「キョウスケさんは、休んでください。戦闘が終ってからずっとじゃないですか」
「いや、良い。クスハの方こそ、明日もある。俺が付いているから、先に休んでくれ」
「でも……」
「大丈夫だ」
「……分かりました」
 クスハは心配そうな表情のまま、医務室を出てゆく。後にはキョウスケと先ほどまでイングラムに操られていたエクセレンが残った。エクセレンの意識はまだ戻っていない。ステークによる一撃でヴァイスリッターを機動停止に追い込み、無事救出できたはずなのだが……。
「んっ……」
 エクセレンが軽くうめく。
「エクセレンッ。大丈夫かっ?」
「キョウ……スケ……?」
「ああ」
 エクセレンが目を開け、ボーとした状態で体を起こし、周囲を見渡す。
「キョウスケ……テキ……コロ……ス……」
「っ!」
 焦点の合わない目でキョウスケを見ながら、エクセレンから感情の無い声が漏れる。キョウスケの目が安堵から警戒へと鋭く切り替わった。
「まだ精神操作が解けないのか? 賭けに負けたか……」
「なーんちゃって」
 突然明るい声を出し、にこりと笑うエクセレン。呆然とするキョウスケの肩をたたく。
「うふふ。びっくりした? 名演技だった……!」
 今度はエクセレンが驚きに声をつまらす。キョウスケはその腕の中にしっかりとエクセレンを抱き寄せていた。力強いが息苦しくないほどに抱きしめられる。
「ちょっ……キョウスケ?」
「なんだ?」
「……ううん。なんでもない」
「そうか」
「……助けてくれたの。覚えてるわよ」
「そうか」
「……ありがとう」
「もう大丈夫だ」
 硬く抱き合った二人は、静かな医務室で静寂と共にお互いの鼓動を感じていた。
「私ね……」
 先に沈黙を破ったのはエクセレン。キョウスケの胸の中で目を閉じたままで口を開く。
「あの戦場でも意識があったの」
「話さなくても良い」
「ううん。キョウスケには聞いていて欲しい」
「……分かった」
「あの時はキョウスケの事が憎くて……イングラムを信頼してた」
「そうか」
「イングラムに洗脳されていた時も覚えてる」
「ああ」
「イングラムに……何されたかも……」
「ああ」
 身体の震えるエクセレンを、さらに力を込めて抱くキョウスケ。
「イングラムは、私の肩を抱いて……」
「エクセレン。俺はそんな事はどうでも良い」
「キョウスケには知っていて欲しいの! そして……同じ事をキョウスケにしてもらいたい……」
「エクセレン……分かった。聞いてやる」
「……うん」
 エクセレンは、イングラムとの洗脳の一部始終を話した。キョウスケはしっかりとその胸にエクセレンを抱き、ただ「そうか」と相づちを打つだけだった。
「そして、私はヴァイスに乗ったの」
「そうか」
「はい。おしまい。めでたしめでたし」
 話しているうちに落ち着いたのか、話し始めた頃よりもいくらか明るい声を出すエクセレン。
「そうか」
 キョウスケは、話し終わったのを見届けると、す……とエクセレンから体を離し、出口へと向かって行く。
「あちゃ……やっぱ、愛想もつきるか……」
 カタン……と音を立て、ドアをロックするキョウスケ。くるりと振り向き、ジャケットを脱いでいく。
「同じ事をするのだったな」
「キョウスケ……あの、もしかして、キレてる?」
「ああ」
 多少乱暴にエクセレンをベッドに寝かせるキョウスケ。
「きゃっ。んもう、や・さ・し・く……ね?」
「……断る」
 一言言うと、唇を強引に奪うキョウスケ。その手は胸を揉みしだく。
 びくんっ……と反応するエクセレン。舌をねぶられ、胸からの刺激で思考力が弱まっていく。抵抗もせずキョウスケのされるがままになっている。
「はぅ……ん……もう……」
「何だ?」
「ううん。何でもない」
「そうか」
 今度は首筋に舌をはわすキョウスケ。同時にエクセレンの服を脱がせていく。エクセレンの豊満な胸が外気に晒され、すぐさまキョウスケの手によって形を歪められた。
「あっ……んっ……あんっ」
 知らずに声を上げるエクセレン。キョウスケの手がベッドの枕元に伸び、通信機器をオフにする。
「なに……よ、結構冷静じゃない……はうんっ」
 エクセレンの抗議を防ぐように、胸に舌をはわすキョウスケ。エクセレンも下着を脱がされやすいように腰を浮かし、キョウスケに協力する。
 ショーツを取ると、布地と秘所に糸が引き、女の匂いがキョウスケの嗅覚を刺激した。
「濡れているんだな」
「んもう……そういうことは口に出さないでよ」
「口にした方が感じるのだろう?」
「う……それじゃ変態さんみたいじゃない」
「さらにあふれてきているな。味わってみるか」
「ちょっ……あんっ!」
 キョウスケの舌がエクセレンの股間に到達し、濡れぼそった秘所を嘗め回す。不安感と羞恥心で泳ぐエクセレンの手を、きゅ……とキョウスケの大きい手が覆った。
「あっ……んっ……あっ……あふぅ……んっ」
 音を立てて吸うキョウスケ。エクセレンはその音と股間からの刺激で一気に高まってゆく。
「キョウスケっ……あっ……んんっ……もう……あんっ……きちゃうっ……」
「良いぞ」
「あっ……いや……あんっ……最初は一緒にっ……あんっ」
 キョウスケの手を振り解き、額を押さえて舌の侵入を拒むエクセレン。激しく息を付きながら、キョウスケの上体を導く。
「好きでしょ……? 打ち貫くの……」
「こういう時まで下らない冗談をいうな」
 す……とキョウスケはエクセレンと身体を重ねいきり立ったモノをエクセレンに押し当てる。エクセレンは押し当てられただけでわずかに背筋に電流が走る。
「だって……そうでもしないと。どうなっちゃうか……」
「どうなっても大丈夫だ。いくぞ」
 ずっ……っと一気にエクセレンの中に入り込むキョウスケ。びくんっと背筋を硬直させるエクセレン。蜜壷は待ちかねたようにキョウスケを絡め取り、痙攣しながらも奥へと導く。
「あああんんんんっ……あふ……軽くイッちゃった……」
「まだまだだ」
 キョウスケが抜き差しを始める。膣壁がこすられ、分泌液がぐちゅぐちゅといやらしい音を立てて吹き出す。
「あんっ……ああっ……キョウスケ……もっと……私を貫いてっ……」
「……ああ」
「あっ……あんっ……キョウスケ……キョウスケぇ……」
 キョウスケの動きを受け止めながら、背筋を痙攣させるエクセレン。大きな波が迫ってくるのがわかる。
「あっ……んっ……あふうっ……んっ……キョウスケ……わたし……もうっ」
「エクセレンっ……」
 かあっとキョウスケのモノも熱くなる。そして一気にそのたぎりをエクセレンの内壁に叩き付けた。
「あっ……あああぁぁぁぁっ」
 びくびくびくんっ……とエクセレンが反応し、キョウスケのモノから残らず絞りとらんと収縮する。
「あふ……ん……キョウスケ……」
「エクセレン。大丈夫だ。もうどこにも行くな」
「……うん」
 エクセレンは、そのままキョウスケの腕のなかで眠りについた。

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