驚異の超人気功法
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気功とは、気の功夫(鍛錬)を意味する。これはその名のとおり、普通なら見ることも触れることもできない”気”という精妙なエネルギーを、我が身でもって感覚化し、さらには練っていってパワー化する方法だ。
その特徴は、特殊な呼吸と動作によって体の特定の部分に気を感じ、全身にいきわたらせるところにある。
その応用範囲は広く、病気治療、健康増進から始まって、超感覚の開発、武術的パワーの養成にまで及んでいる。
現実に、その効果は大きく、中国では、気功法をマスターして信じられないような効果を得た人がたくさんいる。
たとえば、半身麻痺でまったく動けなかった人が、気功法の力で走れるまでに回復した例がある。また、末期の肺ガンで死を宣告された人が、数年間の努力のすえ、気功法だけで治してしまった例もある。
そのほか、病気治療のために気功法を行っているうちに、病気が治っただけでなく、あるゆる人の病気の状態を透視できる能力を得た人もいるのだ。
武術的気のパワーに至っては、その例を挙げるのにいとまもないほどだ。軽く綿のごとき柔らかい鍛錬をしながら、ただの一撃で相手を数メートルもふっ飛ばす謎の拳法・太極拳の使い手たち、頭や拳で巨大な石碑や鉄棒を砕く硬気功の鉄人たち、まさに鳥そのもののように滑空した軽功の名手たち、と気功の超人たちが続出している。
気功法は、元々は中国の神秘行法・仙道から発している。ある意味では、仙道そのものといってもよい。ただ、新中国ができてからは、伝統的な仙道から分かれ、ひとり立ちして発展してきたのである。
その違いはほとんどないが、敢えていうなら、伝統的仙道の神秘的な部分を除いて、健康増進、医療、武術的パワーの開発などの実用部分を、現代人向きに編成し直したものといってよい。それだけに、伝統的仙道に比べるとより一般的で、このために中国では、ちょっとしたブームにさえなっている。
一時、中国では、太極拳が健康法として大流行していた時期があるが、いまでは気功法がそれに取って代わっているのだ。その理由は、太極拳に比べやり方がより易しいのと、数千年の伝統に裏打ちされた著しい効果をもっているからだ。
日本でも、数年前からぼつぼつこれに関する本が出始め、人々の話題に上るようになってきた。しかし、中国のそれに比べれば、まだまだブームというにはほど遠いありさまだ。
その理由は色々あるだろうが、決定的なものといえば、おそらく、気功法の持つ興味深い面、驚くべき面があまり紹介されなかったからだろう。
そこで本書では、特にそのあたりに焦点を絞って、現在の中国で行われている気功法のありのままの姿を紹介してみた。
もちろん、それだけで終わってしまっては、気功法の本としては不十分なので、実際のやり方についても、著者が長年の中国仙道の経験から編みだした最も効果的な方法を詳しく書いてみた。
その範囲は数冊分の本をカバーするほどで、健康増進、病気治療だけでなく、気による超能力的な感覚の開発、武術的なパワーの養成法といった多方面の分野にわたっている。いままでのところ、1冊でこれほど気功法の全てについて書かれた本は、日本では見当たらない。その意味では、本書は、中国の気功法の全貌を紹介した最も整った本ということができる。
できれば、ひとりでも多くの人が本書を見て、本格的な気功法の面白さを知り、そのトレーニングによって得られる素晴らしい利益を満喫できればと切に願っている。
なお、この本を書くにあたって参考にさせてもらった本、雑誌などの資料名は、巻末にまとめて挙げてある。それゆえ、文中では、特に出典を断っていないことがあるのでご了解いただきたい。
気功法に関する資料は、日本ではまだまだ少ない。その意味で、中国や台湾などの文献に頼らざるをえないのが実情である。本書では著者の体験をまじえて、そうしたものも集大成してあるので、気功法の真髄は、本書で十分に味わえると確信している。
第1章 気の力だけで病気を治す現代中国の気功家たち相手の体を透視する気功家
末期のガン患者さえ救う郭林女史の新気功療法
気功法の歴史とその名の由来
現代の気功法をつくった人々
第2章 人を超人に変えるパワーの気功法の謎
第3章 気功法の科学的アプローチで気の正体がわかってきた
第4章 気をコントールするための練気功の基本トレーニング練気功を行う前の注意点と姿勢、呼吸、意識の持ち方
気を強化する練気功の基本動作(練気功第1式=気を発生させ体のすみずみにまで巡らせるためのトレーニング)
腕から腹にかけての気の流れをよくするトレーニング
手と足を使い全身に気を発生させるトレーニング
気の感覚化をはかり強化していく練気功第2式
手を回転させて気の粘りをつける第2式の4動作
2人で気を練る応用的な練気功のトレーニング
第5章 超能力的な感覚を身につける練気功の応用トレーニング手のひらから気を放射して万病をす外気発射法
相手の病気の場所や状態がピタリと当てられる外気接収法
第6章 奇跡の超人を実現する超パワー養成トレーニング馬歩の姿勢を安定させる準備トレーニング
動功の基本姿勢・馬歩の正しいやり方
気のパワーがどんどん増大する動功第2式
あなたを鉄人に変えるパワー気功法の鍛錬
気を全身にみなぎらせ超パワーを発する鉄人になる
人間の意識と気の働きが結びついたとき超パワーが発揮される
瞑想の想像世界で学ぶ超人のパワー
あとがき
参考文献
雑誌で、何年か前に「岩を砕き、鉄を曲げる<気功法>の驚異」という記事を書いたことがある。記事そのものは小さなものだったが、思ったより読者の反響を呼んだので、これに意を強くして翌年、その実際のトレーニング法を「鉄人気功法入門」と銘打って実用特集で紹介してみた。
ただ、気功法という言葉が、当時の日本ではそう馴染みのあるものではなかったので、それほどウケるとは期待していなかったのだが、反響は大変なもので、とうとう、その年の「読者グランプリ」の一般記事部門の1位まで戴いてしまった。どうやら、著者が考えていたより、気功法は、読者諸君の興味をさらっていたのである。
それから1年ほど経って、著者、編集部のどちらからともなく単行本にしては、という話が持ち上がった。著者としても、先の『秘法!超能力仙道入門』で書き切れなかったこの分野(仙道の内功法に対して外功法という)を、なんとか早く読者に紹介したいと思っていたので、渡りに船と引き受けた。ただし、ちょっとした構想があり、すぐには手を付けることができなかった。
というのは、どうせ気功法の本を書くなら、その一部でしかないパワーの気功法だけでなく、いま、中国で大々的に行われている気功法のすべての分野を紹介し、併せてそれらの実用トレーニングをも書いていこうという欲張ったことを考えたからだ。
それ以後、今まで蓄積してきた資料のほかに、気功法に関する資料は、日本語、中国語を問わずに目につく限り集めていき、実際にやってきたトレーニングに対しても、さらに分析を加えていった。
今年(85年)になって、特集で「超人気功家列伝」を書き終わり、ようやく全ての準備が整ったので、夏の暑いさなか、馬力をかけ、一気に本書を書いていった。
自分でいうのも何だが、本書は、前の仙道の本以上に内容的に幅広いものを含んでいる。特に実用部分において、それは際立っている。なにしろ、医療・健康用のごくありふれた気功法から始まって、かなり超能力的な趣のある発射型・接収型の気功法、さらには武術的なパワーの気功法までをも、その対象としているのである。欲張りといえば欲張りだが、中国の気功法の実態がこうなのだから、これもまた仕方がないのである。
もちろん、1冊の本にこれだけ載せたわけだから、全てに関して万全の紹介ができたとはとうてい言えない。それは、特に実用のうちの応用部分においていえる。
それでも、その基礎的なものは余すところなく書いてはいるので、多少、工夫してもらえば、全てに応用が利くはずだ。気功法などという言葉がまだ知られていない時代、著者もそうやってこれをマスターしてきたのである。
とにかく、今回も、日本語の資料が少なかったので、前回の『秘法!超能力仙道入門』以上に、翻訳部分では苦労した。それだけに、まだ日本ではお目にかかれない、目新しい気功法のトピックスが載せられたと自負している。
また、少し先になると思うが、独習者用に気功法のビデオをつくる予定もある。ご期待いただきたい。
最後になったが、『秘法!超能力仙道入門』に引き続き、編集を担当して頂いた青木彰氏ならびに編集部の方々に感謝の意を表して筆を置きたい。
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気功とは、気の功夫(鍛錬)を意味する。これはその名のとおり、普通なら見ることも触れることもできない”気”という精妙なエネルギーを、我が身でもって感覚化し、さらには練っていってパワー化する方法だ。
その特徴は、特殊な呼吸と動作によって体の特定の部分に気を感じ、全身にいきわたらせるところにある。
その応用範囲は広く、病気治療、健康増進から始まって、超感覚の開発、武術的パワーの養成にまで及んでいる。
現実に、その効果は大きく、中国では、気功法をマスターして信じられないような効果を得た人がたくさんいる。
たとえば、半身麻痺でまったく動けなかった人が、気功法の力で走れるまでに回復した例がある。また、末期の肺ガンで死を宣告された人が、数年間の努力のすえ、気功法だけで治してしまった例もある。
そのほか、病気治療のために気功法を行っているうちに、病気が治っただけでなく、あるゆる人の病気の状態を透視できる能力を得た人もいるのだ。
武術的気のパワーに至っては、その例を挙げるのにいとまもないほどだ。軽く綿のごとき柔らかい鍛錬をしながら、ただの一撃で相手を数メートルもふっ飛ばす謎の拳法・太極拳の使い手たち、頭や拳で巨大な石碑や鉄棒を砕く硬気功の鉄人たち、まさに鳥そのもののように滑空した軽功の名手たち、と気功の超人たちが続出している。
気功法は、元々は中国の神秘行法・仙道から発している。ある意味では、仙道そのものといってもよい。ただ、新中国ができてからは、伝統的な仙道から分かれ、ひとり立ちして発展してきたのである。
その違いはほとんどないが、敢えていうなら、伝統的仙道の神秘的な部分を除いて、健康増進、医療、武術的パワーの開発などの実用部分を、現代人向きに編成し直したものといってよい。それだけに、伝統的仙道に比べるとより一般的で、このために中国では、ちょっとしたブームにさえなっている。
一時、中国では、太極拳が健康法として大流行していた時期があるが、いまでは気功法がそれに取って代わっているのだ。その理由は、太極拳に比べやり方がより易しいのと、数千年の伝統に裏打ちされた著しい効果をもっているからだ。
日本でも、数年前からぼつぼつこれに関する本が出始め、人々の話題に上るようになってきた。しかし、中国のそれに比べれば、まだまだブームというにはほど遠いありさまだ。
その理由は色々あるだろうが、決定的なものといえば、おそらく、気功法の持つ興味深い面、驚くべき面があまり紹介されなかったからだろう。
そこで本書では、特にそのあたりに焦点を絞って、現在の中国で行われている気功法のありのままの姿を紹介してみた。
もちろん、それだけで終わってしまっては、気功法の本としては不十分なので、実際のやり方についても、著者が長年の中国仙道の経験から編みだした最も効果的な方法を詳しく書いてみた。
その範囲は数冊分の本をカバーするほどで、健康増進、病気治療だけでなく、気による超能力的な感覚の開発、武術的なパワーの養成法といった多方面の分野にわたっている。いままでのところ、1冊でこれほど気功法の全てについて書かれた本は、日本では見当たらない。その意味では、本書は、中国の気功法の全貌を紹介した最も整った本ということができる。
できれば、ひとりでも多くの人が本書を見て、本格的な気功法の面白さを知り、そのトレーニングによって得られる素晴らしい利益を満喫できればと切に願っている。
なお、この本を書くにあたって参考にさせてもらった本、雑誌などの資料名は、巻末にまとめて挙げてある。それゆえ、文中では、特に出典を断っていないことがあるのでご了解いただきたい。
気功法に関する資料は、日本ではまだまだ少ない。その意味で、中国や台湾などの文献に頼らざるをえないのが実情である。本書では著者の体験をまじえて、そうしたものも集大成してあるので、気功法の真髄は、本書で十分に味わえると確信している。
第1章 気の力だけで病気を治す現代中国の気功家たち
- 驚異!気功麻酔による手術の成功
- 指も触れずに針を動かす気功家
- 相手の体を自由に操る気功医師たち
- 物理的なパワーとして人や物体に作用させる気功家
- 他人が発している気をキャッチし、それを自分のもののように感じる気功家
- 癌、心臓病といった医者に見離された難病にも効果があるという郭林新気功
第2章 人を超人に変えるパワーの気功法の謎
- 鉄を曲げ岩を砕く鉄人たち
- 硬気功の名の起こりと鉄砂掌の超人・顧如章
- 中国拳法に伝わる気のパワーと郭雲深
- 燕のように滑空した宋世栄の謎めいたパワー
- 竜の化身か八卦掌の名人たち
- 中国の忍者か? 酔鬼張三
- 気功法の達人を指一本で動かす少林僧
- 水上を歩行できた少林禅師の超能力パワー
- 武当山の道士たちが編みだした超パワーの鍛錬法
- 鉄人をつくる技術・少林派の恐るべきパワー気功
第3章 気功法の科学的アプローチで気の正体がわかってきた
- 気には科学的根拠があるのか?
- 気はさまざまなエネルギーとして測定される
- 硬気功の超パワーを科学する
- 大気圧仮説でも謎は解けない
第4章 気をコントールするための練気功の基本トレーニング
- 内功法がもとになっている2つの気功法
- 仙道の内功(周天法など)と表裏一体をなす「外功」の重要性/「練気功」と「動功」という外功
- 姿勢/呼吸/力の入れ方/意識の持ち方/個人差/環境/時節
- 基本功/頸功/転腰/振掌/捏球
- 推掌/撑掌/圧降/上托
- 前後の擺腕/左右の擺腕/摔甩/店脚/展臂/抱膝
- 擦掌/開合/揉球/模魚
- 旋腕/旋掌/旋気揉胸揉腹/単人粘勁
- 対人粘勁/対掌/跳舞功
第5章 超能力的な感覚を身につける練気功の応用トレーニング
- 病気を治しスタミナあふれる体をつくる医療用練気功
- 虚弱者、自分で立てる病人用の練気功/立てないほど虚弱な人、寝たきりの人用の練気功/呼吸器系統、心臓の弱い人、高血圧の人用の練気功
- 手のひらに気を感じる/手のひらの気を強める/外気発射のテクニック
- 虚証(衰退性疾患)/実証(亢進性疾患)
第6章 奇跡の超人を実現する超パワー養成トレーニング
- 気のパワーを増大させる動功の基本動作
- 脚屈伸/膝回転
- 圧腿/独立歩/弯腰、弯背合式/弯背不動式
- 馬歩/馬歩功/馬歩旋腕
- 単脚馬歩/跨虎歩/歇歩/拉弓/后転体/仆歩/抱膝
あとがき
参考文献
雑誌で、何年か前に「岩を砕き、鉄を曲げる<気功法>の驚異」という記事を書いたことがある。記事そのものは小さなものだったが、思ったより読者の反響を呼んだので、これに意を強くして翌年、その実際のトレーニング法を「鉄人気功法入門」と銘打って実用特集で紹介してみた。
ただ、気功法という言葉が、当時の日本ではそう馴染みのあるものではなかったので、それほどウケるとは期待していなかったのだが、反響は大変なもので、とうとう、その年の「読者グランプリ」の一般記事部門の1位まで戴いてしまった。どうやら、著者が考えていたより、気功法は、読者諸君の興味をさらっていたのである。
それから1年ほど経って、著者、編集部のどちらからともなく単行本にしては、という話が持ち上がった。著者としても、先の『秘法!超能力仙道入門』で書き切れなかったこの分野(仙道の内功法に対して外功法という)を、なんとか早く読者に紹介したいと思っていたので、渡りに船と引き受けた。ただし、ちょっとした構想があり、すぐには手を付けることができなかった。
というのは、どうせ気功法の本を書くなら、その一部でしかないパワーの気功法だけでなく、いま、中国で大々的に行われている気功法のすべての分野を紹介し、併せてそれらの実用トレーニングをも書いていこうという欲張ったことを考えたからだ。
それ以後、今まで蓄積してきた資料のほかに、気功法に関する資料は、日本語、中国語を問わずに目につく限り集めていき、実際にやってきたトレーニングに対しても、さらに分析を加えていった。
今年(85年)になって、特集で「超人気功家列伝」を書き終わり、ようやく全ての準備が整ったので、夏の暑いさなか、馬力をかけ、一気に本書を書いていった。
自分でいうのも何だが、本書は、前の仙道の本以上に内容的に幅広いものを含んでいる。特に実用部分において、それは際立っている。なにしろ、医療・健康用のごくありふれた気功法から始まって、かなり超能力的な趣のある発射型・接収型の気功法、さらには武術的なパワーの気功法までをも、その対象としているのである。欲張りといえば欲張りだが、中国の気功法の実態がこうなのだから、これもまた仕方がないのである。
もちろん、1冊の本にこれだけ載せたわけだから、全てに関して万全の紹介ができたとはとうてい言えない。それは、特に実用のうちの応用部分においていえる。
それでも、その基礎的なものは余すところなく書いてはいるので、多少、工夫してもらえば、全てに応用が利くはずだ。気功法などという言葉がまだ知られていない時代、著者もそうやってこれをマスターしてきたのである。
とにかく、今回も、日本語の資料が少なかったので、前回の『秘法!超能力仙道入門』以上に、翻訳部分では苦労した。それだけに、まだ日本ではお目にかかれない、目新しい気功法のトピックスが載せられたと自負している。
また、少し先になると思うが、独習者用に気功法のビデオをつくる予定もある。ご期待いただきたい。
最後になったが、『秘法!超能力仙道入門』に引き続き、編集を担当して頂いた青木彰氏ならびに編集部の方々に感謝の意を表して筆を置きたい。
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