編集日時:2011年12月22日(木) 06:59:45履歴
「おらぁタスク! もっと気合入れてやれ!!」
体育の時間。今日もカチーナ先生の怒声が体育館に響く。
「俺はいつでも真面目ッスよ?」
こちら、怒鳴られランキング単独首位のタスク君。いつものように軽口で返す。
「ほう…真面目ってのはサーブや3ポイント狙いの時だけか? もっと球に食らいついてだな」
「……(タマに? なんかやな言いかただなぁ)」
「何にやけてんだ? そうか、そんなに元気があるなら…」
ゆでダコのように真っ赤な顔でこめかみをひくつかせていた先生、お調子者をびしぃ!と指差して言い放つ。
「お前、今日居残り決定!! 基礎から鍛えてやる」
「ええ〜〜!?」
ああ〜、といった感じで顔を見合わせる級友の皆さん。
「とうとう居残りか。いつかこうなるとは思ってたけど」
「どんなきつい特訓なんだろう?」
「無傷じゃ帰れない方にジュース1本!」
「おい、それは賭けになるのか?」
などと好き勝手言っている。ずいぶん友達思いなようで。
「うっさいぞお前ら! ほら、とっとと片付けろ!」
「「「「はーい」」」」
「あー、ついてねぇな。遊ぶ予定がパァだぜ」
「運が悪かったな。でも、どうしていつも余計なこと言うんだ?」
「ん〜、何でだろ?」
放課後の廊下。友人のブリット相手にぼやきながら歩くジャージ姿のタスク。
「まぁそんなわけだから、他の連中に話しといてくれよ」
「お前だけ残して遊びには行けないだろ。俺も試合が近いし、自主練してくる」
袋に入った竹刀を握り締めるブリット。
「熱心だねぇ。俺のこたぁ気にしなくていいのに」
そこへやって来たのは、やはり悪友のリュウセイとリョウト。
「よう、聞いたぜ。これからお仕置きなんだって?」
「リュウセイ君、お仕置きじゃなくて個人指導だよ」
「どっちでも似たようなもんだけどな……。悪ぃけど、今日はお前らだけで遊びに行ってくれや」
「残念だなぁ……じゃ買い物だけしてこうか?」
「そうだな、新作ゲームでも見に行くか。タスク、また今度遊ぼうぜ」
「じゃ練習してくる。そっちも頑張れよ」
「おう、また明日〜」
剣道場に向かうブリットを見送り、体育館の方へ歩き出す。と、
「あ〜ら、背中がすすけてるわよん?」
脳天気に声をかけたのはエクセレン先生。ブラウスとタイトミニに白衣など羽織っている。
「聞いたわよー、これから個人授業なんですって? いけない人ね♪」
「耳が早いッスね。でも、どうせならエクセ先生に個人授業してもらいたいなー…なんて」
「そうねぇ、成績表が真っ赤っかになってもいいなら、してあげるわよ」
「……また今度でいいッス」
「遅いぞ! まぁ、逃げずに来ただけよしとしてやる」
体育館の真ん中には、いつものように真っ赤なジャージに身を固めたのカチーナ先生がお待ちかねであった。
「(逃げたりしたら後がこわいからなぁ……)」
「さぁ、とっとと始めるぞ。準備しな」
「準備って、今日は何やるんスか?」
「言っただろ? 基礎から鍛えてやるって。準備体操したら体育館20周だ!」
「いきなりそれかよ!?」
「おらぁ、もっと速く走れ! 気合入れてやんねぇと5周追加するぞ!」
「ひぃ〜〜」
タスクは運動のセンスはともかく体力がないわけではなく、むしろ持久力は平均以上にあるのだが、単調なランニングなどはどうしても気乗りしない。先生の大声にどやしつけられて走っているという感じである。
「(女の子と一緒に走ってでもいたら、もっとやる気出るんだけどなぁ)」
こんな時でも考えることはいつも通りのようだ。
と、その考えを読んだわけではないだろうが、
「そんなんじゃ日が暮れちまうぞ!? ……しょうがねぇ、あたしが一緒に走ってやる!!」
言うなり、ジャージの上下を脱ぎ捨てる先生。
「!?」
目を疑うタスク。何と、カチーナ先生はTシャツに臙脂色のブルマー……つまり体操服姿になっていた。脚も腕もむき出しである。
軽く脚を動かしてウォームアップすると、呆然としたままのタスクに駆け寄り、
ばこん。
「いってぇ〜、何なんスか〜」
「ぼけーっとしてるお前が悪い。ほら、いくぞ!」
体育の時間。今日もカチーナ先生の怒声が体育館に響く。
「俺はいつでも真面目ッスよ?」
こちら、怒鳴られランキング単独首位のタスク君。いつものように軽口で返す。
「ほう…真面目ってのはサーブや3ポイント狙いの時だけか? もっと球に食らいついてだな」
「……(タマに? なんかやな言いかただなぁ)」
「何にやけてんだ? そうか、そんなに元気があるなら…」
ゆでダコのように真っ赤な顔でこめかみをひくつかせていた先生、お調子者をびしぃ!と指差して言い放つ。
「お前、今日居残り決定!! 基礎から鍛えてやる」
「ええ〜〜!?」
ああ〜、といった感じで顔を見合わせる級友の皆さん。
「とうとう居残りか。いつかこうなるとは思ってたけど」
「どんなきつい特訓なんだろう?」
「無傷じゃ帰れない方にジュース1本!」
「おい、それは賭けになるのか?」
などと好き勝手言っている。ずいぶん友達思いなようで。
「うっさいぞお前ら! ほら、とっとと片付けろ!」
「「「「はーい」」」」
「あー、ついてねぇな。遊ぶ予定がパァだぜ」
「運が悪かったな。でも、どうしていつも余計なこと言うんだ?」
「ん〜、何でだろ?」
放課後の廊下。友人のブリット相手にぼやきながら歩くジャージ姿のタスク。
「まぁそんなわけだから、他の連中に話しといてくれよ」
「お前だけ残して遊びには行けないだろ。俺も試合が近いし、自主練してくる」
袋に入った竹刀を握り締めるブリット。
「熱心だねぇ。俺のこたぁ気にしなくていいのに」
そこへやって来たのは、やはり悪友のリュウセイとリョウト。
「よう、聞いたぜ。これからお仕置きなんだって?」
「リュウセイ君、お仕置きじゃなくて個人指導だよ」
「どっちでも似たようなもんだけどな……。悪ぃけど、今日はお前らだけで遊びに行ってくれや」
「残念だなぁ……じゃ買い物だけしてこうか?」
「そうだな、新作ゲームでも見に行くか。タスク、また今度遊ぼうぜ」
「じゃ練習してくる。そっちも頑張れよ」
「おう、また明日〜」
剣道場に向かうブリットを見送り、体育館の方へ歩き出す。と、
「あ〜ら、背中がすすけてるわよん?」
脳天気に声をかけたのはエクセレン先生。ブラウスとタイトミニに白衣など羽織っている。
「聞いたわよー、これから個人授業なんですって? いけない人ね♪」
「耳が早いッスね。でも、どうせならエクセ先生に個人授業してもらいたいなー…なんて」
「そうねぇ、成績表が真っ赤っかになってもいいなら、してあげるわよ」
「……また今度でいいッス」
「遅いぞ! まぁ、逃げずに来ただけよしとしてやる」
体育館の真ん中には、いつものように真っ赤なジャージに身を固めたのカチーナ先生がお待ちかねであった。
「(逃げたりしたら後がこわいからなぁ……)」
「さぁ、とっとと始めるぞ。準備しな」
「準備って、今日は何やるんスか?」
「言っただろ? 基礎から鍛えてやるって。準備体操したら体育館20周だ!」
「いきなりそれかよ!?」
「おらぁ、もっと速く走れ! 気合入れてやんねぇと5周追加するぞ!」
「ひぃ〜〜」
タスクは運動のセンスはともかく体力がないわけではなく、むしろ持久力は平均以上にあるのだが、単調なランニングなどはどうしても気乗りしない。先生の大声にどやしつけられて走っているという感じである。
「(女の子と一緒に走ってでもいたら、もっとやる気出るんだけどなぁ)」
こんな時でも考えることはいつも通りのようだ。
と、その考えを読んだわけではないだろうが、
「そんなんじゃ日が暮れちまうぞ!? ……しょうがねぇ、あたしが一緒に走ってやる!!」
言うなり、ジャージの上下を脱ぎ捨てる先生。
「!?」
目を疑うタスク。何と、カチーナ先生はTシャツに臙脂色のブルマー……つまり体操服姿になっていた。脚も腕もむき出しである。
軽く脚を動かしてウォームアップすると、呆然としたままのタスクに駆け寄り、
ばこん。
「いってぇ〜、何なんスか〜」
「ぼけーっとしてるお前が悪い。ほら、いくぞ!」