後日談 ツァイ・ホンファの場合
彼女の本質は歪んでいる。
それは生まれ持ったものなのか、それとも成長で培われたものなのか。
彼女は、自身の欲望を肯定するように、他人の欲望も全て肯定する。
その欲望が善悪どちらであろうとも。分け隔てなく。
そのどこか歪な性質により、彼女は同じ所に長く留まることが出来ない。
彼女は、自分が人から忌避されやすいと知っている。
なので他人に興味をあまり持たないし、近づかないし、感情を動かされない。
彼女はひどくぼんやりと外界を知覚している。
ある日、そのひどくぼんやりとした視界に、珍しく何かが映った。
何だろうと目を凝らしてみると、それは悪魔に憑かれた青年だという。
その青年はひどく弱っているようで、痩せていた。
食事を勧めてみたが、食欲のない青年は断った。少しだけ残念には思ったが、あまり気にしなかった。
青年は自分が憑かれている事を知っている様子だった。
その青年が、彼女に言う。
「悪魔なんていなくても、人は悪いことをする」
―――――――???
彼女には、なぜそんな事を青年が言うのか、分からなかった。
だって、そんなのはひどく当たり前の事だ。
悪魔の餌は悪事じゃない。悪魔は悪事をしろと言ったりしない。悪事をするかを選ぶのは、いつも人間だ。
少しだけ青年に興味を持った彼女は、試しに、青年の望みを訊いてみる事にした。
一つ目の分かりやすい願いは、簡単に叶えてあげることが出来そうな願いだった。
だが、青年が無意識に呟いたであろうもう一つの約束の方は、彼女を面食らわせた。彼女は戸惑った。
そして―――(彼女としては非常に珍しいことに) 凄く嬉しいと思ったのだ。
路地裏での争いの話を聞き、彼女は「青年は死にたいのだ」と知った。
指定された場所から察するに「倒されるべき敵を演じて消えたいのだ」と知った。
でも、なら………あの約束は――――――?
彼女は悲しく思い、困惑した。
なぜ死にたいのかが分かれば、約束を思い出してくれるだろうか――――。
結局それが分かったのは、青年を止めた後の事だったけれど。
………青年は、じわじわと絞め殺されるような「死」から逃れる為に、「死」に逃げようとしたのだ。
悪魔の餌は悪事ではない。悪魔の餌は獲物の堕ちていく様だ。
もし、青年があの本を手に取らなかったら? もし、器に選ばれていなかったら?
それならば、青年がここまで暴走するようなことはなかっただろう。壊れゆく体を抱えて、最後まで舞台に立ち続けたに違いない。
――――でも全ては悪魔の手によって場が整えられていた。
だから、あの時、青年の耳に、確かに悪魔は囁いたのだ――――。
そう納得した彼女は、青年との約束を手放した。
事件の後、「彼は舞台を頑張っている」と神父から青年の近況を聞いたりもするが、彼女自身はまだ観に行っていない。
神父を通して滋養の良さそうな食べ物を届けたりはしているが、彼女自身は会いに行っていない。
青年は招待しようと手を尽くしてくれているだろうが、彼女はひらりひらりとかわし続けている。
別に観に行ってもよいはずなのだが、何故か行きたくないような気がする。
彼女自身、自分のこのよく分からない行動に首を傾げていたが、ふとした拍子にその答えに気付き、苦笑する。
彼女の本質は歪んでいる。
彼女は、自分が人から忌避されやすいと知っている。
だから人に期待をしない。自分の願いを叶えることに執着しない。
自分への約束が忘れ去られても、あまり気にしない…………はずだったのだが。
自分の中にもこんなささやかな欲がまだ残っていたのか、と、彼女はこそばゆく思った。
青年が、彼女との約束をたまに思い出して、大事だと思ってくれれば―――それで良い。
命が終わるまで、足掻けばいい。
彼女は祈る。
人生は儘ならないが――――願わくば、彼が最高の演技を成し遂げたその瞬間に息絶えることが出来ますように、と。
見学初心者ひなより
どもども。ツァイ役の見学初心者ひなです。
この度は心躍る楽しい時間をありがとうございました〜!!
個性豊かなメンバーに囲まれて、とても面白かったです! 胸アツ展開、ドラマチックな設定、大好き♪
ツァイ役の中の人は、結構あちこち迷走したりしていて本当に申し訳なく……へたれ過ぎぃ!! 難しい事考えるの、苦手だよぅ。
このシナリオを皆様と一緒に遊ぶことが出来て、本当によかったです!
またいつかお会いする機会が有りましたら、よろしくお願い致します〜。
四津谷案山子様、檸檬様、アイ様、めん様、連弩様、ありがとうございました!!!
サミュエル・ベケット 後日談
「フォールドだ・・・・」
"最近、彼は弱くなった"それが酒場でのもっぱらの噂である。
彼にとってテオドリコという存在が一体どういう存在であるのか、それは彼自身にもわからない。
しかし、あの一連の出来事から、大切な友人をなくしてしまったような感覚を拭い去れないでいる
「(俺らしくもないな・・・)」
「(大切なものなんて、もうできるはずがないと思っていたのかもな・・・)」
ディーラーからカードが配られる
「…認めよう」
カードを見て、小さな声で彼は呟いた
賭場の状況はホットである、誰もが油断している
周囲の人間の誰もがサミュエルをカモと思っている
釣り上げられる掛け金、周囲の人間の舐め腐った表情、イカサマなど必要ない・・・
「マスター、今まで世話になったな」
店主に礼を言い、
「・・・コールだ」
それだけ言うと、彼は手札を伏せて置き、テーブルの上の金にも手を付けず店を去っていった
外からでもわかる、店の中は大騒ぎになっている
空に一言呟いた
「さよならだ、我が友、テオドリコ」
―――― Royal straight flush ――――
めんより
このシナリオの雰囲気、NPC、PC達全員がそろうことで
すばらしいエンディングになったのだと感じています。
皆さま、ありがとうございました!
またどこかで卓を囲むことがあれば、楽しみましょう!
動画化についてもOKです
探索者名 後日談
プレイヤー様の一言をお願いします。
アルク 後日談
目を覚ますとそこは暗闇であった。
火を灯す。暗がりの明かりに照らされたそこは教会の地下であった。
「今何時だ・・・・?」そんなことを呆けながらまた書物に手を出す。
今回の出来事はフィクション風に変えてうまく売れたらいいなと画策しつつ、読んだ本をわかりやすくまとめている最中である。
人生とは神の手によって描かれた一つの物語だ。
ここには物語が複数詰まっている。
そして今回の事件も、物語の短編の一つに過ぎないのだ。
物語の筋が絡み合い、拮抗する。
「作家は他人の人生をまとめる仕事ってね」
読みづらい本を砕け解釈しながらまた地下にこもる。
出番のなかった大口径はまた埃をかぶり始めるのだ
檸檬より
更新をすっかり忘れておりました。
8ゲージショットガンは使う必要はなかったですがBilly BJを使えたので大変満足ですね!(無力化は正義)
美味しいところは頂きました(?
動画化については問題ありません。
またどこかで同卓する機会がありましたらよろしくお願いいたしますー
ガイア 後日談
『受け継がれた呪い』
無事?神父様のお願いは達成できた。
しかし悪魔を野ばらしにはできなかった、探険家が悪魔の撃退したと言っていたが、
悪魔は他の人に移っていた、じゃあ取るべき手段は一つしかなかっく調度その悪魔が、
私を気に入った用だった、他人がどうなろうが私には関係のない話だけど、
あの赤子が徘徊することは私にとって邪魔でしかなかった。
路地に入る人が減ればその分盗める確率が減ってしまうからである。
他人に任せてしまうとまた事件が起こる可能性が少なからずあるのだ、それを回避するためには
自分で制御するしか他ならない。あの悪魔は悪事をする事で人を堕落させるようだ、
それが私の行動に関わるなんて思わないし悪事を決めるのは他人だ殺人、強盗、売春、殺人以外は生きる為には
必要なことだ。そうしなければ私が死んでしまう、きっといつかは両手に醜い口が現れるのだろう・・・
ただそれは、今日明日ではない
他人に悪魔が憑かないように本は常に持ち歩くそれが私のためでもあり悪魔のためでもある。
時折赤子が「復活を・・・」と言ってくるが「まだこの世界に飽きていない」と言い返し下がらせる。
これがいつまで続くかわからないけど、この身が悪魔となるその日まで私は生き続ける。
「さて今日も間抜けな貴族は居ないかな〜」
アイより
さてさて、ガイアことアイですが、
RPや行動を見返しているとほとんど初めの気に入られると言うのがなければ
目だったことをしてない気が致しますw
シナリオを読んで悪魔との点数を2にしたいと思ってしまう私は手遅れ・・・
なのでしょう テオから悪魔を祓えたので満足です
皆様楽しいセッションをありがとうございました(*^_^*)
動画してもらっても全然おkです