懺悔の文
最終更新：
kyo_shimai 2011年01月20日(木) 09:42:08履歴
真如苑 > 真如苑の修行 > 密厳院発露懺悔の文
密厳院発露懺悔の文(みつごいん ほつろさんげ のもん )
contents
密厳院発露懺悔の文 概要 OutLine
密厳院発露懺悔の文 概説
寒修行との関係
覚鑁(かくばん)上人
懺悔の文 内容
生かしてゆきたいもの
関連コンテンツ
密厳院発露懺悔の文(みつごいん ほつろさんげ のもん ) 
＜キーワード＞密厳院発露懺悔 覚鑁 寒修行
contents
密厳院発露懺悔の文 概要 OutLine
密厳院発露懺悔の文 概説
懺悔文というと、寒修行のときに聞かせていただいた教主さまのみ声が魂ふかく蘇(よみがえ)ります。この密厳院発露懺悔の文は興教(こうぎょう)大師すなわち新義真言宗の祖として知られる覚鑁(かくばん)上人の作になるものです。
寒修行との関係
真如苑において、この懺悔文が唱えられるようになったのは、昭和43年の法難(ほうなん)を越えた昭和45年からのこと。当時の状況を思うと、覚鑁上人が懺悔文を作られた時代がいつしか重なります。
覚鑁(かくばん)上人
平安の末期、高野山が荒れているのを悲しんだ覚鑁上人は、弘法大師の教えを復興すべく、教学と事相(じそう)の集大成をめざして熱心に修行に励みました。ところがこれが他の僧たちのねたみをかい、誹謗(ひぼう)をうけ、大きな争いにまで発展してしまいました。ついに上人は、高野山を離れて根来(ねごろ)の地にしりぞかれたのでした。
このときのエピソード、すなわち、覚鑁上人がお護摩を修しているところへ暴徒がふみ込んで来た。ところが覚鑁上人の姿は見えず、お不動さまが二体並んでいた。どちらかが覚鑁だろうと、触ってみると片方が温かかった。これだ、ということでその足に刃を突き刺すと血が流れ出た。してやったりと引き上げたのだが、実は冷たい方のお不動さまが、覚鑁上人の人我我入した姿であった――と。やがて平常眼の不動明王を本尊に、一宗を開かれたことは、一如の道にも記されます。争いの相を嘆(なげ)いた上人が全ての役職を辞し密厳院にこもり著されたの、が密厳院発露懺悔の文なのです。
このときのエピソード、すなわち、覚鑁上人がお護摩を修しているところへ暴徒がふみ込んで来た。ところが覚鑁上人の姿は見えず、お不動さまが二体並んでいた。どちらかが覚鑁だろうと、触ってみると片方が温かかった。これだ、ということでその足に刃を突き刺すと血が流れ出た。してやったりと引き上げたのだが、実は冷たい方のお不動さまが、覚鑁上人の人我我入した姿であった――と。やがて平常眼の不動明王を本尊に、一宗を開かれたことは、一如の道にも記されます。争いの相を嘆(なげ)いた上人が全ての役職を辞し密厳院にこもり著されたの、が密厳院発露懺悔の文なのです。
懺悔の文 内容
その内容をたどれば――私たちが遥かな過去世より、迷いの心で数え切れないほどの罪を造り続けて来たことを懺悔しています。その内省の眼は、鋭く私たもの日常生活へと向けられているのです。
まず私たちが貪瞋痴(どんじんち)の煩悩に流されて布施、持戒、忍辱(にんにく)、精進、禅定(ぜんじょう)、智慧の六波羅蜜の修行を怠(おこた)り、かえって地獄、餓鬼、畜生の三途(さんず)に輪廻するような業を作っている、と指摘しています。
さらに僧侶は、形は袈裟(けさ)を着けて、お布施を受けていても行いは怠惰(たいだ)で、み仏が忌(い)み嫌い、菩薩が苦悩するようなことを恥も畏(おそ)れもなく行い、尊い精舎を汚していると。何だか耳の痛い話です。
悪友と遊び回って、無駄話や他人の悪口、嘘をつき、善行は積まず悪行をなして空(むな)しく年月を送っている。利益を得ようと自己宜伝をし、徳のある者には嫉妬し、徳のない人は馬鹿にする。金持ちに憧(あこが)れ、貧乏な人を嫌う。けっこう思い当たる面があるのではないでしょうか。
そして故意、あるいは無意識に十善戒(じゅうぜんかい)をことごとく破っている。身で行う殺生(せっしょう)、偸盗(ちゅうとう)、邪婬(じゃいん)、口で犯す四悪、意(こころ)で犯す三悪、すなわち口四意三(くしいさん)が無限に続くと。
そんなことだから、み仏を祈れば雑念がわき、お経は読み間違える。たまに善(よ)い行いをしても、私がしたと執(とら)われて我になり、輪廻()りんねの原因となってしまう。
そして最後に、これらの無量の罪をみ仏の前にすべて告白し、あらゆる衆生の罪も皆に代わって懺悔いたしますから、どうか慈悲のみ心で、その罪を消除してください、と祈っているのです。
まず私たちが貪瞋痴(どんじんち)の煩悩に流されて布施、持戒、忍辱(にんにく)、精進、禅定(ぜんじょう)、智慧の六波羅蜜の修行を怠(おこた)り、かえって地獄、餓鬼、畜生の三途(さんず)に輪廻するような業を作っている、と指摘しています。
さらに僧侶は、形は袈裟(けさ)を着けて、お布施を受けていても行いは怠惰(たいだ)で、み仏が忌(い)み嫌い、菩薩が苦悩するようなことを恥も畏(おそ)れもなく行い、尊い精舎を汚していると。何だか耳の痛い話です。
悪友と遊び回って、無駄話や他人の悪口、嘘をつき、善行は積まず悪行をなして空(むな)しく年月を送っている。利益を得ようと自己宜伝をし、徳のある者には嫉妬し、徳のない人は馬鹿にする。金持ちに憧(あこが)れ、貧乏な人を嫌う。けっこう思い当たる面があるのではないでしょうか。
そして故意、あるいは無意識に十善戒(じゅうぜんかい)をことごとく破っている。身で行う殺生(せっしょう)、偸盗(ちゅうとう)、邪婬(じゃいん)、口で犯す四悪、意(こころ)で犯す三悪、すなわち口四意三(くしいさん)が無限に続くと。
そんなことだから、み仏を祈れば雑念がわき、お経は読み間違える。たまに善(よ)い行いをしても、私がしたと執(とら)われて我になり、輪廻()りんねの原因となってしまう。
そして最後に、これらの無量の罪をみ仏の前にすべて告白し、あらゆる衆生の罪も皆に代わって懺悔いたしますから、どうか慈悲のみ心で、その罪を消除してください、と祈っているのです。
生かしてゆきたいもの
関連コンテンツ
タグ
