その日も正樹は城内を練り歩いていた。いつもの整備を終え、自分の部屋に帰ろうと思いつつ、天性の方向音痴ゆえまたしても迷ってしまったのだ。
気が付くと女子サウナ場の側まで来ていた。しかもおりしも女性陣は夜の入浴時であった。
正樹はあの人やこの人の入浴姿など、ついつい浮かんでくる邪まな妄想を打ち消し、その場を早々に立ち去ろうと思っていた。
その時、
「大丈夫だよ〜こんな所まで来てる男の人なんていないよ〜」
どこか聞きなれた言葉と共にバスタオル1枚の長い髪の美少女が飛び出してきた。
「えっ!?」
正樹は驚いた。その大胆なスタイルにも驚いたが、今まで仲間どころかスタッフにもそんな女の子を見たことは無かったからだ。
「は〜お風呂のあとは牛乳って…えっ…ちょっと…正樹?」
「みっ…澪なのか?」
声で正樹も、その美少女が澪だとわかった。
確かに良く見れば澪なのだが、下から覗く豊かな胸、そして濡れた体が普段とは格別の色気を醸し出していた。
正樹も普段なら恥ずかしくてすぐに目を反らす所だが、彼女の見慣れぬ姿に驚くあまりついつい凝視してしまっていた。
「ちょ、ちょっといつまで観てるのよ!」澪は慌てて引き返すと部屋の扉を閉めた。

その晩…正樹は先ほどの澪の姿を思うと眠れなかった。
普段じゃれあっていたことさえも急に恥ずかしく思えてきた。
「(あいつ…あんなに可愛くて…色っぽかったのかな)」
そんなことを考えつつ、正樹は初めて澪を思い浮かべながら自慰をした。

次の日…
2人はお互いどこかきまずくて、妙に意識しあってしまって話をすることが出来ないでいた。
正樹も早く仲直りしたかったが、昨日の彼女の姿がずっと脳裏から離れられず、「女」として意識し始めた澪とまともに目をあわすことすら出来なかった。

その日の夜。
「正樹…いる?もう寝ちゃった?」
澪が正樹の部屋を訪れた。が、折りしも正樹は彼女のことを思いつつベッドの上で悶々としていたころだった。
「あ!ああ…」
突然の訪問に驚いたたが結局彼女を部屋の中に迎え入れた。
「あの…昨日はゴメンね。油断してた私もちょっと悪かったかな〜なんて…」
「あっあぁ…」
だが、やはり先程の姿がチラ付き、はっきり視線を合わせることが出来ない。
「何よ〜せっかくコッチから折れてるのに〜?アレ?顔赤いよ」
「そ…そんなんじゃねえよ」
「ん?照れてるの?あれ?ひょっとして私の魅力に気づいちゃったのかな〜?」
不意に澪は後ろから抱き着いてきた。
「!」
彼女にしてみればふざけ合ってる内に仲直りできる、つもりだった。だが、正樹にとってはそれが彼の衝動を爆発させる結果となってしまった。
体を抱きしめる柔らかい腕。そして背中に当たる彼女の胸の感触。それは思っていたよりその胸がふくよかであることを実証していた。
次第に激しく高鳴っていく胸の鼓動。いつしか正樹の理性は弾けとんだ。
突然に正樹は澪の腕を振りほどくと、彼女を抱きしめキスをする。いや、キスと言うよりは唇を強引に押し付けたと言う感じだった。
「んっ……!」
予想外のことに驚く澪。だがあまりに予想外で彼女にも何が何だかわからなかった。
ベッドに澪を引きずり込んだ正樹は衣服に手をかけると強引に引き剥がそうとする。
「ダメ…や…やめて!」自分の置かれてる事態をようやく察した澪はもがいて必死に逃れようとする。
「嫌だよ正樹こんなの…嫌…嫌ーーっ!」
その叫び声ではっと我に返った正樹。ふと見ると、涙ぐみ肩を震わせている澪がそこに居た。
「ゴ…ゴメン…」
自分は何と言うことをしてしまったのか。これからずっと嫌われてしまうかも知れない。
彼は後悔と自責の念に駆られてしばし呆然としていた。
「ど…どうしたの正樹」
「ゴメン…その…」
謝っても許してもらえないとは思いつつ、彼は必死に弁明を始めた。
「そ、そのさ…昨日のあの時の澪がいつもと違う感じで…本当はこんなに可愛かったんだって思って
すごく魅力的で…何だか澪を抱きたいとか思ったり…い、いや!自分でも何言ってるかわからないけど
その…とにかくゴメン!本当に…えっ?」
言いかけて、正樹は驚いた。ふと彼女の方を見ると、澪は自分で髪をほどき、自分でボタンを外していた。
「こ…これでいいの…?」
長く柔らかに伸びた髪。少しはだけた胸元。潤んだ瞳で見つめる澪は先程までとは別人のような色気と表情だった。
それは紛れもなく昨日であった美少女だった。
意外な行動に収まりかけていた正樹の心臓の鼓動が再び激しく高鳴りだした。
「うん…さっきはちょっと強引でビックリしたけど…でもちょっと嬉しかったんだよ…だって…だって私も正樹の事…好きだから」
「えっ…!」
突然の告白に正樹の鼓動はさらに増して行く。
澪はそんな彼の胸に手を当て、鼓動を感じ取ると潤んだ瞳を近づけた。
「正樹…好きだよ。でもあなたは私のこと好き…?
本当に私を好きなら…さっきの言葉が嘘じゃないなら…抱いてもいいよ…だから…ちゃんと好きって言って」
「ああ…す…」彼女の瞳に気圧され、しどろもどろに答えかけたが、
「す…好きだ!澪の事が好きだよ!」
柄にもないこと言ってを少し照れたが、それでも彼女の思いに応える様に瞳をまっすぐ見据えると、肩を抱き寄せ、静かに、それでもしっかりと唇を重ねた。
「んっ…好きっ…好きよ…正樹」
「は…あっ…澪…」
キスの経験など2人とも皆無に近かったが、それでも求め合うように、無我夢中で舌を伸ばし、相手の口内をまさぐっていく。
やがて澪はその体から次第に力を失っていき、その場に倒れこんだ。
正樹は続いて首筋、鎖骨へと唇を這わせていき、今度は丁寧に服を脱がしていく。
果たして、一見幼い彼女からは想像できず、また先ほどの感触から想像できる通り、ふくよかな胸があらわになった。
「澪の…大きい…」
彼女を求める本能のまま、正樹は夢中で乳房にむしゃぶり吸い付いた。
「んあっ!」
初めて性感帯を直に触れられる快感に澪の体が踊った。
正樹は時に力強く吸ったり、舌で乳首を転がしながら考えられるあらゆる手段で澪の乳首を弄んだ。
「澪の…柔らかくて…とてもおいしい…んっ…」
「はあ…あぁん…気持ちいいよ…正樹…」

欲望を加速させていく正樹は、そして、乳房から口を離すと澪の下半身へと近づき、タイツを、そして下着に手をかける。
「あっ…やぁっ…そんな所…」
わかってはいてもやはり恥ずかしい澪は彼の手を制しようとするが、正樹はそんな彼女を振り払うように半ば強引に引きおろした。
ついに澪の秘所が正樹の眼前にさらされる。ソコは既に唇や乳房への幾たびの愛撫で濡れそぼっていた。
「すごい…こんなに濡れてる…」
「や…やだよ…そんなに見つめないで…」
あまりの恥ずかしさに思わず澪は顔をふさぐ。だがそれにも構わず正樹は彼女の秘部に舌で触れた。
「ひあぁっ!?」
味わったことのない快感に澪から嬌声が漏れ出す。
「んっ…澪の…熱くておいしい」
「正樹ダメ…そんな恥ずかしいこと…ダメだよ…」
言葉とは裏腹に彼女の秘部からはとめどなく愛液が溢れ出る。正樹はそれを舌で掬い取っては再び割れ目へと舌を差し込んでいった。
「あん…そんな…ダ…ダメ…もう…!」
激しい攻めに澪は限界を感じていた。 が、もう少しと言う所で正樹は舌を離した。
初めて間近に見る女性の秘部、そして彼女の切ない喘ぎ声のため、彼の衝動もまた最高潮に達していた。
もう少しで澪は絶頂に達する所まで来ていたが、正樹はそれ以上に爆発しそうな自分の下半身を制御するのが限界になっていたのだ。
正樹は遂に自らも衣服を脱ぎ捨てると限界まで張り詰めていた彼の分身を晒した。
「澪…俺ももう…澪の中に…」
「正樹…」
初めて間近に見る「男」のソレと、これから迎えるであろう未知の経験に、澪は一瞬ためらったが、やがて意を決したように脚を開いていく。
「いいのか?澪…」
「い…いいの…正樹の事好きだから」
覚悟を決めたように澪は硬く目をつぶり、無防備な姿を彼の前に晒した。
「行くぜ…」
正樹はじっくりと、しかし確実に己のモノを澪の中にと差し込んでいく。初めての彼女の内部はまだきつかったが、差し入れて行く度溢れ出す潤滑油を塗りつけていくと、滑らせるように一気に奥まで差し込んだ。
「!!くうぅっ!」何かが壊れたような衝撃に澪の顔が歪み、体がビクッとこわばる。
「ご…ゴメン大丈夫か?」
「だ…大丈夫だよ…だから!」
シーツを握り締め、痛みに耐えつつも澪は哀願した。
「だから…続けていいの!お願い!」
「澪…」
痛みを必死にこらえ、自分を受け入れてくれる彼女の姿があまりにもけなげでいとおしく。
少しでも彼女の痛みを和らげようと正樹はやさしく抱きしめ、口付けるとゆっくりとではあるが腰を動かし始めた。
「あぅっ…くっ…好き…好きよ正樹!」
澪も痛みを忘れるように夢中で彼の唇を求めた。
「俺も好きだ…好きだよ澪!」
キスが痛みを和らげたのか、次第に彼女の体のこわばりが解け、その表情からも苦悶の色が失せていく。
「はあっ…ああ…いい…よ…気持ちいいの…もっと…動いてっ…」
澪は体を密着させると無意識にではあるが自らも尻を浮かせてきた。正樹はそんな彼女に応えるように動きを加速させていく。
「そんなっ…あぁっ…すご…い…おかしくなっちゃう…よおっ…はあっ…あっ…ああーーーっ!」
澪はついに絶頂に達し、体を震わせるとぐったりと倒れこんだ。

「もう痛くないか?」
「うん…もう大丈夫だよ… それより…良かった…」
まだ残る少しの痛みと、愛する人とつながり絶頂を迎えた喜びと。
澪は目に涙を浮かべながら、それでも喜びに満ちた表情で彼にキスをした。
「じゃあもう一度、な」
「えっ?」
数回彼女の中でこすり上げた程度では、張り詰めている正樹のソレはまだ収まりが付くはずもなかった。
澪の体を起こすと正樹は再び腰を動かし始めた。しかも彼女が慣れたと見るや、今度は容赦なく激しく突き上げる。
「あはぁっ!?」
先ほどとは比べ物にならないくらい、彼のモノが早く自分の中を駆け抜け、何度も最深部を強く突き上げていく。
激しく奥を突かれる感触に澪は狂ったように悶え出した。
「だ…ダメぇっ…正樹ぃ…そんな…激しく…あっあぁーーーっ!」
突き上げられる度に長い髪を振り乱し、豊かな胸を躍らせる澪。その姿は最早少女の物ではなく「女」としてのそれであった。
その姿に正樹はいっそう嗜虐心を掻き立てられていく。
「くっ…み…澪の中…すごく…気持ちいい…!」
強く突き上げることで、強まっていく澪の性感。それにより彼女の内部もまた、正樹に対して先よりも強く、熱く絡み付いてゆく。
正樹が彼女の中をこすりあげて行くことで、彼自身も限界へとまた近づいていた。
「くうっ…俺も…もう…」
「あぁ…い…一緒に…お願い!」
彼自身をも絶頂へと導くように澪は正樹に強くしがみつくと、彼の腰へと足を絡ませていく。
2人が最後の力を振り絞るように、体全体で結合した瞬間−
「う…ぁっ!」
「あっあぁーーーっ!」
限界に達した正樹は澪の中に熱い精を放った。同時に澪も再び絶頂を迎えていた。
「はぁっ…あったかいよ…正樹…」
気の遠くなりそうな中で、自分の中に熱いものが満たされていく感触に澪は改めて自分たちが一つになったことを感じていた。

しばらくして…
2人は余韻もまだ少し冷めやらぬ火照った体を寄せ合っていた。
「あのね…正樹・・・」
「ん?」
「私が初めてここに来た時も…私が初めて戦いで人を死なせたときも…正樹がずっと一緒に居てくれた…傍にいてくれた」
「うん…」
「それで…ずっと正樹に支えてもらった…今までそんな気がしてたの。
だからこうして一つになれたのも…何だかその…運命かなって…」
正樹は微笑むと澪を深く抱きしめた。
「だから…これからもずっと一緒に居てね…ね…」
すがるように寄り添う澪の体は小さかった。さっきまで女としてみていた彼女の存在がまた少女に戻ったように感じられた。
共に戦う仲間として、愛する人として、正樹はこの小さくもいとおしい女性を守り、共に歩もうと誓った。
「ああ…ずっと一緒に居て…守るよ…」
しっかりと寄り添いあった2人はやがて深い眠りに付いた。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

編集にはIDが必要です