創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

批判サイド > 創造論者の主張

Claim CD011:
Carbon-14 dating gives unreliable results.
炭素14年代測定の結果は信頼できない。
Source:
Lee, Robert E., 1981. Radiocarbon: Ages in error. Anthropological Journal of Canada 19(3): 9-29. Reprinted in Creation Research Society Quarterly 19(2): 117-127 (1982).
Response:
  1. 使い方が悪ければ、どんな道具も悪い結果しか作れない。放射性炭素年代測定には既知の限界がある。この限界を超えた測定はおそらく正しものではない。特に、放射性炭素年代測定は50000年前までは有効な推定を行えるが、それ以上では、あまりよい推定はできない。それよりも古い年代のものについて年代測定すれば、正しい結果はでない。新しい炭素や古い炭素がサンプルに交じっていれば、推定結果は正しくない。産業革命後は12Cが大量の放出され、1950年代には核実験により大気圏に14Cが放出されているために、150年前より新しいものの年代を放射性炭素年代測定では推定できなお[Faure 1998, 294]。
    創造論者の主張で「誤り」だと言っているのは、年代測定技術の誤用を考慮していないからだ。創造論者が放射性炭素年代測定を誤用して、何百万年前のサンプルの年代測定をしようとしたり(たとえば三畳紀の木片)、有機溶媒とともに年代を測定しようとするといったことは、よくあることである。その場合、創造論者が間違っているのであって、炭素14年代測定が間違っているのではない。
  2. 放射性炭素年代測定は繰り返し検証され、正しさが示されてきた。11000年以上まで遡れる年輪データによって、放射性炭素年代測定は補正されている。死海文書やエジプトの墓から採取された木片[MNSU n.d.; Watson 2001]など歴史記録で年代が特定できるものについても検証されてきた。ひとつの物から採取された複数のサンプルについて、独立に年代測定し、結果が一致している。放射性炭素年代測定は他の年代測定とも結果が整合している[eg Bard et al 1990]。
References:
  1. Bard, Edouard, Bruno Hamelin, Richard G. Fairbanks and Alan Zindler, 1990. Calibration of the 14C timescale over the past 30,000 years using mass spectrometric U-Th ages from Barbados corals. Nature 345: 405-410.
  2. Faure, Gunter, 1998. Principles and Applications of Geochemistry, 2nd ed. Upper Saddle River, NJ: Prentice Hall.
  3. MNSU, n.d. Radio-carbon dating.
  4. Watson, Kathie, 2001. Radiometric time scale.

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