前書き
このシナリオは、制限時間15分の脱出型ショートシナリオとなっております。
そしてタイトル通り、まさかの「何もない」状況から始まるのがこのシナリオの特徴です。
それゆえ、何も分からないままただ時間だけが過ぎていくという状態が発生しかねないので制限時間を設けました。
15分より短くするのは難易度が上がるのでもちろんOKですが、15分以上にするのは先ほど述べた理由で理由でおすすめしません。
なお、作者は他の作者様のシナリオを拝見・拝借しておりませんので、書き方、内容共に非常に型破りなシナリオになっている可能性が大いにありますがどうかご了承下さい。
このシナリオでクトゥルフをされる皆様に楽しんでいただければ幸いです。
時間を計る道具として、タイマーもしくはストップウォッチが必要になります。恐れ入りますが準備の方を宜しくお願い致します。
なお、これらの道具は、PLが持ち物に携帯や時計など時間が分かるものを持っている場合に限り、見せてもよいものとします。
<推奨技能>
目星、そしてPL本人達の運と推理力と大胆な発想。
シナリオ本編
目が覚めた。
視界に写ったのは一面の白。驚いて体を起こすと、周りには同じように目を覚ましたPL達がいた。
どうやってきたのか。さっきは何をしていたのか。ここはどこだ。なぜか自分達は閉じ込められているのだ。
(KP:ここでタイマーをスタートさせる)
※ここからPLに自由に行動してもらう。
<目星>高さ3m、広さ7畳くらいの部屋だ。壁紙も床も白い。そして他には何もない。
しばらくすると床が水びたしになっていることに気づく。
<聞き耳>微かに水の音が聞こえる。
<幸運>なんとかなる気がしてきた。
<その他>何もおきない。
<壁をたたく>響いた音は金属系の音である。
<刃物で壁紙をはがす>さびた鉄の壁が出てくる。
天井の壁紙をはがすと鉄の扉が。(鍵つき)
<鍵開け>さびているので成功値を3分の2に。
成功→脱出、エンディングへ
失敗→鍵開け(物理)で成功した上、<幸運>で成功すると脱出でき、エンディングへ。
15分経過→脱出失敗エンディングへ。
KPからの時間経過ごとの情報。
1分経過 床が水浸し。
3分経過 知らない間に水かさがどんどん増している。
5分経過 腰まで浸かった。
7分経過 SIZ9以下の人は頭まで浸かり、泳がないといけない。
10分経過 全員泳いでいる。天井まで20cmあるかないか。
ここで全員<目星>をふる。(補正:−25、ライト必須)成功→壁紙がはがれ始め鉄の壁が見え始める。
12分経過 全員仰向けの状態。部屋が水没するまで後10cm。すなわち後、約3分。
脱出成功エンディング
外に出ると、そこは近所の公園だった。しかし周りに水を連想させる物はまったくなく、服も濡れていなかった。
先ほどの部屋と繋がる扉を振り返ると、しかしそこには何もなかった。
一行がこの奇妙な脱出ゲームを忘れることはなかった。
脱出失敗エンディング
迫りくる水にどうすることもできず、ついにこの部屋は沈み、一行は意識を手放した。
目が覚めた。そこは近所の公園だった。
しかし周りに水を連想させる物はまったくなく、服も濡れていなかった。
そして何より全員生きていた。一行がこの奇妙な脱出ゲームを忘れることはなかった。
後書き
設定としては「偶然できた空間のひずみで異次元に飛ばされた」あるいは「すべて幻だった」という体です。
いたってシンプルなつくりをしていますので物寂しいと感じた方は付け加えてくだされば嬉しいです。
また、前後にストーリーを付け加えたり、別のシナリオの中に組み込んだりしてもおもしろいと思いますので、是非いろんなパターンでお楽しみ下さい。