創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

批判サイド > 創造論者の主張

Claim CC200.1:
Given all the species that exist and have existed, there should be billions of transitional fossils in the fossil record; we should have found tens of thousands at least.
現在存在している種および過去に存在した種をすべて考えれば、化石記録に何十億もの中間化石が存在すべきだ。少なくとも数万個は発見しているはずだ。
Response:
  1. 化石の形成を阻害する重要な要因がある。
    伝書鳩は、かつて何十億もいたが、200年以内に絶滅した。ではどれだけの伝書鳩の化石が見つかるだろうか? ほとんど見つからないのであれば、少数の集団に属する化石や数百万年にわたり浸食を受けたかもしれないの、化石が残るはずだと言えるだろうか。
    1. 化石化すること自体が特に普通の出来事ではない。食い散らかされたり、腐敗する前に化石が保存される条件を満たさなければならない。河口デルタや泥沼やタールピットなど限られた生息地でしか、そのような条件は満たされない。そのような場所近くに生息していない生物は稀にしかほぞんされないだろう。
    2. 多くの種類の生物は脆くて、うまく保存されない。
    3. 多くの種は生息範囲や時期が限られている。その分、化石化される可能性は小さくなる。
    4. 新しい種の進化はおそらく、地質学的時間の中では、かなり急速であり、中間形態の種は一般的ではない。
  2. 他の過程が化石を破壊する。浸蝕や堆積物の不足により、数億年の地質学的記録が破壊されるので、地質学的記録はどこでも大きな隙間がある。化石は地中深くに埋まると、熱や圧力で破壊される可能性がある。
  3. 化石が稀である以上に、化石の発見も稀である。多くの場合、我々は浸食によって露出した化石を発見する。しかし、それは露出が最近のことであって、浸食によって化石自体が破壊される前でなければならない。
    気候が変動し、種が移動すると、我々は種の移行が1か所で起きたとは考えられなくなる。中間化石を見つけるために、大陸全体から化石を探す必要に迫れることが多い。
    欧州や北米のみが化石探索をちゃんと行われている場所である。というのは大半の古生物学者がそこで生活しているからである。さらに、地域政治が化石収集に干渉してくる。古生物学を政治が妨害していた中国では、そうでなくなった最近、多少の素晴らしい化石が見つけられるようになった。
  4. 不足しているのは化石だけではなく、古生物学者や分類学者も足りない。ある系統に関する素材を準備・分析するのに数十年の研究が必要になる。専門家が調査していないので、おそらく中間化石が数百個も博物館の引き出しに誰にも知られずに眠っている。
  5. 化石の記述は専門学術誌に公表されるだけであり、多くの人々に知られることはない。非常に良い記録が残っている海洋微化石などが特にそうである。
  6. 化石化が一般的出来事であって、若い地球の創造論者の言うことが正しいなら、我々はノアの箱舟から他の大陸へと移住していった動物たちのこと示すものを化石記録から発見できるはずだ。

Futher Readings:
  1. Kidwell, S. M. and S. M. Holland. 2002. The quality of the fossil record: Implications for evolutionary analyses. Annual Review of Ecology and Systematics 33: 561-588. (technical)

オリジナルページ

これはIndex to Creationist Claims, edited by Mark Isaakの和訳です。



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