カワカノ

_{Amu Hinamori}

　2014年5月25日に開催されたAKB48握手会で、障害事件があったんだってね。

_{Taiga Aisaka}

　この犯人さ、「人の集まるところで人を殺そうと思ってやった。誰でもよかった」と供述してたけど、本当に誰でもいいなら暴力団の構成員を狙っても構わなかったわけじゃん。


　でもそうじゃなく、わざわざ隣の県の会場にいる人を狙ったってことは、自分が反撃されない相手を選んでるわけで、「誰でもよかった」っていうのは適切じゃないと思うのよね。

_{Amu Hinamori}

　……構成員なんか狙ったら拷問されて殺されちゃうよ。

_{Eru Chitanda}

　障害事件以降、AKBグループは握手会などの接触イベントを延期しています。

_{Taiga Aisaka}

　また傷害事件が起こる危険性を考えたら中止でいいじゃん。


　なんで延期なのよ？

_{Eru Chitanda}

　もし中止にすると、すでに販売済みの握手券が無効になるわけで、それは今後も握手券で商売していく中で大きな足枷になるんですよ。


　ただでさえ半年先の握手券を販売してるのに、「この握手券は無効になるかも……」とお客さんに思われるのは信用を失うわけで。

_{Taiga Aisaka}

　半年先……？　ちょっと意味がわからないんだけど。

_{Eru Chitanda}

　あれ？　知らないんですか？


　傷害事件が起きた日の握手会は「ハート・エレキ（2013年10月30日発売）」「前しか向かねえ（2014年2月26日発売）」の合同全国握手会だったんですよ。

_{Taiga Aisaka}

　ん？　なんで去年発売したシングルの握手会を半年も経ってから開催してるわけ？

_{Eru Chitanda}

　AKB48はCDを100万枚売るために握手会の日程を増やしつづけた結果、1回の握手会で2枚のシングルを消化していかないと首が回らなくなってるんです。


　握手会の日程を増やしつづけた理由を説明します。人気メンバーが卒業すると、以降の握手会に参加させることができなくなります。すると、その人気メンバーの握手券を買ってたファンも離れていくので、売上がごっそり抜けるわけですよ。


　そこで、その埋め合わせとして握手会の日程を増やすことで、100万枚を維持する暴挙をおこなってるわけです。

_{Amu Hinamori}

　メンバーがグループを辞めるときに『卒業』って言いかたをするけど、辞めるんだから『脱退』じゃん。


　なんで卒業って言うんだろう？

_{Eru Chitanda}

　運営の支配からの『卒業』なので、そこは卒業でいいんですよ！


　では、傷害事件が起きた時点でのAKBグループの日程予定をまとめてみました。

_{Taiga Aisaka}

　……あぁ、そりゃあCDがたくさん売れるわけだわ。


　というかメンバーに握手会させすぎでしょ……。


　ここまで酷使してるとは思わなかった。

_{Eru Chitanda}

　これだけの数をまとめるのも一苦労でしたから。


　それはそうと、握手会が延期してる理由は警備体制に問題があるからなんですよね。


　売上を維持するために握手会の日程を増やしたら、会場レンタル費やアルバイトの人件費などの経費支出も増えるわけで、そんな状況では警備体制に不備があったのも当然といえば当然かと。


　そんな中、乃木坂46だけが握手会を決行することになりました。

_{Taiga Aisaka}

　これ、どうみても今後の握手会の警備基準をきめる実験台じゃん……。

_{Amu Hinamori}

　でもさ、アイドルに危害をあたえるなら素手でも可能なんじゃないの？


　指を反対側の関節に曲げたら怪我させられるでしょ。


　殴ろうと思えば顔も殴れるだろうし。

_{Eru Chitanda}

　そこなんですよ！


　悪意のある人間は、接触する機会さえあれば素手で十分なんです。


　だから警備を厳重にしたところで、なんの意味もないわけですよ。

_{Mei Misaki}

　アイドルの安全を守るためには、悪意のある人間を接触させないことが重要。


　つまり、もっとも安全なのは握手会自体をやらないこと。

_{Eru Chitanda}

　運営やレコード会社にしてみれば、数秒の握手で1000円の収益がでるわけですから握手会をやめたくない。


　しかし、それはアイドルの安全性を犠牲にして成り立つ商売なわけで、アイドルを危険にさらしてるのは運営やレコード会社なんですよね。

_{Taiga Aisaka}

　握手会の収益で成り立ってるグループが握手会をしなくなったら、資金繰りがストップするから解散するしかないんだけど……。

_{Amu Hinamori}

　解散しないにしても、握手会をやらないならあんなに大人数のメンバーは不必要だし、大量解雇はまぬがれないんじゃない？

_{Mei Misaki}

　まぁ、握手会の日程も破綻寸前なんだから、そろそろ引き際だよね。