コンコーディズムの歴史をまとめたYoungは、自らもコンコーディズムのアイデアを出版している。
- Davis A. Young: "Creation and the Flood", Grand Rapids, Baker, 1977
もともとコンコーディズムが力尽きてしまったのは、創世記第1章の順序と地質学的な順序を合わせきれなくなったこと。たとえば、太陽が創造される前に、第3日に植物が創造されているなど。
そこで、Young[1977]は、思い切って、創造第1〜6日と現象の関係をゆるめて、次のような形にした:
- 1日は24時間ではない
- 創造の6日間が重なっており、必ずしもその日1日に限定されない
- 最初の光は、ビッグバンのことではない[p.120]
- 第1日の地球の創造は生物の生存に適しない段階[p.119]
- "The deep"は大陸形成の前に地球をおおっていた原始の海[p.119]
- 第3日に水が海洋底に集まり、大陸が出現
- 太陽と月と星は第4日に創造されたのではない。地球と月と太陽の関係(自転・公転)が現在の状態になり、時刻を計測できるようになったのが第4日[p.129]
- 鳥類の創造は第6日まで続いた
- ホニュウ類の創造は第6日よりも前に始まり、第6日に頂点に達した[pp116-117]
さらに、植物より動物が先に創造されたという創世記の順序と、古生物学があわない点については、「将来、植物の起源の研究が進めば、陸上植物がもっと前から存在したこと明らかにするかもしれない」としている[pp.127-128]。
かなり掟破りなコンコーディズムである。しかし、これもまだまだ甘い。