アル国艦隊司令官、
蜉蝣時代において、最も優れた艦隊指揮官と称される。
蜉蝣時代が到来するより前から、
アル国と
ロッド国は、既に戦闘状態となっていたが、
マルガレスの戦い(685)に参戦した時、艦隊司令官だった父が戦死すると、その死を隠して自ら指揮を引き継ぎ、海戦を勝利に導いた。
そのまま父の地位を継ぐと、その後の
ロッド国との海戦において常勝を飾り、若くして海戦の天才と呼ばれることになる。
しかし、暴君であった
ルドリアは、自分に媚びを売る将軍ばかり重宝した為、フェザリアードは自然と中央から遠ざけられていた。
ルドリア戦死後、
ザグルスの政変が行われるが、国はよくなるどころか更なる混乱へと陥る。
この一件で政局に嫌気が差し、将軍職を辞して辺境の地での隠遁を決意した。
しかし、
アル国が総力をかけて建造した
ルッダリザ艦隊が完成すると、これほどの艦隊を指揮できる者は誰かいないかという
ザグルスの問いに、一人の文官が「そういえばフェザリアードという男が……」と名前をだした為、艦隊指揮のため、呼び戻されることとなった。
このとき彼は、自身の隠居によってばらばらになっていた子飼いの将である
ゼス、
ザーブ、
セルシア達を再結集させ、自分の軍勢の地盤をしっかりと作り上げた。
ルッダリザ艦隊は、当時としては異例の火力を誇り、
ロイアの戦いで
ベルザフィリス艦隊を撃退するが、
アル国上層部は艦隊の性能だけで勝てると思いこみ、いまだ反骨精神の消えていないフェザリアードより、自分達の息のかかった将軍に
ルッダリザ艦隊を任せるべきと判断。
これによりフェザリアードは、旧式の
サイリオン艦隊の指揮官への配置替えが行われる。
しかし、指揮官が替わってからの
ルッダリザ艦隊は、
ベルザフィリス艦隊に敗れ、フェザリアード自身は
シーア海戦での活躍も認められず、逆に
ルッダリザ艦隊司令官
ネイゲイに戦功の独占を恐れられる。
エンパイアコスモスの戦い(694)で
ベルザフィリスの艦隊特攻をうけ、流れ矢により目を負傷すると、ついに艦隊指揮権を剥奪され要塞防衛を命じられ、崩壊していく海上要塞と運命を共にする。
彼が
ルッダリザ艦隊を引き続き率いていれば、
アル国は制海権を維持し、その後の
ベルザフィリス国との戦局も大きく変わっていたと言われる。