「………はぁ…はぁ…うん……」

 一人の少女の苦しげな息を吐く音が部屋に響く。
普段は二つにくくっている柔らかな金髪も今は下ろしている、額に乗せられた熱取りシートもすでに生ぬるくなってしまっていた。
そこにコンコン、とノックの音が響いた。

「はぁい…」

 力の無い声でその少女、イルイが答える。
音を立てないようにドアが開いて、イルイを引き取ってくれたゼンガーの心の伴侶、
いや、今では戸籍の上でもゼンガーの伴侶となった女性ソフィア・ゾンボルトが入ってきた。
ベッド横に屈み込みながらイルイの様子を調べる。

「まだ大分つらそうですね…」
「だい…じょうぶ、だよ……」
「無理はしちゃだめ。はい、お水、飲める?」
「ぅん……んっ…んっ…ぷは…」

優しく声をかけながら、少し頭を上げさせて水を与えながら心配そうにイルイの額の熱取りシートを変えると、耳温計を用いて体温を測る。

「8度1分……お医者さんに行きましたけど、まだ高いですね…」

 季節の変わり目で気を抜いてしまったのか、愛娘イルイが風邪をこじらせてしまい、この三日ほど高熱が続いている。
何度か7度の半ばまで下がったこともあったのだが、またすぐにあがってしまう。
ソフィアは熱を下げるための方法をしばらく思案していたが、先日から風邪のウィルスによる原因の胃炎を併発したのか、
上腹部の痛みを訴えているイルイに解熱剤を使用するのは避けるべきだ。
だが、熱が続いて眠ることも困難なようなこの状況では、少し熱を下げて休ませることが必要だろう。

「イルイちゃん、ちょっと待ってて。今お薬もってくるから」
「は…ぁ、はぁ…ぅん…」

 解熱方法に思い当たったソフィアが薬を取りに部屋から出る、再び部屋にはイルイの苦しげな息を吐く音のみが響く……。

しばらくするとドアが再び開いてソフィアが戻ってくる。
その足元には、第三次大戦後に室内犬サイズに縮まって復活したザナヴ、ケレン、カナフが心配そうにちょこちょこ着いて来ていた。
そして、ソフィアの手にはパッケージに包まれた薬……。
イルイは重い体を必死に動かして上半身を起こし、薬を飲みやすい体勢をとろうとした。
しかし、義母はそんなイルイの肩を支えるとその身を転がそうとする。

「イルイちゃん、ちょっと体動かすね」
「…ぇ?うん…」

 薬を飲むんじゃなかったのかな?ときょとんとするが、義母に任せるがままになるイルイ。
だが、枕に顔を埋めて、膝で体を支えて尻をもたげた四つん這いの姿勢をとらされて混乱する。

「え?え?お母さん?」
「さてと……じゃあお薬入れますよー」
「へ?」

 ソフィアが薬をケースの中から取り出す。
弾丸型の乳白色の薬……一般に「座薬」といわれる種類の処方薬だ。
す・・っとソフィアの手がイルイのピンクのパジャマにかかり、するりとそれを下げおろす。

「ふぇぇぇっ!?!?!?!?」

 イルイはいきなりのことにびっくりして体をひるがえしてソフィアを見つめる。

「お、おか、お母さんっ!?な、なにを……?」

 パジャマのズボンをずりあげながらソフィアに問う。
しかしソフィアはきょとんとしたまま、手に持った座薬をイルイの方に向ける。

「え?なにって……このお薬をお尻に…」
「お、おしり…?」
「……あ。そ、そうなのよ。このお薬はそういう風にするお薬なの。大丈夫だから…安心して。ね?」
「……ぅ、ぅん……」

 座薬というものを全く知らなかったイルイだが、学者でもある義母の言葉なら信用できる。
ちょっと恥ずかしいけど、自分を治そうとしてくれる義母の想いと、早く元気になってゼンガーたちを安心させたかった。
イルイはゆっくり体を動かすと先ほどと同じように四つん這いの姿勢をとる。
そして、ソフィアの前に小さなぷっくらとした臀部を差し出すと、ぎゅっと枕を握り締めながら挿入を待つ。
 恥ずかしそうな娘の姿に、早く済ましてあげようとソフィアはするり、とパジャマのごと下着を下ろす。
真っ白なお尻に、絵画などの天使を思い浮かべて、思わず撫でそうになってしまうが嫌われてしまうだろうと、思いとどまる。
座薬の先端をとっ、とイルイのすぼまりに押し当てた瞬間…

「ひゃっ!!!」
「あっ、ご、ごめんなさいっ、くすぐったかった?」
「だ、だいじょうぶ…」

 体を引いてしまったイルイが再びソフィアの方に尻を向ける。

「じゃあ、行きますよ…我慢してね…」
「んっ…ン…〜〜っ」

 ゆっくり、ゆっくりと先端がイルイの中に押し込んでいく、しかし、5mmほど埋まった瞬間イルイが尻を引いて逃げる。
風邪による体のダルさも忘れて恥ずかしさに顔を真っ赤にしてソフィアを涙目で見つめる。

「や…いや、それ……」
「うーん…だけど熱下げちゃわないといけないの。我慢して、ね?」
「ぅー……」


 恥ずかしさに唸って俯くイルイの頭を優しく撫でながら、ソフィアはイルイの体を再び横たえさせる。
しかしこのままではまた恥ずかしくて拒否反応を起こすだろう…すぐに入れるようにしないと…。
座薬をぼぅっと眺めると、ふと何かに気付いたように、ベッド横でイルイのお尻を出している姿を恥ずかしがってあらぬ方向を見ている三つの僕に声をかける。

「ザナヴちゃん、ちょっといいかしら?」
「がう?」

 ぴょこん、とベッドの上に飛び乗るとソフィアの口元に耳を傾ける。

「…?」

 イルイがなんだろう?と怪訝な表情でその様子を見ていると、ザナヴがぱたぱたと尻尾を振りながら部屋を出て行く。
30秒ほどしてザナヴが口にオリーブオイルの瓶を咥えて再び部屋に戻ってきた。
ソフィアは「ありがとう」とザナヴの頭を撫でながら瓶を受け取る。
そして、その瓶から少量手に取るとそれを座薬の先端部に塗りつけていく、同時に指に油をを垂らすと、それをイルイのすぼまりになじませる。

ふにゅ…

「ひぅ…ッ!」

 イルイの体がぎくりと強張る。ソフィアは優しく、優しくイルイの菊蕾をもみ込んで括約筋の緊張を解こうとする。
爪を立てないように細心の注意をもってマッサージを施す。

「ぁ……ぁっ……ん…っ」

 真白い尻肉がゆっくりピンクに染まっていき、イルイもまた目の前がピンク色に彩られていく。
小さな口からはぁはぁと高熱のため以外の原因による熱い息を漏らすイルイ。

「…きもち…ぃぃよぉ…」
「っ!!」

 受け入れやすいようにと下準備したつもりだったが、イルイが予想外の言葉を口にしたことでソフィアは驚愕する。
おそらく熱にうかされたため感覚を素直に告げたのだろうが、性教育上コレはまずいと判断して早急に挿入してしまおうと、座薬を小さなすぼまりに押し当てる。

「力をぬいて…」
「ぅん……」

 くにゅっ、にゅくくく…っ

 先ほどとは違い、オリーブオイルが潤滑油の役目を果たして進入が容易に行われていく。

「ひぃ…あっ……!」

 自分の中に異物が進入してくる……、その違和感に奥歯を噛みしめながら枕を抱いた。
排泄器官として出るということしか知らないイルイにとってこの感覚は頭を混乱させる。

「ひゃ…ぁん……ゃっ…ゃぁ…」

 ぞくぞくっ、ぞくぞくっとイルイの背筋を駆け上り、頭を痺れさせる快感のようなものにイルイは悶える。
半ばほどまで入り込んできたそれの後部に指を押し当てると、ソフィアはぐいっとそれを押し込む。
見る見るうちに埋まっていく乳白色のソレ……体の中で圧迫感が増していくことに解れた体が再び強張り始めた。
とうとうその違和感にイルイはぽろぽろと涙を流しながら逃げようとしてしまう。

「やぁっ!!…やっ!!」
「っ!!」
「はなしてっ…!はなしてっ!やぁ…っ、やぁぁっ!!」
「ごめん、ごめんねイルイちゃん…でも我慢して…」

 逃げようと体をずり上げたイルイの腰を抱きとめるソフィア。
抵抗するイルイを動かないように抱きしめながらも、最後の一押しを押し入れた。
座薬全部がイルイの中に挿入される、こうなると後は括約筋が自然と奥まで送り込むまで漏れないように指を少し押し付ける。

「う…っ、あっ……ぅぅ……〜〜〜〜〜っ」

 座薬が直腸内を逆流して奥のほうで安定して頓挫すると、ソフィアの腕の中で強張っていたイルイの体が突如がくん、と力が抜けた。
はぁー、はぁーと熱い息を吐くイルイ。

「なんか…おなかの中ごろごろする…」
「大丈夫……今に溶けてイルイちゃんの熱を下げてくれるから…ごめんね、恥ずかしかったでしょ?」
「……ぅん」
「ごめん、ごめんね……」

 ソフィアはイルイの髪を優しく撫でると、力弱くうつぶせにベッドに寝ているイルイの下着とパジャマをずりあげて、
さらけ出していた桃色に染まった尻を隠すと小さくて軽い体を抱き起こして仰向けに寝かせる。
シーツを直しながら、ずれた熱取りシートを額の上において優しく声をかける。

「これでぐっすり寝たら元気になれるから…ゆっくりおやすみなさい…」
「うん……ありがとう、おやすみ……」

 部屋の電気を消す。三つの僕は主の体の様子を見ていようと部屋に留まろうとするが、ソフィアは口だけ「だ・め」と動かして部屋を出るよう促す。
きゅー、と情けない声を出して名残惜しそうに部屋を出た。
やがて、荒い息がだんだん収まっていき……穏やかな寝息が部屋に響き始めた……。


 一ヵ月後、暖かくなった4月の陽気についつい研究室で薄着のまま寝てしまいひいた風邪をこじらせたソフィアが、
座薬を手に持ったイルイの目の前に熟した臀丘を晒すことになろうとは、ソフィアは全くこのとき予想もしていなかったとさ。

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