インテリジェントデザイン概説>用語集
関連事項: 誤謬・詭弁
- 説明(explanation)
仮説・法則・理論などのこと。 - 自然な説明(natural explanation)・自然主義的説明(naturalistic explanation)
超越的な神のような超自然を含まない説明。 - 自然な過程(natural process)・自然主義的過程(naturalistic process)
超越的な神のような超自然が関与しない過程。 - 方法論的自然主義(methodological naturalism)
自然現象の説明に、超越的な神のような超自然を含めない。科学の原則。 - 形而上学的自然主義(metaphysical naturalism)・機械論的唯物論(materialism)
超越的な神のような超自然は存在しない。これは科学的に検証・反証できないため、形而上学に分類される。なお、これは方法論的自然主義と矛盾しない。 - 形而上学的超自然主義(metaphysical supernaturalism)
超越的な神のような超自然が存在する。これは科学的に検証・反証できないため、形而上学に分類される。なお、これは方法論的自然主義と矛盾しない。 - 経験的に検証可能 empirically testable
理論・仮説が実験・観察・観測結果を予測できて、実際の結果と比較して、検証できる - 経験的に反証可能 empirically fallsifable
理論・仮説が実験・観察・観測結果を予測できて、実際の結果と比較して、反証できる
- God of the gaps
これは進化論では説明できないので、デザインだ。 - Argument from default
進化論で説明されない限り、デザインだ。 - Argument from ignorance
これが進化した経路を思いつかないので、デザインだ。 - Argument from incredulity
これが進化したとは信じられないので、デザインだ。 - Negative Argument
これがデザインされた証拠は、これが進化論で説明できないこと。
- インテリジェントデザイナーの数
- インテリジェントデザイナーの能力
- インテリジェントデザイナーの目的
- インテリジェントデザイナーの意図
- インテリジェントデザイナーの性格
- インテリジェントデザイナーのデザイン方法
- インテリジェントデザイナーのデザインの自然界への配置方法
- インテリジェントデザイナーのデザインの自然界への配置時期
- 地球と生命の歴史(時系列)
- デザイン
=意図的部品の配置
- インテリジェンス
=目的/方向性を持った選択能力 - 複雑で指定された情報(CSI)
=自然法則でも偶然でも説明がついていない意味ありげなもの
=デザイン
- 還元不可能な複雑さ
=漸進進化では説明できていない生物/生物器官
=デザイン
- Dembskiの説明フィルタ
=「自然法則でも偶然でも説明がついていない意味ありげなものはデザインだ」
- フロントローディング(Front Loading)
世界創造時点での初期値や物理法則の形での実装。進化するように設定するとか。 - 神の予見
フロントローディングと同じ。 - 神の介入(Intervention)
世界創造後に、世界の物理法則の一時的あるいは恒久的改変、惑星軌道の修正、新種生物の持ち込みなどを行うこと。奇跡もこれに含まれる
- natural, naturalistic (自然の, 自然主義の)
"natural process"(自然の過程)とか、"natural explanation"(自然な説明)といった形で使われるのだが、慣れていないと、最もわけわからないかもしれない。
この場合の"natural"は"supernatural"(超自然の)と反対語。超自然には「超越的な神」とか「魂」とか「生気」(生物だけに働く力)とかが含まれる。普通は、「超越的な神」あるいは「超越的な神の、自然界への自然法則を無視した介入」といったことを意味する。
"natural"は従って、「超自然を除外する」と言った意味合いで使われる。"natural process"(自然の過程)とは、神様が直接関与していない過程であり、"natural explanation"(自然な説明)は、自然法則のみよる自然現象の記述といった意味を持つ。
すなわち「神様を除外している無神論」。
で、"naturalistic"(自然主義の)もほぼ同様。ただし、こっちは由緒正しい哲学用語"naturalism"(自然主義)の形容詞。本来は、metaphysical naturalism (形而上学的自然主義)とmethodological naturalism (方法論的自然主義)があるのだが、インテリジェントデザイン運動では、この2つを区別しない。
方法論的自然主義は「科学の説明は自然なものに限られる=超自然を召喚しない」というもの。形而上学的自然主義は「超自然は存在しない」という主張。
当然「神=超自然が存在しない無神論」
- material, materialistic (物質的, 唯物論的)~^
"material"(物質的)は、"natural"とほぼ同様に使われる。たとえば、"material process"だと、超越的な神や霊魂など"非物質的"なものは除外した過程。
"materialistic"(唯物論的)もほぼ同様。"materialism"とは形而上学的自然主義と同義で「超自然は存在しない」という考え方。
いずれも、超自然=神を除外したり、存在しないと主唱したりするので無神論と解釈される。
- unguided (導かれない)
- unintelligent (知性によらない)
米国の進化と創造についての世論調査で必ず出てくる選択肢が"Guided by God"である。具体的な意味は明確に定義されていないが、何らかの形で神様が関与していることを意味している。
この"Guided by God"の反対語が"unguided"である。これは、神がいないとまでは言わないが、「神が関与しない」ことを意味する。インテリジェントデザイン運動では、「自然界に介入しない神」なら、いないのと同じだから無神論に等しいと考える。
"unintelligent"も同様。"intelligent process"(知性が介在した過程)は、そのまま「神が介在した過程」なので、その逆は「神が介在しない過程」。
- undirected (方向性のない)
- blind (盲目の)
- random (ランダムな)
軍拡競争で、ある方向に進化が進んでしまうこともあるので、必ずしも進化過程が行き当たりばったりというわけではない。にせよ、進化は偶然の積み重ねでもあり、人類が今の姿をしているのも偶然の産物でもあると思われる。
「人類こそ到達点」とか「人類の登場は必然の結果」といった"事実"に基づいて、人類の存在意義・価値・尊厳を考える立場からすれば、"undirected"(方向性のない)などあってはならない。
逆にいえば、"undirected process"(方向性のない過程)は、「人類の存在意義・価値・尊厳」を否定するもの。それは、無条件に悪である。
"bind process"も"undirected process"と同義。"random"(ランダム)はちょっと違うはずだが、進化論批判用語として使われるときは同義。
- purposeless (無目的)
「目的」は、機械仕掛けの宇宙を自然法則で記述する科学の取り扱い対象外。
よって、科学は「目的」に言及しない。これに対して...~^
「目的に言及しないのは、目的がないということだな。」
「人間の存在の目的がないとは何だ」...
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