クトゥルフ神話TRPGやろうずWiki - 繋がる仲で
作者 からあげ

【初めに】


このシナリオはからあげ作「暗闇の中で」の続きものとして作られたシナリオですが、まったく続編要素は含んでおりませんので、
単発ものとして楽しんでいただけたら幸いです。

またリアルアイデア要素を含んでおります。KPはPLの反応をみてヒントを出していく形式になるかと思われます。
確定人数2人(PC同士はもとより繋がりがあり、知り合い以上の関係であることが望ましい)
推奨技能 目星・心理学
キャラの死亡はありません、発狂:ワンチャン

【あらすじ】


神話生物ニャルラトホテプ様はすっごく暇だったため人観察をはじめた結果。人間の感情に興味をもち色々試すための空間をつくってみることにしたよ。
以上

【導入】


PC同士には関係があり、兄妹・家族・親友・恋人などといった繋がりがあるようにしてください
一緒に普段通りの生活をおくっているPCたち
恋人同士ならデートをしていた途中、道に黒い水たまりがあり、それを越えようとしたところ、まるで吸い込まれるように落ちていく
兄妹・家族ならいつも通りの日常を終え、眠りにつき、ふと目が覚めると・・・
など、導入は様々PCに合わせて変更していただいてかまいません しかしどの導入でもかならず視界が暗転し、気がついたら
正方形の部屋で眼を覚ます・・というものにしてください


立方体のような四角い部屋、四方石壁のその部屋はライトのようなものはないのに不思議と部屋全体を見渡せるほどには明るい

隣をみると自分の大切なひと(PC同士)がいます。
お互いが手錠で繋がれている。はずすためのカギは見当たらない。
手錠の長さは動きまわるのには支障がない程度には長いが、別行動ができるほどではない
PCがなにか行動をしようとした場合、PC達の脳内に直接誰かの声が聞こえてきます。

それは男とも女とも、老人とも子供とも区別のつかない声でこう告げます
(この声はニャルラトホテプの声です)

声「やぁ 突然だけど 人間というのは感情だとか、絆だとか、そんなよくわかんないものがあるらしいね。
なんのためにあるのか、そしてそれはどういったものなのか、僕に教えてくれよ。元の世界に帰りたいなら二人にすることだね。」

この声を聞いたのち、SANチェック0/1

【真実】


この空間は正方形や長方形の部屋がいくつか隣合わさってできている空間である。
この空間は点対称になっている。
シナリオ開始時パートナーはすでにニャルラトホテプ(化身)となっていて、お互いが地図の上下の黒い●の部分います。
しかしお互いのパートナーの発言・行動はほぼずれることなく相手に伝わっているため、お互いがお互いのパートナーがすでにニャルラトホテプ(化身)であるということ
対称に離れているということに序盤は気付かないだろう
部屋を探索しヒントをあつめ、パートナーと一緒にいないことを気付き、お互い揃って自殺をすることで、
この対称の世界にニャルラトホテプ(化身)二人のみに する ことがこのシナリオのハッピーエンドである

【最初の部屋A】


PCたちが目を覚ました最初の部屋。壁に背をつけて床に座り込んでいるPCたちの目の前に扉がひとつ。扉の上には画用紙でできたような看板があり「ここは対称の世界だよ」 と書かれている
部屋に<目星>、または振りかえるとわかる。
もたれかかっていた壁に落書き 手錠で
繋がった二人 一人の頭が吹き飛んでいる。その絵にきみ悪さを覚えるだろう SAN(0/1)

扉に鍵はかかっていない。あけるとKP用地図でいうところのBの部屋へ行く

【Bの部屋】


部屋に入ると左右に扉。右のとびらは開かない。鍵穴はない。(この空間の扉は全て一方向からしかあかないタイプの扉である) 
左の扉は開く

正面の壁にさきほどとおなじ画用紙でできたような看板 死んだ人はさようなら 生きてる人とこんにちわ

(死んだ人は元の世界に戻れるためニャルラトホテプとさようなら。
生き残っていまった者はニャルラトホテプとご対面するのでこんにちわするという意味です)

<目星>をする。またはPCが看板の裏をみるなどの行動をした場合
看板の裏にこの空間の地図。この空間がぐるぐる回るみたいになってるのがわかります

ここでヒントを与えるならアイデアに成功した際、この空間が点対象になっていることがわかってもよい。(このヒントは難易度調整の際利用してください)

【地図について・KP情報】


この地図を見せた時PLから 今自分はどこにいるのかと聞かれたなら
黒い丸が付いているところだと教えてください。それが上の部屋か下の部屋かと聞かれたなら
●●達は下の部屋にいるよ。と教えるといいでしょう。
●●とニャルラトホテプの二人は今確かに下の部屋にいるのですから
またもうひとりが私はどこにいるのかと聞いたなら
○○も●●と一緒にいるよ。または地図上の下の黒丸のところにいるよ と濁しましょう。○○と繋がってるのは●●(に見えるニャルラトホテプ)ですし。対象になっているため地図の上下も判別はできません
(まずこの時点でここまで聞いてくるPLはあまりいないと思います。)

地図はPLに渡すものとKP用の二枚あります。
KP用は分かりやすくABCとアルファベットで書かれていますが、PLに見せるものは書いてないものを渡してください


KP

PL

【Cの部屋】


部屋に入ると地図上でいうとこの上側に扉がある。
部屋の中央には机があり。机のうえに拳銃2丁。弾丸が一発ずつはいってる。そして小さなメモが一枚「これで死ねるね」
それ以外は特にない
 拳銃について:拳銃を使用する場合の技能値については、自分に向ってうつ、相手にむかって打つ場合飛距離がないので自動成功でいいです。壁やガラスなどを撃ちたいと言われた場合は拳銃技能で振ってもらうといいでしょう。
何度も言うようですが弾はそれぞれに一発のみ入っています。なお机は固定されていて動かすことはできない

【Dの部屋】


長方形の部屋
正面に扉がある。右の壁だけがガラス張りになっていて隣の空間がみえる。
ガラスの向こうにはDの部屋とまったく同じ構造の部屋がみえるだろう
そして自分たちが移っていることにも気づく。それはまるで鏡に移ったかのように瓜二つだ

この空間はまるで長い長方形の部屋の中央を分厚いガラスが分断するように作られている

ここでアイデア 
成功→鏡ならおなじようにうつるはずなの映り方が対称であることに気付く(●●は○○の左側に立っている場合、ガラスの向こうの●●も○○の左側に立っているだろう)
失敗→このガラスめっちゃくちゃ分厚くて頑丈だなっておもった 

目星希望の人がいた場合 ガラスの向こうにいる自分に対してなんとなく違和感を覚える。でもその違和感はよくわからない
(この違和感はPCの行動をニャルが完璧に模範するまでの時差による違和感です。もしアイデアを希望する人がいた場合。KPの判断で時差について教えてもいいとおもいます)

このガラスの部屋について:このガラスは拳銃一発の威力では壊すことはできません。水族館の水槽ガラスより分厚いものを想像してください。
もしどうしてもこのガラスを割ろうとするのならば拳銃二発分の威力が必要だろう。その際KPはPLに拳銃技能で振ってもらい2発とも成功させることが条件であると伝えてください。たとえ一発目がクリティカルだったとしても拳銃の威力はかわらないので必ず二発撃たなければならないと伝えてください。兆弾する恐れもあることを伝えるのもいいでしょう。 二発しかない弾丸を撃ち切ってしまう探索者がほぼいないと思われますが、それでも撃ちたがる人がいた場合→「弾を撃ち終わりガラスにひびがはいるとガラスの亀裂から線が走りビキビキと音をたてて人ができりできるだけの穴が広がった。しかし散らばったガラスの破片が貴方達の身体に刺さる。
それはほんの少し、かすりキズ程度のものであったが。ふと目の前、ガラス向こうの自分に目をやると、かすり傷程度の傷口が黒くただれており、そこからずるずると崩れるように形状を変えていくのがわかる。それは目の前の自分だけではなかった。手錠で繋がれているはずの人の手がずるずると黒い触手のようなものへと姿を変えているのがわかる
それは人の形をしているのに顔のない黒い姿を形作ると
あなたに向かって話しかけた。その声は最初にきいた、判別のきかない声と同じだった
「やあ。こんにちわ」 ここでPCはSANチェック1d10/1d100
一時発狂した場合は自動で気絶します  不定の狂気を発症した場合は不定表を振る前に気絶し、眼が覚めた時に改めて不定表を振ってください

気絶し眼を覚ました貴方達は、気がつくと最初にいた場所にいました。黒い水たまりもない、とくに異常のない日常に戻ってくることができました。
しかし貴方は自身の死の瞬間をあのおぞましい生き物の姿を忘れることはないでしょう。
バッドエンド1

【Eの部屋】

部屋にはいると扉がひとつ右側にあります
本棚がある。しかし引きぬける本は2冊のみ。他は本棚に固定されていて引き抜くことはできない この本棚も床に固定されていて動かすことはできない
本の中身はよくある話

'''悪い奴が君たちをつかまえてこういった 助かるものは一人だけといって二人に拳銃を渡した
男はいった 「いやだ!僕は生きる!僕のために死ね!!」
女はいった「わたしに貴方は殺せない!!潔く死にます!!」

そして男は女を撃った 女の首が吹き飛んだ時 残された男は黒い黒い絶望をみた'''

もう一冊も同じような内容だった

''悪い奴が君たちをつかまえてこういった 助かるものは一人だけ といってふたりに拳銃を渡した
二人はお互いを殺すことなんてできなかった
二人は自分の頭を撃ち抜いた。二人が最後に聞いたのは、一発の銃声の音だった''


アイデア その本に書かれている男と女が 自分たちによくにていることに気付く

(ここに出てくる男と女はPC達のことを表しています。PCが男と男なら本の登場人物も男と男に、女同士なら女と女になります。各PCに合わせて変更してください)

【次の部屋】

目の前と左に扉 右の壁をみると そこには看板 死んだ人はさようなら 生きてる人とこんにちわ

ここから先に進もうとするならば、A〜Eまでと同じ部屋、構造になっています。
ただし、Cの部屋で拳銃とメモを取っているなら先の部屋には机のみがあり、Eの部屋で本を二冊とも取り、持ち運んでいるのはら先の本棚の部屋には二冊の本はありません。
これは、PC達が対称の空間の中で別々にいて同じ動きをしているからです。

謎解き

ここまでくるとPC達はガラスの部屋に行くことでしょう。向こうに見える自分達を怪しみ始めるころだと思います。
拳銃を持っているPCが、拳銃をガラスに向ける。または隣の繋がってる相手に向けるなどを試してみると

PCは拳銃を構えているだけなのに対し、ガラスの向こうの自分は拳銃の引き金に指をかけていることに気付きます
(ここでニャルラトホテプはあえて拳銃を放つ気があるという動きをすることでPC達がどういう動きをするのかを誘っています)

ここでPCが隣にいるPCに対し疑問を感じ、心理学を試すようであれば

成功→隣にいるPCが楽しんでいるのではないかと思った
クリティカル→自分の知っているPCではないのではないかと思った
失敗→なんだか違和感を感じるが、それ以上気付くことはない

などを情報を出してください。
また、PLが悩んでいるようであればKPの裁量でヒントを与えてください

ガラスを撃つなどの処理に関しては上記のガラスの部屋についてと同じ処理をおこなってください

ENDに向けてKP情報


隣にいるパートナーがパートナーでないと確信し撃とうとするならば、ガラスの向こうの自分もパートナーに拳銃を向け同じように動きます。
しかしニャルラトホテプは自分が死ぬ気もなければ相手を殺す気もありません。ただPCがどんな行動を起こすのかを見物しているだけです。

ここでエンディングに向けての行動で予想できるものは
1 一人だけが撃ち一人が生き残る
2 二人同時に相手を撃ち抜く
3 二人同時に自殺をする
の3パターンに分かれます


その場合のエンドは下記に記します

1・一人が死に一人が生きた場合

●●は拳銃を自身に向けると発砲した。○○は●●の頭が吹き飛び肉片がおち血が飛び散るのを見ていた。●●は死にそしてその遺体はすぅと空気にとけるように消えていった。のだが、
それはガラスの向こう側の●●だけだった。○○の目の前で死んだ●●は、頭から黒い液体をたらしながら、形状を変化させてゆっくりと立ち上がり、それは人の形をしているのに顔のない黒い姿を形作ると
あなたに向かって話しかけた。その声は最初にきいた、判別のきかない声と同じだった
「やあ。こんにちわ」 ここで生き残ったPCはSANチェック1d10/1d100
一時発狂した場合は自動で気絶します  不定の狂気を発症した場合は不定表を振る前に気絶し、眼が覚めた時に改めて不定表を振ってください

気絶し眼を覚ました貴方達は、気がつくと最初にいた場所にいました。黒い水たまりもない、とくに以上のない日常に戻ってくることができました。
しかし貴方は自身の死の瞬間を忘れることはないでしょう。
バッドエンド1

2・二人とも生き残った場合

手錠で繋がっていたパートナーとほぼ同時に発砲した・・はずだった。
聞こえたのは自分が撃つ銃声音のみ、崩れ落ちるパートナーの手はドロのように溶けて手錠をすり抜ける。
ガラスをみると向こうでは、同じように撃たれた自分をみるパートナーがいるだろう
しかし、泥のように溶けた目の前のそれは、頭から黒い液体をたらしながら、形状を変化させてゆっくりと立ち上がり、それは人の形をしているのに顔のない黒い姿を形作ると
あなたに向かって話しかけた。その声は最初にきいた、判別のきかない声と同じだった
「やあこんにちわ。楽しい時間をありがとう。」 二人はここでSANチェックです 1d10/1d100
時発狂した場合は自動で気絶します  不定の狂気を発症した場合は不定表を振る前に気絶し、眼が覚めた時に改めて不定表を振ってください

気絶し眼を覚ました貴方達は、気がつくと最初にいた場所にいました。黒い水たまりもない、とくに以上のない日常に戻ってくることができました。
しかし貴方は自身の死の瞬間を忘れることはないでしょう。
バッドエンド2

3・二人とも自殺した場合

自分に向けて発砲する。発砲の瞬間目の前のパートナーが、うっすらと笑っているような気がした。鉛玉が自分の肉を貫いてとびだしていくのを感じ、死を感じるなか、うすれいく意識の中で
あなたは判別の効かない声を聞くことでしょう
「やっぱり人間の考えることはわかんないや。さようなら」
そして貴方の視界は黒く覆われ

眼を覚ますと日常に戻っています。
貴方は自分が自殺をした瞬間を、まるで夢でもみていたかのような、どこか他人事のような感覚で思い出します。
それが現実だったのか夢だったのかも、もうおぼろげななか、すぐ近くにいるパートナーとともに、日常にもどっていくことでしょう
ハッピーエンド


報酬

自殺をした者は1d10の回復(なおこの回復はPLのクリアまでの時間が早ければKPの裁量で変更してもらって構わない)

あとがき


作者の説明不足のため、とてもわかりづらいシナリオとなっているかとおもいます。とくにガラスの部屋ではいまPCがどんな動きをしているのか、ガラスの向こうの自分も同じ動きをしていることなど、細かく説明をしていく必要があるかと思われます。
わかりにくい点、ご質問などありましたら からあげのツイッター @2wa10ri_pko までお気軽にお問い合わせください。