投下します。
今回は荒唐無稽です。
科学的根拠なぞ無し。
あまり鬼畜にはなりませんが、たまには良いかと。

お信(17)お蘭(17)
信隆(17)

父、信明
母、良子
姉、市子

その他有名人が出ます。 
【レイプ】があるかも


◇◆◇現世転生◇◆◇

===是非も無し===

わー!わー!!
鎧の音と人馬の雄叫び。
寺と言うより小さな城の様な館は既に囲まれていた。
その中で一人、眼光鋭い男は何故か平然としている。
見台の書に視線を落としている横にはみめ麗しき青年が座っている。
そこに一人の荒小姓が駆け込んできた。
「謀反でございます!」
「謀反だと?誰ぞ!」
「水色桔梗!」
「馬鹿な!」
戸を開けて見ると、ただならぬ雰囲気が肌を刺す。
「あやつ・・・わしの心が分からなかったか!弓を持て」
塀を越えようとする兵を射落としていく。
弓の弦が切れると、薙刀で、薙刀が折れると刀で応戦した。
しかし利き腕を矢で射ぬかれ、刀を落とす。

「是非も無し・・・」

「お館様、どうか御生害を!私達で防ぎます故!」
奥の部屋に籠もった男は、敦盛を一指し舞い、短刀を前に置き、懐から梵山を取り出した。
以前この岩くれにつまづいたお陰で、狙撃から助かった。
それ以来、岩を梵山と名付け、縁を感じている。
「お主を本尊に据え、戦の無い世にしたかったが・・・すまぬのう」
その時である。
普通の人には単なる岩の固まりに見える梵山が、光り輝きだした。
「む?何だ?」
その光が次第に人の形になり、白い流れる様な羽衣を纏った女が現れた。
「我は梵山の聖霊・・・貴男は死ぬべきでは有りませぬ!もう一度命を与えまするぞ」
男は暫く考えた後、ふっと笑い事も無げに応えた。
「もう良い・・・わしがここで死ぬるのも運命だったのだ」
「未練は無いと言われまするのか?」
「未練など無いわ!ただ未来のこの国と、わしがどの様に語られているかは見てみたいのう」
「宜しいでしょう、今から400年先の日の本に転生してみまするか?」
「出来るのか!面白い!で、わし一人か?」
「お連れを一人だけ許してさしあげまする」
「では、お蘭を頼む」
「分かりました、先ずは黄泉の国と未来の日の本の狭間の世界に移しまする」
「頼むぞ」
「そこでは既に新しき肉体に成っておりまする事をお知りおきを」
「うむ・・・」
短刀と梵山を懐に直す。
より光り輝いたかと思うと、男は掻き消す様に消え失せた


その直後、伽藍が焼け落ちた。
謀反を興した武将がその男の亡骸を探したが、骨の欠片も見つからない。
「お館様は何処だ!えーい、もっと探せ!」
そしてもう一人小姓が消えていたのも、気付かなかった。

狭間の世界。

その男がふと意識を取り戻すと、梵山の聖霊が目の前に申し訳無さそうに立っている。
「すみませぬ、肉の器がそれしか有りませなんだ」
男は改めて自分の体の異変に気付く。
壮年の逞しい体では無く、合わせの絣に紺の袴を履いた17才位の少女に変わっていた。
「な、なんだ?どうしておなごの姿なのだ?」
透き通る様な声に喉を押さえてしまう。
「男の肉の器は、戦続きのせいで何らかの欠損が有るのです・・・お年寄りのお体なら有りまするが」
「仕方ないのぅ、年寄りの体なぞ御免被るわ」
その時隣に自分と同年代の髪の長い少女が座りこちらを瞳を潤ませて見ているのが分かった。
切れ長の目、高い鼻筋、赤く紅をさしたかの様な唇。
「お主、蘭丸か?」
「信長様!またお仕え出来まするとは、蘭は夢の様でございます」
「おお!男のお主も美しかったが、おなごのお主も美しいのう」
「お館様も、とても可愛いおなごになってまする」
「わしがか?そうか?」
「未来の寄り代は遥か直系の子孫の織田信隆と言う人物の家でございます」
「ほう!わしの子孫とな?それは興味深い」
お蘭が聖霊に尋ねた。
「急に我らが現れても大丈夫なのですか?」
「はい、それは信隆様に夢で知らせておりますし、きちんと辻褄を合わせています故」
「梵山・・・お主ひょっとしたらとんでもなく高位の聖霊なのでは無いか?」
「周りが気付かなかっただけでござりまする」
「まぁ良い、では頼むぞ」
「はい、何か有りましたら梵山をかざして私めをお呼び下されませ」

再び二人意識が遠ざかり、ふっと消え失せた。

===出会い===

ガバッ!!
「何だ?今の夢は」
夢にしてはあまりにもリアルで、単なる夢とは到底思えない。
織田信隆は頭を傾げて腕を組み、夢を思い出す。
「あれがご先祖様の織田信長公か・・・はぁ、迫力有ったなぁ」
どしんっ!!
「ぐえっ!!」
急に布団の上に一人の少女が中空から湧いた様に振ってきた。


信隆は心臓が止まるかと思った。
「わわ!だ、誰?」
少女はキョロキョロと辺りを珍しそうに見渡し、ふと信隆に気付いた。
「おぅ、お主が我が子孫の信隆か!わしの事はもう知っておるのじゃろう?」
丸いくりっとした目、ぷっくりとした鼻、少し上向いた愛らしい唇。
しかし!とてつもない眼光の持ち主だった。
思わずひれ伏したくなるような迫力。
信隆は先程の夢を信じざるを得ない。
「ご先祖様?信長公ですか!?うわ、初めまして!」
「ははは、そう畏まるでない。この世界では大名でも武将でも無いのだ・・・因みにあれは蘭丸な」
後ろを指差した。
「はぁ、宜しく」
蘭丸は三つ指をついて深くお辞儀をした。
「これから世話になるぞ?宜しく頼む」
「世話になるって言っても・・・あの、梵山って今呼び出せますか?」
「うむ、良いぞ?出でよ、梵山の聖霊よ」
聖霊があわあわと慌てて出てきた。
「何かしておったのか?」
「この世で遊びに行こうかと思いまして」
「御気楽じゃのう・・・あ、信隆が用が有るとか」
「あの、僕の両親と姉には?それと戸籍は?色んな問題が有ると思ふ」
「大丈夫ですよ、もう知ってますし、戸籍はちょちょいと細工して有ります」
「手回しの良い事で」
「学校にも在籍している様に細工してまする」
「あんた本当に単なる聖霊なのか?」
「わしもそう思う・・・手際が良すぎるわ」
「では、また何か有りましたらお呼び下されませ」
聖霊はあたふたと掻き消えた。
バタバタバタバタ
階段を数人の足音が聞こえ、両親と姉が飛び込んで来た。
父の信明は涙を流さんばかりに喜んでいる。
「信長様!よくぞおいで下さりました」
母の良子は畏まる。
「末長く居て下さいね」
姉の市子は興味津々。
「市子です、歴史の事、教えてくださいね?」
「ほう、姉はお市の方か!織田家らしい美貌じゃ」
「それとこの短刀を明日一緒に売りに行って欲しい」
「短刀を?」
「この世界では役に立たぬしな。売れば家計の足しになるぞ、良いな?」
「はあ、分かりました、では明日は休みですから、また朝にでも」
「わしはここで寝るから気にせずとも良いぞ」
「信隆?ご先祖様の事宜しく頼んだよ」
「え?あ、はぁ」


「信隆よ、わしと同禽を許すぞ」
「でも、ご先祖様は今女の子ですが・・・良いんですか?」
信隆自身はラッキーとも思っているのは確かで。
「何だ?おなごのわしが気になるのか?」
信長がにやりと意味ありげに顔を近付けた。
「いや、あの」
蘭丸がきりりと睨む。
「信隆殿・・・」
「い、いやだなぁ、僕が信長様にそんな事思う訳無いじゃないすか」
ぽりぽりと頭を掻いた。
「ふん、お蘭も余計な事を言いおって」
「それと、わしは止めた方が良いかと、女の子なんですから」
「そうか・・・わらわ、はどうじゃ?」
「わらわ・・・良いですね!萌えます」
「萌え?とは何じゃ?」
「堪らなく魅力的な事をそう言うんです」
「萌え・・・わらわを見るとお主、萌えるのか?」
少女姿の信長が怪しく見つめる。
「は、はいぃ」
「信隆殿・・・良いかげんに・・・」
「わ、分かりましたよ!もう寝ましょう、蘭ちゃんはどうする?」
「ら、蘭ちゃん・・・私はこのふかふかの長椅子が気に入りました故」
「じゃこれを掛けて」
蘭丸にタオルケットを手渡す。
「これ良いです!軽くて肌触りが良くて、こんなのが有るのですか」
蘭丸はタオルケットに包まれて幸せそうな顔。
「お館様と一緒の部屋で寝れるとは!蘭には望外の幸せでござりまする」
「お蘭も感激性じゃの、さて、わらわ達も寝るとするか」
「寝間着持ってきますから、待っていて下さいね」
信隆は姉にパジャマを借り信長に手渡した。
「お?この生地心地良いのう!柔らかくてすぐ寝れそうじゃな」
気にせずぱっぱぱっぱと全裸になる少女に信隆は目が釘付けになる。
蘭は・・・よし寝てる。
信隆の熱い視線に気付いた信長は、にやりと蘭丸をちらりと見て、信隆の正面から後ろを向いた。
茶筅髷から長い髪を垂らした先がゆらりと揺れる。
パジャマを着た後、つかつかと近寄り耳元で囁く。
「目が獣になっておるぞ?襲ってはくれるなよ?今のわらわは男のお主に抵抗なんぞ出来ぬからの」
ふと怪しげな表情が浮かんだ。
「ご、ご先祖様・・・」
「ご先祖様は止めい!こそばゆい、お信で良い、蘭にはわらわが言っておく」
「はい、お信の方」
お信がにこりと微笑んだ


今は初夏・・・涼やかなタオルケットにお信が潜り込んだ。
「お蘭の言う通りじゃ!何とも心地良い肌触り!戦も考えずとも良し・・・初めてゆっくり寝れるの」
横で未だ緊張している信隆が尋ねた。
「今迄ゆっくり寝た事無かったのですか?」
「うむ、戦と謀略の連続で、今日の友が明日には敵になる世の中じゃ・・・気は休まらなかったのう」
「ここもそんなに良い世界じゃ無いですが、少なくともそんな事考えなくても良いですから」
「うむ、進歩が全て良いとは思ってはおらぬ。しかし明日から楽しみじゃ」
「お信さん?光秀は何故本能寺にこっそり来て裏切ったのでしょう」
「金柑頭が本能寺に来るのは当然じゃ。わらわに合流する為に京に来たのじゃからの」
「え!そうなんだ!」
「あんな鎧や人馬の声に気付かぬ訳は無かろう?あやつは進歩が嫌だったのじゃな」
「今、それが一番の謎なんですよ?」
「そうであったか・・・真実を知ったのはお主だけじゃのう」
お信はこちらを向いてにこにこと微笑んでいる。
「織田信長ってあまり怖い人物じゃ無かったんですねぇ」
「わらわがか?」
「はい、短気で、気難しやで、失態は許さないって通説になってますよ」
「ふふん、わらわがそんな風に見えるかの?歴史は勝者が作る物・・・本来の信長はこんな人物じゃ」
「まだ信じられないですよ?あの織田信長と一緒に寝てるなんて誰も信じないでしょうね」
「言わぬが良いぞ?過去のわらわが言うのも可笑しい話だがな」
「そうですね」
「のう、信隆・・・蘭は最早寝入っておるぞ?」
お信が信隆につつと近づいてくる。
「え?あの・・・」
「お主、おなごは知っておるのか?」
「う・・・知りません、って今の世の中は以外と遅いんですよ?」
「そうか、ふむ」
「お信さん?」
「手を貸せ信隆」
お信が信隆の手を取り、自らの乳房に当てた。
「これがおなごじゃぞ?とは言えわらわも新米おなごじゃがな」
信隆は思わぬ贈り物についむぎゅと揉んでしまう。
「んぁっ!・・・」
「あ、すいません!痛かったですか?」
思わずお信は目を瞑る。
「いや、痛くは無いぞ、痛くは無いが・・・もっと揉んでも良いぞ」
やんわりと何度も揉んでみた。


===おなご===

「ん、あぁ・・・」
「どんな感じですか?」
「あふ、切ない・・・際限無く気持ち良くなりそうな気がするぞ」
「止めますか?」
「続けて良い」
信隆はパジャマのボタンを外し、お信の両乳房を露出させ直に揉む。
露出されたのに、お信は何も言わなかった。
「あぁ・・・うぅん」
桃色の乳首がツンと勃起している。
「うぅ、信隆・・・体が熱い」
両乳房を鷲掴みにして揉み解す。
「くうぅ、ああぁ」
眉間に皺を寄せ初めての快感に悶えだした。
「の、信隆!手を、手を止めてくれぬか」
「あ、すいません」
「良い!あれ以上されるとさすがのわらわも止められぬのが分かった」
「うわぁ、信長公のおっぱい触っちゃったよ」
「ん?何か下半身が気持ち悪いのう」
信隆はふと気付いてティッシュを差し出した。
「これで股間を拭いて下さい」
「柔らかい紙だの!これで拭くのか?どれどれ・・・どうやらはしたなく濡れ濡れの様じゃ」
お信は罰が悪そうにティッシュでごしごしと拭く。
「ほれ、こんなになったぞ?お主のせいで」
濡れたティッシュを信隆の鼻先に突き付けた。
つんと初めて嗅ぐ若い女の匂いにくらくらする。
「って、お信さんが触らせたんじゃ無いですか」
「戯れじゃ、そう怒るでないわ!」
「でも男に触らせても良いんですか?元々は男なんですよ?」
「知らぬのか?わらわの世界には衆道と言うのが有る。お蘭ともそんな関係じゃったからな」
「あ!そうか・・・思い出しましたよ」
「じゃから、わらわには抵抗は無い」
「そんなもんですか」
「しかし最早おなごだと言うのを思い知った・・・お主に襲われたらわらわには抵抗する統べは無い」
「ご先祖様に無理矢理なんてしませんよ」
信隆はぷいと膨らんだ。
「分かっておる・・・わらわに達には今、お主しか頼れる男は居らぬ」
「頼りないですよ?今の男子は」
「大丈夫、お主はこの信長めの直系の子孫ぞ!いざとなれば出来る奴じゃ!頼んだぞ?」
「は、はい!」
「って事で腕を貸せ」
お信は頭を横にして信隆の腕枕で勝手に寝入ってしまった。
『ね、寝れないよぅ』
ますます目が冴える信隆だった


お信は早朝目を覚ました。
「ん?何処だ?此処は・・・あ、そうであった、未来に来たのだったの」
蘭丸を見ると、裾から乳房がこぼれ、袴から白い生足を投げ出し、大口を開けて寝ていた。
「ふっ、お蘭め・・・余程安心しきっていると見えるな」
様を見ると信隆が背を向けてまだ寝ている。
「これ信隆!起きぬか!朝じゃぞ!」
「ふにゃぁ、まだ早いですよ、って誰!あっ信長様でしたっけ」
「わらわと同じ反応をするでないわ・・・ん?お主あそこ硬くなっておるな」
お信が舌なめずりし、信隆の朝立ちした怒張を握り締めた。
「う・・・お信さん!」
「まだお蘭は寝ておる・・・お主の精を貰うぞ?」
さっと怒張を取出し、直に扱きだした。
「うあぁっ」
「心地良いか?ぬるぬるがたっぷり出てきたぞ?」
「うはぁ!気持ち良いですう!」
「うい奴じゃ、精を放つ時は言うが良いぞ」
「も、もう出ます!」
お信が目を丸くしてびっくりした。
「は、早いぞ、お主」
ぱくりと怒張をくわえたお信に信隆はもっとびっくりした。
「あ!そんな勿体ない」
「ほひ、はへ(良い、出せ)」
「すみません!出る!」
びゅくっびゅくっ!
大量の白濁した液体を、お信は全て口内で受け止め、飲み下した。
「ふむ・・・現代人の精も同じ味じゃのう」
「はひぃ・・・お信さんって、昔も飲んでらしたのですか?」
「あぁ、お蘭のも随分飲んでやったもんじゃぞ?普通では無いのか?」
「現代では、男同士はあまり歓迎されてないんですよね」
「そうか、時代は変わったんじゃのう」
「僕、飲んで貰ったのもくわえて貰ったのも初めてだったんですよ?」
「良かったのう!この信長めがお初じゃぞ?濃くて中々美味じゃったな」
「良いのかなぁ・・・でも気持ち良かったから良いかぁ」
「良い良い、気にしない事じゃ」
いつの間にか蘭丸が座ってこちらを睨んでいた。
「殿!何をされていたのですか?」
「ん?信隆の精をわらわが飲んでやっただけじゃ!妬くな」
「や、妬いてなどおりませぬ!」
蘭丸はタオルケットを頭まで被り拗ねだした。
「妬いておるではないか」
「知りませぬ!」
信隆は信長と蘭丸の繋がりが分かった気がした。


「さ、起きるかの、信隆はまだ寝てるか?」
「目が覚めましたよ」
お信が信隆の耳元に唇を付けて囁く。
「溜まったら言うが良いぞ?わらわが飲んでやるからの」
「い、良いんすか?」
「良い、お主の逸物を見ると何故か切のうなる」
信隆とお信は蘭丸の機嫌を何とか治し、顔を洗う事にした。
「ん?わらわはこんな顔であったか!中々うい顔じゃのう」
母の良子が既に二人分の洗面具を用意している。
歯ブラシに歯みがき粉を付けて研かせ、口を何度か注がせた。
「ほう!これは口内が爽やかで心地良いの!のうお蘭よ」
「まことに!まるで涼やかな風が吹き抜けた様で」
気に入ってくれて良かったと信隆は安心した。
顔を水で洗いタオルでごしごしと拭く。
「こんな気分の良い朝は生まれて初めてじゃ」
両親と姉は珍しく既に起きて居間に居た。
お信が朝の挨拶をすると言ったので、蘭丸がびっくりした。
「殿自らですか?」
「お蘭よ、今は戦のあの時代では無いのだぞ!」
二人が両親と姉の前で深々と挨拶を交す。
「お早うござりまする」
「ご、ご先祖様!勿体ないです、おはようございます!」
「良い、今日から厄介になるのじゃ、どうかわらわ達の為にも気にしてくださるな!頼む」
「そうですか?はい、分かりました」
「それと今日からわらわは、お信、蘭丸は蘭ちゃんで良いかと」
母の良子が朝食を用意していく。
「今朝は和食にしましたよ?お口に合いますかどうかしら」
二人が手を合わせ、箸で口に運ぶ。
「母上!美味いですぞ!」
「はい、蘭もこんな美味しいのは初めてです」
「あらぁ良かったわ」
料理も口に合った。
何とかやっていけるんじゃないかと信隆は思う。
朝食を食べた後、暫く今後の事を歓談し、外に出る事にした。
二人は合わせの絣に、紺色袴に靴を履かされた。
「歩きやすいもんじゃのう!戦の時なんかこれが有れば随分違ったのに」
「殿!戦の事はもう」
「すまぬすまぬ、しかし丸腰はちと頼りないな・・・まぁ仕方ないか」
突然現れた二人の古風な少女に皆が振り向く。
お信と蘭丸は見るもの全てが物珍しかったが、理解も早かった。
さすが、地球は丸いと即座に理解しただけあると信隆は頷いた。


===外出===

「すまぬが、何処か頼りになる古物商は無いかの」
父の信明がとある有名店を紹介し、店に入る。
初老の男性がぎょろりと睨んでいた。
お信が懐から短刀を出し、店長に見せる。
その瞬間、店長ががたりと椅子を飛ばして立ちあがった。
「!!!」
「おやじ買ってくれ」
「こ、これを、何処で!」
「詮索は無しじゃ、ただ織田家に伝わったとだけ言っておこうかの」
銘と作りを震える手で調べている。
「絶対他には売らないで貰いたい!」
信隆はなぜ店のおやじが狼狽するのか分からない。
「そんなに良いもん?」
「何を言っとる!本能寺の変の時に焼失したと言われる、国光の名刀が新品で目の前に有るんだぞ!」
『本人が持ってきたんだから当たり前だよな』
「これ一振りと店内の全てを交換しても良い!」
「で、買ってくれるのじゃな?」
「お任せ下さい、ただ代金は明日で無いとご用意出来ません!どうか明日絶対お越し下さい!」
父の信明が尋ねた。
「代金って、おいくらになるんですか?」
「値段は付けられませんが、強いて付けるなら三億は下らないかと」
お信と蘭丸は平気だ。
信隆一家はぱくぱくと言葉にならない。
「お主の言い値で良い、明日持ってくるぞ」
「あ、ありがとうございます!この店の宝が出来たぞ!!」
店から出た後、信明がお信に言った。
「良いんですか?」
「あぁ、良いぞ?別にわらわには珍しい物でも無いからの。お世話になるせめてもの土産じゃ」
新し物好きの信長は、見るもの全てが気に入った。
しかし二人が一番気に入ったのは携帯電話だった。
「これで遠くの者と喋れるのか?便利じゃのう!」
さすがと言うべきか、操作を直ぐ理解する。
「信隆よ、中々良い世界じゃぞ?」
そう言って写メで信隆をパチリと映した。
「お主をわらわの待ち受けにしてやる。わらわ達もお主の携帯で撮って待ち受けにせよ」
にこやかなお信と、きりりと表情を引き締めた蘭丸が信隆の待ち受けを飾る。
「うはぁ・・・織田信長と森蘭丸が待ち受け!」
『でも可愛いよなぁ』
昨晩のお信の乳房と喘ぐ顔と声が浮かんで仕方ない。
「ふふん、信隆よ、何を思い出しておるのだ?鼻の下が伸びておるぞ」


お信がまた信隆の耳元で熱く囁いた。
「夜まで我慢せよ」
我慢せよ・・・また触らせてくれるのかと信隆は舞い上がる。
ふと蘭丸を見ると、じと目でこちらを睨んでいた。
母の良子が服と下着を買おうと、ショッピングセンターに二人を連れていく。
「この建物は!西洋の城の様だのう」
「殿、階段が動いておりまするぞ」
「お蘭、あまり恥ずかしい事を言うでない」
「殿だって」
「で、母上よ、下着は履かなければならぬのか?」
「きちんとした下着を履かないと身体の線が崩れますよ?」
「おなごは難しいの」
ブラジャーとぴっちりしたパンティを付けたお信は溜め息をつく。
「ふむ、何やら身が引き締まる思いぞ」
試着室から出ると、蘭丸がもじもじしていた。
「お蘭、どうした?」
「殿、何やらとても恥ずかしくて・・・」
「お主は既におなごの気分になっておるのだな」
初めてスパゲッティも食べ、美味さに感激する。
西洋の音楽に自然と体が揺れ動く。
高層タワーに登り、蘭丸がびびりまくるのをお信が笑い飛ばす。
夕方が迫り、海岸に佇む。「夕焼けは昔も今も変わらぬな・・・」
「殿、私達だけこんな幸せで良いのでしょうか」
「気にせずとも良い!二人は既にあの時死んだのだからな」
「蘭をお供に選んで下さり、私は・・・」
「ええい、泣くでない」
信明が二人に声をかけた。
「帰りましょうか?」
信長と蘭丸は現代に来て良かったと思った。
攻められる事も無く、攻める為に殺す事もしなくても良い。
自分の為に生きれば良い。
現代の人間は、今をもっと感謝すべきだとお信は考えていた。

===切ない===

自宅で夕食を食べおわり、ふと信隆がお信の体臭を嗅いだ。
「お信さん、風呂に入ったのはいつですか?」
「この身体はいつ入ったかは知らぬが、匂うか?」
「はい、蘭ちゃんもお信さんも少し匂いますよ」
「お主、おなごの甘い匂いを全て洗い流してしまっても良いのか?」
信隆の自室でお信が顔を覗き込む。
蘭丸はテレビに夢中になり、居間に居座っていた。
見ていたのは丁度【信長公記】だった。


信隆は怪しげに覗き込むお信にドキドキする。
「あ、洗った方が良いかなぁっと」
「では洗う前にわらわのおなごの匂いをもっと嗅いでみぬか?」
がしっと信隆の頭を抱き、胸に埋めた。
男だった筈なのに、女の体になるだけでこんな良い匂いに感じるのかとぼうっとなる。
「どうじゃ、芳しくないかの?わらわとて芳しく感じるぞ?」
今にもぷつんと糸が切れそうになる。
『なんて、良い匂いだ』
遂胸に顔を埋めたままお信をベッドに押し倒した。
「お主、襲いたいのか?」
お信の顔をちらりと見上げる。
口の端が微かに微笑んでいた。
信隆はそのまま体を上にずらし、お信の唇に自分の唇を重ねてしまった。
「む・・・ん・・・」
お信の体はまだ信隆にホールドされたまま固まっている。
唇を離すと、つっと唾液が糸をひいた。
お信が頬を赤く染め、じっとこちらを見つめている。
「今のは・・・何じゃ?」
「すみません!って、え?お信さん、今のって初めて、ですか?」
「初めてじゃ・・・もう一度、今のを!」
今度は唇を交差し、深く舌を絡ませた。
お信の手が信隆の首に巻き付き震えている。
「んん・・・むぅ・・・んっ・・・ぷはぁ」
お信の目がとろんとなっていた。
「あぁっ切ない!体が切ないぞ」
「ごめんなさい、無理矢理してしまって」
「良いのだ、今のわらわはもう信長では無い・・・お信なのだ」
「さ、蘭ちゃんと風呂に入って下さい」
「一緒入らぬのか?」
「蘭ちゃんが、怒るし怖いです」
「うむむ、そうか、何か考えないとな」
「危ない事考えないで下さいよ?」
「ふふふ、どうかな?」
起き上がったお信は何やら考えがあるようだ。
風呂の入り方と、シャンプーは良子に聞いてもらう事にした。
部屋を出る前、お信は信隆の頬を両手で挟み、ぼそっと囁いた。
「お主は、わらわの心をとろけさせた最初で最後の男じゃぞ?あれはなんと言うのだ?」
「キス、と言います。僕も初めてですが」
「そうか、風呂に入る前にわらわにキスとやらをもう一度頼む」
背の高い信隆に抱きすくめられお信は長いキスを交わした。
「心地良いぞ・・・多分濡れ濡れになってるな」
くつくつとお信が笑った




「お蘭よ、風呂に入るぞ!来よ」
「宜しいのでござりまするか?」
「仲良く一緒に入ろうではないか」
ご寵愛を受けていたとは言え、一緒に湯船に浸かるなど考えられない事。
姿形は違えど、蘭丸にとっては目の前に居る少女は主の信長だった。
広いホーローの湯船には緑色の薬湯が入っている。
「ほう、良い匂いじゃ」
「と、殿と一緒に・・・風呂に・・・はぁ」
「お主はまだ感激しておるのか?」
お信が苦笑した。
「はい、昔なら考えられぬこと故」
「さ、母上の言われた通り、掛け湯をせよ」
湯船から湯を体に浴びせ、お信が湯船に浸かる。
「何をしておる?お蘭も入れ!」
「勿体のうございます」
「良いから来るが良い」
蘭丸が湯船の隅に縮こまった。
「お蘭、体を伸ばせ」
「こ、こうでござりまするか?」
蘭丸が湯船の中で足を伸ばす。
「うむ、せっかく入ったのだ、足を伸ばせば良い」
蘭丸が湯を手で掬う。
「何でも粉を入れると薬湯になるとか」
「便利だのう、しかしこんなにゆっくり湯に浸かった事は無かったな」
「この時代だからこそ、一緒に入れるのですね」
「生まれ変わったのじゃ、楽しむが良いぞ」
「殿は見違える程可愛くなりましたし」
「ば、馬鹿者!主をからかうでないわ」
「蘭はどうですか?」
「お蘭の方がおなごらしいのう・・・乳も大きい」
「漸く殿に勝てました」
「ははは、それで良い」
お信はふと真剣になる。
「蘭よ、信隆の事だがな・・・どうか妬いてくれるな・・・頼む」
「良いのです、蘭は殿に唯一お供に選ばれただけで幸せでござります」
「信隆を見てると、何やら体が切ない」
「抱かれたいのでは?」
「それを越えると、多分わしはわしで無くなる・・・それも怖い」
「殿が怖い?」
「信隆に夢中になりそうでな」
「あ、そうでしたね、私達はいずれ・・・」
「夢中になり、情が移ると辛くなる」
「罪な事です・・・」
「我は覇者信長ぞ!情けない事じゃ」
「今夜も同禽ですか?」
「迫られると拒めぬ・・・既に情が移っとるか」
「おなご故、ですか?」
「わしは一体どうしてしまったのかのう」
華奢な体を抱いてお信は俯いた。



「取り敢えず体を石鹸とやらで洗おう」
湯船から出た二人はタオルに石鹸で泡をたて、相手の背中を洗い合う。
「殿に体を洗っていただけるのですか?」
「遠慮するな!しかしこの石鹸とやら心地良いものだのう」
「はい、体が一皮剥けた気がしまする」
初めて味わう石鹸の泡がとても心地良い。
湯から出た二人が、居間で冷たいお茶を飲み干した。
「くはぁ!甘露じゃ!母上感謝しまするぞ」
「麦茶です、気に入られましたか?」
「うむ、麦を煎って茶にするのか」
「冷やしていますから何時でもお飲み下さいね」
信明が明日の代金の話をした。
「明日の代金は私が行って参ります、お二人は信隆と自由にして良いですよ」
「すまぬ、代金は自由に使ってくだされよ」
「いえ、大事な物を売ったのですから、有意義に使わせて貰いますよ」
「父上もやはり織田家の子孫ですな」
「殿!蘭はテレビを見てまいります故、お先に寝所にどうぞ」
「余程気に入ったのじゃな?では父上母上姉上、お先にお休みさせて貰いまするぞ」
お信は信隆の部屋に入り、隣に座った。
「良い湯じゃったのう」
「お信さん、石鹸の匂いも良いですよ?」
信隆が何気なくお信のうなじに鼻をくっつける。
ぴくっ
「あんっ・・・」
「お信さん?」
「お主に触られると、何やらぴりっとするのだ」
「め、迷惑でした?」
お信が珍しく少し慌てて否定した。
「そんな事は無いぞ?迷惑なんぞとは思ってはおらぬからな?」
女経験なんかからっきしな信隆には難しい問題。
うん?と首を傾ける。
「お信さん何か変です」
「わらわもおなごになりつつあると言う事か」
「何か僕には良く分かりませんです」
「ふっ、お主らしいの」
信隆を見上げてくすりと笑った。
「明日は何処に行きますかねえ」
「信隆に任せる」
信隆を見上げてそっと俯いた。
「明日考えましょうか」
「少し早いが、同禽しても良いか?」
「良いですよ?」
信隆がタオルケットに潜り、お信を招き入れる。
お信が信隆にぴったりくっついてきた。
「何か今日は信長様らしく無いですね」
信隆が能天気に笑う。
「のう、キスをしてくれぬかの?」
お信がにこりと微笑んだ


「え?はい」
お信の顎をくいと上げて、唇を重ね唾液を交換し舌を絡ませる。
そしてつっと離れた。
お信は頬を染めて、既に肩で息をしている。
「はぁ、はぁ・・・分かった!これじゃ!これがわらわの心をとろけさせたのじゃ」
信隆を熱い目で見つめる。
「ど、どういう事ですか?お信さん」
「キスとやらをされる度に、わらわの中から信長がとろけていく」
「それっていけない事なんですか?」
うん?とお信は目を少し見開いた。
「いけなくはないとは思うがの」
「なら良いじゃない、お信さんはお信さんだし」
信隆の唇に触れながら小さく囁く。
「良いのだな?辛くなるぞ?」
「は?辛くなる?」
「いや、その内分かる」
お信は信隆に腕を回してがっしり抱き付いた。
信隆も何故か突然お信が消えそうな感覚を覚える。
最早お互い情がしっかり移ってしまった。
『いずれ、お主とは・・・今は逢瀬を楽しみたいものよのう』
あの皆に恐れられた信長は何処に行ったのかと、情と言う物に恐怖さえ覚えるお信だった。
信隆がパジャマの上から乳房を揉みだした。
「あっ・・・ん」
顔を信隆の肩に埋めながら待ち望んでいた快感に体が震える。
揉まれていく度に心が揺れ動く。
ボタンを取り払われた上半身が露になり、止める気力が消え失せていく。
信隆の頭が徐々に沈み、勃起した乳首に舌が絡む。
「あぁっ!く、ふぅ」
そして遂に手がパジャマのズボンに潜り込んで来た。
「あ、そこは・・・」
止めろと言う言葉が出てこない。
くちゅ
信隆も夢中だった。
初めて触る女の子の陰部に、心臓が爆発しそう。
少ない知識でどうすれば気持ち良くなってくれるのか考える。
控え目な淫唇に指を潜らせ、ぬるぬると撫で擦る。
「あ、あぁっ、うふぅ」
クリトリスを触られたら気持ち良いと思い出す。
指で淫唇をなぞっていき、ぽつんと存在する淫核を探り当てた。
「ひっ!くうぅっ!」
圧倒的な快楽にお信は観念した。
『駄目じゃ、最早自分では止められぬ!』
びりびりと全身に快感が走りぬけ、脳が精神をどこか運び去ろうとしている。
パジャマのズボンも脱がされお信は肌を曝した。



「もっと!もっとそこを!弄れ」
がくがくと痙攣が止まらない。
くりくりと淫核が弄ばれ、蜜がぷしゅっと噴出さえしだす。
「もう駄目じゃ!どこかにいく!あああっ!あっあっあ!!」
ぐぐぐっと体が反り返り、意識がぶっ飛んだ。
お信が気が付くと、信隆が心配そうに覗き込んでいるのが分かった。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「だ、大丈夫?つい夢中になってしまって」
「だ、大丈夫では無いわ・・・」
「ごめんなさい」
「遂にお主に絶頂を体験させられてしまったのう」
「絶頂?」
「うむ、おなごとしてな」
「お信さん、嫌いにならないで下さい・・・」
信隆は泣きそうになる。
「逆じゃ!馬鹿者!」
「逆って??」
「嫌いな輩におのが体を任せる訳は無いであろ?」
「僕も、お信さん大好きです」
「であるか」
『あの時が来たら乗り越えられるのか?』
お信が信隆の頭を胸にしっかり抱き締める。
「わらわもお主が・・・」愛しいと言いかけて何とか止めた。
「お信さん、やはり何か変ですよ!何か隠してませんか?」
『ふっ、さすが信長の子孫よのう、何か感じたか』
「大丈夫じゃ!お主の傍から消え失せなぞせぬ!」
「ほんとですね?」
「しつこい!わらわは風呂で流してくるぞ」
「あ、はい」
部屋から出ると蘭丸が正座で座っていた。
「お蘭、待っておったか」
「殿のお心のままに・・・しかし良いのですか?」
「言うな、辛くなるのは分かっておる・・・」
「殿がそう言われるのであれば蘭は何も言いませぬ」
「わしもおなごであったか・・・おなごとは可笑しな物じゃの、全てを持っていかれてしまう」
ふっと寂しそうに笑うとお信は風呂場で体を流した。
シャワーを顔からかぶり、何かを誤魔化す。
『我は一体何奴じゃ』
今川を破り、武田を滅ぼし、足利を追放し、謀略と戦に人生を費やした。
比叡山を焼き討ちし、第六天魔王とも言われた。
「女々しく悩むのはわしらしく無いの」
女々しい・・・その言葉に思わず苦笑いした。
そっと自ら淫裂に指を潜らせると、熱い蜜がとろとろととろけている。
『おなごとは悲しいもんじゃのう、おなごに成って初めて分かったわ』
シャワーを冷水にした。
「うむ、心地良い」
熱が少し冷めた気がした


部屋では、蘭丸が既にタオルケットに包まれて爆睡していた。
「蘭めもう寝とるのか」
「珍しいんですか?」
「以前は寝ずの番でも、目を光らせてぴくりとも動かなかったからのう」
「今はもう良いじゃないですか」
「まあな、昔とは違うからの」
「お信、おいで」
「あ?う、うむ」
すっと腕がお信の頭の下に自然に伸びる。
こてんと頭を乗せると、信隆がやんわりと抱き締めてきた。
「・・・お主憎い扱いをするの」
「こうしたかったんです」
「わらわが信長と言う事忘れてはおらぬか?」
「いやだなぁ、忘れている訳無いじゃないすか」
「変な奴じゃの、お主」
「あの、お信さん?」
「ん?どうした?」
「えっと、出したいなぁって思ったりして・・・」
「わらわに精を飲んで欲しいのか?」
「はい、駄目ですか?」
お信がにやりと怪しく微笑む。
「嫌な訳無かろ?お主くらいじゃぞ?このわらわに飲めと言う奴は」
信隆がにこりと嬉しそうに笑みを浮かべる。
「漸くお信さんらしくなりましたね」
「ふ、お主には勝てぬ、武田や上杉より強敵じゃ」
お信がタオルケットを剥ぎ、体を逆にしてズボンとトランクスを降ろした。
ビンッと怒張しきったのが飛び出た。
「もう硬くしておるのか?お主は」
「飲んで欲しいのかって言われた時に既に」
「今宵は最初から口でしてやる、覚悟せよ」
逸物を喉の奥まで吸い込み、舌が何枚も有るかの様に複雑に絡んでいく。
「ぐっ!す、凄い!」
ずずっずずっと強烈な吸い込みと口内の粘膜。
腰が抜けそうな位の快感が下半身で暴れ狂う。
「余程心地良いのだの、腰が動いておるぞ?」
お信が中指を信隆の肛門に入れ、前立腺を刺激した。
「あっ!ぐっ」
「わらわがお主の若き精を全部飲んでやるぞ?」
動きが激しさを増す。
「出ます!!」
お信が射精に合わせて強く吸い込んだ。
まるで無理矢理精を搾り取られる感覚に頭がスパークする。
びゅくっ!びゅくっ!
いつまでも射精している様な快感だった。
逸物を根元からしごき、精を搾り取り、舌で丹念に洗う。
「くはぁ・・・あんな凄いの、初めてです」
「まだ出そうじゃの」
ぐいぐいと逸物をしごいていると、再び天を向いて勃起した。


「まだやってくれるんですか?」
お信が怪しく光る目で信隆の心を刺し貫く。
「わらわはまだ足りぬ・・・お主のを飲みたい」
再び強烈な攻めに信隆は完全にダウンした。
「たっぷり出したの、心地良かったか?」
「す、凄すぎです」
「わらわもお主の精を二度も飲ませて貰い満足じゃ・・・さ、寝るかの」
「はい、寝ますか」
「信隆!腕じゃ」
信隆が腕を出すと当然の如く頭を乗せる。
人の温もりがこんなに良いとは今まで知らなかったお信だった。

===来訪者?===

再び朝が来た。

蘭丸は体が鈍ると主を守れぬと言い、顔を洗うや否や木刀を持って庭で素振りをしていた。

「さて、起きるかの」
横では信隆がまだ前後不覚で熟睡している。
『起こさないでいてやるかの』
自然と信隆の頭を撫でている自分に気付き、お信ははっと寂しそうに俯く。
『愛しい・・・』
こやつだけの物になりたいと思う自分が居る。
お信はそっと部屋を出て顔を洗い、お茶を飲み干す。
冷たい麦茶が身に染みた。
「やはり美味じゃ」
『信隆にも持っていってやるかの』
コップに麦茶を入れ、いそいそと部屋に向かう。
「まるで女房じゃな」
部屋に戻ると信隆が丁度伸びをしていた。
ベッドに座り、信隆にお茶を差し出す。
「おはよう、茶を入れてきてやったぞ」
「おはよー、お茶入れてきてくれたんですか?すいません」
言うや否や一気に飲み干した。
「目が覚めました」
「うむ、顔を洗ってこい」
信隆がもう一度伸びをして洗面所に向かった。
家族も起きて、階下が賑やかになってきた。
お信が階段を降り、おはようと言い交わす。
信隆と蘭丸が居間にやってきた時。
突然居間に背の若干低い少女が飛び込んで来た。
「おおとのー!大殿でございますな?その眼光は大殿に間違いにゃあずら」
突然のけたたましい来訪者に皆呆然としている。
「もう一度お会い出来るとは嬉しいでかんわ!お?蘭丸も居るな?」
そう言い高野豆腐を勝手に摘んで口に放り込んだ。
ショートカットで、つり目、鼻が少し丸く、大きめの口、猫の様な少々だった


「おことは何者じゃ?いや、まさか!」
「そのまさかでごさりまするぞ!」
「さ、猿か!?」
「猿めでごさります!」 蘭丸以外はさっぱり分からない。
信隆がお信に尋ねた。
「お信さん?この子誰か分かるのですか?」
「信長に猿と言えば誰か分かるであろ?」
「へ?まさか、と、豊臣秀吉太閤殿下?」
全員がえーっと叫ぶ。
「おう、お初にお目にかかる!わしが秀吉だぎゃ、今は羽柴秀子だがの」
かっかっかと笑う。
「猿が何故居るのだ?」
「白い羽衣を来た女に呼ばれましてな?大殿を助けよと」
「勝手な事をしおって・・・猿めに助けられる信長と思うてか!」
「やっぱりその言い方は大殿だぎゃ」
「父上、母上、姉上少し席を外します故・・・猿、信隆、蘭、来よ」
信隆の自室にあわただしく戻ってきた。
「とはいえ、来てしまったものは仕方ないの」
「大殿はここで過ごしてらっしゃいますので?」
お信は自然と信隆に寄り添って座ってしまう。
「大殿?信隆殿ともしや良き仲に?」
「馬鹿者!何を言うか」
「ほれ、大殿の手が」
お信の手が信隆の手に重なっていた。
「あ!」
頬が真っ赤に染まる。
「真っ赤になって可愛いですぞ」
「ふぅ・・・そうじゃ、そういう仲になってしまっておるわい」
「大殿、別に宜しいでは無いですか、この猿めも仲良きおのこが居ますぞ?」
「女好きのお主がか?」
「変なんです・・・確かに女好きでしたがな?何やら精神状態が変わってしまっておるようでして」
「ふむ、そうか・・・でお主には供は居るのか?」
「はい、三成と半兵衛が居ます」
「まぁ、今やもう戦の時代では無い、いつでも遊びに来るが良いぞ」
「何かありましたら携帯でお呼び下され!因みに番号はこれに」
秀子はさらさらとメモに番号を書いて渡す。
「で、信隆殿、大殿はどうですか?」
「可愛い人ですよ」
と言うとお信の顔をぐいと向けて唇を奪った。
「ば、馬鹿者」
「大殿、お可愛いですぞ?戦の世では無いのです!自らの幸せを考えるべきではないですか?」
「そうか・・・お主に会えて良かったかもしれぬ」
「では、猿めはこれにて、これから逢引でして」
「猿よ、お主の顔、もう猿とは言えんのう」
「中々可愛いでございましょう?気に入ってまする」


「織田家の方々!お邪魔致しました!」
母の良子が呼び掛ける。
「秀吉さん、ちょっ!ねえ!・・・帰っちゃった」
「台風の様じゃな」
「秀吉様らしいです」
「信隆、良かったのう!禿鼠とも会えたな」
「禿鼠?」
「うむ、猿の他にそう言っておったからな」
「でも秀吉さん、とてもイキイキしてましたね」
「あんな可愛いおなごに生まれ変われたのだから当然じゃの」
「三人組!朝食よ!」
「おっと、行くかの」

===お市の方===

お信は秀子の言った幸せと言う意味を考えていた。
信隆にとっての幸せは何なのか。
蘭丸をこのまま従者としておいて良いのか。
考えていた覚悟が大きく揺らぐ。
そしてそんな情の深まりにいち早く市子が気付いた。
朝食の後、市子はお信を自室に呼ぶ。
「信隆が気になって仕方ないんじゃない?」
「市には隠せないの」
「必死に情が深まるのを耐えている様に見える」
「あやつが愛しい・・・しかしわらわは元男であの信長じゃ」
「信隆は気にしないでしょ!他に理由が有るの?」
「さすが織田の子孫じゃ、わらわ達はいずれ帰らねばならぬ」
「やっぱり・・・貴方を此処に来させた奴呼んで!」
「分かった」
梵山の聖霊が現れた。
白いワンピースを着て!
「いやに現代的な聖霊ね」
「服、買ってきたの!似合いますぅ?」
市子の眼光が鋭く光りだした。
「聖霊!此処に座れ」
「は、はい!」
聖霊が思わず正座をする。
「お信達はいずれ帰らなければならないの?」
「はい、でもそれは私の為に信長様が決断して下さったのです」
「どういう事?お信、聞いても良いね!?」
「うむ!」
『こやつが一番織田の血を引いておるな』
「決まり事で、それを破ると聖霊の力を永久に失い、狭間の世界に閉じ込められるのです」
「ならこの世界で暮らしな!私が面倒見る」
「え?その判断は無かったです・・・良いのでしょうか?」
「てことは出来るかもしれないんだね?」
「多分・・・力が無くなるのが罰ですから」
「力は無くなっても良いんだね?」
「はい!この世界楽しいですし」
「お信、解決したよ?良かったね」
市子が、そのお市の方をほうふつとさせる美貌をふんわりと崩した


「あ、そうそう!お信と蘭ちゃん明日から学校だね?突然学校に入学しても付いていけないよ?」
「では必要な知識を、私の力の有る内に記憶中枢にいれましょう」
「転校生と言う形にした方があなたも辻褄が合わせやすいし負担が軽いよ」
「市子さん、凄い」
「世辞は良い!頼むよ」
「でも、市子さん、私の面倒なんか見ても面白く無いのでは?」
「安心して、私はね・・・女が好きなの、可愛がってあげるよ」
「は、はい宜しくお願い申し上げます!」
「お信?これで良いね」
「お市、お主女にしておくのは勿体ないの」
「では信長様、蘭丸様と一緒に今日は知識を挿入していきます」
「時間はかかるのか?」
「はい、膨大な量ですから、夕方までかかるかと」
「仕方ないのう」
「信隆様の部屋をお借りしましょう」
「先程の件は信隆には言わないで貰いたい」
市子が首をかしげた。
「なんでなの?」
「あやつの覚悟が分かるまで、そしてわらわの覚悟が決まるまで」
「分かった、貴方達の問題だからね、尊重するよ」
「すまぬ、折角の妙案を」
「良いって、でも自分に嘘は付いちゃ駄目だよ?」
「了解した」
「でもさぁ、まさかあの織田信長が弟を好きになるなんて不思議な話ね」
「う・・・お主にも勝てそうに無いな」
「そりゃそうさ!私はお信の姉上だよ?ははは」

===高まり===

知識の挿入を蘭丸と信隆に伝え、その日は結局丸々潰れてしまった。
しかし信隆はお信と蘭丸の傍で見守っていた。
「すまぬ、信隆・・・わらわ達の為に1日を潰させてしまったの」
「気にしないで、二人の傍に居る方が楽しいしね」
信隆は別に意識せずに行動した結果だが、お信の心を打ち抜くには充分だった。
『愛しい・・・』

その晩も信隆はお信とのセックスは避けた。
やはり無理矢理するのはいけない事だと思っている。
しかしより激しく体を求め合い、お信は愛しい者からへの快楽の歓喜に打ち震えた。
「あぁ、良い・・・」
そして、信隆の精を心から欲した。
その度におのが女体が淫らに変貌していく。
乳房が張り、腰が締まり、尻が丸く大きくなっていった。



漸く知識の挿入が全て完了した。
新しい知識に貪欲な二人にとって、それは素晴らしい出来事だった。
「お蘭、中々面白かったのう!色んな知識があるものじゃな」
「はい!蘭も世界が広がった感じです」
「聖霊よ、感謝するぞ」
「いえ、もっと早く気付くべきでした」
「良い、気にするでない」「では最後に、学校での制服をお渡ししますね」
聖霊がくるりと手を振ると二人の前に濃紺のセーラー服が現れた。
「これを着るのかの?今着ても良いか?信隆」
「姉を呼んで来ますね」
お信と蘭丸が、市子の指導でセーラー服に着替えた。
「殿、何やら良いですね、これ」
市子がお信の後ろに周り、髪を手直ししだす。
「お信、髪型はこれの方が良いね」
茶筅髷を解き、後頭部から赤いリボンで括って垂らしポニーテールにした。
「蘭ちゃんはこうね」
蘭丸は左右をガラス玉で括られ、ツインテールになった。
信隆はズキンときた。
「ぐわ、可愛い」
お信と蘭丸が頬を染める。
「可愛いか?」
信隆が首をブンブンと縦に振った。
市子が呟いた。
「でも中身は織田信長と森蘭丸なんだよね・・・」
「それを言うでない!」
市子がからからと笑う。
「わはは、お母さんとお父さんに見せたら?」
二人が良子と信明に御披露目をする。
「似合いまするか?」
良子と信明が目を見開いて固まった。
「うわぁ、可愛い!」
「本当に信長公と蘭丸さんですか?」
「父上までそれを言われるか」
「すいません、つい」
信明が父として息子に言い聞かす。
「信隆、二人は女の子なんだから男のお前がしっかり守れよ!」
「うん、分かってる」

二人はもう一度着替え直し、部屋にセーラー服を二着吊した。

それを見上げながらお信は胸が高鳴る。
「明日から学舎であるか・・・お蘭、何やら楽しみじゃの」
「殿と一緒に勉学出来る蘭は幸せ者です」
学校が楽しみ・・・そう聞いた信隆はただ安穏と通っていた自分を顧みる。
「あ、秀吉さん達にも知識を」
「分かりました」
聖霊は溶ける様に掻き消えた


===想い人===

信隆は見たかった。
知識だけは有ったが。
蘭丸が熟睡したのを見て、お信を全裸にし、自らも全裸になる。
「どうしたいのじゃ?」
信隆が逆向きになり、お信の足を拡げた。
「あっ、止めい!」
お信の前には怒張しきった逸物がそびえ立つ。
信隆がお信の陰部を初めて目の当たりにした。
とろりと膣口から蜜が顔を出し始めている。
「の、信隆?何をする」
指で淫唇をくぱぁと拡げてみた。
「信隆、止めよ!」
「お信さん、濡れてきてるよ?」
その言葉にお信の体は敏感に反応し、蜜の量が一気に増えた。
「見てはならぬ!あぁ」
信隆がその陰部に直に吸い付いた。
お信の体が跳ね上がる。
「ひぃっ!口は、口は駄目じゃ・・・くうっ」
目の前に有る信隆の逸物を握る余裕も無い。
あまりにも強すぎる快感。
舌で思う存分淫唇から淫核まで蹂躙していく。
舌先を膣口に入れる。
お信が髪を振り乱して信隆の腰に手を廻して爪を立てる。
「ぅ・・・ぁぁ・・・」
喘ぎ声さえ擦れて出てこない。
「勘弁、してくれ・・・狂う・・・変になる!」
漸く目の前の逸物に気付き、それをくわえる事で何とか紛らわそうとした。
お信は一心不乱に怒張に舌を這わす。
しかし快楽はそれさえ許さなかった。
つい口から怒張を抜いてしまう。
「あぐぅ・・・くっ」
腰がより良い快感点を探してぐねぐねと動く。
「止めよ、信隆!おかしくなる!ああっ」
プシュッ!!
信隆の口や口内に潮まで吹きだした。
実はもう何度もお信は絶頂に達していたが、素人の悲しさか信隆は中々止めようとはしない。
「また、いく!もう、もう体がもたぬ!!このままだと狂う!!」
激しい痙攣が止まらず、喘ぎと呼吸のタイミングがずれてきた。
「あはぁ!くっ、はあ」
止めて欲しいのに、お信の下半身は快感を求めて信隆の顔面に陰部を押し付けてしまう。
狂いそうな快感にぶんぶんと首を左右に振りたてた。
尿道口の筋肉が緩み、膀胱からの圧力に耐えきれなくなる。
ブシュー!!
お信の尿が信隆の顔を叩いた。
「は・・・ひ・・・」
体重が一気に抜け、お信は酸欠で気を失う。
信隆は、今更ながら異変に気付いた。


お信は全身を震わせて痙攣していた。
「やりすぎたのかな!お信さん!」
「あ・・・あぅ・・・」
お信の目が信隆を捉える。
上半身を起こそうとするが、力が全く入らない。
がくっと崩れ落ちる。
「想い人・・・」
力を振り絞って信隆の上半身に身を投げだした。
「我はそなたの想い人」
「やりすぎました!ごめん・・・なさい」
ふっとお信の顔に微笑みが浮かび、信隆の唇に激しく吸い付いた。
顔を両手で挟み舌で顔中を舐め廻しだす。
「そなたが愛しい!我が何者で有ったか等最早どうでもよい!そなたが愛しくてたまらぬ!」
お信は攻められ続け、いかされまくられ、少し心が壊れかけていた。
「お信、さん?」
「我から離れる事許さじ!我はそなただけの想い人なるぞ!」
「僕は、離れません」
「我に印を刻み付けよ!我の肩をそなたの歯で刻み付けよ!」
お信は信隆に自ら肩口を差し出した。
信隆は圧倒されながらも、お信の肩口に歯形を刻み付けた。
「あぁ・・・」
歯形からじわりと血が滲んでいる。
「お信さん・・・」
お信が信隆の肩口に切り裂く程噛み付いた。
「ぐっ」
「血の契り・・・我は・・・終生・・・そなただけの・・・想い人」
がくりとお信は完全に気を失った。
シーツを取り替え、お信に下着と寝間着を着せ、きつく抱き寄せる。
戦国人の激烈な情を信隆は痛烈に思い知った。

==戦国女子高生==

学校に行く日。
蘭よりも早く目覚め、お信はじっと信隆を見つめている。
お信の頭の中では既に何かが弾けていた。
信隆も何かを感じふと目が覚める。
「おはよう」
お信は肩口の歯形を見せて微笑む。
「うむ、わらわは肩口の痛みが嬉しい」
「傷になってます」
「気にするでない」
「はい・・・」
「わらわがもし伴侶となれるならば、その日まで肉の契りはしとうないのだ」
「理解してます」
「それまで、我慢出来るか?」
「大丈夫ですよ!そんなにがっついてませんから」
「昨晩あれ程攻め続けておいてよく言うの」
「あそこを見たら夢中になっちゃって」
「まあよい・・・狂う程心地良かった」
「そんなに気持ちよかったですか?」
「最早男になぞ戻る気にはならぬ程にな」



学校は徒歩通学。
玄関に出ると、羽柴秀子、竹中治子、石田みつ、と転生組が待っていた。
「大殿、待っておりましたぞ!」
竹中治子と石田みつは感激ひとしお。
竹中治子は前下がりボブに少したれ目で小さめの唇。
石田みつは肩までのロングに細い目に薄めの唇。
「二人共息災か?」
治子がじっとお信を見つめた。
「大殿、昨晩女になられましたな?契りはまだ無しと見えまする」
「お主、より鋭くなっておるな」
秀子が目を丸くした。
「あれ、否定しませんな」
「ふふふ、まぁよいでは無いか、信隆?参ろうぞ」
お信が信隆と腕を絡める。
石田みつが冷静に分析。
「惚れた、と言うところでしょうか」
秀子が蘭丸に問う。
「蘭よ、良いのか?」
「はい、私は殿のお供故」
「ふむ・・・しかし大殿も変わったぎゃ」
治子がまぜっ返した。
「殿下もそうでしょう」
「わしが一番早かったな、おなごは楽しい」
「殿下は異性にあまり好かれてはおりませなんだからな」
「その反動かと」
「やかましゃい二人共!その分こちらで好かれてやるだぎゃ」
「殿下は契りすぎです」
「腎虚の元です」
「あんな滅法心地良い事止められにゃあずら」
「好き者は変わらぬと」
「これも反動です」
「ふん、言っとれ」
すっと秀子が真剣な表情になり、みつと治子に耳打ちした。
「お主ら蘭の事考えておるきゃ?」
「はい、お任せを」
「今日辺り大殿から言われるぞ」
「大殿の事なら鋭いですからな、殿下は」
「長年のご奉公だぎゃ、分かるわい」
そんなこんなで学校に着いた六人は、職員室に入っていく。
転生組の保護責任者と担任が挨拶を交わし、五人を紹介し、六人は教室に向かった。
聖霊はきちんと良い仕事をしていた様だ。
ぞろぞろ入ってきた転校生にクラスが騒つく。
しかしお信の眼光にピタリと静まり返る。
「織田信」
「森蘭」
「羽柴秀子」
「竹中治子」
「石田みつ」
古風な喋り方にクラス中興味が尽きない。
斜め前に座るお信が信隆に向かって微笑んだ。
信隆はやはり、お信の後ろ姿を熱く見つめてしまう。
最早お信無しの生活は考えられない信隆だった。


五人は授業に集中した。
新しい知識を修得する喜びに溢れている。
『五人共頑張ってるな』
休憩時間になると五人組を中心に輪が出来る。
案の定人たらしの名人秀子は瞬く間にクラスの人気者になった。
お信は信隆にそっと寄り添う。
「お信さん?秀吉さんさすがですね」
「あの能力だけはわらわも絶対勝てぬ」
「蘭ちゃんは女の子に何故か人気有るし、三成さんと半兵衛さんは勉学に勤しみ中ですか」
「皆変わらぬの」
「一番変わったのはお信さんって事で」
「だ、誰のせいじゃ・・・馬鹿」
お信が照れながら肘で突いた。
数人のクラスメイトが声をかけてきた。
「織田信さんって織田君の親戚なの?」
「うん、遠い親戚なんだ」
「凄く仲良さそうね」
「わらわの将来の伴侶はこやつかもしれぬな」
「わ、素敵な喋り方!」
「ん?意識して喋ってはおらぬが、変かの信隆」
「変じゃ無いですよ」
喋り方は全く変わらないお信だった。

昼休み。

学食で食べた後、お信が秀子を屋上に呼んだ。
「猿、蘭の事だがな」
「半兵衛、例の物を」
「はい、これに」
「まだ何も言っておらぬ」
「蘭丸を従者から解放してやりたいのでござりましょう?」
「分かるか!」
「分からいで大殿のご奉公は勤まらにゃあです」
「やっぱりお主は油断成らぬの」
「この方です」
「む?こやつは誰じゃ」
「森家の直系の子孫でして、森忠長と申します」
「ふむ」
「かの森長可をも上回る剛直の士!本人にも申し伝えておりまする」
「猿が太鼓判を押すのじゃから間違いないの」
「で、是非お逢いしたいと申しておりますが」
「転生の事も理解しておるのか?」
「はい、聖霊めが」
「あやつ自由に動いておるな・・・でいつ逢わせるのじゃ」
「今日の学校帰りに」
「あい分かった、手筈は猿に任せる」
「分かり申した」
「蘭をそろそろ従者から解放してやりたいのだ」
「大殿はやはりお優しい方ですぎゃ」
「頼んだぞ」
「それはそうと大殿、随分物腰が女らしくなりゃあしたなぁ?」
「し、知らぬ!」
お信は真っ赤になって教室に降りていった。
「大殿が可愛く照れてござる」
秀子がかかかと笑った


===お蘭の道===

学校が終わって帰り道。
「お蘭、お主に逢わせたい者がおる」
「私にですか?」
「うむ、猿よ案内せい」
「お任せ下され」
信隆がお信に尋ねた。
「お信さん?何か有るのですか」
「来れば分かる」
通学途中の公園に到着すると、がっしりとした頑健な肉体と剛直そのものと言う風貌の青年が居た。
そして知らない筈なのに、蘭丸をしっかり見つめている。
蘭丸も吸い寄せられる様にその男の前に立った。
「初めまして、森成利様、忠長と申します」
「その名、久しぶりに聞きました」
「どうじゃの蘭丸、良きおのこじゃにゃあか?」
「蘭よ、信長の従者を今日限り解任する」
「蘭に至らぬ所がござりましたか!」
「逆じゃ、お蘭はお蘭の道を歩むがよい」
「蘭の・・・道」
「忠長、蘭を頼めるか?」「はい」
「蘭はどうじゃ?」
蘭丸が忠長の胸板に手を置きそっと撫でた。
「大殿、聞くまでもにゃあみたいずら」
「殿、今までお世話になりました」
「たわけ!そやつは近所に住んでおるわ!今生の別れの様に言うで無い!」
「あ、そうなので?」
「忠長よ、ご両親は了解しておるか?」
「私は独立して独り暮らしですから、大丈夫です」
「であるか、いずれご両親に言うのじゃぞ」
「はい分かりました」
「じゃ帰るかの」
「大殿!猿めはこれから又逢引でございますので、これにて御免」
そう言うと秀子はすっとんで行った。
「慌ただしい奴じゃ」
「蘭丸様、帰りましょう」
「私の事はお蘭と・・・それと敬語は要りませぬ」
「お蘭、分かった」
「蘭よ、荷物は後で二人で取りに来るがよい」
「了解しました」

その夜蘭丸と忠長は車で荷物を取りに来た。
信隆の家族に深く挨拶と礼を交わす。
信明から手渡された短刀の代金の一部を蘭丸に解任料として手渡す。
「殿!」
「信長様頂く訳には」
「聞かぬ!受け取れ!」
主を知る蘭丸はおとなしく受け取った。
「殿、ありがとうござりまする」
「では、蘭の事はお任せ下さい」
「可愛がって貰えよ」
「はい」
蘭丸は頬を染める。
家でお信は頭を下げた。
「ご両親、勝手な事をしてすまぬ」
「蘭ちゃんの為にも良い事じゃないですか?」
お信はほっと一安心した


「お蘭、俺と一緒に暮らしても良いのか?」
「嫌な輩なら一緒に暮らしませぬ・・・忠長様はよいのですか?蘭は元男」
「気にせん!俺は正直言って嬉しくて仕方ない」
「嬉しい?」
「こんな美人と一緒だ、男冥利につきる」
「蘭を守って下さりませ」
「任せろ!」
何となく信長を彷彿とさせる忠長だった。
「荷物を入れて、夕食だ」
「蘭が夕餉をお作り致しまする」
「出来るのか?」
「信隆様の母上や雑誌で勉強致しました」
蘭丸が難なく夕食の用意をしていく。
忠長が手伝おうとしたが、蘭丸がぴしっと止める。
「忠長様はそこでお待ち下さりませ!蘭の仕事故」
包丁の音と皿の音、炒め物の匂いに味噌汁の匂い。
忠長は突然舞い降りた蘭丸に一気に心を奪われた。
「お口に・・・合いますでしょうか?」
蘭丸は不安でいっぱい。
「うん、美味しい!」
「これからも忠長様の為に精進致しまする」
忠長にとっても満足のいく味だった。
「お蘭、御馳走様」
「御粗末様でした」
食後のコーヒーの後、ゆっくり歓談する。
「湯が入りました、お着替えをこれに」
忠長が礼を述べて湯船に入っていると、蘭丸が全裸で入ってきた。
「蘭がお身体をお洗い致しまする」
「うわ!あ、良いよ!」
「さ、蘭にお任せを」
ガチガチに緊張しながら忠長が背中を向けた。
スポンジにボディソープで泡をたて、背中を擦っていく。
「立って下さりませ」
魅入られた様に言うがままになる。
尻の谷間は手で直接洗っていく。
「前をお向き下さい」
スポンジが隅々まで移動していき、股間は手に泡をたてて丁寧に洗う。
当然の如く逸物が天を向き屹立していった。
全身に湯を流し、蘭丸は股間の前に跪く。
「蘭がご奉仕致しまする」
「え?良いって、あっ」
尻に手を回し、逸物を吸い込んでいく。
「くうっ!す、凄い」
むせもせず、逸物はお蘭の喉まで飲み込まれた。
舌が生き物の様に怒張に絡み付き、蠢く。
じゅぽっじゅぽっ
出し入れが激しくなる度に膝が震えた。
「ぐっ!ああぁ!」
瞬時に股間の奥からマグマの固まりが一気に怒張に押し寄せた。
びゅくっびゅくっ
射精の瞬間お蘭は逸物を喉まで吸い込み、直接咽頭に流し込んでいった。



全て出し終わったと思ったが、お蘭が強烈な吸い込みと手での扱きで一滴残らず搾り取る。
そして舌で鈴口を掃除。
「腰が抜けた・・・」
忠長はぺたんとタイルに座り込む。
「忠長様、お蘭が精を全て頂きました」
「お蘭、腰が立たない」
「心地良かったですか?」
「女性経験は有ったけど、腰が抜けたのって初めてだ、死ぬほど良かったぁ」
「いつでもご奉仕させて頂きまする」
「なぜ、ここまで尽くしてくれるんだ!」
「これが蘭の喜び、尽くすのが蘭の幸せなり」
「駄目だ・・・俺はもうお蘭を手放せなくなった」
「離れませぬ、そして離して下さりますな」
「俺も洗ってやるよ」
「はい」
お蘭は忠長に身を任せる。
不純物の無い肌は吸い付く様な肌触りで、乳房は釣り鐘型に前方に張り出している。
女経験は豊富だった忠長の手が緊張で震えた。
逸物は再び痛い程勃起していく。
「忠長様、またお固くなられました」
お蘭がにっこり笑う。
「誰でもこうなるよ、この体みたらさ」
「後は寝所まで我慢なさって下さりませ」
「あ?う、うん」
湯船で相対して座り、忠長の腕と、足を一本ずつ自分の肩に乗せて揉み解す。
「おぐしを洗います」
すのこに横たわらせ、正座した膝に忠長の頭を乗せて、シャンプーで地肌から汚れを洗い流した。
「では蘭も髪を洗いまするので、湯にお浸かり下さりませ」
湯船に浸かりながら忠長はお蘭をただただぼうっと眺めていた。
「お蘭の時代の人って皆こうなのか?」
「蘭達小姓や女人は皆尽くしまする」
「何か悪い気がしてさ」
「そう思われる方が蘭には悲しい、どうか尽くさせて下さりませ」
「うん、ありがとう」
「そのお言葉で、充分蘭は報われましたゆえ」
ズキン!
現代人の心を打ち抜くには充分な蘭の奉仕。
今日会ったばかりなのに、蘭を手放す事など最早考えられなくなった。
風呂から出ると、バスタオルで体を拭いてくれる。
ソファーに座ってマッサージまでしてくれる。
そっと冷たいお茶を差し出してくれる。
「これに慣れきってお蘭にぞんざいにならないようにしなきゃな」
「忠長様!なんとお優しき言葉!蘭は嬉しゅうございます」
『こりゃ現代女性は絶対太刀打ち出来ないな』


肩の凝りもすっかり解れ、身も心も癒された。
「お蘭、横においで」
お蘭がぴったり寄り添い手を膝に置き、忠長も肩に手を回す。
「忠長様?テレビを見ても宜しいですか?歴史ドラマを・・・あの・・・」
「良いよ、何かそういうの安心する、これリモコン・・・使い方分かるか?」
「はい!信隆様の家で教えて貰いました故」
お蘭は夢中で画面に釘付けになった。
忠長は刻一刻とお蘭の虜になっていく。
『こりゃやべえ!こんなに瞬殺されるとは』
美しく控えめ、心からの奉仕、性技も有り、物腰が柔らかい。
現代人で勝てる女性など居なかった。
「面白うござりました」
忠長の顔を見上げる。
「他には良いのか?」
「はい、寝所に参りましょう」
蘭丸が既に布団を敷き、枕元にティッシュを置いていた。
シーツの上には大きいバスタオル。
お蘭が布団の横に座る。
「忠長様、これを言うと嫌われるかもしれませぬ」
「何?言って?」
「信隆様とお信様のしとねを見聞きし、蘭はもう我慢が出来ませぬ」
「うん」
「どうか蘭を抱いて下さりませ!今宵忠長様と契りとうございます!」
「俺で良いんだな?」
「はい!ただ蘭は未だおぼこ故、忠長様にお任せ致しまする」
「お蘭、最初は痛いが我慢してくれ」
「はい構いませぬ」
お蘭はするすると全裸になり、布団に横たわる。
忠長も全裸になり、お蘭に覆い被さった。
お蘭の唇に忠長の唇が重なり合い、触れる様なキスから舌を絡ませる濃厚なキスになる。
当然お蘭もキスは初めての経験だった。
長いキスが続き、静かに唇が離れる。
「む・・・んむ、んん・・・ぷはぁ・・・蘭は唇は初めてです」
「どうだった?」
「心がとろけます・・・忠長様にとろけます」
首筋に舌を這わせ、手で乳房をやんわりと揉み、お蘭の熱を高めていく。
「あぁ、うぅ、はぁ」
乳房まで熱を持ち赤く染まってきた。
痛い程乳首が勃起しているのが分かる。
その飛び出た乳首に舌を絡ませた。
「あ!体が切のうございます!」
左指で乳首を摘み、唇で乳首を挟んで吸い込む。
「あはぁっあぁっ!た、忠長様!あっあぁ!」
白いもち肌が快感の為真っ赤に上気していた。



お蘭の腰がくねりだす。
乳房と乳首だけでお蘭はいきそうになる。
「あっ、くうっ、忠長様!何処かに飛びます!怖うございます!」
「快楽に逆らわないで!」
「は、はい!あ、あう、あっあああっあ!」
ぐっぐっと腹筋が収縮し、がくりと力が抜けた。
「はぁ、はぁ・・・蘭は今どうなったのですか?」
「女はな、気持ち良さが高みに昇るとあんな風になるんだ。そんな時は、いくって言うんだぞ?蘭」
「精を放つより数十倍の心地良さでございました」
「まだまだ良くなっていくからな」
「また、いくのですね?いかせて下さりませ!」
忠長がお蘭の腰を浮かせ、まんぐり返しにした。
お蘭の目の前に自らの濡れきった陰部が曝され、思わず目を逸らす。
「あ!恥ずかしゅうございます!」
興奮の為に開ききった淫唇に顔を埋める。
「ああ、汚のうございます!お許しを!見せないで下さりませ!」
溢れる蜜をじゅるじゅると吸い、舌先で肉壁を舐めていく。
「あぁ、いやです!お止め下さい!あぅっ」
本当に止めて欲しくは無いと分かっている忠長は構わず攻めていく、
淫唇の結び目に有る、お蘭の淫核に舌が到達した。
びくっと体が震える。
「あああ!そこ、そこはいけませぬ!」
舌先で包皮を剥き、淫核を露出させ、直に舌先で転がした。
「忠長様!いく!いきます!!あぁっあっああ!」
蜜は既に太股からお腹にかけて溢れだしていた。
「さあ、入れるぞ!」
「はぁ、はぁ、はい!今宵蘭を、忠長様の物に!」
腰を降ろさせ、お蘭の股の間に割って入る。
膣口にいきりたつ怒張をあてがい、そろりと埋め込んだ。
「力を抜いて!静かに深く深呼吸しろ」
「は、はい」
お蘭が深呼吸をし、力が一番抜けた時、忠長が一気に深くまで侵入した。
ぶつっ!
「あぐうっ!た、忠長様!いつっ、痛うございます!痛いぃ!」
激痛に体が跳ね、鮮血が溢れ出す。
「もう全部入った!これ以上痛くならないからな」
「辛抱しまする、蘭は辛抱しまする!ぐっ、痛ぃ」
忠長が静かに腰を動かし始めた。
何重もの肉襞が逸物に絡み付き、動かす度にぎゅぎゅっと締め付ける。
『こりゃ俺が我慢しなけりゃならんぞ!』



深く浅く深く浅く、膣内の肉壁が逸物で擦られ、その度に痛みが快感になる。
じゅぽ!じゅぽ!。
徐々にお蘭の中に痛みとは別の快楽が膨らむ。
「入ってるの分かるか」
「はい!蘭の体内で忠長様の熱い鉄の棒が暴れております!」
快感に変わった時点で忠長の腰の動きが激しさを増した。
「ああ!!何て心地良い!忠長様が蘭の中でいっぱいで!ああっ良い!良い!」
痛みが消えるとお蘭に膨大な快感が襲ってきた。
ぐんっぐんっと子宮まで突き上げる。
「忠長様!もっと突いて下さりませ!忠長様の槍で蘭の肉を刺し貫いて下さりませ!!」
お蘭の体が上下に激しく揺れ、小さい絶頂が津波の様に襲い来る。
「俺も我慢限界!出すぞ、お蘭!」
「蘭の中に精を!!」
「出る!ぐうっ!」
その瞬間、お蘭の肉襞が逸物の根元から搾り取る様に締め付けてきた。
「ぐっ、す、凄い!」
大量の精がお蘭の子宮口を叩いていく。
「ああっいく、いく、いく!!いく!!」
お蘭の体が何度も跳ね上がり足先まで硬直する。
「精が蘭の中に・・・」
がくりと全身の力が抜け、お蘭は肩で息をした。
「はぁはぁはぁはぁ」
鮮血混じりの愛液がバスタオルをぐっしょりと染めていった。
忠長がお蘭を胸に抱き寄せ、二人の時が止まる。
「嬉しい!蘭は貴男様に支配され申した」
「お蘭、俺を選んでくれてありがとうな」
お蘭がほろり涙を流す。
「主は信長様なれど、蘭は終生忠長様だけに尽くします」
「お蘭、これは夢か?」
「夢ではございませぬ、蘭は此処に居まする」
昨日までとは人生が百八十度変わった。
一人で過ごし、一人で食べた。
硬派ゆえナンパはする気にならない。
それが今、自分だけに尽くし、支配しろと言い切る美少女が傍に居る。
未だに信じられない思いだった。
「忠長様!」
お蘭が忠長に馬乗りになり、首を軽く締める。
「ん?なんだ?」
「今戦国の世では無うて、未来の世なりき」
「そうだ」
「なれども蘭は不義密通を許さぬ!貴男様を殺し蘭も命を絶つ!」
「分かった、信じろ」
「貴男様の為なら我が命など惜しく無い・・・未来永劫土くれに成り果てても貴男様の傍に・・・」
忠長もまた戦国人の激情を知った。



次の朝、お蘭は忠長に弁当を渡し、お信を迎えに行った。
「殿、学舎に参りましょうか」
「どうじゃ、可愛がって貰っておるか?」
「はい、蘭は昨晩忠長様により女にされました」
「初契りはどうであった」
「最初痛うございましたが、あの快楽は言葉では言い表せませぬ」
「で、あるか・・・」
『我慢するのはわしの方かもしれんな』

===破瓜===

「のう、信隆よ、わらわは弓道部に入りたいのじゃが、良いかの」
「勿論良いですよ」
「精神修養に良い、信隆はどうじゃ?」
「僕は向きませんよ」
「そうか、では放課後入ってくるかの」
「殿、お一人の時は充分お気をつけを」
「相変わらずお主は心配性じゃな!姉川の決戦を思えば何程の事が有る」

シュカッ!
「織田さん凄い、百発百中ですね」
「慣れておるからの、この静かな空気が何とも心地良い」
『あやつが伴侶になるまでは心を静めねばならぬ』
お信はぴりっと張り詰めた空気の中で、ひたすら心を落ち着ける。
しかし夜は信隆の体の温もりと、愛撫を欲した。
それぞれの暮らしが平穏に過ぎて行ったある日、お信に本能寺の変以来の不運が訪れようとしていた。
弓道部の帰り、夕闇が辺りを覆い隠していく。
公園内を近道の為踏み込み、植え込みの林を通りかかった時くぐもった悲鳴が聞こえてきた。
「うむ?何じゃ?」
夕闇の林の中、数人の男にお信の学校の女生徒が襲われていた。
「不埒な輩め!」
お信は棒切れを拾い、林の中に飛び込んでいった。
「お主ら何をしておる!」
「ん?何か時代がかった喋りの女が来たな」
「こいつも良い女だぜ」
「おめえも可愛がってやろうか?」
「ふん、げすな奴が言いそうな台詞じゃな」
数は十人近く居る。
しかし戦国人として無視は出来なかった。
『わしはやはりツキが無いの・・・棒切れではな』
大半はお信の眼光で、竦み上がったが、頭の弱い狼藉者には効かない。
覆い被さっている男に突きを入れ、引き剥がすと少女を助け起こした。
「あちらに向かって逃げよ!わしが防ぐ」
「織田さんよね?でも貴女が!」
「早く行け!森蘭か、羽芝秀子に連絡を付けよ」
「ごめんなさい!絶対呼んでくるから!」


少女を庇い、逃がすため数人を何とか叩き伏せる。
少女が遠くに駆けていき、見えなくなるまで、奮戦した。
『囲まれたか』
「ち、逃げられたか」
「こいつ凄い女だな」
「一斉に飛び掛かりゃ良いんじゃねえの?」
二人に突きを入れ、脳天に振り下ろした時、棒切れが半分に折れた。
「はい、終わりね」
「お主ら・・・無事では済まぬぞ?」
「無事で済まないのは、お前だよ」
お信は手刀で尚も一人を昏倒させたが、遂に抑えつけられてしまった。
「また人が来たらヤバイんじゃね?」
「そこの空き家に連れ込もうや」
後ろ手に縛られ、猿轡を噛まされお信は犯される為引きずられていく。
『信隆・・・すまぬ・・・お主に捧げたかった』
お信は少女の替わりに蹂躙される覚悟をした。
空き家に入ると、すかさずお信がセーラー服を剥がされ全裸にされた。
「良い体じゃね?」
「ゆっくりもしてらんねえから、皆でやろうや」
両乳房を揉まれ、淫裂がぱっくり拡げられ指が這い回る。
信隆の手で毎晩愛されていた体が意志に反して反応を示そうとしていた。
両乳房と乳首が捏ねられ、乳首が固く尖っていく。
「乳首起ってるよ、この強い子」
「ん・・・く・・・」
膣内にじわりじわりと蜜が染みだそうとしていた。
淫核の包皮が剥かれ、ぐりぐりと摘まれる。
膣口に指を二本こじ入れた男が囃し立てた。
「お、中濡れてきてんぞ」くちゅ・・・
遂に湿った音がお信の陰部から発せられた。
くちゅ、くちゅ、くちゅ
一旦濡れ始めると、それが呼び水になって次々に蜜が溢れてきた。
「くぅ、う」
疼ききっていた体が瞬く間に高みに昇っていく。
「ぐうぅっう・・・あ」
一瞬硬直し、がくりと体が脱力した。
「あんた今いったんじゃねえの?」
「いったがどうした!体は濡れても心は濡れぬ!」
「カッコいいね、じゃ入れても大丈夫だな?」
「入れたければ、さっさとせよ!」
男がお信の膣口に遠慮会釈無しに突き込んだ。
ぶちっ!
「くっ・・・」
気が遠くなる程の激痛が下半身で暴れ回る。
無理矢理侵入した怒張にお信の膣口から鮮血が飛び散った。
「ん?処女だよこいつ」
「あ、良いなぁ」
「この女我慢強いな、泣きも叫びもしないな」



激痛に気を失いそうになりながらただ耐えた。
無遠慮にお信を身体ごと突き上げる。
「うお、出る!中にいっぱい出してやっからな」
ビュッビュッビュッ
膣内で噴出される精液が嫌でも分かる。
『寸前で幸せが逃げていくのが我が定めか、ふっ』
「なんだこいつ笑ってるぞ?気持ちわりぃ」

==成城公園の戦い==

その少し前。
逃げた少女は携帯を鞄と一緒にあの場所に置いてきてしまった事を嘆いた。
「私の馬鹿!えっと、えっと・・・織田君に電話すれば!」
小銭入れが無事だったのが不幸中の幸い。
公衆電話に飛び込み、織田の電話番号を探すと、少ない故直ぐ見つかった。
「織田君!私の替わりに成城公園で織田さんが危ないの!何とか助けて!!」
飛び上がった信隆が秀子達転生組に連絡する。
恋人の秀夫の上で騎乗位で跳ねていた秀子が、秀夫の首ったまを引っ掴み、車で真っ先に駆け付けた。
間髪入れずに、信隆、治子、みつ、お蘭、忠長が到着する。
少女はパニックになって泣いていた。
「泣いとる場合じゃにゃあ!場所は何処じゃ!」
「殿下!武器を!」
それぞれ樫の木刀、秀子は樫の薙刀を掴み、林の中に駆けていく。
「女!ここじゃな?お主は帰って警察を呼ぶだぎゃ」
「はい!」
少女が鞄を拾って駆けていった。
信隆は前後不覚に慌てている。
「早く助けなきゃ!」
「信隆慌てるでにゃあ!半兵衛、何か分かるか」
草むらを照らしていた半兵衛が秀吉を呼ぶ。
「殿下!草むらの乱れが西の方に続いております」
三成が西の方を向き、手をかざした
「空き家が有ります!大殿は間違い無くあそこかと存じまする」
蘭丸の目が血走った。
「殿、今参ります!」
「たわけ!蘭丸と忠長は裏手から入れ、わしと三成は正面から飛び込む」
蘭丸と忠長が裏手に駆けていく。
「半兵衛は窓から飛び込み横槍を入れい!信隆と秀夫は正面を塞いでおけ」
半兵衛が窓の下に付く。
「秀夫、暫く秀吉に戻らせてくれ、すまん」
「気にすんなや!」
「行くぞ、織田家で地獄を見せてやるだぎゃ」
正面から突っ込んだ秀吉と三成の目に、お信の凌辱された姿が飛び込んだ。
二人の表情が鬼神に変貌した。
「うぬら、生きて帰さぬ!覚悟せい!」


「又変な女が来たな」
「佐吉!十本槍を思い出せや」
「久々ですな、血祭りにしましょうぞ、殿下」
秀吉と三成がお信を凌辱していた男の頭部と股間に突き入れる。
一瞬で気を失った男の股間が潰されていた。
三成が叫ぶ。
「潰されるだけで済んで有り難く思え!」
「大殿!いつまで寝とりゃあす!とっとと起きなされ!そんな血、善住坊に撃たれたよりましだぎゃ!」
「猿、遅かったな」
「立てまするか?戦えまするな!武器をこれに」
「案ずるな」
秀吉が左に三成が右に、何とか服を整えたお信が正面に構える。
突っ込んできた三人に怯んだ隙に、裏手から蘭丸と忠長が後ろを突く。
「何だよこの女ら、すげえ強え」
忠長は必死だったが、少女達が風神の様に駆け抜けながら叩き伏せ、男達が混乱の極みに達する。
横から半兵衛が横槍を入れ、混乱が恐怖に変わっていった。
男達の大半が大ケガを負い気絶している。
最後の一人の前に蘭丸が対峙した。
長ドスを向けじりじりと蘭丸ににじり寄る。
忠長が駆け寄ろうとしたが、蘭丸が一喝した。
「下がっておれ忠長!」
木刀の切っ先を地面に向かって下げ、腰を落とす。
地擦の太刀。
長ドスを蘭丸に突き入れた瞬間、地面に有った刃先が男の顎を砕いた。
累々と横たわる男達に信隆達現代人は呆気に取られている。
「す、凄・・・」
「さてこいつら引っ括って外に引き出すだぎゃ」
纏めてぐるぐる巻きにされ、半兵衛が武器を持って隠れる。
その後警察によってグループは一網打尽に連行されていった。
秀吉がお信と信隆を空き家に残して外に出る。
「信隆、大殿を頼むだぎゃ、お主でにゃあとな」
戦国人の顔に戻っていたお信が、次第に俯いていき信隆に抱きついた。
「すまぬ・・・すまぬ」
信隆が震える身体を抱き締める。
「お信のせいじゃない」
「わらわは穢れてしもうた・・・お主の伴侶にはもう成れぬ!」
「そんな事無いって!取り敢えず帰ろうよ」
「うむ、帰ろう・・・」
肩を抱かれたお信が憔悴しきった顔で出てきた。
転生組も言葉がかけられず、ただ黙って見送る。
しかし秀吉だけが何かを感じていた。
「大殿!逃げる事、猿めは許しませんぞ」
お信は何も応えなかった


===幻の城===

信隆がお信を風呂で優しく身体を洗う。
湯船に入れた後、外に出た信隆を見た家族は深く聞こうとはしなかった。
乱れた服、俯いたお信。
市子だけが声をかけた。
「大丈夫?」
「大丈夫だよ姉ちゃん」
「お信、信隆がしっかり見とくんだよ?」
「うん、分かってる」
自室にお信を連れてきた。
「信隆、暫く傍に居よ」
「ずっと居るよ」
ベッドに座るお信の肩を抱くと、お信が顔を肩に埋めた。
「わらわらしくない」
「うん」
「らしくないのは分かっておる・・・」
お信が信隆の服をぎゅっと握る。
「まだ早いが同禽を」
「良いよ、隣においで」
パジャマに着替えたお信が、信隆の胸に抱かれて頭をくっつける。
「わらわもすっかり女々しくなった」
言葉の替わりにぎゅっと抱き締めた。
「暖かい」
信隆は寝ないでおこうと思っていたが、緊張が張り詰めていたせいか、何時の間にか寝てしまった。
夜中になって、お信がそうっと起き上がった。
抱いている手を静かに離し、絣と袴を身につける。
ベッドに座り、信隆の頭をそっと撫でる。
「もっと似合いのおなごを探せ」
「おのぶ・・・むにゃ」
「寝言でもわらわか?」
「お主の為なら、女で居る事は苦にならぬと思っておった」
少しのお金が入った財布をポーチに入れ、木刀を背負ってお信は忍び足で暗闇の中に出た。
家に向かって頭を下げる。
「母上、父上、姉上、お世話になり申した、我が勝手を許せ」
お信は暗闇の中を消えていった。

信隆は朝ベッドの横を見て飛び起きた。
下にも居ない、外にも居ない。
家族を叩き起こしたが、誰も見ていない。
事情を全て話し、転生組を呼び休みを取った。
蘭丸は深く後悔した。
「蘭が此処に居れば、殿を止められたものを!」
信隆はずっと地図を見て考えている。
「蘭ちゃん、今はお信を探す時だ!多分西の方角」
お蘭が疑問を呈する。
「昔の道とは違い、何通りもの道が有りまする」
「大殿は昔から何かと言えば西に向かったぎゃ、わしもそう思うの」
「歴史書を見れば、西への執着心が強かった」
信隆と英子は安土城の文字を見ていた


深夜、暗闇の中を歩いていた所を拾われ、お信はトラックの助手席に居た。
「すまぬ、安土で下ろしてくれれば有難い」
「何が有ったかは聞かねぇがな、心配かけちゃいけねえぞ・・・そこの近くは通るが」
「お心遣い痛み入る」
「自分に整理がついたら帰れよ!危ない奴も居るんだからよ」
「お主は優しいの」
「安土にその喋り方、信長みてえだな、ははは」
「そうかもしれぬぞ」
流れる景色を見てぼそりと呟いた。
「ここで良いのか?もし何か有ったら連絡しろ、本当に誰か来るんだな?」
「うむ、心配要らぬ、ここまで感謝する」
お信は深々と礼をし、とある場所まで夏の日差しの中を歩く。
滋賀県蒲生郡安土町。
昔、そこに自分が建てた巨大城郭が有った。
階段等は残っていたが、建築物は一切無い。
「不思議な物じゃ、わしは生きて此処に居るのか」
むっと熱気が汗を吹き出させる。
山頂近く、天主閣が有った場所に腰を下ろし上を見上げた。
自分が居た天主閣が見える様な気がし、手を伸ばしてみる。
「戦を無くし、世界と交易し、わしは日の本を富ませたかった」
梵山を出してみたが、聖霊は力を無くしたらしく、出てこない。
「おなごの体ではきつい・・・疲れた・・・」
木にもたれかかると、疲れがどっと押し寄せた。
『昔のわしなら軽く笑い飛ばしたが、今のわしはこんなに弱々しいのか』
お信は身体を丸くして寝入ってしまった。
深夜に目が覚めたが、ふわりと飛ぶ人魂など戦国の人間にとっては珍しくも何とも無い。
「お主もこの城の縁者なのか?」
深夜ともなると山では冷気が肌を刺す。
身体がぶるぶる震える。
「あやつの身体は暖かかったの・・・寒い」
女々しい自分がほとほといやになったが、信隆の顔を見るのは心底辛かった。
だから家出をしたが、後の事は何も考えていない。

その頃信隆は秀子と秀子の恋人の車で確信を持って安土に向かっていた。
「秀夫すまん、会社まで休ませてしまった」
「良いんだ、秀子の大事な主人だもんな。でも安土城に絶対居るの?」
「間違いない!大殿は絶対そこに居る」
安土城跡を登っていく。
山頂近く一人の少々が震えながら倒れていた。


信隆達が駆け寄った。
「お信さん!!」
「大殿!」
お信が朦朧としながら目を開けた。
「あっ・・・帰れ・・・顔など見とうない」
信隆がお信を抱き起こす。身体は芯から冷えきっていた。
毛布を巻き付け、抱き締める。
「大殿!逃げるとは情けにゃあずら」
「嘘付いちゃ駄目、顔も見たく無いなら、なんで安土城跡なんて分かりやすい場所に居るんだい」
「大殿の行動は昔から猿めには分かりやすいですからの」
「お信、もう帰ろうよ」
お信が潤んだ目で信隆をじっと見つめる。
「おっと、わしらは場を外すとするか」
「邪魔しちゃ悪いな」
秀子と秀夫は山頂を降り、場を外した。
「穢れたわらわには伴侶の資格など無い!帰れ!」
信隆がお信の頬を張る。
ビシッ!
「あぅっ!」
「いつまでも我儘言うな!それは僕が決める事だ」
張られた頬に手を当てる。
「・・・・・・」
「今更離れて忘れられる訳無いよ、帰るんだ」
お信が信隆の首にしがみついた。
「わらわを連れて帰ってくれ」
お信の目からほろほろと涙が零れた。
「平手の爺が割腹をして以来じゃな、わらわが泣くなど」
お信と信隆が連れ立って山頂から降りてきた。
「大殿、らしくにゃあだぎゃ」
「らしくなくて良いと分かった」
「女は、女々しくて当たり前ですぞ」
「女々しくて当たり前か、そうかもしれぬ」
「もう1日休みを取ってるから、ゆっくり帰るとしよう、お信」
「秀夫よ、何処に行きゃあす」
「富士山でも見ようか」
「猿よ、暫し待て」
「なんでごさります?」
「此処に我らの城が有ったのだのう」
「最初見たときゃ、おののきましたぞ」
信隆がお信に尋ねた。
「天守閣はやはり六角形だったの?」
「うむ、朱塗の六角形でな、守るの天守では無うて、主人の天主閣じゃ」
「そうだったんだ」
「吹き抜けじゃから、守りは些か弱いがな」
「400年以上前、お信が此処に居たんだ・・・」
「今し方わらわの城は信隆になったがの」
「大殿、そろそろ行きゃあすか」
「うむ、秀夫とやら、世話になるのう」
「いえ、この子の大事な人ですから」
秀夫が秀子の髪をぐしぐしと撫でる。
「こりゃ、セットが乱れるでにゃあか」
秀子が手櫛で髪を整えた


秀夫は取って置きの場所に連れていった。
さった峠。
展望台に登ると、海の向こうに富士山が見える。
紺碧の海に富士山のコントラストが美しい。
「此処良いでしょう?」
「これは絶景じゃな!」
信隆がお信の肩を抱き寄せ、唇を重ねるとお信も細い腕を信隆の頭に回す。
「んっ・・・んん」
すっと離れ、二人が見つめ合う。
今度はお信から信隆の唇に激しく吸い付く。
「見てらんにゃあずら!記念に写メでも撮ってやりゃあすか」
秀子が抱き合う二人を、富士山をバックに写メで撮った。
「で、お二人に送信と」

漸くお信は帰ってきた。
転生組の家を周り、心配をかけた事を詫びていく。
再び家に帰ってきたお信が、家族の前で正座して頭を下げた。
「ご心配をお掛けし、申し訳ござりませぬ!」
「無事で帰ってきただけで良いですよ」
「お信さん、理由は聞かないから・・・さて二人をほっぽらかして外食に行きましょうかね」
両親と姉がさっさと家を出ていく
姉の市子が二人を見てにやりと笑った。

===契り===

信隆がお信の腕を掴み、ベッドに連れていく。
「あっ、風呂に」
「要らない」
「せ、せめて身体を拭かせては」
「必要無い」
「汗の汚れ・・・」
「気にしない」
お信を立たせて、絣と袴と下着を脱がせた。
少女特有の汗と体臭の混じり合った強く甘い匂いがむっと漂う。
信隆も全裸になり、お信を横たわらせた。
「約束破るよ?」
お信が静かに頷く。
「わらわを離さぬか?」
「離さないよ」
「お主の傍に居ってもよいのじゃな?」
「居て欲しい」
「分かった、今宵わらわは存分に狂う」
「僕も童貞だから不安だけどね」
「大丈夫じゃ、お主なら出来る、さあ来やれ」
信隆が最初から濃厚なキスを始めた。
舌と舌が音を奏でながら絡み合う。
瞬時にお信の体に快楽の火が付き、蜜が流れだしてきた。
「ん!んんっ!む・・・ん・・・」
耳に舌先を尖らせて舐めていく。
「あぁ、う・・・」
お信が自ら信隆の手を乳房に押し当てる。
「強く揉め」
乳房をぎゅっと絞り込む。
親指と人差し指の輪から、充血した乳房の先と勃起した乳首が飛び出す。
「もっと強く!左も!」
両乳房の先が赤く充血し、絞り込まれる度に指の輪から飛び出る。


「あぁ!乳が痺れる!心地良い!!」
真っ赤になった乳首が指で摘まれて捏ねられた。
ぐぐぐと腰が浮き上がり、お信は暴れる快感に歯を食い縛る。
「あぐぅ・・・か、はぁっ、ああっ、なんと心地良い痛み!もっと捏ねよ!」
赤く腫れあがり、摘まれた乳首が平らになる。
「あああっ!!心地良い!い、いく、いく、いくう!!」
腰がバタバタと暴れ、ブシュッと潮が吹き出た。
「はひい、はぁ、はぁ」
どろんとしたアクメ顔でお信は荒く息をつく。
信隆が下になり、跨がるお信の陰部を顔に近付けた。
つんと少女の性臭に信隆の興奮が高まる。
洪水の様にぼたぼたと蜜が雨の様に信隆に降り掛かった。
そのままお信が自ら陰部を信隆の顔に押しつけた。
「ぐうぅ!あぐ、あっ」
溢れる蜜を信隆がじゅるじゅると吸い込み、舌で淫裂を掻き分ける。
お信の淫唇は興奮のあまり開ききり、赤く張れ肥大していた。
大量の蜜に信隆は溺れるかとも思ったが、それでも良いと思い直す。
頭をベッドに押し当て、シーツを千切れる程握りしめながらひくひくと痙攣している。
陰部を強く押し当てる度にびりびりと快感が走り、その都度いってしまう。
「あああっ!良い!良い!!狂う!狂う!!」
ヌメヌメと信隆の顔中にお信の濡れそぼる陰部が這い回る。
淫核を吸い込み、包皮からぷるんと露出させて舌でぐりぐりと転がした。
「いいいぃ、死ぬるぅ、またいく、いくう!!」
間欠泉の如く潮が信隆に降り掛かる。
「早くわらわの中に!お主が欲しい!」
お信を仰向けにし、信隆が膝を割って入ってきた。
「入れるぞ」
「早く、早く入れよ!」
ぐぽっと音がして、一気に最深部に突き入れる。
「あはぁっ!いくっ!」
挿入されただけで、お信は絶頂に達した。
信隆は射精の限界を越えていたが必死に我慢した。
「お信の中、凄い!!」
「入っておる、わらわの中に信隆が入っておる、暴れよ!わらわを壊せ!」
子宮をどしどしと突き上げられ、より強い高みに駆け上がる。
「あっ、あっ、こんな!こんな!信隆、抱き締めよ!怖い!」
信隆がお信を抱き締めると、お信も首に手を回し、脚を腰に回し逃すまいと引き寄せる。
ぐぐぐと膣内の筋肉が信隆の怒張を強烈に締め付けた


「もう駄目、出る!」
「早く中に、精を中に出せ!!」
快感のあまり、くりっとした目から涙さえ零れた。
真ん中が少し上がった真っ赤な唇と、ぷっくりした鼻から荒い息が漏れる。

ビュッビュッビュッ

「ああ!いくっ!いくっ!精が出ておる!まだ出ておる!ああ、ぐぅっ」
お信の身体が折れる程後ろに反り返り、がくがくと大きく震えた。
「あぁ・・・あ・・・」
ガクンと全ての力が抜け、再び焦点の合わないアクメ顔を信隆に曝す。
「はぁ、はぁ、はぁ」
その顔見た信隆の逸物がぐぐっと力を取り戻した。
お信を四つんばいにさせ、後ろから突き入れる。
乳房が突かれる度にゆさゆさと揺れた。
後ろを振り返りながら、お信が懇願する。
「もっと!もっと深く奥まで!!」
膣内の最深部にどんと当たる度にびくびくと快感が増えていく。
遂に手で支えられずに、頭をベッドに付け、尻を突き出した姿になった。
「良い!良い!良い!狂う!狂う!!いく、いく!」
快楽の暴風雨にぶんぶんと頭を振りたてる。
「このまま死んでもよい!またいく!!」
二度目の射精はさすがに時間をかけられたが、その分お信が悶え狂いまくっていた。

ビュクッビュクッ

「ああ、良いぃ、あぅ・・・あ・・・」
ばたりとお信の腰が落ち、ぶるぶると痙攣する。
膣口からどろりと白濁の液体が溢れ出た。
信隆が横に倒れこむと、お信が胸に顔を乗せる。
「はぁ、はぁ、はぁ」
暫く落ち着くまで、お信の頭を撫でていた。
「お前様、わらわはお前様だけの女に成り申した」
「お、お信さん?」
「お信と呼んで下さりませ・・・わらわは女になりましたゆえ」
「傍に居るんだよ?」
「はい、居まする!あぁ、愛しい!狂おしい程お前様が愛しい!命かけて尽くしまする」
お信はその日以来がらりと変わった。
誰の目にもそれは女にされたのだと分かった。
何時も傍に寄り添い、転生組の配下にさえ以前の喋り方は消え去っている。
それは心が壊れたのでは無く、二度目の転生をしたのだと言えた。
「お前様?朝でござります、お顔をお清め下さりませ、着替えはこれに」
少し複雑な信隆だったが、お信を守る決意は更に高まっていた。


===織田信===

あれから7年。
信隆は国立大を卒業後、大手商社に就職。
高校卒業後独立し、小さなアパートでお信は良き伴侶として働きながら大学生の信隆を支えきった。
大学卒業後、漸く専業主婦に成り、良妻賢母との評判も高い。
今日も赤子の信広を抱き、家事に精を出す。
産まれた時からお信だったような気がして、信長の記憶は遠く前世の感覚。
心から尽くされ、信隆もそれに甘える事無く仕事に家族サービスにと忙しい。
お互いの体の虜になっている二人ゆえ、性の営みは毎晩欠かさない。
精を吸い付くしたお信の女体は青磁の様に輝き、メリハリの有るボディラインは抜きんでている。
良からぬ輩が言い寄る事も有ったが、転生組の手でいつの間にか姿を消されていた。
勿論それは必ず転生組が隣に住んでいたからに他ならない。
秀子は秀夫と、お蘭は忠長と所帯を構えた。
治子とみつは未だ独身に焦りは無く、キャリアウーマンの道を突き進む。
休みの日は何時もお信の家で賑やかに過ごす。

聖霊はどうなったか。
無事現世に留まり、市子の百合パートナーとして、とことん愛され、市子の性技の虜にされた。
両親の信明と良子は二度目の新婚生活を満喫中。

そんなある日、信隆が軽い接触事故をおこした。
秀子に信広を預け、お信はすっ飛んでいく。

「たわけ!!何をしておるか!あれ程注意せよと言ったであろう!お主一人の体では無いとしれ!」
「すまん、母ちゃん」

「死ぬ程心配したぞ・・・馬鹿・・・」
こつんと頭を胸に付ける。

どうやらお信は、怒りが高まると未だに織田の血が顔を出すようで。
結局お信の尻にひかれている信隆だった。

人生五十年
下天の内をくらぶれば
夢、転生の如くなり

===終劇===


投下完了です。
随分長くなりましたが、終了出来ました。
何となく蘭のキャラが気に入ってますが。
次回作はちょいと鬼畜になりそう。

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