Dunning and Krugerは、この仮説を検証する実験をCornellの心理学の学部学生に対して行った。一連の研究で、彼らは、論理的な推論のスキルと文法的なスキルとユーモアについての被験者の自己評価を調査した。テストの得点を見せられた後、被験者は再び、自分自身のランクの評価を求められた: 有能な人々は正しく自分自身のランクを評価したが、無能な人々はそれでもなお、自分自身を過大評価した。これについてDunningとKrugerは対のように書いている。
Across four studies, the authors found that participants scoring in the bottom quartile on tests of humor, grammar, and logic grossly overestimated their test performance and ability. Although test scores put them in the 12th percentile, they estimated themselves to be in the 62nd.
4つの研究にわたって、我々は、ユーモアと文法とロジックのテストの得点の下位1/4の被験者は、テストの得点と能力を過大評価した。テストの得点は12パーセンタイルだが、彼らは自らを62パーセンタイルだと自己評価していた。[2]
一方、真に能力を持つ人々は、自身の相対的能力を過小評価する傾向があった。おおよそ、タスクが簡単だと誤って仮定していた被験者は、ある程度、そのタスクが他人にとっても簡単にちがいないと考えていた。[2]
同じ論文に書かれているフォローアップ研究は「おおよそ無能な学生は、実際のスキルの向上は無に等しくても、最小限の指導で、もともと欠いていた自分自身のランクを評価する能力を向上させる」ことを示唆した。[2]
2003年に、同じくCornell UniversityのDunning and Joyce Ehrlingerは、外部の手がかりの影響を受けて自分自身についての見解のシフトの詳細についての研究を発表した。研究の被験者はCornell Universityの学部学生で、意図的に自己評価がポジティブあるいはネガティブに影響されるようにして、地理のテストを受けさせられた。そして、自分の得点を予測させられた。ポジティブに影響された学生は、ネガティブに影響された学生より、有意に高い得点を予測した。[8]
Daniel Ames and Lara Kammrathはこの研究を他者への感受性に拡張し、被験者の認識がいかに影響を受けるかを調べた。[9]
Burson et al (2006)による研究は、Kruger and Mullerが論文"Unskilled, unaware, or both? The better-than-average heuristic and statistical regression predict errors in estimates of own performance,"で提示したコア仮説の一つ「いかなる成績の人も自分の相対成績を正しく評価できない」を検証しようとするものであった。[10] この仮説を検証するために、彼らは「タスクの難易度認識を操作し、それにより相対成績を操作した」3つに実験を行った。[11] 著者らは、被験者に中難易度のタスクを提示した場合、最高成績者と最低成績者に自分の成績の予測精度に違いはほとんど見られないことを見出した。さらに、著者らはより難易度の高いタスクで、最高成績者が最低成績者よりも、自分の成績の予測が正確でないことを見出した。これらの結果は「全てのスキルレベルで同程度に判定が誤っていること」を示唆していると、著者らは結論した。[12]
Ehrlinger et al.[2008]は別の説明を検証しようとしたが、元の研究と定性的に同様の結果になった。この論文は「これらの根本原因が、高得点者と対照的に、低得点者が改善の必要性を示すフィードバックから学ばないことである」と結論した。[13]
ダニング·クルーガー効果についての研究は、米国の試験科目に集中する傾向がある。一部の東アジアの被験者に関する研究では、ダニング·クルーガー効果とは逆の何かが自己評価と、向上努力への動機に対して働いていることが示されている。[14] 東アジア人は自分の能力を過小評価する傾向にあり、成績が悪いことを自己研鑽の機会と捉え、他人とうまくやっていく。