東方鈴奈庵 〜 Forbidden Scrollery.
2012年12月から2017年7月(コンプエース9月号)まで連載されていた漫画。絵は春河もえ。
主人公が貸本屋の主人公な為か、作品全体を通して他タイトルよりもより幻想郷の細部(特に人里や翻弄される人間達)に焦点を当てたシリアスな作品となっている。



キャラクター

各話

第1話 幻想の稀覯本

  • 天狗の詫証文
    • 伊豆の佛現寺に伝わる証文。未知の文字で記されており、内容は解読されていない。
      柏峠に旅人にいたずらをする天狗が出没し、人々を困らせていた。
      退治を頼まれた佛現寺の日安和尚が天狗を懲らしめると、奇妙な文字が書かれた一枚の紙が落ちてきた。
      それ以降天狗は現れなくなったため、人々はそれを天狗が残した詫び状だと考えたという。
  • ネクロノミコン(Necronomicon)
    • パルプ作家ラブクラフトの創作『クトゥルフ神話』に登場する魔道書。
      古典ギリシア語に基づく造語 Νεκρονομεικών (ネクロノメイコーン、「死人学大要」)が基だと思われる。
      • νεκρός(ネクロス、「死の」「死者」) - νόμος(ノモス、「法」「秩序」) - εἰκών(エイコーン、「像」「表象」)を組み合わせた造語。
    • 『クトゥルフ神話』では、アブドゥル・アルハザードがアラビア語で執筆した原典が『アル・アジフ』であり、
      ネクロノミコンはその翻訳書(なお実際のアラビア語にアジフという語は存在しない)。
      『アル・アジフ』には様々な言語に翻訳された写本があり、『尸条書』と呼ばれる中国語(漢字)写本もある。

参考

第2話 妖怪退治の師走 前編

第3話 妖怪退治の師走 後編

  • 煙々羅
    • 妖怪画集「今昔百鬼拾遺」に記載されている煙の妖怪。
      作中でも霊夢が言っているように、細かい伝承はなく、著者である鳥山石燕の創作と考えられている。
  • 今昔百鬼拾遺
    • 江戸時代の浮世絵師、鳥山石燕の著した妖怪画集。1780年刊行。
      煙々羅はこの画集に登場する妖怪の一つ。

参考

第4話 私家版 百鬼夜行絵巻 前編

  • 私家版(しかばん)
    • 自費出版などで発行された小規模流通の本。
  • 百鬼夜行絵巻
    • 文字通り、百鬼夜行が描かれた絵巻物。
      室町時代に描かれた真珠庵所蔵のものが有名。

参考

第5話 私家版 百鬼夜行絵巻 後編

  • 付喪神
    • 百鬼夜行絵巻の真珠庵本に描かれている妖怪の大半は付喪神。

第6話 珍獣の飼育資格 前編

  • 小鈴「”ベルリンの壁崩壊”かぁ ずいぶんと欠陥工事だったのねぇ」
    • 1989年11月9日にドイツ分断の象徴であったベルリンの壁が崩壊し、東ドイツが西ドイツに吸収される形で統一された。
    • 小鈴の読んでいた雑誌の表紙にブランデンブルク門が描かれている。
  • 小鈴「”ソビエト連邦崩壊”かぁ また崩壊しているわぁ・・・」
    • 1991年12月25日に当時の大統領であったゴルバチョフが辞任し、これを受けてソビエト連邦を構成していた各共和国が主権国家として独立し、ソ連国家が解体された。
    • 上記の壁崩壊の記事と関連して、小鈴は国家の解体も建物の欠陥工事だと思い込んでいるようだ。
  • ツパイ
    • ツパイ目の哺乳類。解説は7話の作中にある通り。
      2008年にブルタゴ椰子の蜜が自然発酵した「ヤシ酒」を飲んでいることが判明した。
  • 蟒蛇(うわばみ)
    • 大蛇のこと。
      獲物を丸呑みにすることから転じて、大酒飲みのことも「うわばみ」と呼ぶようになった。
  • 猩々(しょうじょう)
    • 中国の伝説上の動物。毛むくじゃらで赤い顔、猿に似た姿とも言われ、酒を好むとされる。
      能の演目としても知られ、演者は赤い装束をまとい、酒に浮かれて舞い踊る猩々を演じる。
  • クシナダ
    • 櫛名田(くしなだ)、奇稲田(くしなだ)。スサノオのヤマタノオロチ退治の伝説に登場する娘。
      ヤマタノオロチの生贄にされるクシナダを救うため、スサノオは強い酒を飲ませてヤマタノオロチを酔わせ、
      眠ったところを討ち取った。
  • 一夜茸(ひとよたけ)
    • ハラタケ目ナヨタケ科のキノコ。
      成熟すると傘の部分が自然に溶けて一夜で無くなってしまうため、一夜茸と名付けられた。
      単体では無毒だが、含有成分がエタノールの代謝を阻害するため、酒を飲む前後に食べると中毒を起こす。

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第7話 珍獣の飼育資格 後編

  • チュパカブラ
    • 1995年頃から南米で目撃されているUMA(未確認動物)。家畜や人間の血を吸うという。--スペイン語で「吸う」という意味の「chupa」、「ヤギ」という意味の「cabra」から、チュパカブラ(chupacabra)と名付けられた。
      正体については、宇宙人や遺伝子操作された実験動物であるといったオカルトめいたものや、
      野生の肉食動物の見間違え、ただの作り物等、諸説ある。

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第8話 お稲荷さんの頭巾 前編

  • 聴耳頭巾
    • 誠実な男が善行の報いとして動植物の声が聞こえる不思議な頭巾を手に入れ、幸せになる物語。
      基本的には、庄屋の娘が祟りで臥せっていることを知った男がその原因を取り除いて娘を救い、
      庄屋からお礼をもらう流れになっているが、細部は物語によりいくつかのパターンが存在する。
      頭巾を入手するくだりは、作中のようにお稲荷さんからもらう他にも、助けた狐や竜宮城からもらうパターンなどもある。
      祟りについても、阿求と小鈴の会話中の絵にある蔵に根を圧迫されて苦しむ松の木が祟りを起こしていたケースや、
      作中の霊夢と同じで、屋根裏に閉じ込められた蛇が祟りを起こしていたケースなど、いくつかある。

第9話 お稲荷さんの頭巾 後編

  • 邪龍
    • →ウロボロス 尾を噛んだ輪状の蛇・竜の姿をとる。
    • ファイアーエムブレムに登場する邪竜ギムレーの転生体?あるいはメディウスの転生体?悪のはびこる幻想郷に警鐘を鳴らす為蘇ったのだろうか。
    • 『轟轟戦隊 ボウケンジャー』の敵組織『ジャリュウ一族』?

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第10話 暗黒の伝統芸能 前編

  • 散楽
    • 奈良時代に大陸から伝わった、物真似、曲芸、奇術などの大衆芸能。
      このうちの物真似芸が民間に広まり、古来の芸能と結びついて発展していったのが猿楽である。
      作中で語られているように、もともとは難しいことは考えずに馬鹿笑いしながら見物するような
      エンターテイメント性の強い芸だった。
  • 観阿弥、世阿弥
    • いずれも室町時代の猿楽師。父親が観阿弥で息子が世阿弥。
      この二人が演じた猿楽が将軍足利義満の目に留まり、彼らの一座は幕府の庇護を得ることになる。
      そして当時の貴族、武家などの上流階級の気風に沿うように芸を洗練させていった結果、
      猿楽は文化としてのレベルを高め、その一方で庶民には難解で馴染みにくいものになっていった。
  • 小鈴の服装
    • 金田一耕助。横溝正史の小説に登場する有名な探偵。

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第11話 暗黒の伝統芸能 後編

第12話 打ち出の小槌の残滓 前編

  • 百器徒然袋
    • 江戸時代の浮世絵師、鳥山石燕の妖怪画集。様々な付喪神が描かれている。
      秦こころの面霊気や九十九姉妹の琵琶牧々と琴古主などもこの画集に登場する妖怪。

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第13話 打ち出の小槌の残滓 後編

  • 沓頬(くつつら)
    • 百器徒然袋に記載されている妖怪の一つ。
      靴と冠がそれぞれ変化した2体の付喪神がセットで描かれている。
      靴が化けた獣のような妖怪が瓜を盗み、冠が化けた人型の方がすももを盗むという。
      作中にも解説があるように、靴の方の妖怪は百鬼夜行絵巻に描かれた靴の付喪神が元になっている。
  • 瓜田に履(くつ)を納れず、李下に冠を正さず
    • 瓜畑で靴を直せば瓜を盗むと疑われ、すももの木の下で冠を直せばすももを盗むと疑われる。
      人に疑われるような紛らわしい行動は避けるべし、という故事成語。

参考

第14話 苟且のセブンワンダー 前編

  • 苟且(こうしょ)
    • その場限りの間に合わせであること。かりそめであること。
      「苟且」で「かりそめ」とも読む。
  • セブンワンダー(seven wonder)
    • 七不思議。
  • 置いてけ堀
    • 本所七不思議の怪談のひとつ。
      魚を釣って帰ろうとすると、堀から「置いていけ」という声が聞こえるというもの。
      いつの間にか魚がなくなる、従わなかった者が殺されるなどいくつかの展開がある。
      声の正体は河童だという説もある。
      置き去りを意味する「置いてけぼり」はこの怪談が元になった言葉。
    • 東方茨歌仙 第22話 怪魚万歳楽でアザラシを一時的に収容していたのもここだが、鈴奈庵で溜め池程度の大きさだったプールがシーパラダイスのショーの会場のように随分と広げられている。
    • アザラシショーを催していたのは河童なので、この辺りもまた河童に牛耳られていたのだろう。(声の正体はアジトの存在をバラされたくない河童)
  • 送り拍子木
    • 本所七不思議の怪談のひとつ。
      当番の者が火の用心の夜回りをしていたところ、周りには誰もいないのに
      拍子木を打ち鳴らす音が聞こえてきたというもの。
  • 「重さの起源を発見した人にノーベル賞……」
    • 「ヒッグス粒子」の発見。
      ヒッグス粒子は質量が発生する仕組みを説明するためにピーター・ヒッグス氏らが提唱。
      CERNの実験によりこの粒子が発見され、ヒッグス氏は2013年にノーベル物理学賞を受賞した。
  • 狸囃子
    • 本所七不思議の怪談のひとつ。馬鹿囃子とも。
      どこからか囃子の音が聞こえるが、追いかけても音の主には追い付けず、
      見たこともない場所に辿り着いてしまうというもの。
      その名の通り、狸の仕業とされる。
  • 本所七不思議
    • 本所(東京都墨田区)に江戸時代頃から伝わる怪談。落語などの題材として親しまれている。
      「七不思議」と名付けられているが、場合によって七つの組み合わせが変わるため、実際は九つほどの種類がある。
  • 送り提灯
    • 本所七不思議の怪談のひとつ。
      提灯を持たずに闇夜を歩いていると、提灯のような灯りが遠めの暗闇の中に見える。
      その光に近付こうとしてもすぐに遠ざかってしまい、いつまでも追い付けないというもの。
    • 東方においては怪奇送り提灯亡霊の送り提灯で題材となっている。

参考

第15話 苟且のセブンワンダー 後編

  • 片葉の葦
    • 本所七不思議の怪談のひとつ。
      留蔵という男がお駒という美しい娘に惚れて迫るが、彼女からは相手にされない。
      怒った留蔵はお駒の片手片足を切り落として殺し、堀に投げ込んでしまった。
      それ以来、その付近に生える葦は片方の葉しか付けなくなったという。
  • 龍神の像
    • 作中で語られている通り、実際の本所七不思議にこの話はない。
      代わりに入るのは燈無蕎麦、落葉無き椎の木、津軽屋敷の太鼓。
    • 求聞史紀にも登場。単なる石像だが、瞳の色で天気を知らせる。なお、この機能は河童が細工したもので七不思議の噂を流したのは河童であると自ずと判ってくる。
  • 足洗邸
    • 本所七不思議の怪談のひとつ。
      味野岌之助という旗本の屋敷では、毎晩天井裏から「足を洗え」という声と共に、
      毛むくじゃらの汚れた巨大な足が降りてきて、言葉の通りにしないと天井を踏み付けて暴れた。
      それに興味を持った味野の同僚が味野と屋敷を交換してみると、その現象はピタリと収まったという。
    • ここはどうやら河童の臨時の倉庫で、置いてけ堀等と同様に人里に押し入る為に利用しているうようだ。
    • 最近は足洗邸の住人たちって漫画があるので、本所七不思議よりかはこっちで足洗邸を知った人のが多そう。
  • 小鈴が拾った河童の道具
    • PHS。今では携帯電話に押されてすっかり廃れてしまった。
      ただし強い電磁波を出さないため、現在でも病院などではPHSが使用されている。

参考

第16話 曰く付きの艶書 前編

  • 祐天
    • 江戸時代の浄土宗の僧侶、呪術師。
      数々の怨霊退治の逸話で知られる。
      幼少時は不出来だったが、後に大成。
      5代将軍綱吉、6代将軍家宣らの帰依を受けて増上寺の36世法主を務めた。
  • 耳袋
    • 作中で小鈴が読んでいる本。
      江戸時代の旗本・根岸鎮衛(ねぎしやすもり)が書き記した随筆集。
      多様な人物、事件についての物語が納められている。
      作中で白蓮が演じている祐天の逸話もこの耳袋に収録された話。
      この書籍は東方茨歌仙 第32話 ぽんぽこ陣取り裏合戦でも題材の一つとして登場する。
  • 「お寺育ちはなんでもできる 万能!」
    • 寺生まれのTさん。

参考

第17話 曰く付きの艶書 後編

  • 祐天の過去の話
    • 作中にあるように、祐天は幼少時は出来が悪く、破門されている。
      しかし、その後に修行を積み、不動明王から喉に剣を刺される夢を見たことで智慧を授かり、
      立派な人物になったという。

第18話 狐疑逡巡する貸本屋 前編

  • 狐疑逡巡(こぎしゅんじゅん)
    • なかなか決心が付かず、優柔不断であること。
  • 発微算法
    • 作中で障子に書かれている文字。
      江戸時代の数学者、関孝和の著した数学書。

参考

第19話 狐疑逡巡する貸本屋 後編

  • 下学上達
    • 寺子屋の教室内に掲げられている文字。
      手近で容易なところから学び始め、次第に深いところまで学び進んで習得していくこと。
  • 延宝八年
    • 西暦で表すと1680年。
      • この年にあった教科書に載る出来事といえば、徳川綱吉の第5代将軍就任であろうか。
  • 能勢の黒札
    • 日蓮宗の霊場である大阪の能勢妙見山の御札。
      祀られている鴎(かもめ)稲荷大明神の祭祀として授与される。
      火除け、魔除けの効果があるとされる。

参考

第20話 鼠害の夏 前編

  • 歌川国芳
    • 江戸時代後期を代表する浮世絵師。
      無類の猫好きとして知られ、当時流行していたネズミ避けの猫の絵も書いている。
  • 大田南畝(-なんぽ)
    • 江戸時代の文人、狂歌師。別号は「蜀山人」。
      狂歌の名手として知られ、また、多くの随筆も残している。
  • 一話一言
    • 大田南畝の著した随筆。50年に渡って書き続けられ、全56巻。
      時代の風俗、起きた事件、幕府の記録など、様々な内容が幅広く収められている。
  • 白仙
    • 大田南畝の随筆「一話一言」、「半日閑話」に記載されている物語の登場人物。
      物語は作中に引用されている通り。
  • 「白仙というのは大陸では鼠の仙人の一種」
    • 中国では五種の動物が神(仙人)として信仰されている(五大仙)。
      狐仙(狐)、黄仙(イタチ)、柳仙(蛇)、灰仙(ネズミ)、そして白仙はハリネズミの仙人である。

参考

第21話 鼠害の夏 後編

  • 久須里婆古
    • 小鈴が取り出した薬箱に書かれた文字。意味は読んだ通りの薬箱(くすりばこ)。
      これは本居宣長が自身の薬箱に書いた文字で、直筆のものが現存している。
      • 本居宣長は小鈴のモデルとなった人物。
  • 鉄鼠
    • 平安時代の僧侶、頼豪阿闍梨が変化したネズミの妖怪。
      頼豪は白河天皇の皇子が無事に誕生するように祈祷を捧げ、見事にそれを成し遂げた。
      しかし頼豪と対立する延暦寺の横槍により、白河天皇は頼豪のために戒壇を建てるという約束を反故にしてしまう。
      怒り狂った頼豪は断食による祈祷で皇子に呪いをかけて死なせ、自身も死後に巨大なネズミの妖怪と化した。
      そして8万4千ものネズミの群れとなって延暦寺を食い荒らしたという。
    • 作中の絵は鳥山石燕の「画図百鬼夜行」のもの。
  • ウルトラソニック眠り猫
    • ウルトラソニック(ultrasonic) ---超音波。
    • 眠り猫
      • 日光東照宮にある猫の彫刻。江戸時代の彫刻家、左甚五郎の作とされる。
        この猫が飾られている東西回廊は国宝に指定されている。
  • モスキート音
    • 17キロヘルツ程度の超高周波音。
      高周波を聞き取れるかは年齢によって変わるため、若者には聞こえ、高齢になると聞こえなくなる音として知られる。

参考

第22話 煙草と狸と無銭飲食 前編

小鈴「アフリカでエボラが猛威を振るっているってさ」
  • この話の雑誌掲載はコンプエース2014年12月号。
    これを踏まえると、2014年6月頃より感染が急拡大した「エボラ出血熱」が流行し始めたことを指すだろう。
    最強の感染性と毒性を持つエボラウイルスが原因となって発症するもので、ギニアをはじめとする西アフリカにて2013年12月頃に発症し始めた結果、2015年10月までに2万8千人が感染、その内の4割に当たる1万1千名が死亡する事態となった。
    感染の拡大の原因に水と公衆衛生の不足があるという指摘も。
小鈴「これなんかさ インドで大蛇が人間を丸呑みしたって」
  • 2012年9月頃からネットに出回っているという、「インドのケテラ州にある居酒屋で、酔っ払いがヘビに丸呑みされた」画像のことか。
    人がヘビに襲われて丸呑みされるという事件は過去にも発生している。

第23話 煙草と狸と無銭飲食 後編

  • 蟒蛇(うわばみ)
    • 巨大な蛇の総称。
      • 総称であるため、伝承によりその性質は様々となる。
        基本的に人間を食べるものが多く、中には人間のいけにえを要求するものもいる。
        その一方、傷の手当てをしてもらった蟒蛇が恩返しに来て、蛇に噛まれない護符と蛇に噛まれた時の秘蔵の治療法を授けたという話もある。
    • 参照:ウワバミ
  • 蟒蛇だけでなく、蛇全般はたばこの臭いが苦手という俗説がある。
      • 実際に効果があったとする報告も多いようだが、科学的検証は特にはされていないようである。
  • 血清(けっせい)
    • ここでは蛇毒に対する「抗毒血清」のこと。(詳しくは後述)
    • 血液を遠心分離機にかけると「血球成分(赤血球、白血球、血小板)と血液凝固因子が固まった血餅(けっぺい)」と「その上澄み液である血清」に分離する。
      • この血清には抗体である「γ-グロブリン(がんまぐろぶりん)」(抗体グロブリンとも呼ばれる)という物質が含まれている。
    • 「抗毒血清」とは、ヘビ毒に対する抗体が含まれた血清のこと。
      • 馬に致死量よりかなり少ない量の蛇毒を投与し、半年ほどかけてその蛇毒に対する抗体を作らせる。
        その馬の血液を採取し遠心分離して作った血清が「抗毒血清」となる。
      • 毒蛇にかまれた人間に「抗毒血清」を投与すると、この血清に含まれた抗体の作用により蛇毒が無毒化、弱毒化される。
        これにより「抗毒血清」は蛇毒に対する唯一の特効薬となる。
    • 「抗毒血清」に含まれる抗体が蛇毒を無毒化、弱毒化するメカニズム
      • 抗体は、特定の分子を認識しそれに対してのみ結合するという性質を持つ。この特定の分子を「抗原(こうげん)」と呼ぶ。
        一つの抗体が対応するのは特定の一種類の抗原に対してのみ。
        そして、「抗毒血清」に含まれる抗体が対応する抗原が「蛇毒」となる。
        抗体の具体的な作用は以下の通り。
      • 作用1.抗体と結合した抗原は不溶性となる性質があり、蛇毒は血液中や体液中に溶けていても抗体と結合した時点で沈殿する。
        こうすることで異物を食べて処理する役割の白血球やマクロファージが蛇毒を異物として認識しやすくなり、蛇毒はこれらに食べられやすくなる。
      • 作用2.抗原と結合した抗体はその化学構造からくる性質により、マクロファージと極めて結合しやすい性質を得る。
        これによりマクロファージは蛇毒を上記に加えてさらに食べやすくなる。
      • 作用3.蛇毒は細胞と接触することで初めて毒として作用する。しかし、抗体と結合した蛇毒は抗体が邪魔をして細胞と接触しにくくなる。
        これにより蛇毒は毒として働きにくくなり、蛇毒は弱毒化される。
      • 主に、上記の3つの作用が合わさることで蛇毒は無毒化、弱毒化される。


参考

第24話 著者不明は容易く盗まれる 前編

第25話 著者不明は容易く盗まれる 後編

  • この話に登場する易者についての詳細は、リンク先のページを参照。
  • 宮負定雄(みやおいやすお、みやおいさだお)
    • 江戸時代後期の国学者。生没年(1797年-1858年)。ちなみに、本居宣長の生没年は1730年-1801年であり、世代が大きく異なるため直接のつながりはない。
  • 『民家要術』(みんかようじゅつ)
    • 宮負定雄の著書の一つ。祭祀から結婚、教育、読書、学問、職業などについて著者が論を述べている書。
    • 作中での引用
書物を読むにはその撰者の霊を見聞している事 及び 幽冥より 現世は見通しにして 何事も幽冥の鬼神には隠しがたき事を思うべきなり
(作中における『民家要術』からの引用より)

意味「本を読むことはその著者の霊を見聞していることに等しい。同じようにあの世からこちらは見通されており、何事も隠すことは出来ないと心せよ」
    • 上記に関連する内容として『民家要術』には以下のような記述もある。
学者の書物を著すは世の為人の為になれがしと心を込めて書きのこし言い残す物なれば、死して幽冥に入りても其霊は著したる書物に付きまとひて、読む人の心を伺うなり
(近世地方経済史料 第5巻内の『民家要術』「巻八 読書の巻」より引用)*1

意味「学者は本を世のため人のためになるよう心を込めて書き遺している。著者が死んであの世に行っても、著者の霊は本についており、読む人の心を伺っているのだ」
    • 『民家要術』「巻八 読書の巻」には上記二つの引用内容の例として、以下のような逸話が収載されている。この逸話は作中の内容とリンクしている。

(逸話の現代語訳)

    • 以下の作中でのもう一つの引用は上記逸話の一部
吾考の善き説をば 自身の考の如く言いふらし 吾考の非説をば 糞の如くに言うて 見聞に堪えず
(中略)
其の人を打ち殺そうと思い毎日苦しむ
(作中における『民家要術』からの引用より)

参考

第26話 狐狗狸さんは桜と共に散りぬ 前編

  • 木花咲耶姫(このはなさくやびめ)と岩長姫(いわながひめ)
    • 日本神話に登場する姉妹の神。
      共にニニギ(天照大神の孫)に嫁いだが、岩長姫は器量が悪いと言う理由で実家に帰されてしまう。
      この婚姻には意味があり、木花咲耶姫を嫁がせたのは「ニニギを花が咲くように栄えさせる」ため、岩長姫を嫁がせたのは「ニニギの命を石のように固く永遠のものにする」ためであった。
      しかし、岩長姫を返して木花咲耶姫とのみ結婚したため、「ニニギの命は花のように儚く」なってしまう。
      ここから、ニニギ以降の家系(天皇家を含む)に寿命が生じることになった。
  • 木花咲耶姫
    • ニニギとの間に生まれた子供に「海幸彦」と「山幸彦」がいる。山幸彦と結婚したのが豊玉姫(参照:綿月豊姫)。
      また、その息子と結婚したのが玉依姫(参照:綿月依姫)で、この二人の息子の一人が「神武天皇」となる。
      つまり、木花咲耶姫は神武天皇の曾祖母となり、天皇家の直系の先祖となる。
    • 木花咲耶姫は富士山をご神体とする富士山本宮浅間大社の主祭神で、全国の浅間神社で祀られている。
      東方では小説版 東方儚月抄において富士山頂に現れた。(参照:時効「月のいはかさの呪い」調岩笠)
  • 岩長姫
    • 幻想郷にある「妖怪の山」は八ヶ岳が幻想郷入りしたもので、木花咲耶姫の山である富士山と同様、岩長姫の山が八ヶ岳である。(参照:小説版 東方儚月抄 第四話

参考

第27話 狐狗狸さんは桜と共に散りぬ 後編

      • 1800年代末にイギリスで生まれた占い用のゲーム版、ウィザーボード。
      • 降霊術もしくは心霊術を娯楽として用いるもので、コックリさんの始祖とされる。

第28話 河童のグリモワール 前編

      • 小鈴は左右逆の文字を読めない。
霊夢「最近 例の異変があってから〜」

第29話 河童のグリモワール 後編

      • 河童の人口の増加による資源の不足から、胡瓜を自主的に生産するようになったという話。
      • 幻想郷には珍しい近代的な施設。ビニールハウスと工場が見受けられる。

第30話 牛の首は何処にあるのか 前編

      • チェーンメールと牛の首の融合みたいなかんじ。
      • 小松左京のサンケイスポーツでの連載が都市伝説の始まりとされるが、其れのルーツはある小咄とのこと。
      • 正体不明に恐怖する、ということでぬえが関わってくる。

第31話 牛の首は何処にあるのか 後編

第32話 真実の支配者 前編

      • 人里には統治者がいない。故に幻想郷の妖怪は、里を掌握しようとしている。
  • 美濃紙
    • 有数の和紙生産地である美濃(現在の岐阜県)で生産される和紙の総称。
      半紙より判が大きく、強く優良な紙質で知られており、江戸時代には美濃紙の障子紙が最高紙という評価を受けた。
      奈良時代以降の各時代の文献に美濃紙についての記述が多く見られ、現在でも文書の写し・書状の包み・障子紙・トレーシングペーパーなどの用途が多い。
    • 国の重要無形文化財に指定されており、2014年に世界無形遺産に登録された。

第33話 真実の支配者 後編

      • 安く売って購読者を得ようという天狗の策略。

第34話 誰がデマゴギーを広めるのか 前編

  • デマゴギー
    • まことしやかに話される根拠のない噂話。
    • 意図的に流された虚偽の情報。
魔理沙 弥勒の世といえば 浄土思想だな
白蓮  弥勒の世だなんて まだまだ先の 話ですよ 56億年以上も
    それに弥勒菩薩は 世界の破壊者ではなく 救済者ですし……
  • 弥勒菩薩(みろくぼさつ)
    • 釈迦如来の次にこの世で仏となることが約束された菩薩。そのため、未来仏とも呼ばれる。
      仏となりこの世に現れるのは56億7千万年後とされる。
  • 弥勒の世
    • 56億7千万年後、弥勒菩薩が仏としてこの世に現れ衆生を救う時代を「弥勒の世」と呼ぶ。
      キリスト教等における「黙示録」(最後の審判)とは異なり、作中で言われるような「世界の終末」というような意味はない。
  • 浄土
    • 仏の住む清浄な世界を「浄土」と呼ぶ。仏教には複数の浄土がある。
      平安時代以降の日本においては、ただ「浄土」と言えば通常は「阿弥陀仏」の管轄する「極楽浄土」をさす。
    • 弥勒菩薩が管轄する浄土もあり、こちらは「兜率天(とそつてん)」と呼ばれる。
      他の浄土は六道(天界・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄)の外にあるのに対し、「兜率天」は天界の中の世界の一つとされ、少々特殊である。
      ちなみに、天界には典拠にもよるが27の世界があるとされ、世界には序列がある。
      一番上の世界が「非想非非想天(ひそうひひそうてん)」(有頂天、関連:東方緋想天 タイトル「全人類の緋想天」)で、「兜率天」は上から数えて24番目(下から4番目)とされる。
  • 浄土思想
    • 「衆生は、阿弥陀仏の救済によりまず極楽浄土に往生(この世での死後、極楽浄土に生まれ変わること)し、その極楽で阿弥陀仏の導きにより悟りを開き仏になる。」という思想、教え。
      乱暴に言えば、「阿弥陀仏を拝み信仰することで救済され、極楽に行くことが出来る」という信仰。
      日本では、平安時代から浄土信仰が盛んとなる。京都に現存する「平等院」などはこの信仰からつくられた寺院。
    • この信仰を「浄土教」ともいい、鎌倉時代に成立した浄土教系宗派(浄土宗、浄土真宗、時宗など)は阿弥陀仏への信仰に特化した宗派といえる。
    • 上記とほぼ同じ流れで「弥勒のいる兜率天へ往生する」(兜率往生)という信仰もかつてはあった。
      が、上記の浄土教とは異なり、こちらは結局広がることはなく、現在日本ではこの信仰はほとんど見られない。

備考
  • 日本において「弥勒信仰」が比較的盛んだった時期もある。
    なかには「弥勒仏が今の時代のこの世に降りてきて、すぐに「弥勒の世」が始まる。世界はより良い世界に変革される。」という過激な信仰もあったようである。
    世界の行く末は真逆だが、すぐに「弥勒の世」が始まる、という点は今作と共通項がある。
  • 平安時代に日本で浄土信仰が盛んになった要因の一つとして、「末法思想(まっぽうしそう)」(「仏教の効力が消えてしまう時代が来る」という思想)が広がったことが挙げられる。
    本来は違うのだが、当時の人々は「末法の時代が到来する」ことを「世界が終わる」ことと同義と捉えていた節があり、今作の「終末論」が広がった里と共通項がある。
  • 弥勒信仰
    • 弥勒信仰には二つの種類がある。
      一つは、「兜率天に往生する」(兜率往生)という信仰で「上生信仰」と呼ばれる。つまり、「弥勒の元へ行って救って頂く」という信仰。
      もう一つは、「未来ではなく今、弥勒はこの世に降りてきて我々を救ってくださる」という信仰で「下生信仰」と呼ばれる。つまり、「弥勒のほうがこちらにやってきて救ってくださる」という信仰。
      • 魔理沙の発言は「弥勒の世」は後者を、「浄土思想」は前者を指していると思われる。
        ただし上記の通り、この二つは内容も意味合いも全く異なる信仰であり、本来はこの二つの用語が連想し合う関係であるとは言い難い。

第35話 誰がデマゴギーを広めるのか 後編

  • 世界轉覆奇談(せかいひっくりかへるめずらしきはなし)
    • 明治14年(1881年)に出版された絵草紙の題名。
      • この書籍は「400年前のイタリアで今年世界が滅亡すると予言した人物がいる」(要約)という書き出しから始まる。
        「1881年11月15日から15日間、日替わりで次々と天変地異が襲いかかって世界は滅亡する」とする内容で、各日ごとに起こる現象が絵と共に詳述されている。
      • この書籍の予言は当時世間で話題となり、短期間ながら都市部を中心に自殺者が増えるなどの騒動に発展したとされる。
    • 作中の以下のセリフの内容と符合する。
霊夢  誰が予言したっていうのよ
魔理沙 イタリアって所の奴らしい
文 そもそもこれは 150年近く前に 人間の世界で流行った 嘘の予言なのよ
    • この予言はこの書籍が作り上げたわけではなく、出所が存在する。
      • 経緯は以下の通り。
        当時横浜で発行されていたフランス語新聞『L'Echo du Japon』が1881年8月13日に掲載した記事が発端とされる。
        この記事を、『東京日日新聞』が日本語に訳して8月26日に掲載、さらにその記事を別の新聞『大坂日報』が9月2日に転載した。
        さらに、その記事を見たある絵草紙屋が記事を基に絵草紙を作ったところ大ヒット。
        それを聞いた他の絵草紙屋や出版社らが追随してほぼ同じ内容の類似の書籍を次々と出版したことから、9月の終わり頃にはこの予言は世間に広く浸透していた。
        そして、10月には騒動から警察当局が介入する事態にまでなったとされる。
        当時はまだ著作権の概念が存在すらなかった時代。(著作権法の前身である「版権法」が成立したのは1893年)
        そのため、現代では考えられないが
        他人が新聞記事を勝手にまとめて書籍として売り出す、他の書籍の内容をほぼコピーして独自の書籍として売り出す
        などの行為が許容されうる時代でもあった。
      • これらの出版物は、形の上ではこの予言を「妄説」の類いと戒める内容となってはいたが、むしろ世間の騒動を誘発する結果となった。
        体裁はどうあれ、これらは売れると踏んで追随して出されたものがほとんどであり、「戒める意図があった」とするには無理がある。
        ちなみに、これは作中における、文の新聞の内容と下記の文のセリフと符合する。
文 この新聞では
  「このチラシは全くの デタラメでありこの様な 悪意のある飛語に惑わされてはいけない」
  という警告をしているのよ
  • 上記は「国立国会図書館月報596号 今月の一冊  世界転覆奇談 せかいのひっくりかえるめずらしきはなし(藤元直樹)」を参考にまとめました。

参考
備考
    • 『L'Echo du Japon』は予言したイタリア人の名前を「Leonardo Aretins」としている。
      名前と年代から、イタリアの歴史家レオナルド・ブルーニ(1370年-1444年)か?(レオナルド・ブルーニは「Leonardo Aretino」とも呼ばれていた。)

第36話 人里に湧く馬の酔う木 前編

      • 首なし馬と馬憑きは全く別の妖怪。馬の上には神が乗っているともいう伝承もあるし、馬自体が氏神様な話もある。
      • 「馬」が葉を食べれば毒に当たることからアセビと呼ばれている。

第37話 人里に湧く馬の酔う木 後編

      • 馬憑きとは死んだ馬の霊が人に取り憑いて苦しめるという絵本百物語に登場する妖怪。
      • 塩屋敷の主が馬に祟られて殺される、という流れも同じ。
      • 植えられていたアセビが塩屋敷の主を馬憑きから守っていたが、刈ってしまったので死んだ。という話。

第38話 情報の覇者は萃か散か 前編

      • 化け狸に騙された主人に封魔の壺を売りつける魔理沙。
      • 話としては天狗(マスコミ)と狸(クチコミ)の対峙。付喪神に噂話を流させたり狸の方が一枚上手。

第39話 情報の覇者は萃か散か 後編

      • 付喪神効果で新聞の売り上げが下がったのをきっかけに、「幻想郷は監視社会であり里に密告者が存在する」という噂を流す。
      • これでお互いに監視し合っていたという認識のあった人里の住民に混乱を招く。

第40話 これも全て妖怪の仕業なのか 前編

      • アガサクリスQの小説。転生前に経験した実際の事件を題材としていて、何故か同じ事件が現代で繰り返されている、という話。
      • 元ネタは言うまでもなく、アガサ・クリスティとエドガー・アラン・ポー。

第41話 これも全て妖怪の仕業なのか 後編

      • 小間使いの死体の正体は狸だったという回収。

第42話 人妖百物語 前編

    • 少し前の夏
      • 「東方心綺楼』のクライマックスの丑三つ時の里。感情をこころに奪われた住人。

第43話 人妖百物語 後編

      • 幻想郷で表の世界の怪談をしてイマイチ受けのよくないマミゾウと、自分の腕で吃驚して目が醒める(お家芸)紫。
      • 百物語を終えても何も起こらない、というのは諸国百物語のオチへの皮肉か。

第44話 紫色の日は外出を控えましょう 前編

      • 河童の機械の埋め込まれた竜神像の天気予報システム。
      • 紫色の目は野分(台風)を知らせるサインとのこと。
      • 台風は「外の世界の大型妖怪」。確かに某妖怪時計では大物ボスなのだけど

第45話 紫色の日は外出を控えましょう 後編

      • 人里の門の中と外では全く天候が違う。里の中はかなり緩和されているようだ。
      • 文は霊夢らと山の遺跡のような場所で話をするが、ここが何の施設か、何の廃墟かなどは不明。

第46話 稗田阿求の哲学 前編

  • マミゾウはアガサクリスQに合同で書を書かないか?と提案する。
    • 稗田家当主としての家柄に囚われない為に小説を書いたらしい。

第47話 稗田阿求の哲学 後編

  • 小鈴がマミゾウの正体を知ってしまう。
    • 霊夢は阿求がアガサクリスQとは判っていない様子。

第48話 本居小鈴の葛藤 前編

※雑誌掲載時は(前編)の記載は無かったが、単行本において追記された。
    • 幻想郷の存在意義とスタンスに対する解説。
  • 妖怪を敵視する事が里にとっての最善の選択肢だ、と小鈴に伝える阿求。

第49話 本居小鈴の葛藤 後編

  • 文が文々春新報が発刊停止になった事を伝えに来ている。
    • 『妖怪は人里の人々の敵』という固定観念と、『妖怪でも対等に暮らせていける』という唆しによる小鈴の葛藤。
      • 妖魔本に触れる小鈴が妖怪になる事を危惧し、小鈴に自分の考えを述べさせる紫。

第50話 博麗霊夢の誤算 前編

  • 東方深秘録(PS4版)のラストステージ、『賢者の誤算』に対応するタイトル
    • 天狗の情報網やマミゾウらの眼を掻い潜り、小鈴が行方を眩ましているというお話。
      • 終盤に小鈴は発見されるが、鈴の付いた髪留めが付いておらず、百鬼夜行絵巻を片手に異様な雰囲気を醸し出している。
      • 髪の毛自体は伸びておらず、髪をまとめるための鈴付きの髪留めがない(寝る時に髪留めは外している)
    • 百鬼夜行絵巻には無数の付喪神を萃める鬼の力が秘められている
      • 幻想郷では円札が使われず、文が広く利用されている。因みにマミゾウが化けさせた札は二千円札。
      • 2000円札は沖縄サミットと西暦2000年を記念として森内閣の元で発行された紙幣だが、全国的に流通枚数が少なく比較的希少価値が低い幻の通貨として知られている。
        例外的にお札に描かれた首里城がある沖縄県では流通促進運動を行っている事から比較的ポピュラーで、2000円札に対応する自動販売機やATMも多数見られる。

第51話 博麗霊夢の誤算 後編

  • 百鬼夜行絵巻に操られてる割には痕跡が少なすぎる、との事で誰かの介入を予測する。
    • 人間が妖怪に為らないようにするのが博麗家の勤めのようである。霊夢は隙間を開いて移動している。
      • 付喪神を放出しては吸収する小鈴に憑依している百鬼夜行の妖怪に対して「百鬼の力には百獣の力を」と狸を仕向けるマミゾウ。
      • マミゾウと小鈴(に憑依している妖怪)、「月が綺麗だから見ていただけ」とあくまでシラを切る八雲紫と博麗霊夢の二つの黒幕対決。
      • 猛牛の骨のような容貌である。
  • 「百鬼の力には百獣の力を」
      • 百獣と言う言葉は「百獣の王(ライオン)」で広く知られるが、本来は無数の獣というニュアンス。

第52話 八雲紫の安寧 前編

第53話(最終回) 八雲紫の安寧 後編

1巻読み切り 妖怪おとぎ話

  • 證誠寺
    • 千葉県木更津市にある寺。日本三大狸伝説の一つ、狸囃子が伝わる。
      境内には腹が破れて死んでしまった狸を供養する狸塚がある。
  • 分福茶釜
    • 日本三大狸伝説の一つとされる昔話。
      男に助けられた狸が茶釜に変身して恩返しをし、幸福になるという物語。
  • ミスティアと響子
  • 呼ばれて飛びでて
    • テレビアニメ『ハクション大魔王』より
      ハクション大魔王が壺から飛び出す時のセリフ「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」から。
    • ちなみに、東方妖々夢 Stage 2 マヨヒガの黒猫がほぼ同じセリフを言う。

参考

備考

  • 妖怪の山に謎の廃墟がある。切り立った崖の上にパルテノン神殿のような、または工場の基礎だけが残った感じの場所。ここで小鈴を攫っていった文と霊夢が対峙する。
  • 天狗の護りがあるせいか、里は野分の影響が殆ど無い。

その他

  • 鈴奈庵
      • 本居宣長の自宅『鈴屋』、本居宣長の別名『鈴屋大人』から。
      • 本居小鈴
    • 鈴奈
      • カブの別名、鈴菜から。タイトルロゴや店のマークにもカブらしきものが描かれている。
        本居宣長の養子の太平が、宣長という人物を表現するのに描いた図『恩頼(みたまのふゆ)』にちなむか。
        『恩頼』はまるでカブのような形状をしている。
  • Forbidden Scrollery
    • Forbidden
      • 禁断の
    • Scrollery
      • イスラエルの博物館にある死海文書を研究するための部屋の名前
      • 唐草模様
    • Scroll
      • 巻物
    • 英語の接尾辞「-ery」には「〜の場所」や「〜類全般」という意味がある。
      漢字文化圏における慣習として、日常的な読みやすさを重視する非公式の書物の場合は冊子(さうし)を、
      後世への伝承目的で保存するという公式の書物の側面が強い場合は巻子(かんす)を用いてきた。
      この事を念頭に置くと、scrollery は「後世へ残す正式な書物の装丁を施された、立派な沢山の稀覯本。及びそのような稀覯本の専門書店」という意味だと理解できる。
  • 登場キャラクターの二つ名
    • 「○○○○+カタカナ」という法則がある。
    • このカタカナはゲーム作品中の二つ名の一部を英語表記にした際の読みが元となっている。

特装版

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