創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

インテリジェントデザイン概説

CSIあるいはSC(指定された複雑さ)


このCSIあるいSCという言葉で言及される、「複雑さ」あるいは「情報」は、インテリジェントデザインの中でも、中二病疑似数学とでも呼ぶべきもの。インテリジェントデザイン理論家Dr. William DembskiとDr. Stephen Meyerなどによって繰り出される「情報」あるいは「複雑」に関する議論で登場する。

彼らの使う「情報」あるいは「複雑さ」は時によって異なり、たとえば以下のような定義がある。

  • Dembskiの説明フィルタによって検出されたデザイン(法則でも偶然でも説明できないもの)。CSI/SCの定義として提示されることが多い。これには変種が2つある。
    • 計測方法も実例もないDembski方式
    • 1個、2個と数えるMeyer方式
  • Dembskiの情報量保存則定義(初期値と法則に基づく時間発展では増加しないというのが定義の情報量)
  • Dembskiの1111100000は意味ありげだが、1001010110は意味なさげ
  • 「コピーしても情報量は増えない」という直観な「情報」
  • Kormogorovの複雑さ(文字列生成のコードに基づく)
  • Shannonの情報量(確率に基づく)

Dr. Stephen Meyerは、意味の違う直観的な「情報」と(KormogorovとShannonを同一視したり、「コピーしても情報量は増えない」という直観を使ったりする。

一方、Dr. William Dembskiは、自身の「情報量保存則定義」と「説明フィルタ検出」という2つの「情報」を同一視する疑似数学を構築している。また、Kormogorovを勘違いして、「コルモゴロフ複雑性が小さいほど、ランダムではない」という主張を行っている。

さらに、Dr. William Dembskiは、NFL定理も誤用しているが、これも直観的な「情報」と絡めている形式となっている。
ということで、いずれも、数学的に厳密に定義しなかったり、異なる定義を混同するという、中二病的な疑似数学となっている。





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