バックストーリー
野良猫のような生活をしていた私は、いつものように、町をさまよっていた。
「あのおじさんにきーめた」
目の前に歩いている船乗りのおじさんとのすれ違いざまに、私は財布を抜こうとした。
でも、私はその場から動けなくなった。
財布を抜こうとした手はその船乗りに掴まれていた。
「は、はなせ!」
私は必死に逃げようとしたけれど無理だった。
「なかなかの腕前だな。小娘。」
私は死を覚悟したけれど、おじさんから返ってきた言葉は全然違った。
「これこれ、そんなに怯えるんじゃない!どうだ!ワシらの船で飯でも!」
私は混乱した。
「ワシは海賊団の元締めでな。お前さんの腕を買ってやろうと言ってるんだ」
私には願ってもない言葉だった。
ずっと欲しかった、家族、仲間が手に入る。
そんなことを考えていると、突然じさんの影から目つきの悪いおにーさんがでてきた。
「おやっさん!コイツ泥棒ですよ!」
「イヴァン、ワシらも大して変わらんだろう?お前さんだって弟分が欲しいっていってたじゃないか」
「こいつ女じゃねーか!・・・・・・ちっ、しゃーね。よろしくな」
嫌味をつきながら手を差し伸べてきた。
私は、おにーさんの手を思いっきり平手打ちし、おじさんに飛びついた。
「ぜひ私を仲間にしてください!」