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eroparolibrary 2011年09月24日(土) 15:20:37履歴
「隆。おまえが遠いところにいっても、
この丘はずっとオレたち2人だけの秘密基地だからな!」
「2人だけの・・・・?」
「そう!ここを忘れないかぎりオレたちはいつも一緒だ。死ぬまで忘れるなよ!!」
「うん!ぼく、ここのことも純ちゃんのことも忘れないよ!
引っ越したあとも、ずっと、ずっと忘れないから!!」
「ふぅ。昨日のうちに台所の荷物は終わらせたし、あとは物置だけだな。」
今月で無事大学を卒業、就職も決まり、4月からは会社の独身寮に入ることになった。
そこで俺は、引越しの準備のためアパートの大掃除をしていた。
「本も大量に買わされたからな・・・、これは一苦労だぞ。」
本棚から分厚い本を下ろすうち、奥の方にホコリをかぶったアルバムを見つけた。
「ガキのころの写真か・・・。この頃はまだ東京にいなかったんだよなぁ。」
パラパラめくっていると、1枚の画用紙が折り畳んで挟んであった。
お椀を伏せたような黄色いものがクレヨンで描かれている。
「これ、なんだっけ・・・。幼稚園の頃のか?」
考える内、ふと幼い頃の思い出がよみがえった。
「思い出した!純ちゃんが俺に描いてくれたんだ!!」
彼とは幼稚園から転校するまでずっと友達だった。
「『ぼく』より『オレ』のほうがカッコイイぞ!」と言ってきたのも純ちゃんだった。
俺は急に懐かしさを覚えた。
この下手くそな絵をポケットにしまって、昔住んでいた場所に向かった。
俺は電車に2時間あまり揺られて故郷に足を踏み入れた。
無人駅の改札をくぐり抜けて外に出ると、見渡す限りの田畑が太陽の光を照り返している。
「ほんと、何も変わって無いなぁ・・・。」
俺はおぼろげな記憶を頼りに、2人の秘密基地だった丘を目指した。
その頂上に辿り着いたのは、日がすっかり傾き三日月が空に現れはじめたころだった。
登りきった先には、女性が1人芝生に座り込んで景色を見下ろしていた。
女性は薄いこげ茶色のワンピースを着て、黒い長髪を青いリボンで束ねている。
「隣りに座ってもいいですか?」
「ええ、構いませんよ。」
俺は横に腰掛けて、真っ赤に染まってゆく田園風景を眺めた。
「本当きれいだなぁ・・・。よくここに?」
「いえ、1年に1度だけ来ることにしてるんです。
タンポポの綿毛の舞う季節は、もっと綺麗でいいですよ。」
女性はタンポポのつぼみに触れながら微笑んだ。しかし、その笑みにはどこか曇りが見えた。
「昔、親友と約束したんです。『一生この丘を忘れないようにしよう』って。
子供の頃にするような約束ですけど、なんだか忘れたくなくて。」
「奇遇だなぁ。僕もここで似たような約束をしましたよ、『純ちゃん』っていう友達と。
でも10年以上も前だし、転校してからは連絡も取ってないですけどね。」
女性は俺の言葉にひどく驚いていた。
「えっ・・・!?まさか・・・・・・・隆?」
「何で俺の名前を?」
「わた・・俺がお前の言う『純ちゃん』だよ・・・。」
俺は事態の収拾がつけられなくなった。
俺の幼なじみの純ちゃんが、女として俺の前に現れた・・・ってことか?
「そっか・・・、隆だったのか。驚いただろ・・・・?」
「・・・ああ。でも俺の中の純ちゃんは前の純ちゃんのままだよ。」
とりあえず、支離滅裂とした言葉で相づちを打った。
「とにかく、なんで・・・女に?」
「こんなになったのは小4の頃、おまえが転校してから2、3年後だった。」
純ちゃんは、その身に起こったことを大まかに話してくれた。
遺伝子の突然変異で男性としての機能が失われたこと。
そのため転校せざるを得なくなり、それ以来女として暮らしてきたこと。
引っ越した後も、時々この丘へ来ていたこと。
「ああ〜、『俺』なんて使うの何年ぶりだろ。」
高く澄んだ声で純ちゃんが言った。
「純ちゃん覚えてるか?ここにクレヨンと画用紙を持ってきた日のこと。」
「丘を緑で塗ろうとしたら、お前が『包丁葉っぱキライだから緑は止めようよ〜。』
とか言ってきたやつだろ?」
「そうそう!それで黄色で塗ったんだよな。でもなんで黄色にしたんだっけ?」
「タンポポだよ。『タンポポのほうが可愛いから黄色にしよ!』
これもお前が言ってきたんだぞ!」
純ちゃんが笑いながら小突いてきた。
その後も、俺達は思い出話で盛り上がった。
日は既に沈んで、青紫の空には月が白く光っていた。
「あのころは俺のほうが男っぽかったんだよな・・・。」
純ちゃんがぼそっと呟いた。
「純ちゃん・・・。」
俺はそれ以外に何も言わなかった。違う、言えなかった。
純ちゃんの気持ちが分からなかったから。下手なことを言って傷つけたくなかった。
しばしの沈黙が続いた。これを破ったのは純ちゃんの方だった。
「俺、いや私、来月結婚するんだ・・・。」
「えっ・・・。相手は男か?」
「ああ・・・・。」
純ちゃんは本当に小さい声で答えた。
「本気で好きなのか。」
今度は何も言わずにうなずいた。
「・・・でも怖いんだ。」
その時になって初めて、純ちゃんが涙を流していることに気付いた。
純ちゃんは話を続ける。
「結婚したら、心も体も女になってしまいそうで、
俺自身男だったことを忘れてしまいそうで・・・・どうしようもなく怖いんだ・・・。」
純ちゃんは止まらない涙を必死に拭っていた。
「なぁ、隆・・・。こんな時、どうすればいいんだろ・・・・。」
そう言って泣き顔をこちらに向けてきた。俺は吸いこまれそうな錯覚に陥ってしまう。
そして、ほぼ無意識に純ちゃんの頭を抱き寄せた。
「俺がいるだろ。俺が覚えててやる。」
後になって思うとたまらなく恥ずかしい一言だったが、この時は自然に出てしまった。
「た・・かし・・・。」
純ちゃんは俺のシャツをつかんでわっと泣き出した。
俺は、少し純ちゃんの気持ちが分かったような気がした。
月も沈んで景色はもう真っ暗になっていた。
そばの電灯が、この辺りだけをぼんやりとした光で包んでいる。
「隆」
涙も枯れ嗚咽の声も収まってきたころ、純ちゃんが俺の名を呼んだ。
「なんだ?」
「・・・俺のはじめて、もらってくれないか。」
はじめてをもらう・・・・。つまりそういう事だ。
「なんでまた、こんなに急に?」
「お前じゃなきゃだめな気がするんだ・・・。だから俺を『女』にして・・・。」
背中に手を回して、そのまま俺を押し倒してきた。
「純ちゃん・・・。」
俺は正直困惑した。どうすればいいか迷った。
でも、乳房の当たる感触や髪の毛のシャンプーの香りに身体は反応してしまう。
純ちゃんがファスナーから俺の肉棒を取り出した。
「うわ、大きい・・。昔の俺のとは比べ物にならない・・・・。」
「そりゃ小学生よりは大きいだろ。」
しばらくは珍しそうに眺めていたが、不意に右手でそれを握ってきた。
「ゴツゴツしてるんだな・・・。」
純ちゃんは右手を上下に動かし始めた。だが、何処となくぎこちない。
「良かったら、昔自分でしてたようにやってくれないか?」
「ゴメン、俺その頃にはもう女だったから・・・・。」
まずいことを言った・・・。俺は少し後悔した。
「でも、男の人がどんなことをされると気持ちいいかは知ってる。
昔、友達の雑誌で読んだことがあるから。」
純ちゃんは慣れない手つきで俺のモノをしごく。
左手で髪をかき分けながら唇をそっと先端に触れさせた。
そして舌をちょっと口から出して、亀頭の部分をペロペロ舐めてくれる。
純ちゃんは上目遣いで俺のほうを見た。
「どう?気持ちいいか?」
「ああ、いい感じ・・・。それよりこっち向かないでくれよ。恥ずかしくなるから・・・。」
「分かった、そうする・・・。」
俺は、素直にうれしいと言わなかったことを後悔した。
やっぱり、幼なじみで元男・・・だからだろうな。
「何でだろ・・・。俺も男だったのに、なんかドキドキする・・・・・・。」
そう言うと、純ちゃんは再び俺のモノを舐めだす。
徐々に純ちゃんの口から喘ぎ声が漏れ出してきた。よく見ると自分で胸を弄くっている。
「純ちゃんも気持ちよくしてあげるよ。」
俺は純ちゃんの股間の方へ体を動かした。いわゆるシックスナインの格好だ。
俺の上に純ちゃんがまたがる。ワンピースの下から白のパンティーが丸見えになる。
「ショーツが湿ってるな・・・。」
濡れた跡にそって軽く撫でてやると純ちゃんの体が弓なりに反った。
「ひゃんっ!まじまじ覗くなよぉ、恥ずかしいから・・・。」
「お互いさまだろ。」
俺はゆっくりとパンティーを下ろす。膝までいった所で片足だけ外した。
引き締まった太ももの間からピンクの秘部が顔を出す。
とても小さいクリトリスにもシコリがあって可愛らしく感じた。
俺は両腕を腿にひっかけて蜜口に吸いついた。刺激を与えると反射的に背中を反らしてくる。
「・・・っ、あっ・・・。ちょ・・と、はげし・・いぃ・・・。」
「ちゃんと俺のもしゃぶってくれよ。」
「でも・・、苦いんだもん、コレ・・・。」
「そうか?女のは美味しいのに。」
俺は表面を舐めずった。
「あああんっっ!!・・・・どうしよう、声が漏れちゃう・・・外なのに」
俺は愛撫を止めて純ちゃんをからかった。
「いいじゃん、誰もいないし。それより女言葉が面白いな。」
「うるさいな!女のほうが長いんだから仕方ないだろ!!」
純ちゃんがムキになって怒り出した。
「まぁね。反応とか仕草もほぼ女だし。」
俺は人差し指を挿入させた。
「ダメぇ、そこは・・・。」
「自分でもしてるだろ?」
指はズブズブと根元までささる。
「人にされるのとは違っ、・・・ちょっ、やめ・・・・・」
俺は1度指を引き抜き中指と揃えた。そして秘部を無理やりこじ開けた。
「・・・っ!!きつい・・痛いっ!!」
「大丈夫、じきに良くなる。」
俺は夢中になって女性の性器をもてあそんだ。
空いた手でクリトリスの皮をむく。ビクッと純ちゃんの腰が反応した。
膣口に差しこんだ中指でクリトリスの裏を引っかいた。
「・・・ぅん・・・、はぁっ・・・・。」
いつの間にか純ちゃんの声が苦痛から快楽のものへと変わっていた。
自ら腰を動かし、夢中で俺の肉棒に吸いついてくる。
今にも噴射してしまいそうになったが、すんでの所で堪えていた。
俺は敏感な部分を一気に刺激した。
ドクッドクッ・・・・・。指の間から愛液が溢れ出した。軽くイッたみたいだ。
「純ちゃん・・・、どうだった?」
「気持ち・・・よかった・・。でもまだ・・身体があつい・・・・。」
息を切らしながら答えた。目も焦点が合っていない。
「こっちに脚を向けて。」
「こう・・・?」
純ちゃんはこっちにM字開脚の姿勢をした。服を着ていると、逆に淫靡な雰囲気を感じる。
「ああ。これから『女』にしてあげるから・・・。」
膝下まであるスカートをたくし上げ、屹立した肉棒を股間に突きたてる。
「中に出しても大丈夫?」
「今日、安全日だから・・・。」
「挿れるよ・・・・」
「・・・・うん。きて・・・・・。」
俺は腰をゆっくり押し付けた。内側に吸いこまれるように肉棒が埋まっていく。
半分ぐらい挿さった所で、先端が処女膜にあたった。俺は勢いをつけてそれを破った。
そのまま腰を前後させ、皮膚と皮膚を激しく打ちつける。
接合部からはピチャピチャと水音が立つ。
急激に感覚が肉棒に集まってきた。絶頂の前兆だ。
「出すよ!!!」
「いいよ・・・、いっぱい出して!!!!」
俺は前に倒れかかった。そして、目を閉じて純ちゃんと唇を重ねた。
そのまま俺は、白濁液を膣内に噴射した・・・・・・。
「純ちゃん、さっきの嘘だろ?」
服を着直した後、俺はおもむろに聞いた。
「えっ?」
「俺との約束があったからじゃないだろ。」
純ちゃんは2、3秒してから頷いた。
「本当は・・・何でか分かんないんだ。
ただ、ここに来たら心のわだかまりが無くなる気がしてた。」
落ち着いた調子で話した。
「でも今年で終わりにしようと思う。」
純ちゃんは晴れ晴れしい表情を見せた。
しばらくして純ちゃんが改まってこちらを向いた。
「私の結婚式に、是非来てください。」
そして丁寧にお辞儀をした。
「・・・・・行かない。4月はいろいろ忙しいから。新入社員だぞ、俺は。」
「そ・・・か。ゴメン、そこまで気が回らなかった・・・・・。」
「それに、わざわざ行かなくても俺達は繋がってるんだろ?
この丘を、俺達の思い出を忘れない限り。」
俺が笑った顔をつくると、純ちゃんも笑い返してきた。
「隆、変わったね。昔だったら私がそういう事言ってたのに。」
「本質は何も変わってないよ。じゃあ、そろそろ帰るから。」
俺は服に付いた芝をはらって立ちあがった。
「結婚祝い渡したからな!ちゃんと取っとけよ!!」
俺は空になったポケットに手を突っこんで坂を下り始めた。
ゴメン純ちゃん、俺も1つ嘘ついた。
本当は忙しくなんか無いんだ。行きたくなかっただけ。
これ以上一緒にいたら、俺の中の『純ちゃん』が純ちゃんで無くなりそうだから・・・・。
またこの丘に来よう。タンポポの綿毛が舞う季節にまた・・・・・。
この丘はずっとオレたち2人だけの秘密基地だからな!」
「2人だけの・・・・?」
「そう!ここを忘れないかぎりオレたちはいつも一緒だ。死ぬまで忘れるなよ!!」
「うん!ぼく、ここのことも純ちゃんのことも忘れないよ!
引っ越したあとも、ずっと、ずっと忘れないから!!」
「ふぅ。昨日のうちに台所の荷物は終わらせたし、あとは物置だけだな。」
今月で無事大学を卒業、就職も決まり、4月からは会社の独身寮に入ることになった。
そこで俺は、引越しの準備のためアパートの大掃除をしていた。
「本も大量に買わされたからな・・・、これは一苦労だぞ。」
本棚から分厚い本を下ろすうち、奥の方にホコリをかぶったアルバムを見つけた。
「ガキのころの写真か・・・。この頃はまだ東京にいなかったんだよなぁ。」
パラパラめくっていると、1枚の画用紙が折り畳んで挟んであった。
お椀を伏せたような黄色いものがクレヨンで描かれている。
「これ、なんだっけ・・・。幼稚園の頃のか?」
考える内、ふと幼い頃の思い出がよみがえった。
「思い出した!純ちゃんが俺に描いてくれたんだ!!」
彼とは幼稚園から転校するまでずっと友達だった。
「『ぼく』より『オレ』のほうがカッコイイぞ!」と言ってきたのも純ちゃんだった。
俺は急に懐かしさを覚えた。
この下手くそな絵をポケットにしまって、昔住んでいた場所に向かった。
俺は電車に2時間あまり揺られて故郷に足を踏み入れた。
無人駅の改札をくぐり抜けて外に出ると、見渡す限りの田畑が太陽の光を照り返している。
「ほんと、何も変わって無いなぁ・・・。」
俺はおぼろげな記憶を頼りに、2人の秘密基地だった丘を目指した。
その頂上に辿り着いたのは、日がすっかり傾き三日月が空に現れはじめたころだった。
登りきった先には、女性が1人芝生に座り込んで景色を見下ろしていた。
女性は薄いこげ茶色のワンピースを着て、黒い長髪を青いリボンで束ねている。
「隣りに座ってもいいですか?」
「ええ、構いませんよ。」
俺は横に腰掛けて、真っ赤に染まってゆく田園風景を眺めた。
「本当きれいだなぁ・・・。よくここに?」
「いえ、1年に1度だけ来ることにしてるんです。
タンポポの綿毛の舞う季節は、もっと綺麗でいいですよ。」
女性はタンポポのつぼみに触れながら微笑んだ。しかし、その笑みにはどこか曇りが見えた。
「昔、親友と約束したんです。『一生この丘を忘れないようにしよう』って。
子供の頃にするような約束ですけど、なんだか忘れたくなくて。」
「奇遇だなぁ。僕もここで似たような約束をしましたよ、『純ちゃん』っていう友達と。
でも10年以上も前だし、転校してからは連絡も取ってないですけどね。」
女性は俺の言葉にひどく驚いていた。
「えっ・・・!?まさか・・・・・・・隆?」
「何で俺の名前を?」
「わた・・俺がお前の言う『純ちゃん』だよ・・・。」
俺は事態の収拾がつけられなくなった。
俺の幼なじみの純ちゃんが、女として俺の前に現れた・・・ってことか?
「そっか・・・、隆だったのか。驚いただろ・・・・?」
「・・・ああ。でも俺の中の純ちゃんは前の純ちゃんのままだよ。」
とりあえず、支離滅裂とした言葉で相づちを打った。
「とにかく、なんで・・・女に?」
「こんなになったのは小4の頃、おまえが転校してから2、3年後だった。」
純ちゃんは、その身に起こったことを大まかに話してくれた。
遺伝子の突然変異で男性としての機能が失われたこと。
そのため転校せざるを得なくなり、それ以来女として暮らしてきたこと。
引っ越した後も、時々この丘へ来ていたこと。
「ああ〜、『俺』なんて使うの何年ぶりだろ。」
高く澄んだ声で純ちゃんが言った。
「純ちゃん覚えてるか?ここにクレヨンと画用紙を持ってきた日のこと。」
「丘を緑で塗ろうとしたら、お前が『包丁葉っぱキライだから緑は止めようよ〜。』
とか言ってきたやつだろ?」
「そうそう!それで黄色で塗ったんだよな。でもなんで黄色にしたんだっけ?」
「タンポポだよ。『タンポポのほうが可愛いから黄色にしよ!』
これもお前が言ってきたんだぞ!」
純ちゃんが笑いながら小突いてきた。
その後も、俺達は思い出話で盛り上がった。
日は既に沈んで、青紫の空には月が白く光っていた。
「あのころは俺のほうが男っぽかったんだよな・・・。」
純ちゃんがぼそっと呟いた。
「純ちゃん・・・。」
俺はそれ以外に何も言わなかった。違う、言えなかった。
純ちゃんの気持ちが分からなかったから。下手なことを言って傷つけたくなかった。
しばしの沈黙が続いた。これを破ったのは純ちゃんの方だった。
「俺、いや私、来月結婚するんだ・・・。」
「えっ・・・。相手は男か?」
「ああ・・・・。」
純ちゃんは本当に小さい声で答えた。
「本気で好きなのか。」
今度は何も言わずにうなずいた。
「・・・でも怖いんだ。」
その時になって初めて、純ちゃんが涙を流していることに気付いた。
純ちゃんは話を続ける。
「結婚したら、心も体も女になってしまいそうで、
俺自身男だったことを忘れてしまいそうで・・・・どうしようもなく怖いんだ・・・。」
純ちゃんは止まらない涙を必死に拭っていた。
「なぁ、隆・・・。こんな時、どうすればいいんだろ・・・・。」
そう言って泣き顔をこちらに向けてきた。俺は吸いこまれそうな錯覚に陥ってしまう。
そして、ほぼ無意識に純ちゃんの頭を抱き寄せた。
「俺がいるだろ。俺が覚えててやる。」
後になって思うとたまらなく恥ずかしい一言だったが、この時は自然に出てしまった。
「た・・かし・・・。」
純ちゃんは俺のシャツをつかんでわっと泣き出した。
俺は、少し純ちゃんの気持ちが分かったような気がした。
月も沈んで景色はもう真っ暗になっていた。
そばの電灯が、この辺りだけをぼんやりとした光で包んでいる。
「隆」
涙も枯れ嗚咽の声も収まってきたころ、純ちゃんが俺の名を呼んだ。
「なんだ?」
「・・・俺のはじめて、もらってくれないか。」
はじめてをもらう・・・・。つまりそういう事だ。
「なんでまた、こんなに急に?」
「お前じゃなきゃだめな気がするんだ・・・。だから俺を『女』にして・・・。」
背中に手を回して、そのまま俺を押し倒してきた。
「純ちゃん・・・。」
俺は正直困惑した。どうすればいいか迷った。
でも、乳房の当たる感触や髪の毛のシャンプーの香りに身体は反応してしまう。
純ちゃんがファスナーから俺の肉棒を取り出した。
「うわ、大きい・・。昔の俺のとは比べ物にならない・・・・。」
「そりゃ小学生よりは大きいだろ。」
しばらくは珍しそうに眺めていたが、不意に右手でそれを握ってきた。
「ゴツゴツしてるんだな・・・。」
純ちゃんは右手を上下に動かし始めた。だが、何処となくぎこちない。
「良かったら、昔自分でしてたようにやってくれないか?」
「ゴメン、俺その頃にはもう女だったから・・・・。」
まずいことを言った・・・。俺は少し後悔した。
「でも、男の人がどんなことをされると気持ちいいかは知ってる。
昔、友達の雑誌で読んだことがあるから。」
純ちゃんは慣れない手つきで俺のモノをしごく。
左手で髪をかき分けながら唇をそっと先端に触れさせた。
そして舌をちょっと口から出して、亀頭の部分をペロペロ舐めてくれる。
純ちゃんは上目遣いで俺のほうを見た。
「どう?気持ちいいか?」
「ああ、いい感じ・・・。それよりこっち向かないでくれよ。恥ずかしくなるから・・・。」
「分かった、そうする・・・。」
俺は、素直にうれしいと言わなかったことを後悔した。
やっぱり、幼なじみで元男・・・だからだろうな。
「何でだろ・・・。俺も男だったのに、なんかドキドキする・・・・・・。」
そう言うと、純ちゃんは再び俺のモノを舐めだす。
徐々に純ちゃんの口から喘ぎ声が漏れ出してきた。よく見ると自分で胸を弄くっている。
「純ちゃんも気持ちよくしてあげるよ。」
俺は純ちゃんの股間の方へ体を動かした。いわゆるシックスナインの格好だ。
俺の上に純ちゃんがまたがる。ワンピースの下から白のパンティーが丸見えになる。
「ショーツが湿ってるな・・・。」
濡れた跡にそって軽く撫でてやると純ちゃんの体が弓なりに反った。
「ひゃんっ!まじまじ覗くなよぉ、恥ずかしいから・・・。」
「お互いさまだろ。」
俺はゆっくりとパンティーを下ろす。膝までいった所で片足だけ外した。
引き締まった太ももの間からピンクの秘部が顔を出す。
とても小さいクリトリスにもシコリがあって可愛らしく感じた。
俺は両腕を腿にひっかけて蜜口に吸いついた。刺激を与えると反射的に背中を反らしてくる。
「・・・っ、あっ・・・。ちょ・・と、はげし・・いぃ・・・。」
「ちゃんと俺のもしゃぶってくれよ。」
「でも・・、苦いんだもん、コレ・・・。」
「そうか?女のは美味しいのに。」
俺は表面を舐めずった。
「あああんっっ!!・・・・どうしよう、声が漏れちゃう・・・外なのに」
俺は愛撫を止めて純ちゃんをからかった。
「いいじゃん、誰もいないし。それより女言葉が面白いな。」
「うるさいな!女のほうが長いんだから仕方ないだろ!!」
純ちゃんがムキになって怒り出した。
「まぁね。反応とか仕草もほぼ女だし。」
俺は人差し指を挿入させた。
「ダメぇ、そこは・・・。」
「自分でもしてるだろ?」
指はズブズブと根元までささる。
「人にされるのとは違っ、・・・ちょっ、やめ・・・・・」
俺は1度指を引き抜き中指と揃えた。そして秘部を無理やりこじ開けた。
「・・・っ!!きつい・・痛いっ!!」
「大丈夫、じきに良くなる。」
俺は夢中になって女性の性器をもてあそんだ。
空いた手でクリトリスの皮をむく。ビクッと純ちゃんの腰が反応した。
膣口に差しこんだ中指でクリトリスの裏を引っかいた。
「・・・ぅん・・・、はぁっ・・・・。」
いつの間にか純ちゃんの声が苦痛から快楽のものへと変わっていた。
自ら腰を動かし、夢中で俺の肉棒に吸いついてくる。
今にも噴射してしまいそうになったが、すんでの所で堪えていた。
俺は敏感な部分を一気に刺激した。
ドクッドクッ・・・・・。指の間から愛液が溢れ出した。軽くイッたみたいだ。
「純ちゃん・・・、どうだった?」
「気持ち・・・よかった・・。でもまだ・・身体があつい・・・・。」
息を切らしながら答えた。目も焦点が合っていない。
「こっちに脚を向けて。」
「こう・・・?」
純ちゃんはこっちにM字開脚の姿勢をした。服を着ていると、逆に淫靡な雰囲気を感じる。
「ああ。これから『女』にしてあげるから・・・。」
膝下まであるスカートをたくし上げ、屹立した肉棒を股間に突きたてる。
「中に出しても大丈夫?」
「今日、安全日だから・・・。」
「挿れるよ・・・・」
「・・・・うん。きて・・・・・。」
俺は腰をゆっくり押し付けた。内側に吸いこまれるように肉棒が埋まっていく。
半分ぐらい挿さった所で、先端が処女膜にあたった。俺は勢いをつけてそれを破った。
そのまま腰を前後させ、皮膚と皮膚を激しく打ちつける。
接合部からはピチャピチャと水音が立つ。
急激に感覚が肉棒に集まってきた。絶頂の前兆だ。
「出すよ!!!」
「いいよ・・・、いっぱい出して!!!!」
俺は前に倒れかかった。そして、目を閉じて純ちゃんと唇を重ねた。
そのまま俺は、白濁液を膣内に噴射した・・・・・・。
「純ちゃん、さっきの嘘だろ?」
服を着直した後、俺はおもむろに聞いた。
「えっ?」
「俺との約束があったからじゃないだろ。」
純ちゃんは2、3秒してから頷いた。
「本当は・・・何でか分かんないんだ。
ただ、ここに来たら心のわだかまりが無くなる気がしてた。」
落ち着いた調子で話した。
「でも今年で終わりにしようと思う。」
純ちゃんは晴れ晴れしい表情を見せた。
しばらくして純ちゃんが改まってこちらを向いた。
「私の結婚式に、是非来てください。」
そして丁寧にお辞儀をした。
「・・・・・行かない。4月はいろいろ忙しいから。新入社員だぞ、俺は。」
「そ・・・か。ゴメン、そこまで気が回らなかった・・・・・。」
「それに、わざわざ行かなくても俺達は繋がってるんだろ?
この丘を、俺達の思い出を忘れない限り。」
俺が笑った顔をつくると、純ちゃんも笑い返してきた。
「隆、変わったね。昔だったら私がそういう事言ってたのに。」
「本質は何も変わってないよ。じゃあ、そろそろ帰るから。」
俺は服に付いた芝をはらって立ちあがった。
「結婚祝い渡したからな!ちゃんと取っとけよ!!」
俺は空になったポケットに手を突っこんで坂を下り始めた。
ゴメン純ちゃん、俺も1つ嘘ついた。
本当は忙しくなんか無いんだ。行きたくなかっただけ。
これ以上一緒にいたら、俺の中の『純ちゃん』が純ちゃんで無くなりそうだから・・・・。
またこの丘に来よう。タンポポの綿毛が舞う季節にまた・・・・・。
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