船の中に浮かぶ、ふたつの影。

「はぁ・・・・・」
その内のひとつが溜息をつく。
「(ほら、言え!言うのよアルマナ!大丈夫だから・・・・あぁやっぱり駄目〜)」

「・・・・・・」
もう一方も、肩を落とす。
「(なんでアルマナがここにいるんだ・・・・?)」


事の始まりは、少し前。
「オフロ入りたい〜、オフロ〜!!」
と、プルが言い出したのがそもそもの原因。
「で、でもなぁプル。今はちょっと・・・」
「ジュドーは黙ってて!だってここ最近戦闘ばっかでシャワーちょろっと浴びるだけだったんだもん!」
「そりゃ俺たちだって同じだよ、でもブライトさんに何て言われるかわかんな・・・・」
「別にかまわんぞ」
と、いつの間にかそばにいたブライトから一言。
「「え??」」
驚きを隠せずプルとジュドーが聞き返す。
「最近は出撃ばかりだったからな、たまにはいいだろう。全員でシティ7にでも行ってきたらどうだ?」


「ってことで、オフロ行きたい人〜?」
早くも行く気マンマンのプルが挙手を求める。
「あたしは行くよ、たまにはリラックスしたいし」
「わ、わたしも行くぞ」
「そんじゃぁ、わたしも行こうかな・・・・マリューは?」
「え・・・・それじゃぁ、行きます」
と、次々と声が上がる
「え〜っと・・・・・・プルツーとカガリとミサトさんとマリュー艦長と・・・・」
プルが指を使って数え始める。
「あ、あの〜・・・・・」
「ん?どしたの?アルマナ」
「おふろ・・・・・って、何ですか?」
「「「はぁ?」」」
ちなみに、何故アルマナがαナンバーズにいるのかは突っ込んではいけない。
「おまえ・・・・風呂を知らないのか?」
とカガリが聞き返す。
「カガリさんは知っているのですか、ならばどういうものか教えてください」
「うぇ〜っと・・・・・まぁお湯に浸かって疲れを取ったり、出た後に牛乳を飲むものだ」
「う〜ん・・・・・、最後のやつはちょっち同意しかねるけど、まぁそんなもんよ。あ、そうだ・・・・みんな、ちょいちょい・・・・」
なにやらミサトは相談を始める。
このときアルマナは、ただ頭の上に「?」を浮かべてキョトンとしているだけだった

一方男子では
「ん〜OK!俺がんばっちゃうぜ〜、なんせ艦長さんの頼みだからな〜。ところでマリュー、なんか言葉遣いおかしくないか?
いや・・・・だってお前ちょっちとか言わないだろ・・・・」
まぁ電話の主が誰かはおいといて
「まぁいいや。お〜い、お前らちょっと・・・・・」
と、不可能を可能にする男・・・もとい、ムウ・ラ・フラガ。
なにやら男どもで相談を始める。と、そこへ
「お前たち、何をしているんだ」
銭湯セットに身を包んだ、クォヴレー・ゴードンその人である。
「おお、ちょうどよかった・・・ってオイ、そのアヒルのおもちゃは何だ?」
「?いや、風呂に入るならば必要だとアラドが・・・・」
「あっそ・・・・それより、だ。さっき艦長からお前に特別任務が下された」
「・・・・!!それで、内容は何だ?」



・・・・で、今に至る


「(うぅ〜・・・・おふろは思い人に思いを告白する場所って聞いたのですが・・・・)」
無論、嘘である。
「(やっぱり、いざとなると緊張して・・・・・でも、せっかくクォヴレーが来てくれたんだし・・・)」

「(・・・おかしい。俺は艦長命令で敵の重要人物を捕らえに来たはずだ)」
こちらも真っ赤な嘘である。
「(確かにアルマナはゼ・バルマリィ帝国の姫君だが・・・・)」

「「あの(おい)」」

「「・・・・・・」」

「・・・・お前から言え」
「は、はい・・・・えっと・・・・その・・・・・わ、わたくしは・・・・・その・・・・」
「(だ、だめ〜、まともに喋れない・・・・・)」
「おい、顔が真っ赤だぞ。熱でもあるのか?」
そう言うと、湯船の中をいつの間にか近づいてきたクォヴレーがアルマナのおでこに自分のおでこを当てる
「(〜〜〜っ!!!)」
「おかしい・・・どう考えても体温が高い。すぐに病院へ・・・」
「あ、あなたのせいです!!」
「?どういうことだ、大体なんでお前がここにいるん・・・」
「だって・・・ここは思いを伝える場所でしょう?」
「??何を言っているんだ、ここはただの風呂だ。別にそんな場所ではない。用がないなら俺は帰ると・・・」
「ま、待って!!わたし・・・あなたのことが!す、す・・・すっ・・・・・好き!!!」
まさかこんなことを言われるとは思ってもみなかったのだろう。
クォヴレーは柄にもなく、風呂の中で転んでしまった。
起き上がり、アルマナに近づく。
「好き・・・」
「は、はい・・・・・」
「そうか、よかった」
「よかった?何が・・・・」
「俺もお前に対してそのような感情がある。守りたいが、それだけではない。もっと・・・・いっしょにいたい・・・」
「クォヴレー・・・・・」

「よし!今よアルマナ!!がぶぁ〜っと押し倒し(ブツン)」
「何だ!!敵襲か?!」
「ストップ!ちょっとまって、クォヴレー。『たんま』ですわ」

「(ちょっと!なんで通信カットしたのよ!)」
「(ミサトさんこそ、なんで急に大声出すんですか?!)」
「(なんでって、今しかないでしょ!さっき教えたとうりにやっちゃいなさいよ!)」
「(・・・・っ!!あ、あんなこと・・・・。あ!だいたい、おふろが好きな人に思いを伝える場所って、嘘でしょう!)」
「(あっちゃー、バレた?まぁいいわ、そんじゃぁごゆっくり〜)」
「(!ちょっとまって)」
ブツン。
通信が途切れた。
「(ああもう・・・こうなったら・・・やるしか・・・)」
意を決して、アルマナがクォヴレーに問う。

「あの、クォヴレー・・・セ、セックス・・・って知ってますか?」

沈黙。

「セックス・・・愛し合うもの同士が行う行為だとフラガ少佐からさっき聞いた」
「あ・・・・そうですか・・・・」
もちろん、マリュー・・・ではなくミサトの頼みである。

「あの・・・わたくしたちも、しませんか?セックス」
「俺は・・・何をするかは知らないのだが・・・・」
「大丈夫。わたくしが、教えて差し上げますから・・・・」

「じゃ、じゃあ・・・・タオル、取ってもらえますか?」
「ん・・・わかった・・・」
タオルを取り払うと、クォヴレーの自身が露になる。
「(これが・・・男の方の・・・・)」

「アルマナ、俺は何をすればいいんだ?」
「いいの・・・じっとしてて・・・・」
そう言うと、アルマナはクォヴレーのモノを手に取り、ゆっくりと手を上下させはじめた。
「!!アルマナ、何を・・・・」
「いいの!これが・・・普通なんですから・・・」
「(そういえば、口も使うんでしたっけ・・・・)」

「じゃあ、お口でしてあげます・・・・ん・・・・じゅる・・・・ずちゅっ・・」
「・・・っく・・・アルマナ・・・・」
「ふふふ・・・気持ちいいんですか・・・?」
まんべんなく舌を這わせ、唾液をつける。
奥までくわえ込み、亀頭を刺激する。
クォヴレーにとってそれは、予想外の快感となって襲い掛かってくる。
「・・・うあっ!・・・駄目だ・・・アルマナ・・・」
「あら・・・いつもはあんなに涼しい顔してるのに、そんな顔もできるんじゃない・・ふふ」
アルマナに自身をもてあそばれているクォヴレーは、なんとも情けないように見える。
「それじゃあ、今度はココで・・・」
そう言うと、アルマナは自分を隠していたタオルを取り去る。
途端に、歳の割には大きすぎる乳房がこぼれ落ちる。
ぷるん、と揺れるそれは、早くもクォヴレーのモノを包み込んでいた。

「んふっ・・・・あっ・・どう・・ですか?キモチ・・・いい?」
身体全体を使って、クォヴレーを刺激する。
「くあっ!アルマナ・・・俺は・・もう・・・」
クォヴレーが弱々しい声で絶頂が近いことを伝える。
それを聞くと、アルマナはしごくスピードを速め、さらにフェラも絡め始めた。
「クォヴレー・・私の胸に・・・射精していいんですよ?我慢するのも嫌でしょう・・・じゅるっ・・・ちゅぱ・・・」
「アルマナ・・・俺は・・・うわぁぁぁっ!!」
クォヴレーは身体を震わせ、アルマナの胸や顔を汚していく。
「ああっ!・・・・もう、ベトベト・・・・」
「っく・・・すまない、アルマナ・・・」
「ふふ、いいの。そのかわり、今度はココにあなたのソレを・・・・下さい」
もはやアルマナにとって羞恥心なんてものはなくなっていた、初めて感じた快感によって秘所はもう濡れてしまっていた。

「ここに、入れるのか・・・・?」
「んっ・・・そうです・・・・はやく、下さいっ」
自分から股を開き男に向かって秘所を自ら開く。
もはやアルマナは快楽の虜になっていた。
「・・・・いくぞ」
「ん・・・・んあああぁぁぁっ!!!」
ぶちっ、という音と共に、クォヴレーの自身がアルマナに飲み込まれていく。
そして、そこからは少量の鮮血が流れ出ていた。
「・・・・アルマナ?本当にこれでいいのか?痛くないのか?」
「はっ・・・・ん・・・いいんです・・・これで・・・動いて・・・くださ・・・いっ!」
「しかし・・・」
「いいから・・・・私・・・・いま・・・すごくうれしい・・・・だから・・・」
「・・・わかった・・・」
クォヴレーは腰を振りはじめる。
二人の結合部からはじゅぷじゅぷといやらしい音が響いている。
「んはぁっ!・・・いい・・・・いいです・・・気持ちいい・・・ああっ!」
「くっ・・・締め付けが・・・スゴイ・・・」
「もっと・・・もっと!奥に・・・奥にくださいっ!!」
「・・・・・」
クォヴレーはよりいっそう強く腰を打ちつける。
そのたびにアルマナの口からは甘い声が漏れる。
「あんっ!!いい・・いいのぉ・・・奥に・・あたって・・・ひあぁっ!!!」
アルマナは自分で胸を揉み始め、快楽の深い渦に飲み込まれていった。
「クォヴレー・・・胸も・・・揉んで下さい・・・」
「わかった・・・」
ぎこちない手つきでアルマナの胸をもみしだく。
と、同時に、すでに固くなっている乳首の舌や歯で刺激する。
「はぁっ!クォヴレー・・・上手すぎ・・・あっ・・・んあっ!!」
クォヴレーもだんだんとピストンのスピードを速め、結合部からは愛液が溢れ出していた。
「くっ・・・アルマナ・・・俺はもう・・・・」
「出して・・・私の膣内にい・・・濃いの注いでぇ!!」
「・・・っ、うおぉぉぉぉっ!!!」
「あああぁぁぁぁぁっ、なにかくる、くるのぉ、んあぁぁぁぁっ!!!」
二人同時に、絶頂へと果てた。
「あぁ・・・・熱い・・・・キモチイイ・・・・」

「いやー、まさかこれ程とはね・・・・・・」
アークエンジェルの自室で、通信機に仕込んだ盗聴器から流れてくる喘ぎ声を聞きながら。
今回の仕掛け人二号、ムウ・ラ・フラガは言った
「まさかあのお姫サマがあそこまで乱れるとはね・・・・・」
とそこへ、通信が入る。
「ムウ?あの・・・今夜よかったら・・・私の部屋、来て?してほしいから・・・」
それだけ言うと通信は切れた
「おいおいマジかよ、向こうからお誘いとはね〜、こりゃあ今夜はたのしみだなぁ!」

無論、これは仕掛け人一号葛城ミサトである。
「ふう、キューピッドも楽じゃないわよね〜」
その手には、αナンバーズ一の大食漢と、そのパートナーの写真が握られていた。
「今度は、このコ達かなー、んふふ〜」
アラドとゼオラがこうなるのも、そう遠くはないかもしれない・・・

〜FIN〜

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