そのジュースのような液体を飲んで、ものの数秒だった。

内臓をかき混ぜられるかのような気持ちの悪い感覚が襲う。
風呂から上がったばかりで、下着も履かずにタオルを腰に巻いていただけであったが、
それなりにしっかり締めたつもりだったそのタオルが床にパサリと落ちた。


ぐぐぐ・・・と軋みながら全体的に身体が縮む感覚。

「はぁ・・・はぁっ・・・!」

痛みは無いが、激しい動悸や息切れが起こり、嫌な汗が噴き出している。

脇や脚、腕などにあった男らしさの象徴とも言える体毛がシュルン!とばかりに消えてしまう。
それなりにあった筋肉がみるみる落ち、代わりに皮下脂肪がむにむに…と増えてくる。
肌がきめ細かくなり、日焼けした肌の色が抜けるように白くなっていく。

髪の毛は艶を帯びて、サラサラと伸びはじめる。

うぅ・・・くぁぁ・・・!」

喉仏が消え、呻く声が次第に高く変わり、
数年前に声変わりを済ませた男子のものではなくなっていく。

少し骨ばっていた輪郭が丸みを帯びてくる。
お腹周りがみるみるくびれ、反比例するように臀部がムチムチッと大きく張り出し、
男性には決して無い妖艶なラインを描き、
その骨格の変化に伴って脚がぐぐぐ…と内股に曲がる。

「はぁっ・・・あっ・・・ん!」

その呻き声は男性であれば聞いただけで興奮するような、
美しく、それでいていやらしい吐息と喘ぎ声となる。
そしてそれが漏れる唇もいつの間にかふっくらしていて、
思わずキスしたくなるような可愛らしいものに変わっていた。


先の変化のせいで薄くなっていた胸板についた乳首に鈍い痛みが走り、
それが桜色に変わりつつ、ぷくんっ!と膨らんだかと思うとその周り、
2つの胸そのものも鼓動に合わせてむくむくっ・・・と徐々に膨らみ始めた。

「あ、うわ!!」

両腕で胸を押さえ込む。
が、抵抗は虚しく徐々にではあるが確実に胸はむにゅむにゅと脂肪を蓄えていく。

その間に胸以外も着々と変化を続けている。
眉は細く整ったそれになり、睫毛は伸びてしっかりと上にカールしていった。

その時、男のシンボルに寒気が走った。

「あっ!あっ!」

慌てて股間に手をやると、その手から逃げるかのように
ソレはみるみる縮み、股間から姿を消してしまった。

「嘘・・・だろ・・・?」

未だむくむくと成長を続ける胸など忘れるほどの虚無感に言葉を失っていると、
今度は下腹部に甘い刺激が走る。

「ひゃあっ!?」

お腹の中で小さく風船が膨らむような感覚と共に、股間に割れ目が出現していた。

「嘘・・・これって・・・」

動悸や息切れは落ち着きはじめた。
変化が収まったのだろうか?

全身が汗でびっしょりだが、
そんな事には構っていられなかった。

すぐに立ち上がり、洗面所に戻って自分を鏡に映す。

「何だよ・・・これ・・・」

そこに映っていたのは頬を紅潮させた、
腰に届かんばかりの長い、ウェーブのかかった髪の女性だった。

顔は前までの面影を残してはいるが、顔そのもののサイズが縮まったのか、
少し目が大きくなったようにも見える。長いまつ毛もそれをさらに強調させている。

と、胸の重量感を思い出して下に目線を向ける。
大きく膨らんだ2つのそれは、確実に自分のものであった。




・・・変身シーン(+α)だけをものすごく濃密に書いてみるテスト。
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