創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

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"My father knew no science" (2007) by Susannah Anderson


父は科学を知りませんでした。

父は科学を知りませんでした。それは驚くことではありませんでした。父は恐慌の頃に数学の先生になる教育を受けて、その後に公認会計士になりました。父は20歳代終わりからキリスト教伝道会で会計、そして代表として働き、最後には自分で伝道会を創設しました。そして週末に説教をしていました。

ですので、父は科学と関わる必要はなかったのです。

でも、父は科学に興味がありました。科学によって聖書の真理が"証明"できるかもしれないからです。父が、子供だった私たちを連れてムーディ聖書研究所の"科学からの説教"(Sermons from Science)に、数百万ボルトの電気を体に通して、指先を点火プラグにする男を何度か見に行ったことを覚えています(今ではWhittier Christian Schoolsが運営しているものです)。目的は?私たちに神の力とつながっていることが、重要だと教えるためでした。

1980年代には、父はInstitute for Creation Research(ICR)を応援していて、会報を回覧していました。私は父が科学っぽい記事について話しているのを聞いたことがありません。そういう記事は父の好みではありませんでした。話を聞いてくれた誰にでも、父は"進化論者"の誤りと明確な不正直をICRがどのように示して見せたかを話していました。そして、もちろん聖書が無謬だと証明されたことも。

父は晩年、半ば目が見えなくなり、ますます意志薄弱になって、Ken HamとAnswers in Genesisを、そして山のような本やパンフレットやテープや小冊子や雑誌や記事やビデオを見出しました。それはみんな美しく装丁され、読みやすいフォントと鮮明なイラストとわかりやすい言葉で書かれていました。父でもわかるくらいに十分に簡単に。父は人生で初めて、"科学"というものを読みました。素晴らしい知識だと父は思ったようです。私が父のもとを訪れると、父は決まって、そのすばらしい話をしました。そして、私が感銘を受けないことにがっかりしていました。私が基本的な考え方を説明して、誤りを指摘しようとしても耳を貸しませんでした。

父はAnswers in Genesisの教材を贈り物に使うようになりました。父はそれらを新しく転向した人や、いずれは転向するだろう人に配りました。父は教会の図書室にストックしていました。

父にはお金の余裕はありませんでした。伝道していた頃、父は将来への備えをしていませんでした。「神が備えてくれます」と父はいつも言っていました。父は80歳代になって、わずかな基礎老齢年金しかありませんでしたが、不平を言うことはありませんでした。神が与えてくれるものが、父が必要とするすべてのはずだったからです。

しかし、Answers in Genesisは神のために素晴らしい仕事をしていて、お金を必要としていました。ですので、父はAnswers in Genesisへの自動支払いに、お金を振り向けていました。そして、本やテープを買い続けました。これは父の、教会への十分の一税の最優先のものでした。

父自身がもっとケアを必要としていましたが、家政婦どころか掃除婦へ支払うお金もありませんでした。私は毎週、父のところへ出かけて、できる限りのことをしました。教会の人々は父の服を繕い、食べ物を持ってきました。隣人たちは父が困っていないか見ていました。しかし、それでも父には足りませんでした。

92歳で父が亡くなって、私は父の財布を手にして、そこにAnswers in Genesisからの、その月の70ドルの請求書を見出しました。DVD代金の請求書でした。もちろん、誰かにあげるためのです。父はテレビもDVDプレイヤーもビデオプレイヤーも持っていませんでした。父はほとんど目が見えなかったのです。

そして、訪れた人に贈るための真新しい高価なAnswers in Genesisの本がドアのわきに積み上げられていました。

私はそれらを嫌悪感から処分したことを認めましょう。

そして私はHamの新しい創造博物館への寄付を贈りません。父は既に多くの寄付をしていましたから。父は科学を知りませんでした。

[ My father knew no science. (2007/05/24) on Wanderin' Weeta (With Waterfowl and Weeds) (via PZ Myers) ]
記述内容の真偽を確かめようもないが、一応調べてみると、
どうも、たまたま創造博物館にちなんだ思い出話を書いたエントリなどではないようである。





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