生まれたままの姿で磔にされた少女。
若くて張りがあるその大きな胸は、きれいなお椀型を保っており、
そこから対照的に細く締まったウエスト、
そして大きく開かされた両足の間は隠すことが出来ぬまま、
本人の意思に反し、その全てが男たちの眼前に晒されている。
そして、かつて気丈に振舞っていたその表情は、今や羞恥に赤く染まっていた。

(こういう気の強い女は、拘束された姿になって初めて魅力が増す感じがするな。)
シンジは思わずうっとりと魅入ってしまった。

そして志乃が恥ずかしさのあまり、たまらず声を出す。
その羞恥心が、女性そのものであるということに、まだ気づいていない。

「もういいだろ・・。頼む、自由にしてくれ・・。」

志乃はこれから自分の身にふりかかる行為は想像できるが、
最後までをそれを認めるわけにはいかなかった。

「今更なに言ってだ!? オマエもすぐあっちの女みたいに気持ちよくさせてやるよ!」
タクがカメラ越しに笑いながら応える。

(絶対にヤバイ・・。このままじゃ・・。うぅ仕方ない・・。)

このまま、されるがままでいるわけにはいかない。
志乃は、最後まで言いたくはなかったが、由衣しかしらない、自分の秘密を言うことに意を決した。

「なぁちょっと待て。てめぇら大きな間違いをしているぞ・・。」
「あ、なにが勘違いだって?」

志乃は真剣な表情で喋り始める。

「俺は・・な、こうみえても男なんだよ!!」

あまりにも想像しえなかったその言葉に、男たちは一瞬、声を失った。



志乃にしてみれば、女と思われていたからこそ、今まで女の姿でいられたのであった。
これが男とバレてしまえば、それは女の姿をしている男、ただの変態になってしまう。
最後まで知られるわけにいかない秘密だったのだ。

「ぎゃっはは!!! ばっかじゃねぇ!そんなこと言って止めてもらえると思ってんの?」

しかし、当然だが男たちは全く志乃の言うことを信じていなかった。
むしろ、犯されないための虚言にしか思っていないようだった。

「な・・! 本当だ!! 昨日まで男だったんだよ!信じてくれよ!!」
「てことはなんだ? オマエ、ニューハーフなの??」
「いや・・。そいうわけじゃなく、突然なんだ・・。」

まだニューハーフと言った方が真実味があっただろう。
突然女になったと言っても、信じてもらえるわけがなかった。
男たちにすれば、犯されないための必死な足掻きにみえて、逆に滑稽でしかない。

(コイツ・・・、面白いこと言うなぁ・・クククッ)
シンジの頭の中で、面白い余興が浮かびあがった。

「おいオマエ、男なのか?」
「そうだよ・・っ」
「こんな立派なおっぱいしててなぁ。」

シンジが右手で、、志乃の左胸を鷲づかみにした。

「うっ・・。」
「こんな揉み応え、作りモンとは思えねぇなぁ・・。」
しゃべりながらも、シンジはひたすら揉み続ける。

「うっ・・、ぅあ・・。」

胸を揉まれているいるだけで、背すじをこみ上げてくるモノがあり、
一瞬、志乃の口から声が漏れる。

「作りモンの胸だったら、別に感じないよな? そんな反応してんじゃねぇよ。」

シンジの言葉に、思わず反論する志乃。

「ばっ、感じてるわけないだろ!!」
「そうかあ??」

ぐにゅっ。
シンジが揉みながら、指の間で乳首を挟み込む。

「んんっ!!」
突然の刺激に、また思わず声が出る。



「この弾力、そしてこの反応。やっぱ女じゃね?」
「ちっ、違うんだ・・。これは・・。」

「じゃあさ、これから俺らで、オマエの身体をちょっと試してやるよ。
 ちっとも感じねぇなら、こっちも面白くねぇし、男って認めてやるよ。」

シンジがニヤニヤしながら喋る。
それは、どうせガマン出来るわけないという、確信からくる言葉だった。

「当たり前だろ・・。男に触られたって、気持ち悪いだけだ!!」

その言葉を聞き、男たちがニヤリと笑う。

思わず虚勢を張ってしまったが、志乃の脳裏に、今朝の由衣との行為が思い出される。
あの時の衝撃と快感を思い出すと、とても耐えられる自信がなかった。

(俺は男だ・・。こんな野郎どもに触られたりしたって、気持ち悪いだけだ。。)

一生懸命に自分に言い聞かせる志乃。

「もうガマンできねー!!」
突然、ジローが志乃の背後に回りこむ。

「んあぁっ!!」
突然の刺激に、再度声が漏れる。
背後から、デブが志乃の双乳を鷲掴みにしたのだった。

「おぉーいい弾力じゃん!!このおっぱい最高ー!!」
デブの10本の指が、まるで別々の生き物のように志乃の胸を弄り始る。

「んんっ!! んあっ!!」

胸を揉まれ、形を変えるたびに、胸から熱いモノがこみ上げてくる。
(胸を触られているだけで、こんな・・。あぁあ・・。)

ゾクゾクと感じてくる。
ジローの指が乳首を擦るたびに、身体がビクンッっと跳ねそうになる。



「おー。さすがおっぱい星人。ジローは巨乳に目がねぇよな。」

「くっ・・・。はぁはぁ・・。んんっ!!」
ビクビクと伝わってくる刺激に、志乃は声を出さないように必死に耐えようとする。

「オマエさ、おっぱい揉まれているだけでその感じよう、ヤバイんじゃね??」
「そ・・そんなこと・・ない・・。あっ・・。」

志乃は両目をつぶりながら、ジローの指の動きに身を預けるしかなった。
シンジは志乃に近づき、股間に指を近づける。

「ああっ!!」

シンジの指が志乃のクリトリスを軽く撫でる。
志乃はさらに大きな刺激に、思わず声が高まる。

「おーおー、いい反応するねぇ。こんなに感じちゃって、とても男だと思えねぇぜ?」
「くっ・・。おれは・・おとこ、ん・・はぁん!!」

シンジの指が、志乃のクリトリスをいやらしくこね回す。

「なんか乳首もかたくなってきているぜー!」

背後ではジローが立ってきた乳首を執拗にこね回す。
背後から両胸を、正面からクリトリスを、3本の腕で自在にせめ続けられている。

志乃は身体を襲う快感の波を少しでも逃がそうと思っても、
四股が固定されているため、手の平だけが開いたり閉じたりと動く。

「はあはあ・・、んんっ!! くぅっ、あぁ・・っ!!」

声が止まらない。アソコがジワジワ熱く、その快感が広まっていく。
(ダメだ・・。頭がシビれて・・。気持ちよすぎるーー!!)



「もしかしてオマエ、イッちゃいそうなん? 男のくせに??」
シンジはクリトリスを責めながら余裕で喋りだす。

「うっ・・、おっ、おれは・・・。はぁああっ!!」

もう志乃にはシンジに答える余裕はなかった。
必死の全身を巡る快感に身を任せ、耐えるのが精一杯だった。

「もういいや。オマエ、イッちゃえよ。」
シンジの指がさらに激しく動き出した。

「ひゃぁん!!! あぁぁああ!!!」
志乃はたまらずつま先立ちになる。

(ダメだ・・。もう・・。くる・・・。あ・・・。)

シンジがグリっとクリトリスを擦った瞬間、
志乃の中が弾けた。

「あああだめぇええ!!!!! イっちゃぅううううっ!!!!!!」

志乃の全身を快感の渦が駆け巡った。
頭が真っ白になる。
絶頂を向かえた志乃の身体が、ビクンッ、ビクンッ、と痙攣し、
アソコからは愛液が噴出す。

志乃は男たちの手によって、無理矢理、
しかも簡単にも絶頂をを迎えさせられてしまったのだ。




「うひょー!いい絵がとれたぜ!!この女のイッたとき表情、たまんねー!!」
タクが高笑いしながら撮影し続けている。

「どんなにいきがっても、イクときはみんな我を忘れてよがっちまうよなー。」
シンジのいつのまにか服を脱いで全裸になっていた。

「はぁはぁ・・。うわっ!!」

志乃はロンゲが全裸になっているのに気づき、思わず声を上げる。
しかもその男のモノはすでに大きく反り返っている状態だった。

「撮影のために我慢しながら責めていたけど、もういいよなぁ。」
「おっけー!!予定通り次はシンジの肉棒でヒーヒー言わせちゃってよ。」

シンジがニヤニヤしながら近づいてくる。
その男性自身を大きくしたまま近づかれ、志乃は本能的に恐怖を感じた。
しかしその意に反し、志乃の秘部は、すでに愛液で充分に潤んでおり、
それはまるで待ち望んでいるかのように。

「ひっ! や・・、やめろ!!やめてくれ!!」

恐怖に引きつった顔で哀願する志乃。
すでに処女でない身体ではあったが、
男性に対しての行為には、まだ吐き気がするほど嫌悪感があった。

「こっちはもう待ちきれねえんだよ。。」

シンジは志乃に近づくと、突然、顔を志乃の眼前に近づき、
唇を重ねてきた。



「うぐっ・・むぅ・・うぅ」
初めての男とのくちづけ。そして口の中を舐め回される感覚。
志乃は突然のことに混乱し、相手の舌の動きにされるがままになってしまう。
そして男の顔が離れる。

「ふう。一度イカされると、やっぱ素直になるじゃねぇか。」
「なっ・・!! 違う!!」

突然の行為にされるがままになってしまったが、けして相手を受け入れる気であるわけがない。
むしろ男に唇を奪われ、狼狽してしまう。

「素直になれよ・・。どうせ全て撮られているんだ・・。」
いよいよシンジのペニスが、志乃の秘部にあてがわられた。

「ひゃっ!! イヤイヤ!!」
志乃はたまらず首をふり、すこしでも避けようとするが、
両手足が固定されているため、腰の位置がわずかにぶれるだけ。
シンジの硬くなったペニスがジワジワと陰唇からこじ開けてねじ込んでくる。

「おぉー入口せめー!!」

身体の中に杭を打ち込まれるかのような感覚にふるえが走る。
(あ・・アソコから、身体の中に入ってくる・・・っ!!)

シンジは先っぽが入った瞬間、そのまま一気に押し込んだ。

「きゃあああ!!!  ああ・・・あ・・。」

一気に貫かれ悲鳴をあげる志乃。
身体に異物が押し込まれ、胎内を満たす圧迫感。
由衣と道具で経験したのとはまるで違う感覚だった。



(こ・・これが・・、男に犯されるってこと・・!?)

「こいつ・・、処女じゃねえが、すごい締め付けだぜ・・。あんま経験ねえな・・。」
「おおーマジかよ!!結構楽しめそうだな!!」
胸の愛撫を中断したジローが、脇で喜んでいる。

「いいぜー。挿れられてからその苦悶の表情!!」
タクは依然と一部始終を撮影しているようだった。

「はぁはぁ・・。 んあっ!!」

突然、シンジが動き出し、身体の中をうごめく感触に、また声をあげる志乃。
胎内で動かれるたびに、重厚な圧迫感と甘美が刺激な脳に流れ込む。

「おいおいどうだ? 俺の肉棒の味は?気に入ったか??」
「うぅ・・あっ。 はぁ!!」

ストロークのたびに下腹部からの快感が無尽に襲ってきて、
もはや志乃にはシンジの問いかけに応える余裕がなかった。

「すげーよがっちゃってさ。女なんて挿れちまえば、みんな淫乱の本性を現すんだよ!おらっ!!」

「ひゃぁあああ!!!」

シンジの渾身の突きあげに対して、縛れている志乃のその身体はダイレクトに受けいれる。
子宮まで突きあげられ、アソコがジンジンと痺れる様になる。

(ダメだ・・。気持ちよすぎる・・。男にやられているのに・・。おかしくなりそう・・。)



しかし、シンジの方も、志乃の抜群の締め付けと肉壁がまとわりつく感覚に、
早くも射精感を覚えてきた。

「こいつ・・。結構気持ちいじゃねぇか・・。あんまりもたねぇ・・。」

志乃の方もさきほどイッばっかにも関わらず、早くも絶頂の波が近づこうとしていた。

「あっ!!んっ!! いやっまたきちゃうっ!!」

「おぉ、オマエもイキそうか? じゃあまたイカせてやるよ。俺もたっぷり出させてもらうぜ・・。」

シンジの非情な言葉に我を取り戻す志乃。
「んっ!! ま・・待て!! 中に出す気・!?」

「当たり前だろ? なんで俺が最初の女と犯らずにオマエを迎えに行ったと思う?
 むかつくてめぇに、一番最初にたっぷりと中出ししてやるためだよ!!」

シンジの言葉を聞き、理解し、思わず悲鳴を上げる志乃。

「い・・いやあああ!!!!やめろぉおおお!!!!」

もうすぐだからよ・・。オマエも早くイッちゃえ!」
「はぁはぁ・・そんな・・。あんっ!! んあっ!!」

シンジの挿入がだんだん激しくなり、志乃の身体もだんだん高まっていく。

「あんっ・・。お、お願い・・。許して・・。んんっ!!」

「やっと女らしい声で鳴くようになったな。もうすぐたっぷり出してやるよ・・。」

(妊娠!?? イヤだ・・。中はイヤだ・・。でも・・。なんかもう・・。)
抵抗の意思は、押し寄せる快感の波にだんだんとのまれそうになる。



「出るっ!!出るぜー!!!」
シンジが一際激しく押し込んだ瞬間、白濁とした精子が志乃の子宮にかけられ、
その穢れたものが膣内を満たしていく。

「いやああ!!!! だめぇぇぇえええ!!!!!」

その瞬間、悲痛な叫びとともに、
志乃の中でも頭がスパークしたように弾け、同時に絶頂を迎えた。

拘束された身体にも関わらず、胸を突き出すように出来るだけ反り、全身が大きくふるえた。
朦朧とする意識の中で、自分の中に出されたという感覚だけははっきりと理解できた。

シンジは余韻に浸りながらも、秘部を結合したまま動かなかった。
まるで自分の出した精液が、志乃の膣内の隅々まで行き渡らせるかのように。

そしてゆっくりと抜き、志乃から離れる。
抜いた秘部からは、愛液とまざった白い精子が、どろっと流れてくる。

磔にされた少女は、白濁とした液で汚された秘部を晒したまま
ガクっと力が抜けたように、頭を垂らしていた。




「中出し完了! へっざまあみろ!!どんなに強かろうが、女なんて犯しちまえばこんなもんよ!」

アソコから自分の放出した精液を垂れ流している志乃をみて、
シンジはこの上なく満足だった。

(くっ、こんなやつらに犯された。。しかも中で出されるなんて・・・。)

志乃の愕然とした思いの中には、身体の中に残る絶頂の余韻と、
自分の膣内に出されてしまったおぞましい感覚とが入り混じり、
そして犯された悔しさ以上に、こんなやつらに気をやってしまったことがとてもショックだった。

「いい感じだよ! 中出しされて絶望している表情がすげーそそるぜ!」

ジローはカメラを持ったまま我慢出来なくなってきていた。

「シンジ、続きの撮影を頼むよ。次は俺の番だぜ?」
「まかせろ!いいシーンを期待しているぜ。たっぷり泣かしてやれよ!」
「おっけー!タク。次はベッドに運んで楽しもうぜ!」
「オッケー!」

タクとジローは二人して磔台から志乃の拘束を外し始めたが、
志乃に僅かな自由を与える隙もなく、すぐにまた後ろ手で拘束された。
志乃はまだ全身に力が入らず、ただされるがままになっていた。

(こいつら・・。まだ何をする気だ・・。)

志乃は二人に抱えられ、さきほどまで由衣が犯されていたベッドに連れて行かれた。
ベッドに放られ、志乃は両膝をつきつも手が後ろに縛れているため、そのまま顔からベッドに蹲った。

「うぷっ・・。いい加減にし、ひゃぅ!!」

突然、背後からごつい指先で敏感なアソコを撫でられ、志乃は思わず反応してしまう。

「おぉーいい感じに濡れたままじゃん!!もう我慢できねぇ!!」

さきほどから志乃の痴態をみて股間を膨らませていたジローは、あっという間に衣類を脱ぎ捨て、
そのまま志乃の秘部に挿入しようとする。

「おいっ!ちょっとまて・・さっきされたばっか・・んんあっ!!!」

あらたに自分の中に侵入してくる感覚を感じ、志乃はたまらず声をあげる。



「おぉーきもちー!!マジで狭くていい感じのマンコじゃん!」

ジローがぐいぐいと押し込んでくる。

「あっはぁあ、はぁんっ・・!!」

じわりじわりと侵入され、膣内を満たしてくる感覚が志乃を襲ってくる。

(また・・身体の中に入ってくる・・・。何だこの感覚・・・。あぁ・・。)

またしても身体を貫かれ、志乃が大きくため息をついてるその時、
眼前にタクが立っていた。

「こっちの口も楽しませてもらうぜ!!」

タクはすでにそそり立つ自分の股間を志乃の眼前に近づけてきた。

「はっ・・やっ・・やめろぉーー!!!んんっ男のなんてイヤだああ!!!!」

自分がされることに気づき、志乃は大きく叫んだ。

(無理だ!!無理だ!! 男のなんて咥えられるか!!)

「おいおい、そんな抵抗しちゃってさ。
 下の穴はすでにずぶずぶに犯されているんだし、今さらフェラくらいでそんないやがんなよ。」

タクは自分の肉棒を志乃の口に近づける。
志乃は驚愕の表情で顔を背けようとするが、
顔を両手で押さえつけられ、無理矢理口にねじ込まれようとしていた。

「タク、歯ぁたてられるぞ。これ使え。」

横からカメラを片手にもったシンジが割り込んできて、タクに小さいベルトのようなモノを渡した。
それは巨大は腕時計のように黒革がついており、その中心にはわずかに幅のある金属の輪っかがついていた。
タクはそれを受け取ると志乃の口に輪の部分をあてて、革のベルトを後頭部に回して装着させる。
それはマウスストッパーだった。しっかり装着されたのを確認すると、輪の部分を志乃の口にねじこんだ。

「むむぅっ!!んんっ!!んぐぅーーっ!!」
(なんだこれっ!!喋れないし口が閉じれない・・!?)



「さてと、準備もできたし、しっかり舌で気持ちよくしてくれよー。」

タクが強制的に開かされた志乃の口に、自分の肉棒を挿入する。

「んっ!!んーーっ!!」
(やっ、やめてくれー!!!)

志乃は口の中に男性自身を受け入れ、気持ち悪さという嫌悪感で気が狂いそうになる。

「んぐっ!!んぁ、んーーっ!!」
「おいおい。こいつ、結構いい感じで舌を使ってくるぜー!!」

喉を突かれまいと舌で押し出そうとするが、
余計に相手に奉仕してしまっていることに志乃は気づいていない。

「そうか? さてこっちももっとセメちゃうぜ?」

後方ではジローがさらに挿入を激しくし、志乃の膣内を掻きまぜ始めた。

(あぁんっっ!!!んあぁあああ・・・!!)

下腹部から湧き上がり全身に纏う快感が、男のモノを咥えているという嫌悪感を徐々に薄めていく。
逆に突かれるたびに反応し、口につめこまれた肉棒を舌で撫でてしまっている。

「んほっ、いい感じで巨乳を揺らしてるじゃんか!」

タクが下半身を動かしならが両手を志乃の胸に移し、激しく揺れるその胸を強く握りしめた。

(んぁあ!!そんなに・・・っ!!)

両手を縛られ、口まで汚される行為により、志乃の中では被虐心がどんどん大きくなっていく。
志乃の身体はもはや何をされても快感として感じるようになっていた。
志乃の無理矢理開かされた口からはとどめなく涎が垂れ流されている。
その目は空ろとなり、快楽の虜になりつつあった。

(はぁはぁ・・私、こんな姿で、口もアソコも犯されて、ビデオにも撮られているに・・・、感じてる・・ぁぁ。)

志乃の心は快楽のためか、ただ快感に身を委ねる女性の精神に支配されつつあった。



「やっぱ直の方がいいや。」

タクは志乃の口を拘束するマウスストッパーと取り外すと、直接その口にねじ込んだ。

「んんっ!!んぁあ!!んっ、んっ、んっ・・。」

志乃にはそれに抗う気力もなく、されるがままとなっている。

「そろそろ口ん中に出すから、しっかり飲めよぉ!!」
「ふぁぅ・・、んぐぅ・・!!」

突然、自分の口の中に広がるものを感じ、志乃は一瞬、嗚咽を漏らすが、
タクに鼻をつままれ、あごを持ち上げられ、無理矢理精液を飲まされてしまった。

「んっ・・うぐぅ・・。んぁああ・・。はぁはぁ。。」
(あぁ・・男の出したのを・・、飲んじゃった・・。)

そして志乃の絶望感にさらに追い打ちをかける行為が始まる。

「下の穴にもそろそろ出すぜー!!」
ジローの方もラストスパートに入ってきた。

「はっ? あんっ! やっ・・やめて・・!!はぁはぁ・・。んっ!」

いくら快感に溺れようとも、また自分の中に出されてしまうと分かると、
妊娠の恐怖が浮かびだし、志乃は激しく抵抗をこころみようとする。

「あっ、お願い・・。もう中は許して・・・。はぁはぁ・・・あんっ!!!」

「へへっ、急にしおらしくなったなこの女。でもな、拉致った女はみんな中出しされるんだよ!!」

「いやぁ!! やめてっ!! やっ・・いやっ・・。」

拒絶しようとも、後ろ手に縛れた両手を掴まれたまま逃げる事も出来ず、
激しく突かれるたびに志乃は大きな胸を激しく上下させながら、ただ感じているしかなかった。



「出すぜー!!おらっ出るーー!!!」

「いやぁああああ!! もう許してええええーー!!!!あぁぁぁーーっ!!!」

自分の胎内に放出される感覚をはっきりと認識し、志乃の心は谷底に突き落とされるように絶望する。

「んあぁ・・あ・・あぁ。」
志乃はそのまま頭の中が真っ白になり、眠るように気絶した。

「ふう、たまんねー。すっきりしたぜ。」

ジローはゆっくりと志乃の秘部から自分の肉棒を抜き出す。
志乃はそのままゆっくりと倒れる。
志乃は口からは精子混じりのよだれが漏れ、
その膣内からも、男の精液を垂れ流した状態で横たわっていた。

「ふう。二人目くらいで気絶するなんて、意外とよえなぁ。へへっ。」
シンジはそんな志乃の姿をカメラで回しながら卑下た笑いをする。

「こういう気の強い女ほど、意外とウブで脆いんだよ。」
「つかさー、いつもは全員で犯したあとは録画した内容をみせて脅迫して終わりだけど、
 こんないい女、これで終わりなのもったいなくね?」

タクが目を光らせながらとんでもない提案をしてきた。

「おぉよ。おれもちょっと思ってたんだよ。孕んだら孕んだで、中絶とかさせりゃいいし、暫くうちらで飼わね?」
「いいなー! 飽きるまでペットとして調教しようぜー!!」
「おれさおれさ、ノーパンノーブラのミニスカメイド服を着せてさ、首輪つけてコミケとか連れ回してーよ!!」
「いいじゃん!!カメコどもの注目の的だぜ!!」
「ははははーー!!!」」

男たちの最低の笑い声が部屋の中を響き渡す。
自分たちのそんな未来が語られているとは思いもせず、
志乃と由衣は現実の世界から逃げるように眠っていた。




「はあっ!!あっ、も、もう許してぇ・・・!!」

志乃は時折聞こえてくる激しい息づかいと悲鳴によって、浅い眠りから徐々に意識を戻しつつあった。

(ここは・・?)
動こうとするとまだ両手が後ろで縛られたままだった。
ベッドに倒れたままの志乃は声のする方を確認すると、思わず顔を背けたくなる光景が繰り広げられていた。

「ふう。もっといい声で鳴いてくれよ!!その方が興奮するからさ。 はぁはぁ・・。」
「うぅ・・もうやめて・・。あっ・・あっ・・。」

由衣がさきほど縛りつけられてしまった分泌台の上で、
泣きながらタクに犯されていた。
タクが自分の肉棒を激しく押し込むたびに、由衣の乳房が振るえ、苦悶の表情を浮かべている。

分泌台によって足を広げたまま固定されているため、
由衣のあそこは大きく広げられたままとなり、タクは容易に由衣を陵辱できる状態となっている。

(ゆ、由衣・・。くそっ・・どうしたらいいだ・・。)

堪らない悔しさが胸をこみ上げてくる、由衣が犯されている姿をみるのは苦痛でしかなかった。
ふと気づくと、タク以外の男たちが部屋にいなかった。
食事か、何かはわからなかったが、部屋にはタク一人しかいない状況だった。

その状況を把握した瞬間、志乃の表情が変わった。
部屋全体をよく観察した。そして最後に由衣の姿を確認した時、その瞳には決意の色が浮かんでいた。
しかしそれは一瞬だった。
頬を緩ませ、大きく深呼吸をしたあと、
志乃は大きな声をあげる。



「あぁ〜んっ!!だめぇえ!、あたしも我慢できない〜っ!!」

「ん、なんだ?」
その声に気づき、タクはベッドの方を向くと、志乃は悶えるように腰をもじもじさせていた。

「おい、何やってんだ??」
タクはいったん、肉棒を由衣から抜き取り、志乃に近づいた。

「そ、そんなトコみせられたら、あたしもなんか熱くなっちゃって・・・。」

志乃はうつろ表情でタクを上目遣いにみている。

「おいおい、どうしたんだ?あんな気がつええ女がいきなり・・。」
「だって・・お願い・・。あたしも・・。身体が疼いちゃって・・。」
「マジかよ? さっきまであんなに抵抗してたのによ!」
「だって、あんなの初めてだったんだもん・・。あたし、すごい感じちゃって・・。思い出したらもう我慢できないよぉ・・。」

タクはそんな志乃をみて、ニヤっと笑い、志乃の身体を起した。

「じゃあよ。オマエも相手してほしかったら、おれのこれ、咥えろよ。
 もちろん噛みついたりしてみろ?仲間がただじゃおかないぜ??」

タクは志乃の眼前に自分の肉棒を向けた。

「わかっているよぉ。はやくしゃぶらせてぇ〜。」

志乃はそういうと、そのまま前のめりになり、タクに身体を支えてもらう形で、
ゆっくりとタクの肉棒をその口に咥えた。

一瞬、嫌悪感が蘇り、それが顔に出そうになったが、それは一瞬のこと、
志乃はすぐに表情を緩ませ、口に含んだ肉棒を舌で舐めだした。

「・・なんかぎこちないが、いい感じだぜ。もっと舌つかって頭を動かすんだよ。」
「うぐぅ・・はい・・むぅ・・。」

志乃は両手が縛られているため、身体をタクに預ける形で一生懸命に頭だけを動かして、
タクに奉仕をする。



「しぃちゃん・・・。」

そんな状況をまのあたりにし、思わず呟く由衣。
志乃の、どうみても奇行としか思えない行為をみて動揺を隠せなかった。
そんな由衣には一切見向きをもせず、志乃は黙々とタクの肉棒をしゃぶり続けていた。

「おーおー、なかなか気持ちいいいぜ。チチも揉ませろよ。」

タクはそのまま志乃の双乳に手をのばして揉み始めた。

「あぁ・・んん・・。んぐんぐぅ・・。」

胸を触られながらも志乃は一生懸命に舌を動かして奉仕し続けていた。

「ふぅ、オマエがこんな淫乱な雌犬だったとはな。今度もっといろいろ教えてやるぜ!」
「はあはあ。。お願い・・。アナタのおちんちんが欲しいの・・。早くあたしのアソコに入れてほしいの・・。」

志乃は後方にしゃがむと、両足を開き、おねだりをするようにタクを誘った。
自分の発言なのか、その行動によるものか、志乃の顔をとても高揚し、赤く染まっていた。

「ふっ、かわいい女だったんだな。いいぜぇ。由衣って女と最中だったけど、オマエにいれてやるよ。」

タクはそのまま志乃の股間に割り込み、自分の肉棒をゆっくりと志乃の秘部にあてがった。

「んあぁああっ!!」
自分の胎内に割り込んでくるモノを感じ、志乃が思わず反り返る。

「きもちぃ・・・。おまんこが気持ちいの・・・。」
「今、もっと気持ちよくしてやるよ・・。」

タクはそのまま股間を動かしだし、志乃の胎内を刺激する。
膣内を擦られる感覚が脳内を、全身を駆け巡り、志乃は歓喜の声を漏らす。

「あぁんっ!!ダメェ!!それきもちぃ!!ああっ!!」
「それ!! はあはあ。 オマエの中、やっぱいい具合だぜ・・。」
「んあっ!!んっ、あんっ!!あたしの中が・・。すごい・・っ!」



志乃は全身で感じ、よがりまくっていた。
出し入れされるたびに、志乃の股間からは先に大量にだされた精液が、
愛液と混じりながらいまだに溢れている。

そんな志乃をみてタクは満足げだったが、よくみると志乃の口元から血が滲んでいた。

「おい。なんか口から血がでているぜ。口ん中切ったのか?」
「んっ? だ、だいじょうぶ・・。はあはあ・・。それより・・あたしが上になって動きたいの・・。」

女の方から上になりたいと言われ、タクは言われるがままに志乃の身体を抱き上げ、
自分が下になった。

「ああっ!! はあはあ・・。おちんちんがあたしのアソコに刺さっている・・。うまく動けるかな・・。」
志乃は少し困惑した表情で言う。

「任せるよ、自分のペースでいいぜ。」
タクは下から志乃を眺めるような感じで、その痴態を堪能していた。

「じゃぁ・・。んんっ・・。きゃっ!」

動こうとすると両手が後ろに縛られているため、思わず前のめりに倒れそうになってしまう。

「おっと! 大丈夫か? さすがにこれじゃやりづらいよな? ほんとはダメなんだが、今だけ外してやるよ。」

それを聞き、志乃は満面の笑みで答える。
「ほんと!? うれしい!! いっぱい気持ちよくしてあげるねっ!」



タクは上に志乃が乗ったままゆっくりと身体を起し、手を志乃の背後にのばしてその拘束具を取り外した。

拘束が外され、志乃は自分の手を数回握り、開き、その手の感触を確かめる。
タクはまたベッドに倒れ、志乃が動き出すのを楽しみに待っている。
志乃は両手でタクの両肩を掴み、これから上下に動き出す・・・・、

・・・ガツンッ!!!!!!

状況が分からないまま、タクは鼻を潰され、気絶していた。

志乃はタクの鼻っ面に頭突きをしたのだ。
光悦の表情のまま、潰れた鼻からは血が迸っていた。

「ふぅ・・。この変態め! 思い知ったか!!くそがっ!!」

志乃はゆっくりとタクの肉棒を自分から抜き出した。

そして自分の口から垂れている血を手で拭き取る。
それはタクから陵辱されているとき、
演技のはずがそのまま自分を見失って快楽に堕ちそうになる自分を必死につなぎ止めるため、
自分で自分の唇を噛んで耐えていたのだ。

「しぃちゃん!!!」

振り向くと、由衣が歓喜の微笑みでこちらをみている。

「今いくぜ。 由衣。」



志乃はすぐに由衣の拘束を取り外した。
分泌台からゆっくりと降りる由衣。
少し足腰に力が入らないようだが、なんとか一人で立てるようだった。
降り立った瞬間、由衣の股間からドロッっと精液が漏れ出し、太ももを伝わって垂れてくる。

「あぁ・・うぅ・・。」
「だ、大丈夫か? 由衣?」
「うん・・。しぃちゃんこそ、あんな目にあってだいじょうぶ!?」
「おれはもう大丈夫。」

それをきいて、まだ疲弊した状態ながらも、由衣も少し安堵したように微笑んだ。

「それにしてもしぃちゃん、さっきはびっくりしたよぉ、もうおかしくなったのかと思って・・。」

それを聞いて、志乃は照れたように答える。

「もちろんあんなの演技に決まってんじゃん!
 でも、ああいう誘うような言葉を発していると、なんかだんだん自分がおかしくなりそうで、ちょっとやばかったよ・・。」
「ふふっ。」

二人は少しづつ落ち着きを取り戻してきていた。

「とりあえず早くここから逃げ出そう!」
「うん! でも服が・・・。」

周りを探しみると、由衣の服はベッドの裏に放り出されていて無事だったが、
志乃の服はたしかショーツ以外は無残にも破り捨てられていた。

志乃は自分のショーツをはくと、とりあえず据え置きの手ぬぐいを使って、
後ろから胸元の方に回して水着のように結わいてとめてみた。

ショーツと手ぬぐいのブラだけだが、ないよりはましだった。
由衣の方も服を着おわっていた。

「さあ、早く出よう!」
「うん!」



二人は扉に向かおうとしたその時、
ドアノブがガチャリ、と回る音がした。

一瞬、二人の顔が強張る。
ドアが開き、残りの二人の男がコンビニ袋をもって戻ってきた。

「なっなんだ? オマエらどうして!?」
「あっ、タクがやられているぞ。」

二人の男は想定外の状況に、驚きと怒りをあらわにしている。

「由衣・・、さがっていろ・・。」
「てめぇ・・。どうやったかしらねぇが、ゆるさねぇぞコラ!!」

由衣はゆっくりと壁側に近づき、銀色の肩の高さまである棒をそっと手にとった。
棒の両脇に止め具がついているところから、拘束具のひとつではあるようだが。

「そんなチャチな棒で抵抗する気か? 足腰ふらふらのくせによ!」

たしかに志乃の身体も万全ではない。いつもならいざしらず、
今の状態で二人も相手できるだろうか・・。

志乃は右足を後ろに引き、身体を軽く半身にし、棒を身体に沿わすように両手で持ち、
棒先を相手に向けて構えた。

「調子こいてんじゃねーよ!この雌犬のくせに!!」
ジローが志乃に歩み寄った。

「待て!二人がかりでいこうぜ!!」
「大丈夫だよ!こんな女ごときに何度もやられるかよ!」

シンジの制止も聞かず、ジローは単身、志乃に襲いかかった。



志乃は近づくジローに対し、その動きをじっと見極め、
相手が自分の間合いに入った瞬間、後ろ足で蹴り出し、前方に踏み込む。
同時に後ろの右手で掴んでいる棒を大きく前に突き出すと、
前の左手を伝わり、棒先が相手の咽喉を貫こうとする。

「おっと! 武道やってるとわかれば、それなりに警戒して出来るんだよ!」

棒はジローの咽喉に届く直前、右手で掴みとられた。
しかし、志乃は慌てず、後ろの右手を軽く捻る。
すると棒先がジローの手首を絡みとった。
ジローは自分で握っている力で逆に自分の手首を極める形となってしまう。

「ぎゃっ!!」

なにが分からぬまま、手首に激痛を感じ、思わず片膝をついてしまう。

たまらず掴んでいだ棒を離すと、棒は志乃の方に大きく半回転したとおもうと、
下方から棒の反対側がジローの顎を突き上げる。

ガツンッ!!

顎を下から叩き上げられ、思わず反り上がるジロー。

「はっ!!」

間髪いれず、棒先が志乃の方に引かれたと思うと、今度はジローの胸元、正中線を突く!

「ぐぁっ・・・。」

思わず呼吸が止まるような激痛により、ジローは崩れるように倒れた。

一見、合気道は素手の武道と思われがちだが、
剣を持てば合気剣法、杖を持てば合気杖法と言われ、
古武術の流れをくむ武道として、武器術も多彩を誇っているのだ。



「ジロー! ちっ、あんなに気持ちよくさせてやったのに反抗しやがって・・くそが!」
「ふさげんな!! てめーらこそぜってー許さねぇからな!!」」

志乃は棒先をシンジに構えなおす。
それをみて、思わずシンジも身構える。

(さすがにあの棒に対して迂闊につっこめねぇな。どうしたらいいもんか・・。)

思案していたシンジは、ふと壁にかかっている得物に気づき、それを手に取った。

それは長さ5メートルほどの鞭だった。
シンジはその鞭を握ると、志乃の方に向き直る。

「いいもんあったぜ! これはどうかなっ!」

シンジが大きく振りかぶり、横なぐりするように、志乃に鞭を叩きつける。
志乃は棒でガードしようするが、鞭は棒ではガードしきれず、
そのまま志乃は肩口から背中にかけてくらってしまった。

「きゃっ!!  つぅ・・。」

プレイ用なので殺傷力のない鞭だが、さすがに激痛が走る。

「どうだ? さすがに鞭に対する防御なんてできないだろう?」

シンジが再び振りかぶり、鞭で叩きつけようとする。
今度はどうには攻撃をかわすことが出来たが、鞭が棒に絡みつく。

「邪魔なこの棒を頂くぜ!」

鞭の絡みついた棒を奪い取るため、無理矢理引こうとする。
しかしその瞬間が志乃は見逃さない。
攻撃力のある鞭だが、攻撃した直後に隙が出来る。
相手が鞭を引こうとする力を利用し、棒ごと一気に間合いを詰める。



「なにっ!?」

そのまま棒をシンジの鳩尾に突き刺す。
シンジはたまらず腹を押さえるように抱え込む。
すると志乃はそのまま足を踏み変え身体を回転させ、
棒でシンジの横っ面を打ち抜く。

バシンーーッ!!!

シンジはたまらず横にすっ飛んで倒れた。

「みたかこの変態どもがっ!! ・・。ふう、これで終わりか。」

一呼吸し、安堵する志乃だが、そのとき、背後から聞こえる怒声によって、
またしても表情が凍りついてしまう。

「こっちみやがれ!!」

いつのまにかタクが目を覚ましており、由衣が捕まっていた。
タクは左手を由衣の背後から首に巻きつけ、もう片方の手で喉元にナイフを突き立てていた。

「しぃちゃん・・・。ゴメン・・。」

由衣が涙目で震えている。

「さっきはよくやってくれたな!!ちくしょー鼻血がとまんねー!!」
「あぁ・・・。」

その状況で、志乃には発する言葉はなかった。
どうしてもこの状況の打開策が思いつかない。
ふと背後に人影を感じた瞬間、振り向くと頬に激痛を感じ、たまらず横に倒れた。
いつの間にか立ち上がったシンジから、おもいっきり平手打ちをくらったのだ。



この時、由衣を人質にされていることで、もう志乃には立ち上がり、はむかう気力がなかった。

「おい、ジロー! オマエも早く起きてこい!!」
「うぅ・・。くそっ、まだクラクラするぜ・・。」

ジローもよろよろと立ち上がってきた。やはり女の力では倒しきれなかったのだ。

志乃はシンジとジローに二人がかりで両手を捕まれ立たせられる。

「もうゆるさねー!!こいつ、ただじゃおかねえからな!!」

志乃は二人の手によって、またしてもX型の磔台に連れて行かれた。
磔台に右手を固定され、次に左手、右足、左足と、四股がだんだんと拘束され自由を奪われていくにつれ、
志乃の中にどうしょうもない絶望感が重くのしかかってくる。

「ふんっなんだこりゃ、ブラジャー代わりか??」

志乃の胸を隠す手ぬぐいを剥ぎ取られ、またしてもその胸をあらわにしてしまう。

「おい、さっきまで強気だったのに、また今度はえらいおとなしくなってきたな?
 さすがに観念したか?だがもうただじゃおかねーからな!」

「・・・。」
もはや絶望し、気力を無くした志乃は喋ることも出来ない。

「ジロー、とりあえずありったけのSM道具もってこいよ!
 この女、おれらのペットとしてやさしく調教して可愛がってやるつもりだったが、もう許さねぇ・・、
 女体実験ショーだ! 心が壊れるまで嬲りモノにしてやるよ!」

もはやシンジの目は赤く血走っていた。




「そうだな!そしたらもうこんな女いらねーよ。縛ったままホームレスの溜まり場に捨てに行こうぜ!」
「それいいな。あいつら溜まっているから、一日中ヤられまくるぜ?」
「ま、もっとも心がぶっ壊れているだろうから、なんも感じないかもな。ははっ。」

タクもジローも、あぶないくらいに興奮している。もう理性はとうに吹っ飛んでいる感じだ。

(おれ、死んじゃうのかな・・。)

志乃が絶望のドン底に陥ってるとき、
眼前にはシンジが、手に針を構えて立っていた。

「まずはその乳首にきれいなピアスを開けてやるよ。次はクリトリスもな。へへぇ。」

その針をみた瞬間、諦めかけていた志乃の中で、たとえようのない恐怖が湧き上がってきた。

(あぅ・・いっ、イヤだああ!!イヤだ!! やめてくれえーー!!!)

動かせない四股で懸命にもがき、どうにか外そうとするが、拘束具はピクリともしない。

「おいおい動くなよ。チチが揺れるじゃんか。違うとこ刺しちゃうぜ?」
「うぅぅ・・。いっ、いやあぁああ!!!」


その時、突然、外の廊下の方で、数人の足音が鳴り響いていた。
思わず手を止めるシンジ。
こことは関係ないだろう、と思いつつも、思わず表情が硬くなる。

「ここか!?」「悲鳴が聞こえたぞ!」「こっちだ!!」「鍵もってこい!!」

突然、複数人の大きな声と共に、ドアノブがガチャガチャと回される。
何かの間違いか、と思いつつもシンジを含め3人とも、だんだん顔が青ざめていく。

ドアが開いた瞬間、複数の警官隊がなだれこんできた。
それからは一瞬のことだった。
あっという間に3人は警官隊に捕り抑えられてしまった。
そして志乃と由衣は保護され、そのまますぐに病院に送られたのだった。





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あれから3ヶ月の月日がたっていた。
あとから聞いた話だが、由衣のお母さんが通報してくれたらしい。

回覧を回しに行っただけなのに、突然の外泊メールに不審に思ったのだ。

メールにあったお泊りする友達の名は、志乃の名前が使われていた。
母親からみれば男の志乃くんの家に泊まるだなんて、冗談でもそんなメールするなんてありえない。
あわててメールしても直接電話しても出てこないし、
志乃くんの家に電話してもつながらない。
もしかして志乃くんと出かけているのか?という考えもあったが、
コンピュータ関係の仕事に勤めていて、元々機械に明るい母親は、携帯のメールが偽装されていることを疑った。

すぐに警察に通報したが、連絡がつかない、というだけでは動いてくれない事は承知していたので、
あえて連れ去れたのを見た、と虚言をついてまでして、警察を動かした。
もちろん、本当になんでもなければ、それにこしたことない、といいう判断で。

しかも、母親は由衣には内緒で、由衣の携帯にはGPS機能まで働くようにしていたのだ。
普段は遠慮してその機能を使うことはなかったが、今回はその機能をつかって警察に連絡し、
なんとか場所を特定して、警察が踏み込んできたという顛末だった。

志乃と由衣は病院に運ばれ、いろいろと検査をされた。
不幸中の幸いか、二人とも妊娠だけは免れていたのが救いだった。

しかし、心に大きなショックを受け、由衣は身体が回復してもそのまま入院することになってしまった。

志乃の方は、最初は身元がはっきりしなかったが、どうにか海外の両親に連絡をとり、緊急帰国してもらった。
両親も、最初は志乃をみて信じ難いようだったが、いろいろと話をしていくうちに、
この両親も自分の子供だと確信をもてるまでに至った。

志乃も身体が回復し、退院といきたかったのだが、病院の方でいろいろと検査をさせてほしい、
と要望があり、どうも国レベルでの調査ということで断ることもできず、
そのまま別の大きな病院に運ばれ、当然学校にもいけず、ずっと検査漬けの日々を送っていたのだ。

そして結論といえば、結局いくら調べても普通の女の子、性別上は女としての結果しか出てこなかった。
本当に元々男だったのかもあやしいと言われる始末だった。

結局、諸々の手続きを行い、志乃は女として生きていくことになってしまったのだ。



そして今、志乃は由衣のいる病院に戻ってきた。
由衣のネームプレートのある部屋の前にきている。
志乃は軽くノックし、返事と共に部屋に入った。
4階のその部屋は風通しがよく、中はすごやかな空気が満ちていた。

「あ、しぃちゃん・・。」

由衣は志乃の来訪に気づき、ベッドに入った状態から上体だけを起し、こちらに向き直す。

「由衣、久しぶりだな。」

志乃は白い、涼しげなワンピース姿で、頭には麦わら帽子をかぶっており、長い黒髪によく似合っていた。

「わぁそのワンピース似合うね!帽子もカワイイよ。」
「あ、これ、おふくろが買ってくれたんだよ。帽子もいらねーよって言ったんだけど、日差しが強いからかぶっていけって。」

志乃はベッドに歩み寄り、すぐ隣にある小さな椅子に腰掛けて、帽子をとった。

「ふう。やっとあのわけわかんねー検査から開放されたよ。」
「ふふふっ。結局、普通の女の子って判断されたんだってね?」
「ああ、遺伝子レベルで、もう男としての痕跡が全くないらしい・・。」
「もう見た目からして完全に変わっちゃったもんねー。私も、なんか昔のことが夢だったみたい・・。」
「ははは・・。」

志乃はどうもぎこちなかった。会話を続けようといろいろと記憶を巡らせる。

「あ、あとさ! あの3人のやつら、刑務所行きが決まったらしいよ。しかも自宅捜索したらさ、
 いろんな余罪を示すDVDや写真がぼろぼろ出てきてさ、何件もついちゃって、
 もう出てこれないんじゃないかな? いっそう死刑になんねーかなぁ。ははは。」
「ふーん・・、そうなんだ・・。」

由衣はどうでもいいような返事だった。
あの男たちのその後の処遇など、もはや興味がない、といった感じだった。

少し、二人の間で沈黙があった。由衣は絶えず優しい笑顔を志乃に向けている。
志乃は少し間を置き、言葉を発した。



「あとおれ、来週からまた学校に行くことになったんだ。オヤジたちがいろいろ手を回してくれたらしい。
 今度は女子として通うことになるんだ・・。」
「すごい! しぃちゃん学校にいけるんだね!良かったね!!」

由衣は無邪気に喜んでくれる。しかし、逆に志乃はそれが心苦しかった。

「でも、おれさ・・。なんか一人で学校いっても、なんかつまんねえよ・・。」

志乃は言い終わったと、軽くうなだれていた。
その言葉で、志乃の真意を悟った由衣は、優しく語りかけた。

「しぃちゃん。女の子になってから、学校はまだ行ったことないでしょ。
 女子高生って楽しんだよ?みんなでおしゃべりしたり、寄り道したり、いろんなことで盛り上がったり・・。」
「・・・。」
「まだまだしぃちゃんの知らない楽しいこと、もっと経験してきなよ。私もきっと後からいくよ。」
「由衣・・・。」
「だから・・、今はまだ一緒にいけないけど、今しかない学校生活、女の子として楽しいんできなよ!」

由衣の言葉で、何かが吹っ切れた感じがした。

「わかった。・・・おれ、またくるからさ!」

志乃は立ち上がると、踵を返し、入り口に向かう。

「あっ、しぃちゃん・・!」

ふと志乃は立ち止まる。

「わかってる。”私”、だろ? 私はきっとまたくるね!」

背後では由衣が微笑み、そのまま手を振っている。志乃は後ろ向きで手を振りながら病室をあとにした。

外にでると、4階の病室とはうってかわって強い日差しが差し込めていた。

(由衣が学校に出てくるころは、由衣がびっくりするような女子高生っぷりをみせてやるぜ!!)

その表情はとても穏やかな少女の顔だった。
空を見上げると真っ白な雲が流れている。

「あぁ、これからどんどん暑くなっていくなぁ。」


  To be continue... And into summer.



―――――――――――――――――――――――――
以上です。
こんな感じで完結です。
思ったより長くなりましたw
本当は13回ぐらいの予定が、結局18回の投下・・ww
やっぱ書き出すとなんだかんだ長くなりますね。

元々終わり方は最初から決めていましたが、この終わり方、
HappyEDかBadEDか、どちらかというと、このスレ的にはHappyEDなのかな?って気がしますねぇ。

とりあえずしぃちゃんの逆襲自体は不発に終わってしまいましたが、
実際の救出のキーマンは、最初にちょっとだけ登場した由衣の母親だったいうオチでしたw

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