最終更新:ID:5uCaAd2pSg 2021年12月24日(金) 17:04:43履歴
旧約酒場 〜 Dateless Bar "Old Adam".
2016年7月22日、博麗幻想書譜にて発表された。初出は夏コミ二日目(C91)、2016年8月13日。委託開始は同月25日。
例大祭で頒布された燕石博物誌の続きのストーリーとして、コミケと2イベント立て続けに新タイトルが発表された。
←前 燕石博物誌 旧約酒場 次 虹色のセプテントリオン→
ジャケットイラスト
備考
レイテンシー
「こういっちゃあ何だけど、秘密倶楽部みたいなバーで、いい大人達が……」
狂おしい緑。
相手に触れて本当に異世界を見たのか探る作戦
2016年7月22日、博麗幻想書譜にて発表された。初出は夏コミ二日目(C91)、2016年8月13日。委託開始は同月25日。
例大祭で頒布された燕石博物誌の続きのストーリーとして、コミケと2イベント立て続けに新タイトルが発表された。
←前 燕石博物誌 旧約酒場 次 虹色のセプテントリオン→
前作、燕石博物誌の続きですが、 前作が表なら今回は裏。前作とは表情の違う曲を集めました。 全体的に難易度高いです。全体的に癖の強い感じですが、 是非前作と合わせて手に取っていただければと思います。
- 秘封倶楽部?
- メリー (マエリベリー・ハーン)
- 蓮子 (宇佐見蓮子)
- 愛想のないマスター
- Dr.レイテンシーを名乗る初老の男
- 人ごとにフォント分けされているが、レイテンシーだけ何故かフォントが変わっていない。
- 不思議な体験を語ったバーの客達
- 三輪山の蛇について話す人物
- 髪の毛教について話す人物
ジャケットイラスト
- 東方外來韋編で言及していた通り、過去の作品のオマージュと思しきネタがちらほら見受けられる。
- ソファーに腰掛ける二人、蓮子はジョッキを、メリーは湯飲みか何かを持っている。
備考
- タイトルロゴ、ブックレット、CDレーベルに血飛沫のようなものがべっとりこびり付いている。
- ブックレットの方は返り血っぽい。前作、燕石博物誌のジャケットの雑誌の表紙に載っている絵に似た形の血も見受けられる。
- ブックレット下部のフレームはよく見ると『OLD ADAM』から構成されている。
- 蝶のイラスト。
- 夜明け迄、この夢 胡蝶の夢。
- 扶桑に纏わる伝説
- 山海経における『フーサンの大樹』。東の果てにある扶桑国に生える大樹で、ここから太陽が昇るとされる。後々に日本を指す言葉として使われる言葉となった。
- 神仙思想の中枢を担ってきた蓬莱と扶桑はセットで扱われる事が多い。どちらとも「幻想郷」というニュアンスであろう。
- 描かれたレイが東方紺珠伝の5面以降のステージ表示の際のロゴに似ている。
- 靈異伝にはヴィナの廃墟なんてものがあり、これも意識したのかも知れない。
- 実の数が'13'。 聖書において'13'という数字は裏切り者の'ユダ'を示し、不吉の象徴とされている。
- レイテンシーとは隠れる、潜伏などの意味を持つ「latent」の名詞形。バーに集まる者達もある意味でレイテンシーと言える。
- 幻視する者達
- 幻視とは、見えるはずのないものが見えてしまうこと。
- A
- ジャケットに描かれた書体のAは様々な陰謀説に登場するフリーメイソンのロゴマークに近似している。 このロゴには蛇が描かれている事も多い。
- レンガ積みのようなソファー
- 建築界では煉瓦を積む作業を総称してメイソンリー工事と呼ぶ。
- 酒場
- フリーメイソンは会合に使用した酒場から名前を取った4つのロッジを組織していた。
その内一つの名が酒場「林檎の木」である。 - フリーメイソンは多くのグランドロッジが存在するが
その4つのロッジを纏め一番最初のグランドロッジとし、そのグランドマスターとなったのが
グリニッジ天文台の建築者、クリストファー・レン。
- フリーメイソンは会合に使用した酒場から名前を取った4つのロッジを組織していた。
- 三輪山
- ヤマト王朝の頃からの聖地で、長い間禁足地とされていた為、日本におけるオカルトやフリーメイソンの陰謀説では度々話題になる。
- その極一部に中国での道教の神、下半身が蛇の形をした蛇神「伏羲」とその妹「女媧」が
フリーメイソンのシンボルであるコンパスと定規を持つ姿で描かれていた事等古代の蛇神信仰が上げられる。
大物主や大国主の繋がりでいうと鈴菜庵の一夜のクシナダも元は蛇神に関する事柄。
八卦炉等にある八卦図は伏羲が描いた物とされている。- 大神神社は日本におけるお酒造りの起源の地ともされている。日本最古の神社とされ、本殿がなく山自体がご神体とされている。
- 実醪(酒の素)の山として昔から愛されてきた。
- そこは、旧型酒特有の眠くなるような甘い匂いのする酒場だった。
- 調整された秘封倶楽部の時代のお酒を『新型酒』、昔のお酒を『旧型酒』と一括りに分けている。酒のフレーバーの相違の体現。
- ワインは味ではなく香りで表現する。
- ZUNの「全体的に難易度高いです。」という記述。燕石博物誌と本作のモデルとなった、"フィネガンの通夜"という小説はかなり難解とされる作品。
- バー・オールドアダム ---オリジナル。
- 燕石博物誌が連れてきた闇 ---オリジナル。
- リバースイデオロギー ---東方輝針城、5面ボス。
- アウトサイダーカクテル ---オリジナル。
- 大神神話伝 ---東方神霊廟、5面ボス。
- パンデモニックプラネット ---東方紺珠伝、エキストラボス。
- 旧世界の冒険酒場 ---オリジナル。
- 魔界地方都市エソテリア ---東方星蓮船、5面道中。
- 亡失のエモーション ---東方心綺楼、ラストボス。
- 二日酔いの同床異夢 ---オリジナル。
- 旧約
- 旧約聖書。オールドアダムは旧約聖書の創世記に登場するアダムの背負った原罪のこと。
- 古い約束。
- 旧型酒。
- 古い物、古代の物を意味する言葉に、Old as Adamという言葉がある。
- 非常に古いという意味もある。
- 酒場
- 物語の舞台である幻視する者たちの集まるバー・オールドアダム。
- Dateless Bar "Old Adam"
- Dateless Bar
- 長く続いているバー。古くさいバー。無名のバー。時を超えたバー。旧型酒を提供するお店。永遠のバー。
- Dateless Bar
- Dateless
- デートレス。年代の分からない、または無限(永遠)の、或いは太古からの。
- 旧約聖書における原罪。永遠に、人類が背負っていく大いなる罪。
- Old Adam
- バーの名前。
- オールド・アダム。罪を背負って生きていく人間、または人間の心の中にある悪。人の性(さが)のことか。'原罪'。
- 副題は「Dark side of Japan」。日本の暗黒面。
- 厄介事。二人だけの活動だったのが、燕石博物誌のおかげで秘封倶楽部の活動に関係ない部外者を引きつけた。
- 世の中の陰部。バーに集って幻視について語るのは公の場で話す事が憚られるから?ネットを使わずバーに集うのも何か臭わせる。
- アウトサイダー
- 部外者。おそらく、幻想郷からすれば秘封倶楽部は異物であり、排除する対象である。
- 前作とは打って変わって、廃村となった村はアウトサイダーにとって都合がよく、異物でありながらも排除される事がないようだ。
- 同じ意味でも三輪山の蛇たちも排除される事なく、我が物顔で大量増殖しているのだが、ここが前作のダークサイドってところだろうか。
- アウトサイド
- 外側。大結界の外側の
- サイダーカクテル
- スパークリングワインとか、ビールカクテルとか。
- ここでは、幻視者達のトークの開始を意味する林檎酒の『フォービドゥンサイダー』
- フォービドゥンサイダー
- 禁じられた林檎酒。
- 旧約聖書の創世記で記された、『禁断の果実』を意味しているだろう。
- 『禁断の果実』はインモラル、不法、不道徳などの暗喩がある。
- 因みに創世記で『禁断の果実』を喰らうようイヴを唆したのは蛇である。
- 稲作豊穣、疫病除け、酒造り神オオモノヌシを祀る、大神神社が存在する奈良県桜井市にある霊山、三輪山。撮影が禁止されている禁足地とされている。
- 豊穣、厄除け、酒造を司る雷神で、オオクニヌシの分霊、別名ともされている。
- オオクニヌシは国津神の中でも最も有名な神で、'出雲大社の主祭神。'また、スサノオの血を継ぐ神でもある。幽冥界の主を務めており、縁結びや医療に御利益があるほか、イナバの白兎や『国譲りの神』で知られる。
- 東方においては、'実際に出雲大社にある巨大な注連縄で封じられている'ことになっている。
- この時代では理由が公言されていないが、入山の制限が為されている。
- 蛇
- クサリヘビ科に分類される蛇の一種。
- クサリヘビは三輪山のある奈良では有名な蛇の一種で脊椎動物を捕食し、非常に強力な毒を持つ事で知られる。
- 夜行性、主に森林や山中などで生息が確認されている。駆除による激減から県のレッドデータに記載され目撃例も減少する傾向にある。
- クサリヘビ科に分類される蛇の一種。
- 男
- 夜に神体へ進入しようとした男は大量の蛇を目撃した。
- 上記の事から男が見た物は、禁足地である故に人の手が入らず数を増やしたクサリヘビと思われる。
- 夜に神体へ進入しようとした男は大量の蛇を目撃した。
- 同科目にサイドワインダーと言う蛇がいる。サイダーとワインをサイドワインダーとかけた?
- パンデミック(爆発的に廃村計画が進んで居る事)と本項で解説されるデモニッシュ(アウトロー達のカルト信仰)をかけている?
- Pandemoniacは無法地帯を意味する単語。無法地帯と化した衛星都市、或いは大規模集落と言った所だろうか。
- 他にこの単語が使われているパートは、萃夢想クライマックスの『萃まる夢、想い 〜Pandemoniac Land』。
- 古くから髪の毛は『神に通ずる、生命力の源』などとされ、呪術や祈祷に使われていたが、寧ろネット上に転がっているミームやオカルトチックな感じである。
- 新興宗教に支配された村
- 副題は「Fantasy Guild」
「こういっちゃあ何だけど、秘密倶楽部みたいなバーで、いい大人達が……」
- よくある夢小説だとか大嘘官能体験を投稿するWebサイトの現実世界バージョンみたいな感じ。オールドアダムのことか。
- 副題は「E.S.O.T.E.R.I.A.」。
- メリーの体験談を話すも、燕石博物誌に載せられた内容ばかりでどうかそそっかしい場の雰囲気。
- 蓮台野夜行、弘川寺の西行の墓から白玉楼を仰ぐ。
- 夢違科学世紀、高草郡での出来事。
- 鳥船遺跡、衛星トリフネに突入した際のこと。
- 一番最初に入店してきた偽・レイテンシーにメリーの話は燕石博物誌に載っているものだ、と糾弾されるが、亡失のエモーションにストーリーは繋がる。
- 何の変哲もない手鏡に、メリーの能力で幻想郷のビジョンを映し出す。
- 夢の世界にダイヴするのみならず、能力を物体に反映させる事も出来るようになった
- 触れただけで相手の観た異世界が真実か虚構かが分かるようにも成長した
- 「その者の言葉が真実かどうかを確かめる」ために用いたのならば、閻魔の裁判の1プロセス「浄玻璃鏡」をイメージしている可能性。
- 閻魔がその者の犯した生前の全くの行いが映し出されるため、閻魔の前にはいかなる隠し事もできないという。ちなみに映姫が用いる浄玻璃鏡は手鏡サイズである(求聞史紀)。
- 審判「浄頗梨審判 -射命丸文-」に詳しい。
狂おしい緑。
- 原風景。
- 狂おしい、とは正常でないように見えるって意味
- 妖怪の山から立ち上る蓬莱の薬の煙。
- 博麗神社。外界側の博麗神社は閑散としている。
博麗神社の元ネタとされる城嶺神社は先日の自然災害で全壊。
- 副題は「The horse thinks one thing, and he that saddles him another.」
- 馬が思っている事と、馬に鞍を付ける人の思いは違う、という意味。「同床異夢」と同じ意味。
- 同床異夢
- 同じ仲間ではあるがそれぞれ違う目的や考え方を抱くこと。
南宋の儒学者陳亮が友であり論敵でもあった朱熹(朱子学の祖)に宛てた手紙『与朱元晦書』の文章中から来ている。
- 同じ仲間ではあるがそれぞれ違う目的や考え方を抱くこと。
相手に触れて本当に異世界を見たのか探る作戦
- 大人の中二病、子供時代を恥ずかしく思わない、自分は特別な人間だと思った結果がこんな都市伝説なのかもしれない。(あとがきより)
今作のテーマは大人の中二病です。中二病とは使いやすい言葉ですが、
そのモチーフを知るのは容易ではありません。
恐らくは、純粋な自分から大人になる過程で、
子供時代を恥ずかしく思う事が源流にあると思います。
大人になることで、過去の自分とは異なり、その流れで周りの人間とも異なる、
結果、理由も無く自分は特別な人間だと思うという流れです。
だとすると、別に「封印された右手が〜」とか「脳内に囁く〜」とか
そんなのは中二病の本質では無いという事になります。
中二病の本体は生きる熱量である。
想像力の爆発である。
純粋さを創作性を合わせもつ、冷めた社会への対抗手段である。
最近思うんですよね。如何にして死ぬまで中二病を保てるのかと。
それが出来れば、一生お酒を楽しめる筈です。
- 想像力の爆発
- 岡本太郎「芸術は爆発だ」を意識か?
タグ
このページへのコメント
>ZUNの「全体的に難易度高いです。」という記述。燕石博物誌と本作のモデルとなった、"フィネガンの通夜"という小説はかなり難解とされる作品。
うーん。読んだことないのでなんとも言えませんが、調べてみたところ言うほど似てませんし言葉狩りな気も・・・。
直接的にどこが元ネタかってのがないのでなんとも言えませんね。、
禁酒法時代にひっそりと隠語を使ってを出していた「スパークイージー」的な要素もある気がする
完全に独自の説なので、この件は一旦保留とさせて頂きたいです。
髪の毛といえば、御髪神社という唯一の髪の毛を祀る神社が存在するそうです。残念ながらこちらは三輪ではないようですが
この場合ページに載せるのなら民族学者がそれと同じことを言ってるとか
ある程度のソースは欲しいかな
御髪(ミグシ)と宿神(サグジ)って感じでミシャグジに音が一部共通するように感じた。
論拠として、ミシャグジが諏訪の蛇信仰と融合したことから河原者の信仰が未だに滅ばずに三輪の奥深くで生き続けている〜って事を意味してるのかと思った。他の人はどう思ってるんだろう