(数年前 11/10)先日、ある民俗学者が書いた生物学本を見つけた。
興味をそそられる内容だったので購入してしまった。
別冊の付属本などもあるが、何やら「現代吸血鬼」と名が打ってある。
それにしても…嫌な感じのする本だ。
(11/24) 本の通りにしたら可愛い生物が出てきた。 タマとポチと名付ける。
(11/26) 凄い!可愛いだけじゃなくて血抜きもしてくれた。
パパも笑ってくれている。 ママの剥製が気に入ってくれたようだ。
(11/28) パパとママを並べてみた。 とても素敵
(11/29) 隣のババアがうるさい。 変な生き物がいるだのパパとママはどこだの。
めんどくさいからパパとママは世界一周に行ってることにした。
タマは透明になれるみたいだけど、ご飯食べると透明になれないみたいだからできるだけ外に出さないようにしよう。
(以下延々と生き物の剥製制作過程がつづられている)
(今年1/2) 久々に彼と出会った、でも、相変わらず彼は私の事を見てくれない。あの日以来、妹のことばかりだ。
(1/5) もう、会えないのかな…会えないのいかな?見てくれないのかな?彼は私だけのものなのに…?
(1/20) 決めた、彼を私のものにしよう、そうすればずっと見てくれるよね?
(今年2/1) いいことを思いついたそろそろバレンタインだしバレンタインを記念に賢太郎君とこの部屋で過ごそう。 きっと喜ぶだろう。
(2/13) 賢太郎君大きくて少し疲れたけど、それでもきれいだよ。 これからずっと一緒だよ。
(2/14) ロマンチック。 賢太郎君の手も足も指も髪も爪も乳首も全部全部私のもの。 タマも笑ってくれてる。 お祝いしてくれてありがとう
(3/01) 彼の日記を確認したら、眞子ちゃんに仕送りをしていたようだ、仕送りは月に一回…もしかしたら怪しまれる…?
(3/21) 新しい担任の顔あわせ、どうやらクラスに一人不登校児がいるようだ、面倒くさい…。
(3/23) 不登校児にあったら、どうやらあの妹の幼馴染らしい、確か、いじめを受けていたとかなんとか。
なんでも、小学生の頃に暴漢に襲われて、それがクラスに広がっていじめになったらしい。まぁ、どうでもいいけど。
面倒だし、このまま放置でいいや、クラスに問題ごともってきてもいいことないしね。
(3/24) 私の事を信頼しているのかどうか知らないが、「眞子ちゃんがお金に困っているけど何も出来ない」とか何とか相談してきた…まてよ?
(3/25) いいことを思いついた。この子にバイトをさせよう、そしてその金を口座に仕送りのようにさせて振り込ませるのだ。
バイトは…血液の提供と、生きた動物の提供だ。飼育小屋を襲うのもそろそろ限界だったしな、人間にやらせれば都合がいい。
あとは、数日に一回、血液を貰おう、タマの栄養管理もさせないとね。
そして口座に振り込ませれば…あたかも兄が生きているように振舞わせれば、まずあの子は失踪に気づかない。
ついでに、彼女は完全な不登校となった、どうやら注射のあとを気にしてるらしい、思わぬ副産物だ。運がいい。
しかし、タマを見たショックで少しおかしくなってしまったのはいただけない。
ちょっとしたお薬を購入したから、これを与えておくか。
(6/16) あの子、お金を幾つか溜め込んでいたみたい、仕送りがまた滞ってた。
面倒な子だ…どうせ、自分のことしか考えてないクズってこと。
それより、眞子ちゃんが賢太郎の失踪に気付いたのはどうしようかな…。
…夏休みにはいったら、私のものにしちゃおう。
(7/21) 夏休みにはいった途端、本土にわたっちゃった。
どうしようかなぁ…まぁ、帰って来てから私のものにしちゃえばいいか。