クトゥルフ神話TRPGやろうずWiki - 一人の少女達
シナリオ作成者:びゃっこ

はじめに

推奨人数:2〜6人
プレイ時間:2〜4時間程度
プレイ難易度:やさしい  KP難易度:やや難しい
推奨技能:〈目星〉があれば大丈夫ですがゲーム関連の技能があるとやりやすいと思います。
あと進み方によっては戦闘があるので戦闘技能もあって損はないと思います。

このシナリオは2チームに別れての探索となるのでKPは忙しくなると思います。
また、シナリオ報酬にアイテムが有るのですが、もし無しにしたい場合は入手シーンを省いてください。

初めて作ったシナリオなので至らぬ点は有ると思いますがご了承ください。
pixivで見たい方→http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6433145

シナリオ背景

悪魔と天使のハーフの少女は2つの心を持っていて、少女の創りだす夢の世界で彼女は自分自身とよく遊んでいた。しかしある日ふとしたことで初めて喧嘩してしまい、それを偶然目撃したニャルラトテップは面白がって探索者をその少女の夢に無理やり放り込む。

導入

6月下旬の平日の13時、探索者の後ろから小さく「たすけて」と声が鳴る。
〈聞き耳〉+〈周りがうるさい場合 -30〉+〈物事に集中している時 -20〉
・聞こえた時
 声の元へ振り返ると気づけばそこは今まで自分の居た場所とは全く違う部屋にいた。
                      →(側)へ、◆場C◆へ移動
・聞こえなかった場合
 突然目の前が眩しくなり目を閉じる、そして目を開けると知らない部屋にいた
                      →(側)へ、◆場A◆へ移動

※もし全員が片側になった場合〈APP〉が低い順に半分が(側)へ
これ以降時間の確認があった場合13時のまま止まっている
電波の一切は通らない
もし両サイドがすれ違う場所にいたとしてもそれぞれを目視することは出来ず、気配も無い(間取りは同じでも違う場所にいる)

MAPの方はこちら 
(尖っているのはドアの開く方向です)
KP注意
シナリオは側から開始すること。場面を切り替えるタイミングは【ゲームの1回分】【部屋周囲の探索】【長めのロールプレイ】辺りを目安とし、少なくとも連続でゲームをさせなければ独自の判断で切り替えて良いと思います。
また少女達の能力値を確認する場合は◆場B◆の欄に書いてあるのでそちらを参照すること。

◆場A◆

木製のドア 〈聞き耳〉は何もなし


ここはレイアウトが可愛い、どうやら子ども部屋のようだ。
ドアの前には一人の少女がいる。
〈アイデア〉or〈幸運〉高い方
    成功→自分のポケットの中に一枚の紙が入っていることに気づく。
(※誰か一人が気づき他がポケットを探れば見つかるものとする)
【紙1】
見ると文字が書いてある
『彼女を手伝って欲しい
きっと彼女はかくれんぼをするだろう
君達には彼女が見つける前に
彼女を見つけてほしい』
読み終えると文字が消えてしまう。もし思い出す場合は〈INT×4〉+〈EDU×1〉
 ※書き写す、写真を撮るなどしていたのであれば必要なし
・裏を見た場合
MAPが描かれている


・部屋を調べる
〈目星〉成功→机とベッドがあり、ベッドが2段ベッドであることに気づく
   机の上〈目星〉成功→赤い糸が落ちていることに気づく
・少女に話しかける
「かくれんぼしよ」と言って少女はその場から消えた。

側が◆場A◆にはいろうとした場合
 ◆場A◆のドアをどうやっても開けることは出来ない。破壊も不可。


◆場B◆

木製のドア 〈聞き耳〉は何もなし

鍵がかかっている〈鍵開け成功以外の侵入方法はなし〉。壊すことも出来ない。


質素な部屋だ。机とベッドがある
・ベッド 目星いらず、ダブルベッドのようだ
・机〈目星〉成功→大人の物と思われる日記を見つける
『私の娘はとても可愛い、私と妻の血を均等に引き継いでいるからだろうか。しかし、
 それゆえか、性格も綺麗に半分ずつ引き継いでしまったかもしれない。でもそれは
 娘自身の問題、私は見守ることにする。
 普段おとなしい娘がほしいハンカチがあると言ってきた。それは可愛い柄のもの 
 だった。しかし誕生日にそれだけではと思い、活発でゲーム好きの娘にトランプも
 買ってやった。とても喜んでくれた。
 そう言えば首飾りの一つをまだ渡せてない、でも娘の怒った姿はまだ見たことがない
 し来週で大丈夫だろう』
〈目星クリティカル〉→少女の診断書のようなものが見つかる
【診断書】
少女のステータスが書いてある

《ハポル》10歳
STR4 CON6 POW5 DEX6 APP13
SIZ5 INT 15 EDU6 HP6 MP5
〈ゲーム〉55 〈歌〉80


《セイア》10歳
STR10 CON 6 POW 5 DEX15 APP13
SIZ5 INT8 EDU6 HP6 MP5 SAN25
〈ゲーム〉50 〈ダンス〉50 
もし少女に〈目星〉を使った場合、成功→首元にいくつもの首飾りがあることに気づく


◆場C◆

木製 ドアへの〈聞き耳〉は何もなし

ここは本棚と本が大量にあるどうやら書庫のようだ。
ドアの前には一人の少女がいる

・本棚
〈図書館〉成功→日記を見つける
〈目星〉成功→本の間に紙が挟まっていることに気づく
【紙2】
MAPが描かれている


・裏を見た場合
  文字が書かれている
   『大を残すと小に負ける
      小を取れば大より汚い
 それぞれの文字で書かれている
【日記】
外来語で書かれている
〈EDU×5〉+〈子供に関わる職の時+20〉成功→子供の字だと分かる
内容〈フィン語〉成功→以下のとおり
 『大変だ。お姉ちゃんのハンカチを破いてしまった
  お姉ちゃんが大切にしていたのもだから
  見つかる前に直さないと』

・少女に話しかける
「一緒に大きい部屋で遊ぼ」といって少女はその場から消えた。

側が◆場C◆にはいろうとした場合
 ◆場C◆のドアをどうやっても開けることは出来ない。破壊も不可。


◆場D◆

木製のドア 〈聞き耳〉は何もなし

側が入った場合
 中にはすでに少女がいて「どれかで遊ぼう」という。どうやら【トランプゲーム】、【レースゲーム】、【リズムゲーム】があるようだ。
※各ゲームの一試合が終わる度に〈アイデア〉を振る。これは姉側が少女を見つけるまで
繰り返す
〈アイデア〉成功→ドアの向こう側から音はないのに謎の恐怖を覚える。それはまるで
ドアの向こう側から誰かが殺意を持ってこちらを見ているかのようだ。足がすくむ
〈SAN〉→0/1  少女にも〈SAN〉→0/1D3 (少女のSANが0になった場合〈END2〉へ)
その後恐怖が無くなる、居なくなったようだ。

どれか1つに勝つと少女は自分について語り出す 
「私の名前はセイア、お兄さん(お姉さん)達を呼んだのはお願いごとが一つあるんだ」
そこまで言うと「もっと遊ぼう」と言ってくる。

2つ目に勝つと少女は「実は…」そう言って破れているハンカチを見せてきた
 「直してほしいの」と言ってくる
※3つ全部に勝つ必要はない
【ハンカチ】
 赤いかわいい柄のハンカチ、事情を聞くと「元に戻したいの」とだけしか言わない 
 ハンカチのことを言ったあとに場Dを出ると少女は「どこかに縫うやつがあるはずなの」
 と言う

側が入った場合
 中に入ると紙に文字が出る
      『ここは彼女への道しるべ、彼女はゲームが好き』
【リズムゲーム】・【レースゲーム】が有り、それぞれの片側が勝手に動いている。それと対戦出来そうだ。(【トランプゲーム】の台は存在しない)
〈目星〉成功→対戦プレイヤー名に《ハポル》と書かれていることに気づく
また、各ゲームを一回行う度に誰だかわからないが気配のあり見えない敵と戦う恐怖による〈SAN〉→0/1を消費する。
各ゲームに勝つ度にそのゲームは動かなくなる
・両方に勝った時
ポケットの中に違和感がでる
 →中に鍵が入っていた
【鍵】 
場Eの鍵

鍵入手後
〈アイデア〉成功→◆場E◆の方からガタンと音がなる
   〈クリティカル〉→足元に赤い糸があるのに気づく

場Dのゲームについて

たとえ負けても勝っても連続して同じゲームを行うことは出来ない
複数人いて一つのゲームに参加しなかった場合次のゲームには参加しなければならない

【ポーカーゲーム】

青いトランプカードで行う(青いということはポーカーゲームを始める直前に参加者に言っておくこと)
最大参加人数2人
 手札 少女[♢3 ♠3 ♠5 ♡5 ♣10]
   1人目[♢2 ♠2 ♡12 ♣11 ♠13]
   2人目[♡4 ♠11 ♠12 ♢10 ♢13]
山札[♠7 ♢4 ♡2 ♠4 ♣7 ♣4 ♢1 ♡1 ♢7]
参加が一人の場合でも山札の内容は変わらないものとする
少女は入れ替えないを選択する。順番にそれぞれ一回だけ引き直しが出来る
なお、トランプゲームは負けても勝っても2回目は出来ない。
〈説得〉などで無理やり2回目を行う場合の手札と山は同じものを使うこと

【レースゲーム】

1対1でのレーシングゲーム
〈運転〉+〈ゲーム関連の技能〉+〈2回目以降ゲームの慣れにより+10〉成功→距離+1
〈DEX〉の高い順から行い、先に距離を2点差つけた方の勝ちとなる
※少女達の技能値は場Bの欄参照

【ダンスゲーム】

1対1のダンスゲーム
いわゆるDDRみたいなも
(※姉側のみ〈目星〉成功→ランキング上位に《ハポル》という名前を見つける)
〈ダンス〉+〈音楽関連の技能×0.8〉+〈ゲーム関連の技能×0.8〉+〈運動歴があれば+10 〉+〈DEX6以下で -10〉+〈二回目以降ゲームの慣れにより+10〉
成功→安定して踊れた〈DEX〉×1D6+2の得点を得る(最大100点)
失敗→上手く踊れなかった〈DEX〉×1D4の得点を得る
(※側の対戦相手の成功時の得点は上部のではなく〈DEX〉×1D4+10とする)
点数の大きい方の勝ちとなる


◆場E◆

木製のドア 〈聞き耳〉は何もなし

開かない、入るためには鍵が必要なようだ

〈鍵開け〉もしくは力技で壊して入った場合
→大きな机と椅子が複数あり、棚があり中には食器が入ってある。どうやら食事はここでしているようだ。


鍵を使って入る
→大きな机と棚、そして椅子が複数ある。その椅子の一つの上にゲーム機が宙に浮いたまま動いているのを見つける。これを目撃したものは〈SAN〉→0/1
〈目星〉成功→よく見ると半透明の少女がそれを動かしている
探索者が近づく
→近づくにつれて薄い影のようだったのが実体化していくように見えた。少女はこちらが近づいているのに気づいて「見つかっちゃった」と言ってきた。ちゃんと実体がある先程のは見間違いだったのだろうか、そう思っていると少女は「実は妹がいるのだけどあの部屋に入っちゃったきり戻ってこないし開かないの、手伝って」と言う。どうやら◆場G◆の部屋の奥にいるらしい
※(〈心理学〉を言い出した場合のみ、〈心理学〉成功→悲しみと怒りが混ざったような感情が伝わってくる)

※もし拾った赤い糸を少女に見せた場合
少女はそれを見ると「それはどこにあったの?」と聞いてきた
教えた場合→少女はまたふわりと消える、その後バキンという木製の壊れる音が場G辺りから聞こえた。突然のことにびっくりし〈SAN〉→0/1
 →〈END2〉


◆場F◆

木製のドア 〈聞き耳〉は何もなし

中に入ると色々とものが散乱してる、どうやら物置部屋のようだ裁縫道具がいくつか見える。探してみると手縫い用の裁縫セットとミシンが見つかった。
〈目星〉成功→ミシンには、手縫いの方には白い糸が入っていた、ミシンの糸は取り出せそうにない。
それ以外のものを探そうとしても特にそれらしきものは見つからない。
【ミシン】
かなり古い種類のミシン
〈DEX×3〉+〈機械系の技能から -15〉で動かせそうだ
【手縫い用の裁縫セット】
普通の針と糸
〈DEX×5〉+〈細かい作業の仕事に関わる人+15〉で縫えそうだ

ミシンで成功→「元通りだ!」と少女は喜ぶ
    失敗→縫い目が汚い。しかし少女は律儀に「ありがとう」と言う
手縫いで成功→少女は「ありがとう」と言う
    失敗→少女は不安そうに「ありがとうございます」と言った

少女は「これでお姉ちゃんに返せる、一緒に会いに行こう」と言う。どうやら◆場G◆の部屋にいるらしい

※たとえ手縫い、ミシンで失敗でも直したことになる


◆場G◆

木製のドア

少女からこの奥に姉妹がいるという話を聞くよりも前に立ち寄った場合

〈聞き耳〉成功→何も聞こえない、というよりドアというか壁に耳をあててるような
 奥に部屋があるような気配がしない
ドアノブを持つ→ドアノブに触れると背筋が冷えるような感覚に襲われる〈SAN〉→0/1
開く→目の前に居たのは自分だった。というのもドアを開くとそこにあったのは鏡の壁だった、ホコリや傷のない綺麗な鏡であった。
(たとえ鏡を壊しても何も起きない、戸を閉めて開くと元に戻っている)

少女からこの奥に姉妹がいるという話を聞いたあとの場合

ドアへの〈聞き耳〉は何もなし

側の場合
その部屋の前まで来ると少女は「どんなに押しても開かないの」と言ってきた
(引き戸のことを教える)or(開くために引こうとする)
  →少女はドアノブを勢い良く取り、その扉を開く
その後少女は「逃げたのはどこ!」と唐突に憤怒しながら入っていく
そしてその姿は少しずつ変わっていき、片腕が禍々しく、背中から黒く泥のような片翼を生やした〈SAN〉 →1/1D6+1

側のハンカチが直っていない時】
         →〈END2〉

側のハンカチが直っていて場Gのドアの前orそこへ行く途中】
         →〈END3〉


側の場合
そのドアに触れると背筋が冷えるような感覚に襲われる〈SAN〉→0/1
     開く→〈END1〉

END1

そのドアの先には側の探索者のいる部屋につながっていた(もし少女がまだ見つかってなかった場合、いつの間にか探索者のそばにその少女が居ることに気づく)
少女は「ごめんなさい」と言ってハンカチを渡す、すると「こっちこそいきなり怒ってごめんね」と言う。どうやら喧嘩をしていたようだが仲直りができたみたいだ。
少女達は探索者の皆にお礼を言ってきた「ありがとう」と


【ハンカチの修理を赤い糸で成功していた時】(追加台詞)
少女達は身につけていた首飾りを1つずつ皆に渡した、「私からのお礼」笑顔で少女はそう言った


その言葉を聞くと視界が明るくなる。気づけば元の世界の元の場所にいる。
少女に「たすけて」と言われてから10秒程しか時間がたっていない君達は戸惑いながらもいつも通りに戻る。少女らの満面の笑みを思い出しながら….


END2

突然側の探索者のいるドアが開く
振り返ると片翼の見るからに禍々しいものがこちらに迫ってくる〈SAN〉→1/1D6+1
少女は気絶している
戦闘ロール  ※ドアの方から襲ってくるため逃走は不可
HP0以下でロスト、HP3以下で気絶となり敵は倒れた探索者を標的にはしない
1ターンの間に攻撃と回避がそれぞれ2回ずつ可能 
それぞれ〈DEX〉の高い順から動き出し、2回目の攻撃タイミングは〈DEX -3〉となる
攻撃一回分を使用しない代わりに回避集中することでその回避に〈DEX×3〉を足すことが出来る
《少女だったもの》
HP15+(探索者×3) MP18
STR18 CON18 POW18 DEX6
SIZ15 INT15 EDU6 APP3 〈回避〉0
敵行動 一回目 腕を大ぶりで殴る(命中75)ダメージ1D6
    二回目 1D6のダイス
奇数:負傷した体を再生する(HP+1D3 MP -5)(MPが足りない場合 HP±0 MP+1D3)
偶数:片翼でなぎ払い全員に攻撃(命中90)ダメージ1D4+1

※敵が2回行動したあと側の探索者も戦闘に参加できるようになる(参加した場合もちろん標的にもなる)
※【赤い糸】or【妹のSAN値が0】による〈END2〉入りの場合は敵が4回行動したあとに参加できるようになる

【勝利】

その化物はその場に倒れた。ピクリとも動かない、気絶していた少女が目を覚まし、その化物に近づきしゃがんだ
探索者はその少女を見ていると急にめまいに襲われる、そして気づけばそこは元の世界だった、戻ってこれた、その感動よりも最後に見えた少女の涙の印象のほうが大きい。
探索者はこの感情を残しながら、残った今日を過ごすのだった…

【敗北】(気絶者のみ生還)

気づくと病院にいた。どうやら突然倒れたらしい、何が起きたか覚えていない、思い出そうとすると身体が震える。
入院してから一週間がたつらしい、あと一週間で出られるらしい、
それを聞いて再びベットで横になった….

END3

側の探索者のいるドアが開くそこから片翼の見るからに禍々しいものが襲ってきた〈SAN〉→1/1D6+1
少女が直したハンカチを手にその化物に抱きついた「ごめんなさい..ごめんなさい..」
そう言いながら少女は泣いていた。するとその化物と少女は目の前から前触れ無く消えた。
事態を把握するより早く世界が白くなる….
時刻は13時、何もない“いつもの一日”だ。ただ少し違和感がある。
ただあるだけで何かはわからない。
思い出すことの出来ないこのモヤモヤをいだきながら残りの今日を過ごすのだった…..


クリア報酬

生還ボーナス〈SAN〉1D6回復  首飾りを貰った場合 【首飾り】を入手する
少女が両方共生きている場合〈SAN〉1D6回復
何も覚えていない場合〈SAN〉1D3回復
【首飾り】
質素な首飾り、身につけている状態で《一時的狂気》に陥る場合、陥る代わりにこの首飾りが砕ける

補足

側の紙の内容は【トランプゲーム】と【ハンカチ】の縫い方へのヒント