創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

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Claim CD002:
Radiometric dating falsely assumes that initial conditions are known, that none of the daughter components are in the mineral initially.
放射性同位元素による年代測定は、初期条件が既知で、娘核種が初期には鉱物の中に含まれていないと誤って仮定している。
Source:
Morris, Henry M., 1974. Scientific Creationism, Green Forest, AR: Master Books, p. 139.
Response:
  1. アイソクロンメソッドは親核種と娘核種の初期比率を既知とは仮定していない。基本的な放射性同位元素の年代測定では、親核種(P)が娘核種(D)に予測可能な比率で崩壊していく。年代はサンプル内の親核種と娘核種の比率で計算可能である。しかし、これは初期の娘核種がどれだけあったかを仮定している。そして、親核種も娘核種もサンプルに侵入したり失われたりしないと仮定している。
    アイソクロン年代測定では、同じ元素の別の同位体(D2)も測定し、同じ物質プールから同時に形成された別の複数の鉱物についても測定する。娘核種の量を仮定するのではなく、我々は初期のD/D2が全てサンプルで同一だと仮定する。複数のサンプルについて、x軸にP/D2を、y軸にD/D2をプロットすると、初期には水平だった線が現れる。時間とともにPは崩壊してDになり、線は直線のままだが、傾きが大きくなる。サンプルの年代はこの傾きから測定される。初期の娘核種の量は直線がy軸と交わる点で示される。D/D2がすべてのサンプルで初期に一致していないなら、アイソクロンダイアグラム上でプロットが散らばり、直線上に並ばない。
  2. 放射性同位元素による年代測定法の初期条件の仮定は妥当である。たとえば:
    1. K-Ar(カリウム-アルゴン)年代測定では、鉱物はアルゴンを含まない形で形成される。アルゴンは不活性気体なので、結晶の中に取り込まれない。石英などの低カリウム鉱物の中にアルゴンをさがすと、実質的に娘核種アルゴンが含まれていないことで、この仮定を検証できる。また、40Ar/39Ar年代測定とK-Arアイソクロン年代測定により、初期のアルゴンの量を特定できる。
    2. コンコーディアメソッドは、結晶化のときに鉛を追い出すジルコンのような鉱物に使われる。
    3. 放射性同位元素による年代測定は、植物や動物が生きていた時の大気圏のC14の相対比率に基づいている。この比率は少し変動するが、年輪年代学のような別の方法で補正できる。
    4. 核分裂飛跡による年代測定では、新たに個体化した鉱物は核分裂飛跡を含まないと仮定する。
Further Reading:
Dalrymple, G. Brent, 1991. The Age of the Earth. Stanford: Stanford University Press.


オリジナルページ

これはIndex to Creationist Claims, edited by Mark Isaakの和訳です。

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