「サイトロンの仕組みが完全にわかったんだ」
 統夜が嬉しそうに、小さなよくわからない機械をテーブルの上に置いた。
「これがあれば、グランティードは誰でも操縦できる」
「凄いわ、統夜」
 カティアが感嘆の声を上げる。メルアも、テニアもすなおに賞賛の眼差しで、交互にその機械と統夜を見比べる。統夜は満足げに三人の顔を見渡して、
「これで、ようやくお前達と縁が切れるってわけだ」
 場の空気が凍りついた。部屋の中の色まで変わったように見えた。
「……え? どういうこと?」
 長い沈黙の後、カティアの唇からもれた声は細く、かすれていた。統夜の満足げな顔は変わっていない。
「もうグランティードは俺でなくても動かせる。だから、俺は帰ってもいいだろう」
「待っ……ちょっと待ってよ! 統夜!」
 今にも荷物をまとめて出ていきそうな気配の統夜に、テニアは椅子を蹴飛ばしてすがりついた。舌がふるえて、言葉がうまく出てこない。
「なんッ、なんで!? なんで急に、そんなこと言うの!?」
「急なもんか。俺がずっとサイトロンのことを研究してたのは、そのためだ。俺はお前達に巻き込まれて、グランティードに乗らされた。俺がいなきゃ動かせない、俺にしかできないからって、我慢して今まで戦ってきた。だけど本当はずっと嫌だった。グランティードから下りる方法を、お前達から抜け出す方法をずっと探してたんだ。これで終わりだ。俺は帰る」
 メルアが手で顔をおおい、しずかに泣き出した。統夜はテニアの手を振りほどくと、バッグを肩にかついでドアに向かう。青ざめた顔のカティアが、せいいっぱい感情を抑えた、ふるえる声を上げた。
「待って、統夜! あなたがいなくなったら、私達どうすればいいの。代わりのパイロットなんて、簡単に見つからないわ」
「知らないよ。他の誰かを巻き込めばいいだろ? 俺にやったみたいにさ」
 ドアを開けながら答えた声は恐ろしいほど冷たくて、もうグランティードのことも、テニア達のことも少しも気にしていないようだった。辛くて、苦しくて、信じたくなくて、テニアは叫んでいた。
「仲間だろ!? あたし達、ずっと一緒に戦ってきたじゃないか! そりゃ、最初は無理矢理だったかもしれないけど、一緒にグランティードに乗って、何度も何度も危ない目にあって、一緒に乗り越えてきたじゃない! あたし達、仲間じゃなかったの!?」
「仲間だって?」
 振り返った顔には表情がなかった。醒めた目でテニアを睨みすえ、不味いものを吐き捨てるように統夜は言った。
「冗談じゃないね。虫のいいことを言うなよ」
 統夜の背中に追いつく前に、ドアが閉じた。


 目覚めた時、テニアは泣いていたらしい。
 頬には濡れた感触があり、体中がぐっしょりと汗で濡れている。喉がひりひりと痛いのは、眠っている間に何事か叫んでいたのかもしれない。
 薄闇の向こうに、見慣れた机と椅子のシルエットが見える。机の上の壁には時計があって、午前二時を少し回ったところだ。ここはナデシコの個室で、今は夜なのだ。
夢だと気付くまでに、しばらくかかった。安心しかけた矢先に、隣ですすり泣く声がして、テニアは悲鳴を上げそうになった。
 メルアが泣いている。テニア達の部屋は三人一緒で、ベッドもダブルサイズのものが一つだけだ。そこに三人並んで寝ている、その真ん中のメルアが顔をくしゃくしゃにして、涙をぽろぽろこぼして泣いている。反対側にいるカティアも半身を起こし、真っ青な顔をしてテニアの方を見ていた。
(まさか――――)
 三人一緒に、同じ夢を見たのだ。言葉を交わさなくとも、カティアの表情からそれが伝わった。消えかけた恐怖が、前より大きくなってせり上がってくる。
 もうずいぶん昔のことに思えるあの時、サイトロンの導きで、自分達と統夜が一緒に戦っている姿を見たのは確かだ。だから彼こそは自分達と共にグランティードに乗ってくれる人なのだと、三人とも信じた。この世界で他に頼るものは何もなかったから必死で、なりふり構わず彼にしがみついた。けれど、統夜は何も知らなかったのだ。彼にとってはまったく、こちらの都合だけを押しつけられて、乗らされ、戦わされ、それまでの生活を捨てさせられたのだ。
 最近の統夜はそのことについて、以前のように愚痴をいうこともなく、むしろ積極的にフューリーとの戦いに関わろうとしているように見える。テニア達への態度も優しくなった。
だから、彼はグランティードと自分達を受け入れてくれたのだと、自分達は「仲間」になれたのだと、そう思っていた。
 しかし、それが都合のいい思いこみに過ぎなかったとしたら。彼が運命を受け入れたのはただ諦めからで、心の底では自分達を恨み、嫌い、厭わしく思っているだけだとしたら。統夜に、そんな風に思われているのだとしたら………



「「「統夜ぁっ!」」」
 夜中に突然叩き起こされ、ドアを開けるなりパジャマ姿の三人娘に飛びつかれて、紫雲統夜は少なからず驚いた。
「な、なんだよ!? こ、こんな夜中に、ちょっと、おい!」
「ごめんなさい! ごめんなさい!」
「お願い、行かないで! 行かないで、統夜、嫌いにならないで!」
「統夜さん! 統夜さぁん!」
 三人とも子供のようにべそをかき、頭を振りたてて統夜にすがりついてくる。普段から子供っぽいメルアとテニアはともかく、カティアまでがそんな風なので統夜はうろたえ、ひとまず三人を部屋へ招じ入れた。何しろ、夜中に廊下で「ごめんなさい」だの「行かないで」だの泣き叫ばれては大変に外聞が悪い。
 三人並んで座れるような家具はないので、カティアを椅子に座らせ、テニアとメルアはベッドの端に腰掛けさせ、統夜自身はベッドの上に胡座をかいて座り、三人に囲まれる格好になる。泣きじゃくる彼女達をなだめ、どうにか経緯を聞き出した統夜は、
「……そんなことは思ってないよ」
 何よりもまずきっぱりとそう答えて、三人を安心させた。
「でも、でも」
 それでもまだグスグスと啜り泣きながら、カティアが言う。「三人一緒に同じ夢を見るなんて、サイトロンの影響としか考えられません。だから、きっと統夜が、本当は」
「サイトロンは未来を見せるだけじゃなくて、心をつなげる働きがあるだろ」ぽんぽんとカティアの肩のあたりをかるく叩いてやりながら、統夜はやさしく言う。
「お前達、俺を巻き込んで悪いことしたって、ずっと思ってくれてたじゃないか。今夜たまたま、そういうのが三人一緒になって、シンクロしたんじゃないかな」
「ホント? ほんとに統夜、あたし達のこと、嫌いじゃない? グランティードに乗るの、イヤじゃない?」
「前はそりゃ、嫌だったけどさ」
 うるんだ目でじっと見上げてくるテニアの、くせの強い赤毛を撫でてやって、統夜は苦笑する。
「今はそうでもない。それに第一、俺の父さんがフューリーだったって、この間わかったじゃないか。もう巻き込まれたなんて思ってない。グランティードに乗ることは俺の問題なんだよ」
 ぐしゅぐしゅ、と鼻をすするテニアにハンカチを渡してから、今度は寝間着のすそを握って離さないメルアに向き直り、
「それにな。俺は、お前達のこと……その、嫌いじゃないよ」
 青い大きな目にいっぱいにたまった涙を、袖でそっと拭いてやった。
 その言葉で、ようやく三人とも、不安が消えたようだった。泣いたせいで鼻がつまったのだろう、カティアが口で大きく息をして、気恥ずかしそうにうつむく。テニアとメルアもそれぞれに落ち着いた様子らしいのを見て、ようやく統夜も安堵の息をつく。
「さあ、明日も早いんだ。もう戻って」
「やだ」
「は?」
「統夜といっしょに寝る。ここで」
 言うが早いかテニアは身を乗り出し、ぎゅう、と統夜に抱きついた。
「私……私も、統夜さんと一緒がいいです」
 さらに、メルアが続いて抱き付いてくる。少女とはいえ二人分の重みを支えきれず、統夜はベッドの上に押し倒されてしまった。
「お、おいお前達!? ちょっとカティア、止めてくれ! ……カティア?」
 救いを求めて見上げたカティアはゆっくりと椅子から立ち上がり、そして静かに、統夜の隣にすべり込んできた。
「おいーーッ!?」
「ごめんなさい、統夜。でも私も、離れたくない。今夜は……」
 彼女たちが「嫌われる」「捨てられる」といったキーワードに異常なほど過敏な反応を示すことは、統夜も知っている。フューリーの施設での苛酷な体験によるものだろう、とわかるから、統夜なりに気を遣ってきたし、また「自分がこの娘達を護ってやらなくては」と思う、その原動力にもなってきたのだ。しかし、それにも時と場合と限度というものがある。
パジャマ姿で目をうるませて「今夜は離れたくない」なんて言われて、やわらかくていい匂いのする身体が三つも、身動きできないほどぴったりと密着してきて、弾力があったりくびれていたりするあちこちの感触と熱い体温に全身を覆われて、それでなお「護ってやらなくては」などと考えていられるほど統夜の神経はタフではない。
「待て! 待てってお前たち!」
 猛烈に鼓動する心臓をねじ伏せるように声を張り上げて、統夜は三人の体の下で身をよじる。何とか、半身だけ抜け出すことができた。
「お、お、お前らなあ! そりゃ、わかるけど、不安ってのはわかるけどさ! 俺は、男なんだぞ!? 気にしろよ! その、なんだ、一緒にってのは、無理だよ!」
「……気にしてるよ」
 統夜のうろたえぶりとは対照的な、奇妙に落ち着いた声音で、テニアがぽつりと言った。涙をためた瞳が、まっすぐ統夜を見ている。
「統夜が男の子だって、あたし達は知ってるし、こんな夜中に女の子が部屋に来て、一緒に寝るって言ったら、どう思われるかもわかってるよ」
「え……いや……!?」
 統夜を見つめる三人の顔は、そろって耳まで赤い。泣きはらしたせいだと思っていたが、そうではないことにようやく統夜は気付いた。統夜の腹から下は、まだ三人の下敷きになっている。統夜の寝間着と、彼女達のパジャマと、たった二枚の布を隔てて密着した肌から鼓動が伝わってくる。彼女達も緊張しているのだ。
 ちょうど三人のたわわな胸の下あたりにある、統夜の股間が今どうなっているかだって、わかられているはずなのだ。
「私達には、統夜だけなんです。統夜が望むなら……私達は、あなたのものです」
 カティアがかすれた声で囁き、メルアが、ぼうっとした表情でうなずいた。
 つややかな唇が、そっと近づいてきた。
 それが誰の唇なのかも、もう統夜にはよくわからなかった。ただ夢中で舌をからめ、吸って、その柔らかさを味わった。
「ん……ん、んっ……あ……」
 顔の上にのしかかる柔らかな乳房を、統夜はしゃぶり、舐めころがす。健康的な肌の色と対照的な、淡いピンク色の乳首は、テニアのものだ。
 どうやって服を脱いだのか、よく覚えていない。狭いベッドの上で互いの体をまさぐりあううち、いつのまにか四人とも裸になっていた。テニアが統夜の上半身に覆いかぶさっている一方で、カティアとメルアは下半身にとりつき、隆々と立ち上がる統夜のものを一心に愛撫している。
「んっ、んっ、んっ……」
「ふぁ……、んぷ、くちゅ……」
 メルアは棒つきキャンデーを舐めるように、肉の幹へていねいに何度も何度も舌を往復させる。カティアはその下にぶら下がる袋を口に含み、舌の上で転がしては吐き出し、また吸い込むということを繰り返している。すでに統夜の股間は上から下まで二人の唾液でべっとりと濡れ、薄暗いオレンジの常夜灯を照り返してぬらぬらと輝いているが、二人に止める意志は少しもないようだった。
「あっ……あ、統…夜っ……!」
 柔らかな乳房は、統夜の口の動きに合わせていくらでも形を変える。股間からじわじわと攻め上ってくる快楽をこらえつつ、乳首のまわりをくすぐり、脇腹から背筋のあたりを撫で回してやると、びくびくと白い腹がふるえた。
(テニアの胸が、一番感度がいいんだな……)
 ぼんやりと、そんなことを思う。まだ他の二人の胸にはろくに触っていないのに、である。
グランティードに乗った時に起こる共感現象に似たものが、統夜と三人の間をつないでいた。
彼女たちの感じていること、したい、されたいと思っていることが、ぼんやりと伝わってくる。
おそらく、彼女たちの方にも通じているだろう。女を知らない統夜が、4Pという過激な状況にパニックを起こすこともなく適応できているのも、そのおかげであるらしかった。
「こうするのが、弱いんだよな…?」
 左の乳首をあまく噛んで、口の中の先端を舌先で激しくこすってやると、たちまちテニアの体が痙攣をはじめる。
「ひゃっ……統夜、統っ、夜ぁ、ああっ、あ…!」
 体をそらして統夜の愛撫から逃れようとするが、乳首を歯で押さえられているため、乳房を引っぱって刺激をよけい強くする結果にしかならない。釣り鐘のような形に変形した乳房が四、五回揺れると、
「ひ……っ!」
 かくり、とテニアの体から力が抜けて、統夜の頭の横へ倒れこんできた。肩をふるわせて浅く速い息をつき、額に汗の珠がういている。半開きの唇から涎がひとすじ、垂れ落ちてシーツを濡らした。
「統夜さんは……おっぱい、好きなんですか……?」
 テニアの火照った頬を撫でてやっていると、ふいに下の方からメルアがそんなことを言った。
 特に好きというわけではないつもりだが、一緒に出撃するたび、これ見よがしにゆっさゆっさと揺れる彼女たちの胸が気になって仕方なかったのは確かだ。何とも答えかねていると、
「……よいしょ」
 メルアが自分の乳房を両手で持ち上げて、統夜のものを挟み込んだ。
「う…!」
 未知の感触に包まれて、思わず声を上げてしまう。メルアの胸は、三人の中でも一番大きい。小ぶりのメロンほどもある豊かな肉の球がふたつ、むっちりと統夜を挟んで上下にゆすり立ててくる。
「気持ちいいですか……?」
「ああ、気持ちいいよ、すごく……あ、う…」
 メルアは嬉しそうに、胸の動きをいっそう早めた。さんざんに舐め濡らしたメルア自身の
唾液と、統夜の先走りとが混ざって潤滑油になり、いやらしい粘着音を立てる。
その、メルアの嬉しそうな様子を見て、上下する胸をぼんやり見ていたカティアが動いた。
統夜のものを包んだメルアの双丘のあいだに、自分の胸を割り込ませたのである。
「うあ!?」
 メルアも当然、だまって押しのけられはしない。統夜のペニスを中心に四つの肉球が押し合い、その圧力が拮抗して、統夜にえもいわれぬ快楽を伝えてくる。すぐに二人は、呼吸を合わせて統夜を挟んだまま上下することを覚えた。
「あは……統夜、どう……私の胸も、気持ちいい……?」
「統夜さん、ぴくぴくしてます……可愛い…」
「お……くぁっ……カティア、メルア……!」
 肉幹を挟んで向かい合う二人が、くすくすと淫靡な笑いをこぼす。股間にこみ上げるものを必死で抑え、両脚をつっぱってこらえる力みを、ぼんやりと感じ取ったのだろう。統夜の腕に抱かれて脱力していたテニアが、むっくりと起き上がった。
「あー、ずるいー……あたしもぉー……」
 テニアはそのまま向きを変え、押し合う二人の間に割り込む。四つの乳房ですでにいっぱいに充填された空間に、さらに二つが加わった。六つの肉球が互いに押し合い、へし合い、時に上になり、下になって、自在に形を変えつつ、縦横無尽に統夜のペニスをねぶり回す。
「おぅお……!?」
 統夜はもう、まともな言葉を発することができない。実際に与えられる刺激という意味では、あるいは一人や二人で奉仕する時の方が上かもしれない。しかし、自分のペニスを焦点として三人分の乳房が暴れ回っているという、状況それ自体のインパクトが絶大であった。この快楽を一秒でも長く味わっていたくて、統夜は目を細めて下腹に力を込める。
「ぬるぬるして……いっぱい、透明なのが出てくる……ふふ、統夜のエッチ」
「んんっ、こうやって、くりくりされるの……好きなのね、統夜……?」
「統夜さんの、むにむにってすると、熱くて……気持ちいいです……」
 三人はいずれも巨乳、美乳といっていい見事なバストの持ち主だが、当然それぞれに違いがある。大きさが一番大きいのがメルアで、色も一番白い。乳首の先端が少し埋まったようになっているのが特徴で、そのせいか大きいのにどこか未熟な印象がある。
カティアの胸は、一番形が整っている。乳首はいくらか大きめで、ピンク色が濃い。
いやらしい胸だな、という漠然とした感想を統夜は抱いた。テニアの胸は三人の中では一番小さいものの、それでも十分な大きさがある。乳首もそのまわりの乳輪も小さく、淡い色をしていて、ひどく可憐に見えた。
「統夜……とーやあ……」
「は、ふ……統夜っ……」
「統夜さぁん……んん、ん……」
 三人三様の乳房がもみ合う動きは統夜への奉仕というだけでなく、お互い同士への愛撫にもなっているらしい。三人はしだいに言葉少なになり、目つきがとろんとしてくる。
それとともに、動きがいっそう淫靡さを増し、ねばりつくように動く肉のミキサーの中で、限界が近づいてきたのを統夜は感じた。それを察したのだろう、三人が動きをそろえ、統夜の高まりに合わせて絞り上げるように胸を押しつけてくる。
「…う、あ、おおおおっ!!」
 肌色の渦に呑み込まれて、統夜は射精した。絡みあう乳房の中心を突き破るようにして、白い奔流が一筋噴き上がる。二度、三度と射精は続き、熔かしたゴムのような濃厚な粘液がカティア達の顔に、胸にへばりついて、白いまだらを作った。
 耐えに耐えた結果か、絶頂は信じられないくらい長く続いた。びくびくと震え続けるペニスを見つめながら、うっとりと三人はその熱い噴水を浴びている。不意にメルアがテニアに顔を寄せ、頬にかかった白濁を舐めとった。
「ん……統夜さんの味」
 それがきっかけになり三人は、ぺろ、ぺろ……と、互いの肌についた統夜の精液を舐めあう。まるでそれが美味しいミルクででもあるかのように、三枚の舌は統夜のペニスに絡みついた白濁までをきれいに味わいつくした。射精した直後の敏感な亀頭をたんねんにねぶられて、ふたたび陥落しそうになるのを必死でこらえている統夜の視界に、ふるふると揺れるメルアの尻が映った。
 最初は足元のあたりにいたはずだが、いろいろしている間に統夜のペニスを中心としてじりじりと回転してきてしまったらしい。誘うように左右へ動く尻へ、ほとんど反射的に統夜は手を伸ばした。
「ひゃあんッ!?」
 鈴口を吸っていたメルアが悲鳴を上げる。統夜の手はたっぷりした尻の丸みを撫でた後、すぐに中心部へすべり込んだ。ペニスから口を離し、メルアはのけぞる。大きな胸が上体の動きにつれてぶるん、と揺れた。
「あっ、あっ、統夜さん! そっ、そんなとこ、きたないですっ…、なめたら、んく、きゅうゥッ!」
 メルアの脚をかかえて自分の顔をまたがせ、腰をかかえて統夜は熱くうるんだ肉の裂け目に舌をのばす。小柄なメルアだが、腰回りは安産型というのか、むっちりと肉がついて脂が乗っている。
(甘い物ばっかり食べてるからか……? でも、地上へ来て初めて食べたって言ってたしな)
 そんなことを考えながらあふれだす露を味わい、舌を押し込んでいくと、そのたびメルアが甘い悲鳴を上げる。とびきり柔らかな乳房が、たぷん、たぷん……と細かな動きを敏感に受け止めて振動している。腰から背中に手を回すと、長い金色の髪が指先に触れた。
普段は編んでまとめている髪を、メルアは寝る時にはほどく。髪を解いたメルアは、昼間より少しだけ大人びて見えた。
「ひゃあああっ! ひゃあふッ、あふ、と、統夜さんッ、とうやさん、とうやさぁん……!」
 カティアとテニアは統夜のものを手の中で撫でさすりながら、その白い乳房の動きをとろんとした瞳で見つめている。やがて吸い寄せられるように、二人の唇がメルアのピンク色の乳首に吸い付いていた。
「んきゃあっ!?」
 メルアの身体が跳ね上がる。二つの唇でたっぷりとねぶられ、ふたたび現れた乳首は唾液にまみれて光り、なかば埋もれていた先端がピンと隆起していた。
「ちゅぷ……ちゅっ……ん……メルア、可愛い……」
 露出した敏感な乳首を、ふたたび二枚の舌がからめ取る。同時に、統夜の舌もより深いところで動き出し、前後から快楽に挟まれてメルアは泣き出した。
「ふにゃっ、やあん、ひぃ、……っ! くしゅ、うぇ、とうやさん、とうやさぁん、私、私ぃ、もう……!」
 カティアとテニアは口にくわえた乳房を引っぱって、ペニスを挟む位置へもってくる。
必然的にペニスの先端部はメルアの目の前に突き出される形になり、メルアはためらいなくその赤黒い肉塊にしゃぶり付いた。
「はぷっ……ぐしゅ、んぷ、ひっく、っく、うう、うふぅぅっ! ちゅ、んぶっ、ぬちゅう……」
 泣いている赤ん坊におしゃぶりをあてがうのに似て、メルアは泣き出したい気持ちをすべてぶつけるようにして、一心不乱に統夜をしゃぶる。ぽってりした唇と細かに動く舌、そして左右から挟み込んでくる肉球の柔らかさに統夜はふたたび射精しそうになったが、三人がかりで責められているメルアの方が先に限界を迎えた。
「んっ、ふむ、むゥっ、ぷひゃ、とう、統夜さんっ、やぁあ、あはあああああ!!」
 びくん、ぶるん、と白い身体が波打って、統夜の上体にどっと重みがかかってきた。大きく肩で息をしているのが、腰のあたりにのしかかった乳房ごしに感じられる。カティアとテニアが二人がかりで、メルアの肩を抱えて統夜の上から引きずり下ろした。
「じゃ……次は、…私ね……?」
 唯一まだ絶頂を迎えていないカティアが、少し緊張した面持ちでゆっくりと統夜の上にのしかかってきた。くったりとなったメルアを撫でてやりながら、テニアが横で見ている。
公認、ということらしい。メルアの口ですっかり力を取り戻しているペニスの上をまたぎ、カティアはそろそろと腰を下ろしていく。髪の色と同じ、黒に近い濃い緑の恥毛にしっとりと覆われ、ヒクヒクと動く濡れそぼったその場所に統夜の先端が触れ、肉を押し分けて呑み込まれていく。
「んふうぅぅぅっ……! は、入ってくる、統夜が、統夜が入ってくるぅっ……!」
 昼間の落ち着いた振る舞いからは想像もできない、だらしなくとろけた声と表情になったカティアを、統夜は少し驚いて見上げる。初めてではないんだな、という考えが一瞬だけよぎって、すぐに消えた。何かあったとすればフューリーの施設でのことに違いなく、それは触れてはいけないことだと思ったからだ。そんな統夜の思いになどは気づかず、カティアは腰を前後にゆすりながら、ゆっくりと統夜へと落としていく。
「ぜ……ッ、全部、ぜんぶ入っちゃったァ……統夜が、おなかの中ぜんぶゥ……」
 ぺたり、とカティアの尻が統夜の腰の上に乗り、カティアがとろけきった声を上げた。複雑な起伏のある濡れた肉が、しっとりと統夜にからみついてくる。初めて知る女の中に、統夜もうつろな目をして、情けないうめき声を漏らすばかりだ。自ら動いてカティアを悦ばせることまでは、とても考えが及ばない。やがて、我慢できなくなったカティアが動き始める。
「んっ…ふう……統夜の、統夜のォ……!」
 円を描くように尻をくねらせ、膝をついて腰を浮かせ、わずかに上下させる。痺れるような快楽が統夜の股間から送り込まれてくるが、カティアも同じであるらしい。舌が突き出され、目の焦点が合わなくなってきている。
(タガが外れかけてる……)
 共感現象なのか、そんなことを感じとれる。ならば、外してやろう、と思うのも、男としては自然な感情の流れだ。下腹に力を入れて快感をこらえると、統夜は小刻みに揺れるカティアの太もものあたりに手を添え、腰をぐっと突き上げた。
「ひっ!?」
 カティアの息が一瞬、止まる。間髪を入れず、さらにもう一段突き上げると、亀頭の先端がかすかに押し返される感触があった。どうやら、一番奥に届いたらしい。そして、そこはカティアのとびきり弱い場所であるらしかった。
「ひ……! 統夜、そこは、そこは駄目っ! そこ、駄目なのっ、私、そんなにされたらッ、私ッ……わたし、統夜の、お、お、おチンポぉぉぉぉッ!!」
 白い喉がのけぞって、甲高い叫び声が上がった。同時に、太ももに置かれた統夜の手を振り払わんばかりの勢いで、カティアの尻が激しく動き出す。
「とっ、統夜のっ、統夜のおチンポっ! 統夜のすごいおチンポが、私のいやらしい所、奥まで、き、気持ちよくて、凄ヒのッ! ぐいって、ゴツンってなると、頭、あたまが真っ白になって、いやらしくなって、あ、あハああっ! もっと、もっともっと統夜のおチンポっ! わた、私の穴を、統夜のおチンポでいっぱいぐりぐりして欲しいのォっ!」
 唇から喉にまでこぼれた涎を拭うこともせず、淫猥な言葉を叫び続けるカティア。普段の自制心が強い反動なのだろう。統夜と統夜のペニス以外何も理解していないように、夢中で腰を振り立て、少しでも奥まで統夜を呑み込もうとする。
「統夜っ、統夜、統夜とうやとーやぁぁぁ!! おチンポ好き、統夜のおチンポが好き、統夜が好きなのぉっ! あ、あ、そんな風に揺さぶられたら、あゥうぅぅッ!? わたひ、らめッ、らめになって、んにゃあああああ!?」
 暴れ回る尻をつかみ、ぐっとおさえつけて奥までこじってやると、カティアの悲鳴がいっそう甘くなる。締め付けてくる肉の動きが痙攣的になってきて、絶頂が近いことがわかった。統夜の方も、もう限界に来ている。
「くっ……カティア…!」
「あっ…!? あ、あ、あああああ!? あつい、熱いのが、統夜のザーメンがビクビク出てるぅう!? わた、わたひの中いっぱいに、あっついのがドクドクって、わたひ、もうらめェェ…………ッッ!!」
 噴き出した白濁が奥に突き当たり、跳ね返ってくる感触があった。それほどの勢いで熱い粘塊を叩きつけられて、カティアも限界を越えたらしい。獣があえぐように激しく一回、二回、と体を震わせて、一呼吸ほどの間ぴくりとも動かなくなり、それからゆっくりと、カティアは統夜の上へ声もなく倒れ込んだ。半開きの瞳に涙を浮かべ、惚けたような表情で失神している。汗だくの背中をさすってやりながら、その体を脇へ下ろして寝かせようとしていると、
「統夜……」
 いつのまにかぴったり横についていたテニアが腕をからめて、すり寄ってきた。
「あたしだけ、まだ統夜の白いの、もらってないんだよ……?」
 甘えた表情で四つんばいになり、尻を上げて統夜に向ける。テニアの髪よりも紅く濡れそぼったその場所を見て、統夜は三度自分のものが力を取り戻すのを感じた。
カティアの耳元のあたりを一度くすぐってやってから、高く掲げられた尻にのしかかっていくと、背後でメルアが起きあがり、大きな胸を背中に押しつけてきた。
 その後のことは、すべてがピンク色と肌色のうずの中に溶け込んでしまったようで、よく覚えていない。


 夢を見た。
 三人でグランティードの手のひらの上に乗って、大空を翔けている。
 メルアは気持ちよさそうに風を受け、カティアはおっかなびっくり、でも楽しそうに下の地平をのぞいている。テニアが上を見上げると、大きなグランティードの顔が見守ってくれていた。
“この先何があっても、俺がついていてやる”
 グランティードがそう言ってくれているように、テニアには思えた。
 その顔は、少しだけ統夜に似て見えた。


End

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