男が力を込めて、心の体内にイチモツが侵入しかかった刹那――
 凄まじい風が、心の目の前を薙いでいった。
 まるでフルスイングで振るわれたバットのような……否、それ以上の力を宿した何か。
 ちょうど、覆いかぶさっていた男の頭があった辺りを、それは通り過ぎた。
「……?」
 心は周りを見まわした。あの男が転がっている。
 目を見開いて笑顔を張り付かせたまま、ピクリとも動かない。
「――虫けらが」
 冷たい声。
 心は慌てて、声のほうを見る。
 影が立っている。スラリと背の高い影。
(……清十郎? ……違う…だれ?)
 清十郎ほどには、影の背丈は高くない。それに清十郎より、ずっとずっと髪が長い。
 ゆっくりと、影が近寄ってくる。
 まだ若い青年。いや、少年だ。体格こそ立派だが、おそらく今の心と同年代だろう。
 優しげな温かい眼差しで、心を見つめている。
「良かった。間に合った……久しぶりだね、心」
「……?」
(だれ? だあれ?)
 どうやらこの少年は、女の子の『心』を知っているようだ。しかし、心には誰だか分からない。
 まるで女性のように整った繊細な顔立ち、切れ長の目に黒い瞳、長い黒髪を無造作に垂らしている。
 全く違う別人なのだが、どことなく、男性だった頃の心に似ているような感じもする。
「!!――これは、あの男に?」
 そっと心の頬に触れて、顔中が精液まみれなのに気付き、少年は確認してくる。
 こくり、と心はうなずいた。
「そうか……ごめん、助けるのが遅れて、ごめんね」
 手に持っていた大きなコンビニ袋をおくと、少年は心を抱き締めた。
 壊れ物をあつかうように、そっとやさしく……

「少しだけ、待ってて」
 心を離すと、倒れたままでいる男に歩み寄っていった。
「天国……そんなに行きたいなら、一人で行くがいい」
 少年の目付きが、違う。
 先ほど心を見つめていたときと、別人だ。氷のように凍てついた、冷たい、感情のない瞳。
 少年は男の手を取り、引っ張りあげる。男の頭を、少しだけ宙に浮かせる。
 気分の悪くなるような鈍い音が響いた。
 見事な足刀で、少年は男の頭を蹴った。本当に、何気なく。
 軽く浮かされていた頭は、そのまま地面に激突し――潰れた。
 テコの原理を応用した、試し割りのトリック。
 人間の身体は意外なほど丈夫だが、同時に意外なほど脆い。
 頭蓋骨は、体重30kgくらいの子供が30cmほどのところから飛んで踏むだけで、あっさり砕ける。
 ほぼ間違いなく、男は即死だろう。そうでなかったとしても、このまま放っておけば死ぬ。
 くずかごにゴミを放るように、少年は男を投げ捨てる。
 真っ赤な血が、地面に広がってゆく。

「…あ…」
 心は声がでない。
 こんなにもあっさりと人間を壊すとは……
 少年は間違いなく、最初からあの中年を殺すつもりで実行したのだ。
 ふたたび少年の瞳は、心へと向けられる。あたたかい、優しい眼差しに戻っている。
 その眼差しで、少年に感じた恐怖が薄れていき、何故だか、とても安心しはじめてしまう。
 音もなく、彼は心のもとに歩み寄ってくる。
「いま、綺麗にしてあげるよ」
 そう言われて、ようやく心は今の自分の姿に思い至る。
 手足が萎えてろくに自由が利かないために、すでに自力で起き上がることもできない。
 それでも必死に、両腕で胸を抱えるようにし、太ももを閉じ合わせて『お花』を隠そうとする。
 心の様子を、少年は微笑んで見つめている。

 さきほどのコンビニ袋を探る。中から現れたのは、タオルとペットボトルのミネラルウォーター。
 真新しいタオルを水で湿らせながら、少年はいう。
「きっと必要だと思ってね。でも、このせいで助けるのが遅れてしまった。ごめん」
 わざわざ駅前のコンビニで、タオルと水を買ってきたということらしい。用意のいいことだ。
 濡れタオルを使い、精液で汚された心の顔を、そっとていねいに拭き取ってゆく。
「綺麗になったね……」
「…ん…」
 顔中の汚れをすっかり拭き取ったところで、少年は唇を重ねてくる。
 優しく、いたわるような口付け。
(!……どうして? 男に、キスされてるのに……いやじゃ、ないよ……あれぇ?)
 唇が離れるころには、もうすっかり心は安心しきっている。
「…だあれ? きみは、だあれ?」
 とろんとした瞳で見上げながら、心は少年に訊ねる。
 少年の表情が曇る。瞳に寂しげな色を滲ませ、心をきつく抱き締めると、耳元でささやく。
「ほんとう、だったんだね……君が、記憶を失くしたって」
「?……」
(記憶? 失くした?)
 心には何の事だかさっぱり分からない。
「いいんだ、君が無事でいてくれたから、もういい――会いたかった。この二ヶ月のあいだ、ずっと」
(……二ヶ月?)
 ちょうど女の子の『心』が高校をやめて、入院していたことになっている期間。
「僕もね、つい二週間ほど前に退院したところなんだ。もっとも僕は、病気でも何でもなかった……
鉄格子と金網がついた窓から、毎日まいにち、外ばかり見ていたよ……君のことばかり考えていた。
退院してすぐに、偶然こんなところで会えるなんて。嬉しいよ」
 よけいに少年のことが分からなくなってゆく。心は怖くなって、彼の腕の中から逃れようとする。
 あっさりと彼は放してくれる。

「僕は、龍鬼(たつき)。龍鬼だよ……何か思い出さないかな?」
 優しげな瞳で、真っ直ぐに見つめてくる。彼には心に対する害意など、欠片もないのが分かる。
「…たつき? タツキ? 分かんない、分かんないよ……」
 心は頭を抱えてしまう。龍鬼は『心』の知り合いなのだから、心には分かる訳が無いのだ。
 しかしいまの心は、そこまで考えが至らない。
「いいんだ、いいんだよ。大丈夫、大丈夫だから……僕は君の味方、君だけの味方だよ」
 ふたたび優しく抱き締めて、龍鬼はささやく。
「ボクの……味方?」
「そうだよ。僕は君の所有物(もの)。心…君を愛してる。愛しているよ」
「ダメ……ダメ。ボクには、環がいるから、ダメ」
「知ってる。全部わかっているよ。だから大丈夫。そのままの君でいてくれれば、それでいい……」
 龍鬼はまたも唇を重ねてくる。
 あらがうことなく、心はそれを受け入れてしまう。
 龍鬼の舌が口内に侵入して、心の舌に絡みつく。心の唾液を飲み下していく。

「さあ…」
 龍鬼は新たなタオルを取り出し、湿らせて、心の血塗れの胸に当てようとする。
 心は恥ずかしがって、胸を抱えて懸命に隠そうとする。
「いや……ダメだよ、触っちゃ、やだぁ……」
「大丈夫。何もしないから、安心して」
 心の頭を、そっと撫でてくる。
(…?…また、また…)
 力が入らない。まるで仔猫のように、心は為されるがままになってしまう。

「…ん…うん……」
 苺のように、耳まで真っ赤にして、いつの間にか心はうなずいてしまっていた。
 冷たいタオルが優しく押し当てられ、乳房のうえを滑ってゆく。
 繊細な心の肌を決して傷めないように、龍鬼は細心の注意をはらっている。
 しかし火照りきった心の身体には、その優しさがかえって酷なのだ。
 こみ上げてくる甘い衝動に、がくがくと全身を震わせながら、やっとの思いで心は耐えている。
「ひああ!! ダメぇええ」
 小さな蕾にタオルが触れた。その瞬間から堰を切ったように、心の瞳から涙がこぼれだす。
 ぽろぽろと止め処なく、涙はこぼれ続ける。
「ごめん。ごめんね……つらいんだね。可哀想な心、僕の心」
 龍鬼は手を止めて、心を抱き締める。
「……ハァ、ハァ…ハァ…ハァ」
 荒い呼吸をつづけながら、心も龍鬼を抱きかえす。
 たったいまその存在を知ったばかりの、この龍鬼という少年に、自分は何かを求めはじめている。
 そのことを自覚しながら、しかしそれが何なのか、心には分からない。
 だから、ただただ必死で、龍鬼にすがりついた。
「…ん、ん」
 抱き締めてしばらくすると、心がもじもじしていることに、龍鬼は気が付いた。
「どうしたの?」
「お、おしりが……おしりが、へん…おかしいよぉ」
「おしり……? 見せてごらん。もしかしたら、あの男が何かしたのかも」
「いやだよ……恥ずかしいもん」
「お願いだよ。心配なんだ。心配でたまらないんだ。何もしないから、ね?」
 真剣な表情で、龍鬼は心にせまる。いやらしさなど、微塵も感じられない。
 黒く澄んだ瞳で、真っ直ぐに見つめてくる。
「見るだけだよ? ちょっとだけだよ?」
「約束するよ」

 心は両手で『お花』を覆って隠している。
 龍鬼は膝裏に手を沿えて、ゆっくりと肢を左右に開き、じっと、心のアヌスに視線を注いでいる。
「そんなに、じろじろ見ないで……恥ずかしいよ」
「ごめんね。でも、でも、心配なんだ」
 龍鬼は少しづつ、顔を近づけてくる。彼の表情は真剣そのものだ。
「う、ふう……う、うあ…」
 彼の吐息がかかって、心はくすぐったい。
「どうなの? おかしい?」
「よく、分からないけど……多分、大丈夫かな。少し、充血してるね」
「ねえねえ、もういい?」
「ちょっとだけ、待ってくれるかな? ……触るよ?」
「え? ひぁあ!」
 龍鬼の指先が、ちょんっとアヌスに触れた。
 ざわざわと、心の内側で何かが騒ぎ出す。
「心? どうしたの?」
「んあ、な、なんでもないよ……なんでも、ないよぉ」
「…? もしかして、気持ちいいの?」
 ふうっと、吐息をふきつけてくる。
 心の身体が、びくんっと跳ね上がる。
 龍鬼は円を描くようにくりくりと、指先でアヌスを弄ってくる。
「ああ…う、ううぁ、うあ、うあぁん」
「やっぱり、そうなんだね? 気持ちいいんだね?」
「ダメ、いやだよ……さわっちゃいやぁ! 約束したのにぃ……」
 龍鬼は心を抱き締めてしまう。そのまま耳元で、ささやく。
「心…おしりのムズムズを、止めてあげるよ」
「え?」
 龍鬼は心の腰を抱きかかえると、股間に顔を近づけていく。

「甘い香りがするよ……君の香り、『あの時』と一緒だ、変わらないね。愛してるよ、心」
「なに? 何するの? なにする気だよぅ……」
 まさか彼も? 嫌な予感がする、少しづつ心の顔に『怯え』が、『不安』がうかびあがってくる。
「……やめて、やめろよ! さわるな、さわるなぁあ!!」
 龍鬼は微笑むと、無言で舌をのばし、愛液をすくい取る。
「う、ううん…う、う、うあ」
 すくい取った愛液を、舌先でアヌスに塗りつけてゆく。
 ――ぺちゃ ぺちゃ ぬちゅり ちゅる ちゅる――
 何度もそれをくりかえして、アヌスの周りを愛液まみれにしてしまう。
「ねえ、ねえ……どうして、こんなことするんだよぅ……どうするのぉ?」
 先ほどの男と同じようなことをしている。心の不安は確信へと変わりはじめる。
「…………」
 龍鬼は答えずに、舌をアヌスにねじり込む。
「ひゃあ!? いやぁ、いやぁあん! ダメぇ、ダメだよぉ」
 先ほどの男と違って、龍鬼の舌は少しづつ丁寧に、心のアヌスをほぐしていく。
 体内を味わうように、本当にゆっくりと時間をかける。
 甘いしびれが身体の奥からあふれはじめ、不安を包み込んで和らげていってしまう。
「うう、ううん…あ、あふぅ、うふぁあ……ん、んんぁあ」
 龍鬼の頭を抱え込んで、心は腰をくねらせる。
「おしり、おしりぃ……たつきぃ、おしりがぁ…おしりがぁ」
 とろとろと止め処なく、愛液が滲み出してくる。アヌスの周りまで、自然に垂れてきてしまう。
 ――にゅる にゅる ぷりゅん にゅぷ にゅぷ っくにゅうぅ――
 それをアヌスの内部まで、龍鬼は塗り込んでゆく。
「準備ができたよ。すぐに楽になれるからね」
 龍鬼はズボンのチャックを開けて、イチモツを取り出した。それはどんどん膨れあがってゆく。
 清十郎とほぼ同じくらいの、長大なモノだ。先ほどの中年男の、貧相なモノとは比べ物にならない。

「――!? たつき?」
 心に対して、ずっと微笑を絶やさなかった龍鬼の表情が、初めて歪む。
「ごめん、ごめんね。本当はこんなこと……君を汚したくない。だけど、だけどもう我慢できないんだ。
だからせめて、君の処女だけは……守りたい、守るから、だから、だから」
 つらそうで、哀しそうで……何かに必死で耐えようとしながら、耐え切れなくて救いを求めるような、
本気で思いつめているのがありありと分かる……それでいて、愛する人と思いを遂げられる喜びを、
隠そうとしても隠し切れないのがひしひしと伝わってくる、そんな狂気に近いものが垣間見える表情。
 心を軽々と抱え上げて、アヌスにイチモツを当てる。
「いくよ」
「ひぃ?! あ…ああ、やっ…いや、いやぁあああああああ!!」
 ぬちぬちと音を立てて、イチモツがゆっくりと侵入して行く。
 ――ぬちゅ くにゅん にゅぶ にゅ にゅ――
 先ほどの男のモノとは比べ物にならないほど太く長い、龍鬼のイチモツ。
 周りの皮膚ごと押し込まれるそれを、心のアヌスは驚くほど柔軟に飲み込もうとする。
「痛い? 痛いかい? 大丈夫?」
 慎重に、そして焦らすように、本当にゆっくりと龍鬼は心を下ろしてゆく。
「…違う……痛くない…ひっ、でも違うのぉ! ダメなの……はぅ、おしり、違うよ…へん」
 何だか良く分からない感覚が、下腹部にじんわりと拡がっていく。
 重たく強く、そして鈍い、輪郭のはっきりしないものが、心の内側に生まれて拡がりはじめる。
「う、うぅ? …ううん、うあ、うぁあ……はぁ、う、ひぅ?!」
 アヌスがようやく、亀頭を完全に飲み込んだ。
 ――にゅぶん にゅ じゅりゅ にゅち にゅち ぷりゅ――
 張り出したカリが引っかかる一番きつい部分だが、龍鬼はわざわざそれを引き戻しはじめる。
「痛くは……ないんだね? どんな感じがするの?」
 柔らかい肉襞は太いイチモツに絡み付いて、一緒に引き出されそうになってしまう。
 にゅぷんっと、イチモツが抜き出される。まるでいま、アヌスから生まれ出でてきたかのようだ。

 カリにまとわりついて引き出された部分が、すぐさまもとに戻る。ぬちゅりと愛液が糸をひく。
 ふたたび周りの肉を巻きこんで、イチモツが突き立てられていく。
 ――ぎぢゅ ぎぢゅ ぶりゅん ずにゅ ずにゅう――
「あ……あ、ああ…」
 強くて重たい、良く分からない感覚は、心の体内でどんどん大きくなる。
 しつこく何度も出し入れされる亀頭による刺激が、それの輪郭を少しづつはっきりさせてゆく。
「気持ちいいよ、心のおしりはキツくて、たまらないよ。僕は、とっても気持ちいいよ。心は? 
心はどうなのかな?」
 はっきりとは分からない、心にはある種の『熱』と『圧迫感』として感じられた。
 『圧迫感』がどんどん大きくなって、お腹のなかをいっぱいにしてしまう気がする。
「わかん、ない…おしり分かんない……おしり……あったかいよぉ…あったかくなって、溶け、
ちゃう……うぅあ! ひふぅ、ぴっ!!」
 『熱』はそんなに熱いというわけでもなく、ぬるくて温かい程度のものに感じられている。
 しかしアヌスを何度も擦りあげられると、擦られた部分が溶けてしまうような気がして、怖い。
 心のおしり―アヌス―は指や舌で軽く触れられるだけで感じてしまうほど敏感であり、心自身も、
女の子になってからのこれまでの経験で、そのことを自覚している。
 そんな繊細で柔らかい部分に、自分の手首ほどもあるイチモツをいきなり突き立てられて、
恐れを感じないわけがない。
 しかも相手はいちど助けてくれたはずの、いっとき信用しかかった人間―龍鬼―なのだ。
 幼く『戻って』いる心にとって、この仕打ちは裏切り以外のなにものでもない。
 アヌスへの『刺激』があまりに強すぎて、心の脳は処理しきれずにいる。初めて貫かれる『恐怖』と、
龍鬼の裏切りに対する『怒り』がそれに相まって、幼く『戻って』いる心は完全に混乱している。
 ――じゅにゅ ずにゅ ずにゅう ずにゅん ぶにゅうう――
 イチモツを腸壁に擦りつけるように、深く一気に貫いて、すぐさま引き戻す。
「ひっ……う、うう…はぅ、ふ……ふぅ」

「どうしたの? 心…心?」
 心の意識はすでに『飛んで』しまっている。
 見開かれた虚ろな瞳には、もう何も映ってはいない。ただぽろぽろと涙を流すだけだ。
 つくりものじみた美貌は表情を失って凍りつき、身体は弛緩するでも硬直するでもなく、文字通り、
『まるで人形のように』身じろぎもせず止まっている。
 それでも突き上げられる『刺激』に対して、身体は反応しつづける。
 荒い呼吸が、短い悲鳴のように心の口から発せられるたび、アヌスはきゅうっきゅうっと締まって、
柔らかな肉が龍鬼のイチモツを包み込み、絡みつく。
 快感など欠片も感じていないのに、腸壁にイチモツが擦りつけられるたびに愛液があふれだして、
アヌスの方へとながれ伝ってイチモツに絡み、二人の接合部分をぐちゃぐちゃにしていく。
 それはもはや身体を壊されないための、単なる『防御反応』にすぎない。

「心、心……う、心、心、心…」
 龍鬼は心のようすがおかしいことに、とうに気がついている。
 けれど心への思いが爆発している彼は、行為をやめることができない。
 なにより、心の身体が与えてくれる圧倒的な快楽が、龍鬼を虜にして放しはしない。
 犯しているはずの龍鬼のほうが、心の身体に翻弄されているのだ。
 ――ぬにゅう ぬにゅう にゅくん にゅぶ にゅぶ――
 無我夢中で、彼は心を貫きつづける。
「心、心……素敵だよ、愛してる」
 イチモツを根本までスッポリと挿入したままで、腰の動きを少しおさえ気味にする。
 身体を窮屈に折り曲げて、龍鬼は心と唇を重ねる。
 差し込まれてきた龍鬼の舌へと、心の舌は絡みついてゆく。まるで、すがるものを求めるように。
 ――ぴちゅ ぴちゃぴちゃ くちゅ ぺちゃ――
 自ら舌を絡みかせて龍鬼を翻弄しながらも、意識のない心は分泌される唾液を飲み下すこともできず、
口中から溢れ出させている。

「う、うう……ん、んぁ……あ」
「可愛いね、赤ちゃんみたいだよ」
 心の口の両端から流れ出す唾液を、龍鬼は舌先で舐めとっていく。
 そのまま首筋へと舌を這わせてゆくと、ピクリっと、心が反応した。
「心…心」
 覆いかぶさるように身体を折り曲げて、乳房まで舌を這わせていき、小さな蕾を口に含む。
「うぅ……ふ、ふぁ…?」
 おぼろげながら、心の意識は帰ってくる。
「いや…いやぁあ……ぬいて、ぬいてぇ! あん…ぬいてよぉ、ぬけえ! ぬけよぉ! うぁ…」
 刺し貫かれたままで、じたばたと暴れ出す。
 ろくに力の入らない手足で、イチモツを引き抜こうと躍起になってもがいている。
 しかし、とうぜん抜くことが叶うわけもなく、あと数センチ腰を浮かせば抜ける、というところで、
心の肢からはくたりと力がぬけて座り込み、ふたたび深々と貫かれる。その繰り返しだ。
 ――にゅくにゅくぅ にゅにゅ にゅう っぢゅぶうう―― 
 龍鬼は腰の動きを止めているのに、よけいに激しく体内をかき回されることになってしまう。
(あれ……あれぇ? あ、あ…あれぇ?)
 イチモツを引き抜こうとして、体内の肉とこすれ合うたび、不思議な感覚が心のなかを奔っていく。
 とくにイチモツが出ていこうとする時が、なんというか、
(気持ち、いい…?)
「い、いやぁだぁ…ぬけ、ぬけよぉ……あ、あ? ぬいてぇ、ぬいてよぉ……う、う、うぅ?」
 何か『イケナイコト』をしている気がして怖くなり、心はうわ言のようにくりかえす。
「心、いま、いますぐ、ぬいてあげるから、だから落ち着いて、じっとしておくれ――う、うあ」
 心が逃れようとするたびに、龍鬼のイチモツは柔らかな肉の管に絡みつかれ、締め付けられ、擦られる。
 喩えようもなく柔らかな肉が吸い付き、きゅうぅっと締め上げてくる。
 それは、あまりにも甘美な責苦。

「やだぁ、やだぁ…ぬいてぇ、くるよ…くるよぉ、ぬいてよぅ……きちゃうよぉ」
 心の耳には、龍鬼の言葉など届かない。
 ――んにゅにゅう にゅ にゅう ぎぢゅ ぶにゅううぅ――
 言うことを聞くわけもなく、身体をゆり動かしつづける。
「お、お願いだよ、動かないで……すぐ、すぐにぬいてあげるから、心、動かな――あ、うあ!」
 耐え切れずに、龍鬼は心の体内へと精を放ってしまう。
「?!……う、う?」
 心の動きがピタリと止まる。
 自らの体内に、何かがぶちまけられたことは、すでに感じている。
 とてもあたたかくて、ドロドロした、何か。
「う、う…あ、なに…したの?」
 ぶちまけられたものが何なのか、本当は『知っている』筈なのに、『分からない』心。
 茫然とした表情で、龍鬼を見つめている。

「ごめん。ごめんね、心。いますぐ、抜いてあげるから――」
 ぬちゅり、ぬちゅりと少しづつ、ゆっくりとイチモツが引き抜かれていく。
 二人の体液が混ざり合って白く濁ったものが、イチモツに絡んで、てらてらしている。
 もう少しで完全に引き抜かれようという、その瞬間、
「ぬくなぁあ!!」
 心の左拳が、龍鬼の顔めがけて放たれる。
「くっ!」
 ギリギリでかわした龍鬼の右こめかみが、ごく浅く切り裂かれた。
 女の子の『心』の動きではない、男の―格闘士としての―心の動き。
 そのうえ、親指を立てて目を狙ったサミング(目潰し)パンチだ。
 攻撃の手は止まない、さらに右のボディブローが、左わき腹へと突き刺さる。

「メッ! ぬいちゃ、だめぇ!」
「心?」
「うごけ! うごくの、うごかないと、め!」
 つづけて掌底が何発も、ペチペチと叩きこまれる。
「心…いいの?」
 こくりと、恥ずかしそうに心はうなずく。
「もう、少し…なの……」
 あとちょっとで、おしりに感じる『なにか』が分かりそうな、そんな気がする。
 だから、ここでやめられたら、抜かれたら、嫌だ。
(いや、いや、やめちゃ、いや…なんか、ヤダ)
「心」
 思いが届いた、そう考えた龍鬼は、心を抱き締めようとする。だが、
「いやっ!! たつき、きらい」
 ぐいっと顔を押し退けられた。
「え? 心、どうして?」
 心はそっぽを向いてしまう。
「たつき、きらい。いたずら、するから――でも、でも……ちんちん、すき……」
 顔を真っ赤にして、目を潤ませながら、消え入りそうな声でいう。
「……心…分かったよ。君のいうとおりに、するよ」
「うん。うごいて、うごいて…もっと、もっと」
 心はみずから腰を動かし始める。
***********************************************




 ――にゅち にゅちゅ ぶにゅう にゅぢ にゅぢ――
「……もっと、もっとぉ…うごけ、うごくのぉ……」
 心はいつの間にか衣服をすべて脱ぎ捨て、一糸まとわぬあられのない姿をさらしている。
「こうかい? こう? こうかな?」
{綺麗だ……可愛い、可愛いよ。とても、とても可愛いよ、心}
 いますぐにぎゅっと抱き締めて、唇を重ねたい、心の全身を舐めまわすように愛撫したい……
 そんな衝動を必死におさえこんで、龍鬼は求められるままに心のアヌスを貫き、かき回しつづける。
「心、どうかな? おしり……気持ちイイかい?」
「分かん…なぁい。まだ、まだぁ……ん、ん? あ…もっとぉ、もっと――メッ!!」
 乳房の頂きに触れようと伸ばされた龍鬼の手を、心はピシャリと叩きおとした。
 先ほどからこの調子で、身体をささえる目的以外には、龍鬼が触れることを許そうとはしない。
 なんの手加減も容赦もせずに、掌底や鉄槌やチョップブロー、果ては繋がったまま向き合った状態で、
カカト落としまでくり出す始末――まったく、器用なことこのうえない。
 それでいてより深く、より激しく貫き、かき回すことを龍鬼に求めてくる。
 とんでもない我儘ぶりだ。
 龍鬼の方も、心のアヌスが異常なほど具合が良いこともあって、悪戦苦闘しつつ要求に応じている。
 しかしながら、意中の少女が腕の中で可愛らしい痴態をさらしているというのに、手を出すなとは
あまりにも酷な話というものだ。
 ついつい手を出したり、キスしようとしたりして、その度に心からの『制裁』を受ける破目になって
しまう。
「あ、あつい…おしり、あつい……とけるぅ、とけちゃうよ……あ、うあ、う…うぅ?」
 心はいまだ完全には、アヌスの感覚を『快感』として掴みきれていない。
 しかし、ほのかに心地良さのようなものを感じてきてはいるのだろう。
 心の全身は汗でしっとりと濡れており、とくに頬や首筋などは薔薇色に染まっている。
 体温が上がったためか、甘い体臭があたりに漂って、眩暈をおこしそうなほどだ。
 何とも艶めかしく色っぽい、『女』を強く感じさせる姿。

「心……綺麗だよ。とっても可愛いよ」
「うるさい! ばか、たつきのばかぁ!」
 振るわれた心の腕を、龍鬼はいともたやすく掴んでしまう。
「ごめんね。あんまり可愛いから…我慢できないよ」
 首筋に、龍鬼の唇が触れる。そのままゆっくりと、胸元まで舌で舐めてゆく。
「こうすると、気持ち良いよね、ね? きっと、おしりも」
「ダメぇ! こら、めっ! めっ……だめ、ちゅう、だめぇ……」
 龍鬼の言葉どおり、アヌスに感じる『熱』と『圧迫感』以外のものが、その心地良さを増してくる。
「んん、ん…な、ちゅうちゅう…するなぁ! あ、あ…? ――あ、あん」
 乳首に龍鬼が吸い付くと、それを払いのけて手が触れた心は、そのまま自分で弄りはじめてしまう。
「おっぱいは、僕が気持ちよくしてあげるね――」
「あ! う、うぅ…あ、あ、あん……こらぁ、ダメだよぉ、いたずら……しないで」
 ふたたび乳房にむしゃぶりついてくる龍鬼を、こんどは受け入れてしまう。
「『お花』も触ると、気持ちいいよ」
「…? ん」
 心は言われるままに、空いた手を『お花』へと伸ばしてゆく。
 クリトリスを探り出して、うにうにと弄りだす。
「うあぁ…気持ち…いい? これぇ、こえ、気持ちイイのぉ♪」
 心のなかで、何かが弾ける。
 クリトリスの快感が呼び水となって、アヌスで感じていたものが『快感』へと変わっていく。
「ああ、あ…うあ? あはぁ…あぁん♪ もっと…もっとぉ」 
 龍鬼の下腹部にぐりぐりと『お花』を擦りつけるようにして、腰を動かす。
 ――くちゅ くちゅ ぬちゅ にちゅ にちゅ――
 愛液でぐちゅぐちゅの接合部から、いやらしい音がする。
「ずるずるぅって、ぐりぃぐりぃって……もっと、もっとして……おしり、おしりぃ」
 悩ましげに腰をくねらせながら、龍鬼のうえでぽろぽろと涙を流す。
 下腹部から脳天へと響いてくる――重たくて、強い――快楽は、まるで鈍器だ。
 ボディをどつかれるような刺激がくりかえされる度に、心のなかで何かが壊されてゆく。

「気持ち良い? そんなに、そんなに気持ち良いの?」
 心をぎゅうっと抱きしめ、体内の肉壁にイチモツをグイグイ擦り付けながら、龍鬼は耳もとで囁いた。
 無言でうなずく心の口からは、よだれが垂れてしまっている。
 よだれに気付いた龍鬼が、それを舐めとろうとして唇を寄せると、
「いやぁあ! たつき、いやぁ! きらい、きらいなの!!」
 顔を押し退けられたあげく、肘打ちまで喰らわされる。
「……そんなにイヤかい? 僕のこと、そんなにキライなの?」
 哀しげな表情で心の瞳を見つめながら、龍鬼は腰の動きを激しくする。
 まるで、思いが届かない悔しさをぶつけるように、限界ぎりぎりまでイチモツを突きこんでは、
切りつけるように一気に引き抜いてやる。
「やぁ…やだぁ……たつき、いたずら、するから…イヤ」
「でも」 
 イチモツを根本まで挿入して、龍鬼はそのままピタリと動きをとめる。
 心が自分で動けないように、力強いその腕で、腰をがっちりと固定してしまう。
「?!……いやぁ、いや、いや、いやぁ」
 龍鬼が動いてくれず、自分で動くこともできない心は、刺激が欲しくて、かき回してもらいたくて、
ポカポカと龍鬼をたたき始める。
「コレは」 
 ずりぃっと、カリの部分を思いっきり擦りつけるように、イチモツがほんの少しだけ引き抜かれた。
「ふぁあ♪」
 龍鬼はそのまま動きをとめてしまう。

「……? もっとぉ、もっと、もっとぉ」
 ふたたび、龍鬼は先ほどと同様に、イチモツを引き抜いてやる。
「コレは」
「あぅ」
 もう一度、同じことをする。
「コレは」
「あん♪」
 さらにもう一度。
「コレは」
「ん…」
 あとほんの数センチで、イチモツが完全に引き抜かれるところで龍鬼は動きをとめる。
「コレは、好き――なんだね?」
「…………」
 心は答えない。無言のまま、上目遣いに龍鬼を見つめて――ふいっと視線をそらす。
「じゃあ、やめようね? イヤなのに、こんなことしちゃいけないから、ね」
 その言葉が、真っ直ぐに見つめてくる龍鬼の視線に耐えられず、俯いてしまった心に追い討ちをかける。
「あ……」
 はっとして顔を上げた心は、(こまったなぁ)という表情をしている。
「抜くよ?」
「いやっ! いや、いや、いやなのっ! ぬいちゃ、いや」
 可愛らしい顔をクシャッと歪ませて、心はイヤイヤをする。
 ぽろぽろと涙をこぼしながら、心は龍鬼を見つめている。
「僕のこと、嫌いなんだよね? 嫌いなヤツに、こんなことされたらイヤだよね?」
{困った顔も、可愛いな}
「いや、ぬいちゃ、いやぁ……たつき、きらい」
「やっぱり、抜くよ」
 ぬちゅりと、亀頭が完全に引き抜かれた。
 心のアヌスから、白いものがぷちゅぷちゅと滲みだす。
 愛液と精液とが混ざりあった、二人の『体液』としか呼びようのないもの。

「いやぁ、抜いたから、もっとキライ」
「入れて欲しい?」
「……して、くれないと……たつき、もっともっとキライ」
「入れても? もし、入れてあげたら――」
「キライ」
 かすかな期待をこめた龍鬼の問いに、心は即座に答えた。
 龍鬼の顔に、落胆の色が浮かぶ。
「――でも、ちんちん好き。たつきの、ちんちん…好き…」
 先ほどまで自らの体内に入れられていたイチモツを、そうっと掴む。
「いいな、ちんちん。いいな、ボクも欲しい、欲しいよぉ」
 さも羨ましそうに、心は龍鬼のイチモツを見つめている。
「たつきのちんちん、大っきい……いいな、いいな、大っきいちんちん」
(ボクノちんちん……ドコニイッチャッタノ? ドコ? ドウシテ、ナイノ?)
 なにを思ってか、心は龍鬼のイチモツを片手できゅうっと握り締め、もう片方の指先で突いてくる。
「心、いけないよ。そんなこと」
「好きなの。コレ、コレが欲しいよぉ」
 恥ずかしそうに身をよじりながらも、掴んだものを放そうとはしない。
「どうして? なんでコレが欲しいの?」
「わかんない……でも、欲しいの。ボクも、ちんちん欲しい……欲しいよ」
(ちんちん欲シイ、欲シイ、欲シイ、欲シイ欲シイ欲シイ、ちんちん欲シイ欲シイ欲シイ欲シイ……)
 頬を桜色にそめて涙をこぼしながらも、心の瞳にはぞくりとするような妖しい光が宿っている。
「心……」
 もはや心は、自分がなぜイチモツを欲しいと思うのかさえ、分からなくなってしまっている。

 どうあっても、なにがなんでも、どのような形でもよいから、イチモツが欲しい。
 幼いこころに『戻って』いる心には、形式も、方法も、関係がなくなっている。
 ただ、手に入れること、所有すること、それのみが重要なのだ。
 心のこころの奥深いところに、根強くのこる男の本能。
 それは不完全でありながら――いや、不完全であるからこそ強固に、幼いこころと並存し続けている。

「あげる」
「え?」
「心にあげるよ。今日からコレは、心のものだよ――いいや、もうずっと昔から、僕は心のものだった。
だからコレは、僕のものは、心のものだよ」
「ほんとう?」
「本当だよ」 
 心の顔に笑顔がもどる。まるで、今まさに花開かんとする蕾のように、可愛らしく無邪気な微笑み。
「いじって、いい?」
 唇が触れそうなほど顔を近づけて、龍鬼の目を覗き込んでくる心。
 心の放つ妖しい色気に、龍鬼は自分が決して逆らいえないことを悟る。
 もとより龍鬼には、心に逆らうつもりなどない。彼は心の『所有物』たることを望んでいるのだから。
 ごくりと、彼は唾を飲み込んだ。
「……いいよ。心の好きにして、いいんだよ」
{僕の心。僕の花嫁……愛してる}
「あはぁ♪」
 心はイチモツを逆手に掴んだまま、グイグイと押し込むようにして乱暴にしごき始める。
 楽しそうな、無邪気な笑顔をうかべて……
「大っきくなあれ、大っきくなあれ…あはは、うふふ、ふふ」
 目の前にある龍鬼のイチモツを、自分のものだと告げられて、心は失くしたものが戻ってきたような、
そんな気持ちになっている。
 錯覚にすぎないその気持ちは、しかし、心のこころを興奮状態へと導いてゆく。

「む……うぅ……」
{心、心…心、心、心……心心心心心心心心心心心心心心心――}
 龍鬼は為されるがままに、ただただ耐えている。
「ふふふ、うふふ、あは、ははは」
 心は何とも楽しそうな様子で、混ざりあった二人の体液でぬるぬるのイチモツをしごき続ける。
「ごめん。出るよ、心、出ちゃうよ……くっ」
 びちゃりと、心の白いお腹に、龍鬼の精液がぶちまけられた。
「……あは♪ 白いの、どろどろいっぱい」
 まるで精液の残りを搾りだそうとでもするように、心はしつこくイチモツを弄っている。
 空いた片手で、お腹にぶちまけられた精液をすくっては、イチモツに塗りつけていく。
「白いの、白いの、どろどろ、どろどろいっぱい、いーっぱい、ぬるぬる♪」
 自前の『白いローション』で、さらにぐちゃぐちゃになったイチモツは、ますます大きく、
固く膨れ上がっていく。
「まだ、おっきい…かたくて、おっきい」
「大きいのが、心は好きなの?」
「すき……大っきいちんちん、すき」
 うっとりとした瞳で、心は答える。
「どうして?」
「わかんなぁい……でも、大っきいのがいいの。すき……かっこいいから」
 心はすでに、自分でも理由など分からなくなっているが、とにかく、
(大っきいほうが、いいの……かっこいいの)
 そんな子供っぽく、単純な『男の考え』が頭にこびりついているのだ。
「キスして、いいかな?」
{今なら、今ならきっと……}
 龍鬼の我慢は、すでに限界にきている。
 それに先ほどから、イチモツに気を取られた心は、無防備になってきているようだ。
 期待をこめた眼差しで、龍鬼は心を見つめる。
「……ちゅう? ……ちょっと、だけだよ」
 心のことばが終るか終らぬかのうちに、優しく抱きしめて、龍鬼は唇を重ねてくる。

「ん…んん、ん、んう……」
 心の口中に侵入した龍鬼の舌が、小さく柔らかい心の舌をからめとって、頬の内側や舌の裏表から、
歯茎にいたるまで、ありとあらゆる部分を愛撫していく。
 心地よい刺激をうけて、心が分泌した唾液を、龍鬼はうまそうに飲み下す。
「やっぱり、とても美味しいよ……心のお口は、甘い味がする」
 唇をわずかに離して、心の唇をちろちろと舐めまわしながら、ささやく龍鬼。
「ダメぇ、あんまり、ちゅうちゅうしたら苦しいよぉ……」
 気持ちが良いためだろうか、心はあまり嫌がるようすを見せず、大人しく身を任せている。
 龍鬼はそのまま、唇を心の首筋へと移動させていく。
「あ、ん…ん、んん…ふぅ、ダメ……ダメぇ」
 言葉では嫌がってみせるものの、龍鬼を跳ね除けようとはしない。
 龍鬼は首筋から胸元へキスをくりかえし、舌先でていねいに愛撫をつづける。
「だめ、ダメだよ……べちゃべちゃに、なっちゃうよぉ……あ、ん」
 龍鬼はピンク色の蕾にたどりついた。
 すぐにむしゃぶりつくような真似はせずに、舌先で押し込むようにチョンチョンとつつく。
 くるくると円を描いて、乳首を執拗に舐めまわし、ふにふにと、まるでボタンでも押すように、
柔らかな乳房に蕾を押し込んでやる。
 あっという間に、敏感な蕾は勃起してしまい、乳房は集まってきた血液で張りつめていく。
「んぁ、う、あ……う、いや、いや……いやぁ」
 無意識のうちに、心の腕は龍鬼の首にまわされて、軽くしがみついている。
「どうしてかな、心のおっぱいはちょっぴり甘い味がするよ。ミルクの香りだ――」
 強めに吸いついて、舌先で激しく愛撫する。
 ごく軽く、歯を立てた。

「いっ…いたぁい、痛いよぅ……たつき、痛い」
「ごめん、ごめんね」
 すっかり甘えた声で、心は抗議するが、あまり嫌がっている風には見えない。
 それどころか龍鬼のイチモツにまたがり、自ら『お花』をくちゅくちゅと擦りつけてさえいる。
「心のおしりは、すべすべだね。可愛いよ、桃みたいだ……食べていい?」
 いつの間にか廻されていた龍鬼の手が、心のお尻を撫で回している。
「やっ、やぁ……ダメ、いたずら、だめぇ」
 龍鬼の指が『お花』に触れてくるが、ちゅるちゅると表面をなぞるだけで、それ以上のことはしない。
 指先にたっぷりと愛液をからませると、それをアヌスに塗りこんでいく。
 ――ちゅぽ ちゅぽ くちゅ くにゅう――
 ゆっくりと、指がアヌスに侵入し、体内を探りはじめる。
「ん……んぁ、あ、あ、ん……うぅ、んうぅ」
「気持ち良いんだね?」
 いまにも泣き出しそうな顔で、心はイヤイヤをする。
 この期に及んでも、気持ち良いことを認めたがらず、必死で隠そうとする。
 恥じらいの気持ちなのか、それとも幼い『男のプライド』なのか……
 まるで幼子のように意地をはる姿が愛しくて、龍鬼は空いた片手で心の髪を撫ではじめる。
{二ヶ月まえは、『あの時』は長かった……君の綺麗な髪が失くなってしまったのは、僕のせいだ……
ごめんね。本当にごめんね。髪だけじゃ、ない。君のこころまで、記憶まで、僕は、僕は}
「?……たつきぃ」
 いっしゅん動きを止めていた龍鬼に、心が声をかける。
「ごめんね」
 取り繕うように、龍鬼はアヌスに挿入した指を激しくうごめかせる。
「ああ、あん…はぁ、はぁん、あ、あ、ああぁ、うぁ」
 心がイチモツに『お花』を擦りつける動きに合わせて、龍鬼も腰をゆり動かす。
 ――くちゅっ ちゅぽ にゅぽ ちゅくちゅぷ―― 
 アヌスと『お花』から、同時に湿った音がする。

「おしりに、入れて欲しい?」
「ん…ん、うん、入れて……入れて、ちんちん、ちんちん」
 心を抱き上げて、龍鬼はアヌスにイチモツをあてる。
「じっとして……」
「うあぁ、ふぅ、う、うは……あぅ」
 ――にゅぶ にゅぶう ずにゅん ずにゅう にゅち にゅちゅう――
 最初から激しく腰を動かして、龍鬼はぐいぐいとイチモツを突き立てる。
「はぁあ…あ♪ うあ、うあぁ……あん♪」
 腸壁にイチモツが擦りつけられるたびに、心は可愛らしい声をあげる。
「どうかな? 気持ち良い? 良いんだよね?」
「んん、ん……」
 こんなに『感じて』しまっているくせに、まだ『気持ち良い』とは言いたくないらしい。
 龍鬼はクスリと笑って、
「恥ずかしがらなくても、いいんだよ。コレは心のものなんだから、コレで気持ち良くなっても、ね?」
「……そう、なの?」
「そうだよ」
 まったくの方便にすぎないのだが、心はころりと騙されてしまう。
 龍鬼のイチモツは自分のものだから、自分が気持ち良いのは普通のことだと、そう納得してしまう。
「きもち、いいよぉ……きもちイイの、もっと、もっとぉ♪」
「どんな風にすると、気持ち良いのかな?」
「ぐりぐりぃって……ちんちん、ぐりぃってすると、気持ちイイの」
「こう? こう?」
 角度をつけて、龍鬼は強くイチモツを腸壁に擦りつける。
「うあ…ふ、ふぅ、あ、あん」
 深々と押し込まれたイチモツが、すばやく引き抜かれ、ふたたびゆっくりと侵入してくる。

「ああん♪ う、うはぁ……」
 やはり間違いなく、抜かれるときの方が、
(気持ちイイ……もっと、イイ。もっと、もっと……)
 そのことに気がついた心は、ちょっとした思い付きを実行した。
 深くふかく侵入してきたイチモツが、引き抜かれる瞬間に合わせて、
「…んんぅ、ん! ――あ、あん♪」
 少しだけアヌスに力を籠めて、きゅうっと締めつけた。
 思ったとおり、こうするともっと『気持ち良い』。
「……心?」
 心が気持ち良くなれば、とうぜん龍鬼も気持ち良くなるのは道理だ。
 二人はお互い、敏感で『気持ち良い』部分を、ぐいぐいと擦りつけ合っているのだから。
「うふ……こう、したの」
 悪戯っぽい笑顔をうかべて、心はアヌスに力を籠めた。
「う……すごい、すごいよ、心。すごくキツいよ」
「ボクも、ボクも、きもちイイの…おしり、おしり、きもちイイよぉ」
 ――にゅく にゅくん ぬぎゅ ぬぎゅ――
 しばらく無言で、二人は腰をふり合う。
 火照りきった身体は歯止めがきかず、呼吸はどんどん荒くなっていく。
 龍鬼が重ねてくる唇を、心は嫌がることなく受け入れて、お互いの口元から唾液をたれ流しながら、
激しく舌を絡めあう。
 心はもうすでに、相手が男であることに、嫌悪感も、抵抗すら感じていない。
 龍鬼のイチモツが深く挿入され、引き抜かれるたびに腸壁が擦られる。
 入り口の柔肉がまとわりついたまま、一緒に押し込まれ、引き出されそうになる。
 その度に、心のなかを未知の快楽が駆け巡り、考える力を奪ってしまう。




 まるで玩具のように、心を軽々と上下させながらも、傷つけないように細心の注意を払っていた龍鬼は、
あることに気が付いていた。
 急速に、心が従順になってきている。それも、自分が激しくすればするほど、大人しくなるようだ。
 『大人しく従順な心』――龍鬼の目には、それがとても新鮮に映る。
 彼の知る心は、繊細すぎる外見や体質とは裏腹に、寡黙だが、いつも元気で男勝り――自分は「男だ」
と言い張って、『男らしく』しようと、いつもいつも無理をしている――そんな少女だ。
 アンバランスなのは普段の方で、むしろ今のほうが外見どおりなのは、なんだか面白い。
 新鮮で、そして『刺激的』だ。

 ――ぬぎゅ ぬぎゅう にゅくちゅ にゅく にゅちゅ―― 
「ごめん、心…ごめんね。もう、あんまり我慢できない、かも…もうすぐで、出ちゃうかも」
「どろどろ、またさっきの、でるの?」
 心は龍鬼を見つめる。いつもはキリッとしている目尻が、ふにゅんと下がり、瞳も潤んでいる。
 なんだか困っているような顔。すごく『甘えん坊』に見える。
「うん。もう、少し…しか、我慢できないよ」
 自身の言葉どおり限界が近いというのに、それでも龍鬼は腰をふることをやめようとはせず、
心の体内をかき回す。
 やめようとて、やめられる訳もない。気持ち良くて堪らないのだ。我慢など、できない。
「いいよ……どろどろ、いっぱいだして…いっぱい、いっぱい♪」
 心は夢見るような、うっとりした表情だ。
{やっぱり、今日の心は……おかしい。なんだか、おかしい}
 小さな身体を抱きしめて、確信する。
 龍鬼の知る、いつもの『心』ならば、こうして触れることすら許してくれなかったはずなのに、
こんなにも大人しく抱かれている。

 先ほど、中年男に襲われたことが原因なのかもしれないが、それを考慮しても『心』らしくない。
 心が自分に甘えてくれるのは、はっきりいって、嬉しい。「夢のようだ」と、そう思う。
 けれど、不安を感じているのも事実だ。『こんなこと』をしている場合では、ないのかもしれない。

「――いいの? 体内(なか)に出して、いいの?」
「どろどろ、あったかいの、いっぱいちょうだい……いっぱい、いっぱい」
「心の身体が、汚れてしまうよ……いいの? 本当にいいの?」
 いつもと違う心の様子に戸惑っていることも手伝って、龍鬼はなかなか踏ん切りがつかない。
 腰の動きをおさえて、射精を遅らせようと、我慢しようとする。
「ダメ!! もっと、もっと! もっと、動くの! ぐりぐりするの!」
 龍鬼が動かないせいで、刺激が弱まったことが気に入らない心は、より強くイチモツを締めつけて、
激しく動きだす。
「そんな……心、だめだよ」
「いいの、ボクのちんちんだから、いいの、いいのぉ」
「そうか……そうだね、コレは心のものだよ、ね」
 こんどは心の方が、めちゃくちゃな屁理屈を持ちだした。
 言い訳にすぎないと分かっていながらも、龍鬼は誘惑に勝てず、それを受け入れてしまう。
「ぎりぎりまで……めいっぱい、ぎりぎりまで我慢して、出すよ?」
「うん」
 嬉しそうに、心はうなずく。
 「守ってあげたい、守らなくては」――こころの底から、龍鬼はそう思う。
 ふと何気なく、薔薇色に染まった心のほっぺを、指先でつんつんと突いてみる。
 数回つついたところでその指先を、心はパクリと咥えて、ちろちろと舐め、しゃぶりだす。

 仔猫か子犬か、小動物のようだ。
 あまりに無防備すぎる、その姿のどこかが、何かが引き金となったのだろうか?
 龍鬼のこころの中に、
{イジメタイ。困ラセテ、泣カセタイ}
 じわじわと染み出してくる、黒いもの。
 滅茶苦茶に、犯してしまいたい。泣かせたい。壊してしまいたい。
{刻ミ付ケテヤル。一生消エナイ徴(しるし)ヲ、刻ンデヤル}
 いま、腕の中にいる少女は自分のもの。
 誰にも渡さない。二度と放さない。
{僕ノモノダ。ズット、守ッテキタ。僕ガ、守ッテキタンダ。僕ガ、コノ僕ガ……}

 ――そうだ。『守って』きたのだ。
 心を穢そうとするもの、全てから。
 それなのに、
{僕は、何を考えた? いま、何をしようとした?}
 脳内に湧き上がってくる、サディスティックな欲望を払いのけようと、龍鬼は必死だ。
{まただ…また僕は……こんなこと、きっと、後で『また』嫌われる……耐えろ。耐えろ耐えろ耐えろ}
 すがる様に、心を抱きしめる。
「たつき、くるしい」
 心が顔をあげた。
 透きとおった琥珀色の瞳が、龍鬼を見つめている。
{…………心}
「?」
 身体を折り曲げるようにして、龍鬼は乳房に吸い付く。
「ふわぁあ……おっぱい、だめぇ…ちゅうちゅう、だめ、だめなのぉ……」
 ちゅぱちゅぱと、わざわざ心に聞こえるように音を立てて、強く吸い、歯を立て、舌で舐めまわす。
 内心の葛藤を誤魔化すように、激しく責め立てる。

「美味しいよ。心のおっぱい、美味しい。柔らかくて、甘い」
「いやぁ、いや、恥ずかしいよ、怒られちゃうよぉ」
「こんなに綺麗なおっぱいなのに、どうして恥ずかしいの?」
「知らない、知らない……あん、知らないもん、うぁあ、ダメ…たつき、いじわる」
 心は先程から、アヌスでは貪欲に快楽を求めるくせに、乳房に触れた途端、異常なほど恥らう。
 そしていちおう言葉の上では嫌がってみせるが、じっさいに抵抗しようとはしない。
 嫌がるどころか、自分から龍鬼の頭をかかえ、しっかりと抱きついてくる。
 よほど感じているのだろう、舌や唇がかるく触れただけで、ビクビクと身体が跳ねあがってしまう。
 なんというか、まったく辻褄があっていない。
{可愛いな……恥ずかしがって、一生懸命ガマンして}
 このままの調子で、乳房を愛撫しつづければ、二人で同時にイけるかもしれない。
 どうせなら、否、どうしても一緒にイきたいと考えている龍鬼にとって、このことは好都合に思えた。
 何より、意地をはる心のようすがあまりにも、可愛くて可愛くて……悪戯したくて、たまらない。
{絶対に傷付けない。優しく、徹底的に、めちゃくちゃに、してあげる}
「心のおっぱいも、おしりも、とっても可愛いよ」
 乳首をかるく噛んで、引っ張る。
「ふにゃあ! いや、いやぁ…おっぱい、ダメ、恥ず…ふぁ…ああ」
 何がそんなに恥ずかしいのか、龍鬼にはよく分からないが、とにかく物凄く感じているようだ。
「僕のこと、嫌い? いたずらしたから、もっと嫌いになった?」
「…………すき…ちょっとだけ、ちょっと…だけ、すき」
 切なそうな、苦しそうな表情で、心はつぶやく。
「本当? 本当に?」
 龍鬼のこころの中を、甘いよろこびが満たしていく。

「ちょっとだけ、んぁ、ちょっと、だけだよ……ちんちん、くれたから…あ」
「もっと、もっともっと、気持ち良くしてあげる――少し、じっとして」
 つながったまま、心をかるく持ち上げて、くるりと回転させていく。
 ――ずにゅ ずにゅ ずりゅう――
「んぁ♪ あん、うぅ」
 絡みあった腸壁とイチモツが、捻られるように擦りあわされて、強い快感を与える。
 座ったまま、龍鬼が後ろから心を抱きしめるような体位。
 このかたちだと少々『いたずら』しても、心に抵抗され難くなるので、龍鬼には都合が良い。
「今までより、ずっとずっと深いところまで、ぐりぐりしてあげる」
 心を四つん這いにさせ、圧しかかるように覆いかぶさって、ぐいぐいとイチモツを突きこみはじめる。
 ――ぬぎゅう にゅちゅ ぬぎゅうぅ ぬちゅち ぎゅち んにゅう――
「んあ、んぁ……ん、うあ♪ んは、うぅ…ふはぁ、あ、あん……んあ、んあ」
 心は可愛らしい声で喘ぎながら、イチモツが侵入するのに合わせて腰をくねらせ、角度をつけて迎え
入れて、より強く擦りつけられるようにする。突きこまれたイチモツが引き抜かれるのに合わせて、
アヌスに力を籠めて龍鬼から離れるように動き、夢中で快楽をむさぼる。
「すごく可愛いよ、心」
{『あの時』の君とは……違う? 違うんだよね? それとも、『あの時』のせい……なのか?}
 心の変化に驚き、戸惑いつつも、体内に出して良いという『許可』をもらっている龍鬼には、
すでに何の気懸かりもない。
 叩きつけるように激しく、深々と挿入し、完全に抜けてしまいそうなほど、勢いよく引き抜いてやる。
「ん…」
 非力な腕では自らの体重さえ、長くは支えきれないのだろう、心の上半身がくたりと寝てしまった。
 心の腰をつかんでいた手がするすると、肌の上を滑るように移動して乳房を包みこむ。

「あ…ダメ、おっぱい、ダメぇ」
「顔、汚れちゃうよ? 『支え』てあげるだけだから――」
{もっと、触れたい……悪戯シタイ}
 乳房を両手ですっぽりと包み込んで、今までよりも力を強め、乱暴に揉みしだく。
「やぁあ! いや、いや、いやぁ! いたい、いたいよぉ……いたいよぉ」
 龍鬼の言葉どおりに、心はつながった下半身と掴まれた胸で、吊り下げられ、『支え』られている。
「いたいよぉ……いたい、いたいのぉ…おっぱい、いたいぃ」
 ぽろぽろと涙をこぼしながら、心は身体をくねらせて逃げようともがく。
 弱々しい――いつもの勝気さが嘘のようだ。
 そそられる。

「――それじゃあ、だっこしてあげるね」
{…イタズラ…モット、コマラセテ…アゲル}
 龍鬼は腕をまわして、胸のまえに心を抱えあげる。
「これでいい?」
「……うん」
 心の頬を流れる涙を舐めとってやりながら、龍鬼は思案する。
 いかにして心を傷付けずに、染み出してきた欲望を処理するのか、その最大公約数を導き出すために。
{なんでだろう? どうして、こんなに……心ヲ、困ラセタイ……『あの時』より、もっと、ずっと}
 ――ぐじゅぅう ぬぎゅ ぬぎゅう――
{まずは、胸かな? あとは……}
 戸惑いつつも、考えがまとまる。あとは試しながら様子を見ることにして、さっそく実行。
 心をゆっくりと下ろしてゆく。
 イチモツを根本まで突き立てたまま、乳房をむにむにと揉んでやる。
「おっぱい、おっぱいダメぇえ! ふぁぁ、ふあ、ああ…あふぅ、ふぁ、あ」
 考えていたとおり、乳房は異常なほど敏感で、かつ心にとって『恥ずかしい』ところなのは間違いない。
 ちょっぴり『いじわる』するには、うってつけというわけだ。

「ふあ、あふっ……あ、あ、うぁあ、いや、いや、ふぁ、やっ! んぁあ」
 少しづつ力を入れながら、柔らかな乳房をもてあそぶ。
「こんなに尖がってるよ。ほら、ココ」
 指先で、先端の蕾をくりくりと弄くる。ボタンのように真っ直ぐに押し込んでやると、指がどこまでも
沈み込んでいく。簡単に握りつぶしてしまえそうなほど、柔らかい。
 それでいて、適度な張りがある。手を放せば、ぷるんっとすぐさま元にもどる。
「ダメッ、ダメえッ! おっぱい、いや、いやぁあ……あ、んあぁ」
 心はもう何の抵抗もできず、悲鳴をあげるだけだ。
 龍鬼は、ときおり思い出したように腰をゆり動かして、イチモツをぐりぐりと柔肉に擦りつけてやる。
 乳房をせめている限り、アヌスの方が『お留守』になっても、心の機嫌は損なわずに済みそうだが、
やはりできる限り『可愛がって』あげたい。
{それにしても……}
 なんだか龍鬼には、心が『乳房』の『存在そのもの』を恥じているように感じられる。
「心のおっぱい、可愛いよ。恥ずかしがらないで、すごく綺麗だから」
 涙を啜って、味わう。
「泣かないで」
 乳首を摘んで強めにねじった瞬間、
「っふぁああ! …あ……あ」
 小さな悲鳴を上げて、心の身体が反り返り、四肢が突っ張る。
 軽くイってしまったようだ。
「どうしたの? おっぱい、気持ち良かった?」
「……はぁ…はぁ…」
 心は答えない。俯いたまま、荒い呼吸をつづけている。
「敏感なんだね」
「ちがうよ、ちがう。ちがう、ちがうの」
 否定する心の指先が、落ち着きなく唇を弄っている。幼児が指をしゃぶるのに、似ている。

「じゃあ、こんなことしても平気だね」
「んはぁ! ふあ、ふぁあ、いや…やぁ、いや、いや」
 さらに乳房を揉みしだいて、愛撫をつづける。
「もっともっと、してあげる」
 龍鬼の手が『お花』へと伸ばされ、クリトリスを弄りだす。
「あん、ダメぇ! いたずら、ダメぇ…『お花』いじっちゃ、いやぁ……」
「ココは『お花』じゃないよ。蕾だよ。だから、いいよね?」
 クリトリスを内皮からむき出し、摘んで示す。
「いやぁ……いや、いやだよぅ…ん、んあ! ひぅう!」
「ココや、おっぱいは恥ずかしいの? そんなに恥ずかしい?」
 心の耳に、唇をぴったりとつけて、龍鬼はささやく。
 ただ、こくこくと肯く心。
「――そう。それなのに、おしりは恥ずかしくないの?」
 しばらく静かにしていた腰を、ふたたび激しく動かしてイチモツを突き立てる。
「……ん、んぁ♪ あ、ああ、あぁう」
 すぐには答えることが出来ずにいる心を、龍鬼はさらに責めたてる。
「ほら、ほら、おしりは恥ずかしくないの? ねえ、ねえ、心?」
 乳首とクリトリスを、同時にひねってやる。
「んんぁ?! そんな、そんなの、わかんない。わかんない…もん」
「でも、おしりをぐりぐりして欲しいんだよね? 好きなんだよね?」
「んあ、んあ、う、うぁあ」
 深くゆっくりとイチモツを送りこんでから、さらに時間をかけて引き抜いていく。
 どうしても、龍鬼は心に「はい」と答えさせたいのだ。

「……うん」
 小さな声。本当に消え入りそうなほど小さな声で、心は肯定する。

「えっち」
 はっきりと、その一言を口にする龍鬼。
「ちっ……ちが、ちがうもん!! ちがうもん、えっちじゃないもん」
 ムキになって、心は否定する。
「ちがうもん! ボク、えっちじゃないもん…ちがうの、おしりは、えっちじゃないの」
 にやにや笑いながら、龍鬼は無言で先をうながす。
「せんせいが、いったの……おしりは、えっちじゃないって、いったの……いってたもん!!」
「先生? 先生って、田崎先生?」
「うん」
 すぐさま、肯く心。
「嘘だよ。それは嘘だ。先生は、心に悪戯したくて、嘘をついたんだよ」
 龍鬼はどんどん、心を追い詰める。
「おしりはね。一番えっちな、いやらしいところだよ。男も女も関係ない、すごくえっちなところだ」
 優しい口調で、一字一句すべてはっきりと、龍鬼は言った。
「いやっ、ちがう、ちがう、ちがうもん」
 心はふるえている。後ろから抱きしめている龍鬼には、それが良く分かる。
「心はえっちな、いやらしい子だね。おしりが大好きで、ちんちんも好きで……いけない子なんだね」
「いや、いやいや、いやぁあ!」
 またも心は、自分の指をしゃぶりだす。ぶるぶる震えながら、赤ん坊のように。
「きらい。たつき、きらい。いじわる、いじわる」
「いけない子、えっちな心……僕はね、僕は大好きだよ。えっちな君が大好きだよ」
 心を抱きしめた腕に力をこめて、龍鬼は唇をかさねる。
「…ん、ん、んん、んぅ……ぁあ」
「それに、心はとっても強い子だね。だから今までより、もっと、ずっと好きになったよ」

「どう…して?」
 これまで自分を追い詰めてきた龍鬼が、ふいに「強い子」と褒めてくれたことで、心は油断する。
「だって、ついさっきアイツに……あの男に、あんなに酷いことされたのに、もう大丈夫じゃないか。
本当に強い子なんだね。偉いね」
 心の顔に手をそえて、ゆっくりと振り向かせる。
 ずっと放置したままの、中年男の骸の方へと。

「…?」
 血だまりの中に転がっている、あの男の顔には、不気味な笑みがへばり付いたままだ。
「あ、あ、あ、ああ、あ……」
 一瞬の間をおいて、心は思い出す。
 幼く『戻って』いたこころが、混乱して、ただ単純に忘れてしまっていた、すべてを……。
「この可愛いお口や、顔を……汚されたのに、もう平気なんだよね?」
 龍鬼の指が唇をなぞり、口中に侵入してくる。
 指と舌がからみあい、くちゅくちゅと湿った音がする。
「んんう、んう、んむ、んぅう」
 そうだ。
 犯されたのだ。
 この口を、あの汚らしいモノで、何度も何度もなんどもなんどもなんども。
「んぁあ! いやぁ、いや、いやぁ!! 口はいや、いや! にがいの、にがいのいやぁああ!」
 金切り声で叫ぶ心の身体が、硬直していく。
 全身が内側から強張って、アヌスがぎゅぅうっとイチモツを締めつける。
{いい……凄く、いい}
 柔肉に包まれたイチモツが心地良い。喩えようもなく、いい。
 そして、怯える心の姿はとても可愛い。
 ものすごく魅力的だ――狂おしいほど激しく、龍鬼のこころの琴線にふれる。
 興奮でくらくらして、龍鬼は眩暈を起こしそうだ。

「可愛いよ。可愛い、すごく可愛い……心、心」
 震え続ける心を、きつく抱きしめて、龍鬼はイチモツを送りこむ。
「いや、いや、やめて……もうやめて、やめて、やめて、いや、いやぁ…ぬいてぇえ!!」
 すっかり恐怖にとり憑かれた心は、泣き叫んで懇願する。
「駄目。心がこうしろっていったんだよ。約束したから、いっぱいあげる。温かい、どろどろした精液を、
心のお腹にたくさん出してあげる」
 ――ぎじゅ ぎじゅ ぶにゅぶにゅう ぐちゅく ぬぎゅう――
 すっかりキツくなったアヌスに、龍鬼は夢中でイチモツをつき入れ、擦りつける。
 力をこめて、乱暴に乳房をもみまくり、乳首をねじってやる。
「やめて、いやだよ…いや、にがいの、どろどろいやぁ」
「心の好きなちんちん、いっぱいあげる。心のちんちんだから、これは、心のだから大丈夫」
 弱々しく抵抗する心に、あくまで優しく声をかけながら、龍鬼は犯しつづける。

「いや、たつき、いや…きらい、きらい、たつき、きらぁい……きらい、きらい」
 ものすごく怖いのに、気持ちいい。
 おしりをグリグリされると、イヤなのに気持ちいい。
 ちんちんは怖くてキライなのに、でも、大っきな格好良いちんちんが欲しい。
 にがくてくるしいから、あのどろどろはキライなのに、でも、温かいのがいっぱい欲しい。
 どんどん混乱して、心のこころは幼く『戻って』いく。
「ひぁあ、ひぁ、んああ……ん、ん、んあ! ふぁ、ふあ、ひっ……あ、ああ、ひぎぃ!」
 龍鬼はキライ。でも、ちんちんをくれたから、ちょっと好き。でも、キライ。
 いたずらするから、キライ。いじめるから、キライ。でも、龍鬼のちんちんは、好き。
 恥ずかしいから、やっぱり、嫌い。でも、でも……。
 もう、わけが分からない。
 ただただ怖くて、それでも、気持ちよくて――。


 ぐいぐいとイチモツが突き込まれ、体内を擦りあげる度に、愛液がじゅくじゅくと滲みだす。
「あれ……すごいよ、心。蜜が、『お花』から蜜が溢れてる。こんなに、ほら」
 龍鬼は指先にすくい取った愛液を、心の目前へと運んで、
「ほら、真っ白だ。感じてるんだね? 気持ちイイんだね?」
 見せ付けられた愛液は、白く濁っていた。
 『本気』の愛液だ。体内に迎え入れる準備が、完全にととのった証拠。
 ヌルヌルしたそれを、龍鬼は美味そうに舐める。
「――うん。おいしい。後で、全部キレイにしてあげるからね」
 龍鬼の手が、ふたたび『お花』へと伸びてゆく。
「もう、『お花』は弄らないよ。約束だから」
 クリトリスをくにくにと弄くりまわす。
「やっ、やだ、やだぁ……うそつき、うそつきぃ!」
 どんなに怖くても、嫌がっても――敏感すぎる心の身体は、刺激にたいして素直に反応する。
 快楽を欲しがる身体は、とても正直だ。
 クリトリス以外に、龍鬼は『お花』に触れていないのに、花びらが充血して赤みが増し、
あふれだした愛液が伝わって、龍鬼の衣服までぐちゃぐちゃにしていく。
 半開きになった口元から涎をたらし、乳首もカチカチにはれあがって、撫でられるだけで、
痛みのように鋭い刺激を感じてしまう。
 イチモツで直腸の壁を擦りあげられる度に、身体の内側がよじれて、絡みついていくような気がする。
 いっそ暴力とすら呼べるほどの、圧倒的な快感。
 こころが幼く『戻って』しまったために、何も分からないことで増幅される、恐怖。
 細切れに、ズタズタにされた、男のプライドと本能。
 処理しきれない情報が多すぎる。脳が、神経が、焼き切れる寸前だ。

 龍鬼のほうも、限界がきている。

 心のキツいアヌスで、ペースも考えずに突きまくれば、すぐにこうなるのは最初から分かっていた。
 だからこそ、ギリギリまで我慢して、めいっぱい溜めたのだ。
 このまま体内(なか)にぶちまければ、敏感な心はきっと感じてくれる。
{いっしょに、イける}
「心、いくよ。いくよ。出るよ、出すからね?」
「ひぅ? いや、いやいや、だめぇ、だめぇええええええ!!!」
「――んっ」
 ひときわ深く突き入れたイチモツから、びゅくびゅくと精液が放たれた。
 どろどろした温かいものが、お腹の中に広がってゆくのを、心の身体は感じている。
 しかし、それが何なのかを判断する意識は、もう其処にはない。
 静かな闇の中に、心の魂は沈んでいく。
 深く、深く――。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 ズダァアアン!!!!
 ぶち砕かんばかりの勢いで、木製の分厚いドアが開け放たれる。
 味があるといえば聞こえはいいが、正直にいえば、ただ古臭いだけの館の一角がビリビリと震えた。
「…………」
 カツン カツン カツン カツン カツン カツン カツン カツン カツン カツン カツン  
 足音を響かせて部屋へと侵入してきたのは、愛だ。
 まわりの風景が歪んでみえるほどの、濃密な何かが、彼女の全身から噴き出している。
 愛の態度から、それは明らかに『怒り』なのであろうと想像できる。
 ――だが待て、怒りが目に見えるオーラになった、とでもいうのか?
「あらあら、はしたないですよ?」
 一方、部屋の主のほうは、のほほんとしたものだ。
 愛のすさまじい怒りを、真正面から受け流し、恋は微笑んでいる。
「恋姉……わかってるんでしょう? 聞こえてたんでしょう? ――呼んでる。心が、呼んでる」
 意外に静かな声で、愛はつづける。
「あんなにはっきり呼んでたのに、恋姉に聞こえてないワケないよね? 『助けて、お姉ちゃん助けて』
って……こんなに強いの、『あの時』以来だよ? どうして? なんで平気な顔してんの?」
 怒りを無理矢理に噛み殺し、静かに問いかける愛の口元は、かすかに痙攣している。

「『どうして?』ですって? 決まっているでしょう? あなたの方こそ、わかっているはずですよ? 
《お方》様のご意思を、はっきりと『感じて』いるはずでしょう?」
 革張りの椅子を鳴らして、恋は作業していたデスクから離れ、愛の方へと歩み寄る。
「わかってるわよ!! だけど、いくら《お方》様のご意思だって、耐えられるわけないじゃない!!」
 愛の全身から噴きだすものが、さらに密度を増していく。
「アイツだよ? 心を助けたのは、いま一緒にいるのは、あの龍鬼なのよ? アイツのせいで、心がどれだけ
酷い目に遭ってきたか忘れたわけじゃないでしょう? 恋姉には、今も『視えて』るんじゃないの?」
「ええ、もちろん視えていますよ」
 あくまで微笑みを絶やさず、穏やかな恋。

 愛の表情に、変化が現れる。小刻みに震えていた口元が、ピタリと動きを止めた。
「――でしょうね。姉さんはそれはそれは『器用』ですからねぇ。目も耳も、そして『力』も、すべて私の方が
優れているけれど、あなたには『外法』がある。今こうしている間にも、あなたは観ているのだろう? ヤツに、
龍鬼に、心が辱められている、その様を――何故だ? どうして取り澄ましていられる? 答えろ、姉者」
 表情のみを落ち着かせた――いや、落ち着かせたというよりも、無駄だからコントロールするのを切り捨てた、
というのが正確な表現だろう――愛の口調が、男っぽいものに変わっていった。
「落ち着きなさい。今は、我慢して」
 微笑みが消え、恋は真顔になる。その瞳に見つめられると、愛のまとう怒りのオーラが、薄れてゆく。
「何故だ……どうしていま、私を『制限』する」
 愛は抗うように、恋の瞳を見つめ返す。

《ならん。ならんぞ。静まれ、黒姫の子らよ》

「「《お方》様!!」」
 瞬きするより短い一瞬で、部屋の中、二人を包む空間のすべてを、闇が満たしている。
「お久しゅうございます。《お方》様御自ら、お声をかけて下されるとは、いつ以来でございましょう」
 恭しく、恋は頭を垂れる。愛も同時に、軽く頭をさげる。
《挨拶なぞいらぬ。我はいつでも、すべてを見ている故な》
「いつもいつも、いつもいつも何故です! どうして、心ばかり――」
「愛! ひかえなさい」
《――良い。もとより礼儀など、お前たちに求めてはおらぬ。いまはまだ、御子を助ける事は、ならん。
こたびの役目は、終わってはおらんのだ》
「…お役目…」
 ふたたび『動きだした』顔をゆがめ、苦々しい表情で、愛はつぶやいた。
《うむ。終えるまで、邪魔する事はまかりならん。……愛よ、不満そうだな? 『お役目とはいえ、
心だけが何故、度々このような目に遭うのか』とな? 確かにこのようなことは初めてだ。これまでの
御子のうち誰一人として、心のような者はいなかった。あれは、ただの御子ではない。心は特別なのだ。
我が目的のためにも…それゆえ、な…》

「目的のための、特別な御子――でございますか?」
 初めて聞かされた言葉に、恋は興味をひかれた。
 いま自分たちが対話している存在が、目指すものとは何なのか?
 『御子』つまり『お役目』に選ばれた者である、というだけで特別なはずなのに、その上さらに
『特別』とは、いったい?
 この存在に従っている自分たちは、何ひとつ知らされてはいないのだ。
《知らずとも、よい事だ。――それにしても、お前たちがこれ程までに取り乱すとはな。確かに我は、
御子のことを第一に考えるように、お前たちを『創った』。だが、それにここまで囚われようとは……
いかに強大な力を与えようと、所詮は人間ということか》
 “声”の気配に、わずかな変化がおこる。
「お喜びいただけているようで、何よりでございます」
 恋は、艶然とほほえむ。
《お前には分かるか、恋。確かに、面白い。とても愉快だ》
「いざとなれば、御子のために《お方》様を裏切るやもしれません。そうなったとしても、よろしゅう
ございますか?」
《良い。それで良い。それでこそ、そのためのお前たちなのだ》
 部屋を満たした闇が、静かに蠢いている。
 面白くて面白くて、愉快で堪らない……そんな気配が、闇の中に広がってゆく。
 ――しかし、
「《お方》様!! いったい、いつになれば御子を、心を助ける許可をいただけるのです!!」
 突然、闇を押し退けるようにして、紅い色が空間に染み出しはじめた。
 その発生源は、愛だ。
 あまりにのんびりした、“声”と恋のやりとりに、愛は焦れていた。
 部屋中が闇に満たされたためなのか、彼女がまとっていたものが、色をもってはっきりとみえる。
 凝った血のような紅――鮮やかでありながら、仄暗く不透明――それもまた、闇なのだ。
 愛の身体から噴き出した紅い闇は、どんどん膨れあがってゆく。

《そう急くな。……ふむ。おそくとも、あと数日のうちに役目は終るであろう。時がくれば追って伝える。
それまで、手出しはならんぞ? よいな?》
「はい。確かに承知いたしました」
 すぐさま、恋が答える。愛はうつむいたまま、答えない。
《よいな? 手出しは、ならんぞ?》
 現れたときと同じく一瞬で、闇は消え去った。
 あとに残ったのは、いつもと変わりない書斎――恋の仕事部屋に、恋と愛の二人。

「恋姉、どういうつもり? 数日なんて、今すぐにでも助けなきゃ……心に、何かあったら……」
 愛はコブシをにぎり、ワナワナと震えている。
 激昂する妹を、恋は背後からそっと抱きしめた。
「大丈夫――《お方》様のことですもの、きっとお考えあってのこと。心ちゃんに危険はないはずよ。
それに《お方》様は、『手出し』を『待て』と仰っただけ、準備するなとは仰らなかったでしょう?」
「え……? それってどう――」
 ふりかえった愛の唇に、自らのそれを重ねてふさぐ。
 そのまま片手で、机のうえのディスプレイを回転させて、こちらへと向ける。
「これって――」
「ごらんの通り、必要な『道具』の手配はもう済んだわ。打ち直し、こしらえ――双方とも万全のはず。
存分にふるってちょうだいね? あなたのための、あなただけの特別な得物なのだから」
「もちろん。楽しませてもらうわ」
「それから、『兵隊』は数をそろえないとね。御子のためですもの、示しがつかないから」
「ふふ、いよいよ完全に『切る』のワケね?」
「さすがに目に余りますからね、今回で最後よ。――明日中には、すべて整うわ」
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