新作投下します。
女性化した主人公に冷酷な親と、守り育てる決意をした百合性癖の姉。
そこに姉友の姉妹が絡んできます。
元々、姉大好きの弟と、弟大好きの姉。
走らない様に注意。
エッチシーンはまだ殆んど有りませんが、これから出てくる予定。

[姉物][百合][処女喪失]
主人公・泉真樹【13】
  姉・泉朋子【21】
姉友・風間美雪【22】
 妹・風間香奈【14】
その他




 ◆◇◆朋子姉ね◆◇◆
姉ね→(ねえね)
===姉と弟===

「真樹、そろそろ風呂入るよ、来な」
姉の朋子が弟を呼ぶ。
「はーい」
連休を利用し、真樹は姉のマンションに漸く遊びに来る事が出来た。
中々両親が自由に出して貰えないのが悩みの種。
真樹は小さい頃から、この頼りになる綺麗な姉が大好きだったから。
もう中一になった今でも一緒に風呂に入ったし、布団も一つ。
勿論お互い変な気など更々起きる筈も無い。
それが普通だ。
「真樹も中々来れないからねぇ・・・あの両親じゃ」
「僕はもっと姉ねんちに来たいんだけどなぁ」
この姉弟の両親は長男至上主義と言うか、家を継ぐのが第一な親だった。
朋子は早くから放っておかれ、真樹ばっかり手を掛けている。
反発した朋子は短大卒業と同時に有名企業に就職し、家を飛び出た。
しかし朋子が嬉しかったのは、弟の真樹がずっと懐いてくれていた事だ。
よほど姉の方が真樹の事を思っていた。
自分が弟の世話をしたいと思っているが、両親が手放す訳が無い。
それが分かるだけに真樹が余計に可愛かった。
「身体洗って」
普通の男なら食らい付きたい程の体の背中を真樹に向ける。
「うん」
可愛くて仕方ない弟に身体を洗って貰うと、日頃のストレスが消し飛ぶ。
真樹自身も役に立っている事が凄く嬉しい。
釣り鐘型の乳房、括れた腰に豊かな尻、濃い陰毛。
しつこい様だが、弟の真樹は平気。
「うはぁ、気持ち良い」
「姉ね、僕に洗われるのホントに好きだよね」
「真樹に身を任すと、癒されんだよ・・・っと、マンマンだけはあたいがしなくちゃな」
「じゃ、湯をかけるよ」
真樹が浴槽から桶で湯をかけ、泡を流す。
「さ、今度はあたいが洗ってやっからね」
ボディスポンジに泡をたっぷりたて、少し男の身体に成り始めた真樹の全身を洗っていく。
真樹もやはり姉に洗って貰うのが好きだ。
この姉には自分の全てを見せる事が出来る。
両親には偽りの良い子しか出せない。
「ほい、立って」
まだ幼さの残る性器を泡が包んでいく。
普通の姉弟ではさすがにここまではしないだろう。
しかし朋子と真樹はこれが普通の事なのだ。
朋子の友人達はびっくりしたが、何が変なのか気にするつもりも無かった


足を伸ばせる広い浴槽。
風呂好きな朋子のマンション選びの拘りは、この充実した風呂。
「真樹も大きくなったもんだ・・・もう抱っこなんざ出来ないねぇ」
「その内、僕が姉ねを抱っこしてやるよ」
姉に背中を預けながら真樹が振り返った。
「生言うんじゃ無いよ!このガキが」
首に腕を回し、真樹をグイグイと締めあげる。
「姉ね、ごめんって」
「分かりゃ良いんだ」
後ろから真樹の艶やかな頬っぺに頬擦りをする。
「明日はもう帰らなくちゃならないんだなぁ」
真樹が思い出した様に俯いた。
「仕方ないさ・・・いつでも来りゃ良い」
出来れば弟を引き留め、この手から離したくない。
でもそれは弟を余計に苦しめてしまう。
朋子は泣きたくなるのをいつも我慢していた。
だから、その代わりに後ろから抱き締める。
姉弟はお互い確かに労りあっていた。

布団の中でも、時間を惜しむかの様に深夜まで語り合う。
たまに真樹が生意気言って、頭をはたかれる。
誰も入り込めない絆がそこには有った。
腕枕で寝入る弟の顔を見るのも朋子は好きだ。
そして気分が高まりついぎゅっと抱き寄せる。
朋子が心を許せる男は、この弟しか存在しない。
その訳は他に有ったのだが、この時真樹はまだそれを知らなかった。

「真樹!いつまで寝てんだい!?」
布団をガバと剥ぎ取る。
「姉ね、あと少しぃ」
「さっさと起きな!デートしたく無いのかい?」
頭をバシンとはたかれ、がばと起きる。
「あ!そうだったぁ」
今日は夕方帰るまで、久々の姉弟でデートの日。
ご飯、味噌汁、秋刀魚の一夜干し、海苔、生卵。
典型的な日本の朝食だ。
姉は全てが完璧だと真樹はいつも思っている。
これ以上の女性なんか見つからないとまで・・・。
言葉遣いは姉御肌だが、たまに見せる溺愛ぶりが又良かった。
「何見てんだい?」
「姉ね、今日のお化粧気合い入ってるね」
「お前のために気合い入れたのさ・・・んな事より早く食べな!」

スーツをびしっと着こなし、栗色のソバージュに、ハイヒール。
この超絶美貌の姉が女の基準なのだから、同年代の少女に見向きもしないのは無理も無い話だ。
しかし真樹も、セミロングのさらさらヘアーに女の子の様な愛らしい顔。
朋子もそんな弟を自慢にしていた


スパゲティ専門店では、朋子の女友達が二人待っていた。
どちらも姉に負けず劣らずの美女だ。
勿論真樹は姉が一番だと確信しているが。
「真樹ちゃーん、こんちゃーす」
「はぁ・・・私もこんな弟なら欲しいよぉ」
真樹は知ってか知らずか、姉友に人気が有る。
だから朋子にとっては自慢の弟。
「ふふふん、可愛いよな?あげないよー・・・こいつもあたいが一番、な?」
弟をヘッドロックして、乱暴に可愛がる。
「こんながさつな女より私の方が良くなぁい?真樹ちゃん」
「うぷ・・・や、やっぱ姉ねが一番」
未だヘッドロックを決められながら、真樹は当然な答えを出す。
朋子の女友達もとある部分で共通点が有ったのだが、それはまだ後の話。

==望まぬ変化==

楽しい時間はあっと過ぎるものだ。
夕方が迫り、真樹が家に帰る時間が来た。
必要な事以外は喋りたく無い。
喋ればお互い絶対泣いてしまいそうだから。
「又来な・・・」
「うん・・・」
そっけなく別れるのが一番ダメージが少ない。
だから振り返らない。
鬱々と自宅に帰る。
両親は一見優しく見えるが、態度の背後に泉家をどう保つのかと言うのが見え見えで否になる。
その上、大好きな姉の事をあまり良く言わない。
あえて逆らわないが、真樹の気持ちは全く知ろうとはしない親だった。
そんな仮面の様な生活が再び始まり、丁度一週間が経った頃。
真樹の身体に、運命を激変させる出来事がおきた。
朝からすこぶる身体が怠く、むずむずする。
学校を休んで、真樹は熱に呆けながら寝ていた。
最近巷で噂になっているあの病。
頭に無かったと言えば嘘になるが、まさか自分がと思うのは世の常で。
母親が真樹を起こしに来た時・・・そこには可憐な少女が呆然と座っていた。
悲鳴をあげた声に父親がかけつける。
顔は真樹と瓜二つだが、より愛らしい。
ほんのり膨らみかけた胸と少し伸びた髪。
真樹は女性化ウイルスに感染し、二度と戻れぬ道に踏み入ってしまっていた。
「あなた・・・ま、真樹ちゃん?何て馬鹿な事!」
「・・・え?」
「どうするんだ!そんな姿になって!」
「ぼ、僕、知らないよ!」
両親にとっては真樹の心情など関係無い。
変化してしまった事が悪でしか無いのだ


両親は文字通り頭を抱えている。
「女なんかになって」
「家はどうする」
そういう心配ばかりだ。
「僕のせいじゃ・・・無いのに」
元息子の嘆きなどつゆ知らず、家の心配に没頭中。
姉の朋子も嫌がるに違いない・・・行き場が無い針のムシロに居る気分。
真樹は絶望していた。
そんな恥ずかしい姿で学校なんかには行くな!
外にも出るな!
泉商事の会長である父親は対面が全てだった。

===朋子の決意===

『家にはあまり帰りたく無いんだけどねぇ』
朋子は嫌々ながら実家に向かっていた。
自分の荷物や服、私物を全部持ってくるつもり。
大手会社に就職した朋子には、さすがに一目を置かざるを得ない両親だった。
しかし蔑ろにされてきたわだかまりは、朋子の心から消える事は無い。
育ててくれた恩は多少有るとしても。
だから全て自分の物は持って帰りたくなったのだ。

「ただいまー・・・ん?」
居間に入ると、両親が頭を突き合わせて密談中。
「父さん母さん、なんか有ったのかい?」
「朋子か・・・真樹の部屋に行ってみなさい」
父親が顎でしゃくる。

「真樹ー、入るよ」
ガチャリと中に入り、朋子は驚愕した。
弟に良く似た天使の様な愛らしい少女が居たからだ。
「真樹・・・かい?」
泣きながらこくりと頷き、ぐすぐすと鼻をすする。
何とか事情を聞き、次第に怒りに震える朋子。
「あいつらそこまで性根が腐ってやがったかい!」
どかどかと居間に戻り、机を蹴飛ばす。
「やい!お前ら!真樹はあんたらの子供じゃないのかよ!」
「朋子には関係無い!」
「ほう・・・関係無いと来たかい!じゃ真樹は連れて行くよ?」
「勝手にしろ」
両親は腐敗していた。
親の情など何処にも無い。
怒りと悲しみが朋子の心を掻き毟る。
「良いんだね!この事取引先に言えば、あんたの冷酷さが一気に伝わるよぉ」
「親を強迫するのか!」
「なんだってぇ!親らしい事あたいと真樹にしてきたってのかい!?」
「ん・・・ぐ・・・」
心当たりが有るのはまだ救いが有った。
「金寄越せ・・・真樹はあたいが面倒見る!だから財産の三分の二寄越しな!」
こんな悪辣な事は言いたく無かったが、あまりに冷たい両親に言わざるを得なかった。
そして父親はそれを承諾した


父を信用していない朋子は、即手形に書いてもらい実印を裏に押させる。
そして引っ越し業者を頼み自分のと、真樹の荷物を全て積ませた。
「それとな!財産は当然の事、養育費も払って貰うからな!分かったかい?」
「分かった・・・」
それほど対面が大事なのかと、呆れ哀れにも思う。
「真樹!行くよ!」
真樹は嬉しかった。
姉は絶対自分を見て嫌がると思っていたから。
「うん!パパママ・・・お世話になりました」
「・・・・・・」
「真樹は良い子さ・・・あんたら別れの言葉も無いのか?最低だな」
ベッと唾を吐き、真樹の手を引っ掴んで家を出た。

タクシーの中、真樹はずっと俯いたまま。
か弱い身体を抱き寄せ、朋子は決意を固めていた。
「大丈夫さ・・・姉ねが居るじゃないか」
この子は絶対守る。
漸く自分の手の中に入れた嬉しさも、少し有るのは事実だ。
弟は今や妹に変わってしまった。
守ると決意した反面、これからとある思いと戦わなければならない。
腕の中には真樹と瓜二つの愛らしい少女。
自分の中に有る部分が、不安点だ
そう、朋子は女しか愛せないのだ。
それも、丁度腕の中に居る様な可憐な愛らしい子。
男嫌いだったけど、真樹は別格だった。
例え真樹が自分より背が高くなっても、その思いは変わらなかっただろう。
それが今は何とも無防備な少女が、自分と暮らす事になったのだ。
朋子は将来辛くなりそうな予感がした。

マンションには真樹と朋子の荷物が積まれている。
荷解きは明日業者がしてくれるとの事。
今日はもう風呂に入って寝る事にした。
疼きそうになる思いを隠し、朋子は平穏さを保つ。
いつもの様に背中を洗われ、真樹に向き直る。
美少女の真樹は身体を隠す事無く、朋子に全てを見せていた。
膨らみかけた胸と桜色の乳首・・・可愛いお臍とまだ無毛のスリットから僅かに見える割れ目。
覚られてはいけない。
「真樹、随分可愛い女の子になっちまったね」
「もう戻れないのかな」
「戻れないらしいな・・・なーに大丈夫さ!女の子も中々楽しいよ」
「そうなのかなぁ・・・何か良く分かんないよ」
まだまだ不安いっぱいな真樹に、姉としての情がやはり勝った


「同じ女だ!姉妹で仲良く生きていけば良いさ」
「うん、色々教えてよね?姉ね」
「あたいに任せな」
ぐしゃぐしゃと髪の毛を撫で、にかっと笑う。
そうだ、この子には自分しか居ない。
あの思いはずっと隠し続けられると思っていた。
「あとは、学校はどうすっかねぇ」
「僕の学校にも何人か居るんだよ?」
「真樹みたいな子が?」
「うん、だから大丈夫」
真樹の通う中学校にも、何人か性転換者が居るらしく、いじめは無いとの事。
小説ならいざ知らず、現実世界では以外とあっけらかんとしていた。
「じゃ月曜日はあたいが先生に会ってやるよ・・・明日は真樹の服と下着買い物しなくちゃな」
少しずつ笑顔が戻ってきた事に朋子は一安心。
高校は女子高に、大学は女子大に通わせる。
悪い虫なんかつかせてたまるものか。
そう考えていた事に気付き、親の事を悪く言えないとつい苦笑いしてしまった。
「姉ね、どうしたの?」
小首を傾げて訪ねる。
『うわ、可愛いぃ!』
「これからの事をちょいとな・・・さ、上がるよ」
ついにやけてしまいそうになり、朋子は慌てて湯から飛び出た。

トランクスとランニング姿でジュースを飲む真樹を、しげしげ眺める。
視線に気付いた真樹。
「姉ね、何見てるのさ」
「んん?いやなに、お前愛らしいなって思ってさ」
真樹の顔が瞬時に真っ赤に染まる。
「そ、そんな事・・・」
「自分の顔見たかい?」
ふるふると横に振る。
「洗面所に有っただろ?こっちに来な」
未だ真っ赤な真樹を洗面所の鏡の前に立たせた。
「これが・・・僕?」
元の少年真樹の顔をより愛らしくした可憐な少女が、頬を染めてこちらを見ている。
「な?愛らしいだろ?」
「でも、姉ね、僕が女の子でも良いの?」
真樹が鏡に映る朋子に聞いた。
「正直言って少し複雑さ・・・でも真樹には変わりないんだぞ」
「うん・・・」
後ろから手を回して抱き、頬っぺをくっ付け、鏡に映る真樹に囁く。
「もう女の子として生きていくしか無いんだ。真樹はあたいより可愛い!自信持ちな」
「姉ねの方が綺麗だよ?」
「そりゃそうさ、綺麗なのはあたい!可愛いのは真樹!美人姉妹さ」
「わ、自分で言ってる」
からからと笑う朋子に安心していたのは、誰有ろう朋子自信だった


===宝物===

時間はまだ早かったが、安心したのだろう。
真樹は朋子の腕の中ですやすやと眠っている。
そっと鼻を近付け、元弟だった真樹の匂いを嗅いでみた。
少年だった時とは確実に匂いも変化している。
脳髄をとろけさせる様な、甘い少女の薫り。
元の真樹の顔も可愛いかったが、それに輪を掛ける様に犯罪的に可愛くなっている。
見ていて飽きない。
肌はより一層艶々で、唇も艶々で、睫毛も長くなっていた。
『元が良かったからかね・・・あぁ可愛い』
「くぅ、くぅ、くぅ」
吐息まで甘く感じる。
いつまでも見ていたかったが次の日が辛い。
いい加減寝ようとした時、明日真樹が着ていく服が無い事に気付いた。
『しまった!んーっと、そういや美雪に妹が居たな・・・頼んでみっかな』
そっと起きて、台所で美雪に携帯をかけた。
「美雪?こんな時間にすまないね・・・あのさ」
掻い摘んで事の顛末を告げた。
美雪も同じ性癖だ。
『真樹ちゃんが!?見たい見たい!朝早く服持って車で飛んで行くよ!明日は休みだしね』
「でも、真樹に手を出したら承知しないよ!」
『えー、駄目なのぉ?』
「美雪、あんた出すつもりだったのか!?まぁ良いや、助かるよ」
危ないとこだった・・・悪い虫は女にも居た。
再び苦笑いする。

次の日、美雪は妹の香奈を引っ掴んで飛んできた。
「真ー樹ちゃーん!何処何処!何処よ」
「第一声がそれかい!今顔洗ってるよ」
慌ただしい客に、真樹が訝しがりながら来た。
「きゃあぁ!可愛いぃ!」
美雪が真樹の頬っぺを手で挟んで悶えた。
「あ、あの・・・」
「この子ちょうだい?」
ぐりんと振り向き、朋子にぼそりと呟く。
「馬鹿!やれるか!それより香奈ちゃんが白い目で見てるよ」
「すみません、朋子さん・・・こんな姉で」
妹の香奈はしっかり者の様で、自ら真樹に声をかけて目的を告げる。
「真樹ちゃん、宜しく。服と下着持ってきたよ」
袋に入った赤いワンピースを見せた。
「え?下着も履かなくちゃならないの?」
香奈が目を丸くする。
「勿論よ?私が手伝ってあげるから、さぁ脱いで」
美雪の性癖を香奈は知らない


「あのぉ、脱がなくちゃ駄目かなぁ」
香奈が突っ込む
「脱がなきゃ履けないでしょうに」
それはそうだ。
しかし目の前で裸になるのはいかにも恥ずかしい。
「女の子しか居ないんだから、恥ずかしがらない」
「僕、元男の子なんだけどなぁ・・・」
観念した真樹が、おずおずと裸になっていく。
白い肌に控えめな胸、股間は一本のスリット。
美雪はと言えば、じーっと見て溜め息をついた。
「元男の子には見えないくらい綺麗な裸ねぇ」
「しげしげ見るな」
朋子が肘で突く。
その時、美雪が朋子の耳元で囁いた。
「朋子、辛いでしょ?」
はっと美雪を見た後慌てて首を振った。
「そ、そんな事無い」
「隠さなくて良いわ・・・私には分かってるのよ」
美雪の視線が香奈に移っていた。
「美雪、あなたまさか香奈ちゃんを?」
「決して手を出しちゃいけない私の大事な大事な宝物・・・凄く辛い・・・」
美雪の目に涙が浮かんでいるのを見て、朋子は愕然とした。
「だから安心して・・・私は今もずっと香奈しか見えていないの」
美雪は妹の香奈に特別な思いを抱いていたが、それを絶対香奈に覚られない様にしている。
だからいつもひょうきんで軽い姉を装う。
「香奈、気付け上手いー!真樹ちゃんすんごく良く似合ってるわぁ」
前下がりボブをふわりと揺らし、手を叩いて喜ぶ美雪を見て、自分にここまで出来るだろうかと考えた。
そんな考えを見透かしたかの様に、美雪は朋子を振り返って寂しく微笑む。

美雪と香奈も一緒に買い物に行く事になった。
注意深く見てみると、美雪はさり気なく妹の香奈を気遣っていた。
そして香奈を見る目が慈愛に満ち溢れている。
「姉ね、美雪さんって香奈ちゃんを本当に可愛いみたいだね」
「あんた分かるの?」
「そりゃ分かるよ?」
自分にはそこまで見えていなかったが、真樹にはそれが良く分かるみたいだ。
「姉ねが僕を見る時と同じ目をしてるから・・・」
朋子を見てにっこり。
「へ、生言ってんじゃ無いよ、ガキが」
頭をぐしゃぐしゃ。
朋子は生言ってるのは自分だと自己嫌悪。
真樹は自分に対する思いを分かってくれている。
こんなに可愛い存在は無いと思う。
溺愛したいのに、つい姉御肌が邪魔をした


その頃美雪は一時間悩んでいた。
行こう行こうと思いながら一時間。
取って置きのピンクのネグリジェのままで、部屋をうろうろと定まらない。
明日になってしまえばもう行けない気がする。
だから・・・カチャ・・・ギィー・・・。
「香ー奈ぁ?」
「うーん・・・お、お姉ちゃん!どうしたの?そんな格好で」
「一緒に寝て良い?」
「良いよ・・・」
お互い動悸が激しい。
意を決して腕をおずおず差し出した。
「う、腕枕する?」
「え?うん・・・」
こてんとショートカットの頭が乗り、そーっと背中に手を回し、静かに抱き寄せた。
お互いの動悸が激しいのが良く伝わる。
「お姉ちゃんのドキドキ、すごいよ」
「香奈、お姉ちゃんの事、好きなのかな?」
「大好き・・・」
「そ、それって妹として?それとも・・・」
口がカラカラに乾き、声が擦れた。
香奈が美雪の豊かな胸に顔を埋める。
「多分、お姉ちゃんと、一緒」
「香奈、こっち向いて」
その言葉に香奈は全てを察知し、上を向いて目をそっと閉じた。
「良いのね?」
香奈がこくりと頷く。
そっと唇が重なり、互いの甘い吐息が漏れる。
美雪が舌で唇をノックすると、身体を一瞬びくっとさせた香奈が恐々と舌を差し出した。
初めて味わう姉の舌、そして妹の舌。
次第に激しく絡み合い、息が荒くなってくる。
「んっむ・・・んん」
香奈の小さな喘ぎに美雪は我を忘れそうになった。
唇が離れ、つつっと唾液の橋が渡される。
「お姉ちゃん・・・ずっと一緒に居て・・・大好き」
「お姉ちゃんも、香奈が産まれた時から大好きだったのよ?」
「これって両思い?」
小首を傾げる香奈。
「そうよ・・・香奈はお姉ちゃんで良いのね?」
「私まだ子供だから、相手になんかしてくれないって思ってたの」
「お姉ちゃんね、ずっと悩んでた。妹を好きになった馬鹿な姉だって」
「そんな事無いよ!」
香奈が涙目で美雪を見つめる。
「ごめんね、お姉ちゃんもう抑えられない・・・香奈を、ちょうだい?」
「良いよ・・・私をお姉ちゃんにあげる」
その夜姉妹の禁断の交わりが熱く激しく燃え盛り、香奈は遂に姉の手で処女を失った


朋子が頭をボリボリ掻きながら問い質している。
「えーっと、美雪、どういう事?」
「こういう事なの・・・ね、香奈ぁ?」
今日も朝早く来た美雪が、膝に香奈を乗せて抱いている。
香奈の変貌ぶりは著しく、姉の美雪にしっかと抱きついて離さない。
「香奈、キスしてあげようか?」
「ん、してぇ・・・」
甘い声で香奈がおねだりし、姉妹が熱いキスをこれでもかと続ける。
「分かった分かったから」
まさか一気に進んで見せにくるとは思わなかった。
これではこちらがまずい事になりそう。
横目で真樹を見ると、目を丸くしている。
しがみ付いて離れない香奈を横目に、朋子は美雪の耳元で聞いてみた。
「で?どうなんだい?やっちゃったの?」
「うふふふ・・・香奈、言ってあげなさい?」
「ぜーんぶあげたの・・・気持ち良かったぁ」
「処女も?」
香奈が頷き、美雪が指二本を朋子に見せる。
「これでプツッとね」
「お姉ちゃん、早く行こうよぉ」
美雪の首ったまにしがみ付き、駄々をこねる香奈。
「これから香奈と水入らずでデートなのよ」
「はぁ・・・そりゃごちそうさまだねぇ」
あのしっかり者の香奈の変わり様に心が揺れる。
「真樹、送ってくるから待ってな」
車に香奈を先に乗せた美雪が朋子に向き合った。
「真樹ちゃんのおかげよ・・・私達姉妹は一緒に道を外れたけどね」
美雪を車中から熱い目で見つめる香奈。
「ちょっと変わり過ぎちゃったかな?」
「あたいは・・・どうしたら良いの・・・」
「それは朋子次第よ?真樹ちゃんは元男の子で一切免疫無し・・・私からは何も言えないわ」
そうなのだ、自分がどうしたいかだが、簡単には答えは出そうに無い。
「余計な事したのかな」
「うーん・・・朋子達への復讐半分、感謝半分ってとこかしら」
「反論出来ないねぇ」
「でも、妹の乱れる所って興奮したわぁ。あの香奈があまりに気持ち良すぎて泣いちゃったんだから」
指二本を見せると、香奈が窓に飛び付き舌で舐める真似をする。
「こりゃ凄い・・・」
「あ、それとこの子変になった訳じゃ無いの。開き直ったらこうなっただけ」
じゃあと手をあげ、美雪は車に乗り走り去る。
残された朋子は千路に心が乱れていった


===幼き芽生え===

「はふぅ・・・」
「真樹、どうした?」
「キス、してたぁ」
「ん、そうだな」
のぼせた様に顔が赤い。
まずい物を見せたと内心焦る朋子。
「姉ねも僕としたい?」
「し、姉妹で出来る訳無いだろ」
「姉妹でしてたよ?」
本当にしたいのか、単なる興味か、幼い身体の中で何かが芽生え始めている。
「僕達もしてみよ?」
「馬鹿言ってないで食べな!今日は引っ越しの片付けだよ」
真樹が不満げに口を尖らせた。
まだ荷物は解かれたままで、確かに今日は引っ越しの片付けをしなければならないのだ。
掃除をして、タンスに真樹の服と下着を詰め、食材の買い出しや、真樹の勉強机の搬入。
ぺたりと座り込む真樹が頭をはたかれる。
その他諸々結局夜までかかってしまった。
朋子にとっては気が紛れたので結果オーライだ。
一時では有るが・・・。
「明日からの学校、お前女の子なんだから、男の子の時の様にはいかないよ」
「そうかぁ・・・」
「何か有ったら、先生か姉ねに言いな」
「うん、分かった」
これだけ可愛いんだから言い寄る奴は必ず居る。
やはり心配だった

腕の中で眠る真樹。
何度見てもいつまで見ていても飽きない愛らしさ。
艶やかな濡れた様な唇。
そこに自分の唇を触れさせたい思い。
「姉ね・・・良いよ?」
心臓が飛び出るかとびっくりした。
「お、起きてたのかい」
今度はしっかり目を開け朋子を見る。
「キス、してみたい」
「したら寝るんだよ」
真樹が頷き、ゆっくり目を閉じた。
『キスしたいのはどっちさ・・・嘘吐きな女だ』
唇をそっと重ねる。
甘く穏やかな快感が全身を浸していく。
何かを感じ初めたのか、真樹の鼻息も熱い。
ずっと続くソフトキス。
このまま時間が止まれば良いのに。
朋子はそう思った。
漸く唇が離れ、真樹の顔は真っ赤っか。
「ファーストキスだな」
「すんごく恥ずかしい」
「そんなもんさ」
「香奈ちゃんよく我慢出来たなぁ・・・」
可愛い反応に思わず朋子の顔が綻ぶ。
「さ、もう寝な」
「うん、お休みなさい」
今日一日の疲れで、瞬く間に寝息を奏でる真樹。
「くぅ、すぅ、くぅ」
『真樹はあたいの物!』
ぎゅっと抱き締め、朋子も眠りに落ちていった



===片思い===

今日は真樹と一緒に学校に挨拶する日。
性転換した辺りの顛末は、事前に学校に連絡はしていた。
後は担任にしっかり頼むだけだ。
真樹の為にも、綺麗で美しい姉を見せる。
ソバージュをストレートパーマで真っ直ぐにし、栗色のロングヘアー。
より気合いの入ったお化粧をし、濃紺スーツにネクタイで決めた。
真っ赤なハイヒール。
真樹の恥ずかしくない姉で居たい。
「姉ね、格好良い!」
「そうかい?真樹も可愛いよ?写真撮らせな!待ち受けにすっからさ」
紺のセーラー服に身を包んだセミロングの真樹は、とろけそうな位可憐で愛らしい。
パチリ!と数枚写す。
「これで仕事中もお前に会えるねぇ」
「姉ね・・・」
真樹は凛とした美しい姉を見上げ、頬を染めた。
一緒に歩く姉をチラチラ見ながら、真樹は胸のドキドキが止まらない。
『綺麗だぁ・・・僕なんかまだまだ子供だなぁ』
真樹は真樹で愛らしさは飛び抜けているのだが、自分では気付いていない。
そんな姉妹を皆見つめ、振り替えった。
真樹の担任は、中年で小太りの快活そうな太陽の様な女の先生だ。
朋子は深くお辞儀をし、詳しく真樹の身の上を申し伝えた。
「真樹をどうか!宜しくお願い申し上げます!」
「担任の水島です。お姉さん、私にどんと任せて!泉君に悪さをする子は私が許しませんからね」
この担任先生なら安心出来そうと朋子は一安心。
「じゃ会社に行っからな!ほい弁当」
「うん、いってらっしゃーい」
もう一度担任の水島にお辞儀をし、朋子は会社に出勤していった。

真樹は、女の子になってしまった事をホームルームで担任から説明。
男子生徒からはどよめき、女子生徒からは黄色い喚声が起きた。
頬を赤く染めながらお辞儀する愛らしい少女に、撃ち抜かれた男子数人。
「もし、いじめなんかが有ったらこてんぱんにするからね!」
しかしどうやらその心配は無さそうだ。
元々真樹は優しい男の子だったから、皆好意的な目で見てくれている。
「おい泉、今朝一緒に居た人誰?」
「僕の姉だよ?」
「お前の姉ちゃんか!すんげえ美人だな!俺の姉貴なんざトドだぞ、トド・・・羨ましいぃ」
やはり鼻が高い真樹だった


「朋ちゃん、どうした?何か心此処に有らずだな」
昼休憩時数人の同僚と上司が、珍しく携帯を眺めながら呆けている朋子を取り巻いた。
「妹が心配でね」
「朋ちゃんって弟さんが居たんじゃ無かった?」
「実はさぁ・・・」
事の顛末を信頼する仲間に語り続けた。
涙する人、励ます人が心から有難い。
上司はどんな協力も惜しまないと約束までされ、朋子は人前で始めて涙してしまった。
「見てよ、この子が妹さ!可愛いだろぉ?」
「わ・・・可愛いなぁ・・・こりゃ心配だわな」
一瞬喜んだが、すぐ不安げな顔に戻る。
「そうなんだよ、あたいは心配でさぁ」
「泉君が此処で心配しても仕方ないよ。子供ってのは以外と逞しいもんだぞ」
上司の一人が言った。
「そうなんですかねぇ」
心配も有るが実は、朋子は愛しさのあまり真樹に会いたくて仕方ないのだ。
朋子は最早自分が真樹を愛し始めている事を、認めざるを得なかった。
この口で愛を語り、この手であの身体を愛してあげたい。
自分は美雪の様には思い切れない。
朋子は切ない片思いに身が焦がれた。
だから携帯に写る真樹を指でそっと撫でる。
『真樹・・・』

その頃真樹は、教室で姉の作った弁当を食べ終え、窓から外を見ていた。
そしてその手には、学生手帳に挟まれた姉朋子の写真が有る。
『姉ね・・・姉ねに会いたいなぁ』
単に学校と会社に行ってるだけなのに、離れがたい絆が二人を苦しめていた。
ある意味片思い同士と言うのはとても残酷だ。
美雪と香奈の時の様に、お節介さんが居なければ、いつまでも苦しまなければならないから。
お互い大事にしたい故に踏み出せない二人だった。

「真樹ちゃんは・・・あ、居た、真樹ちゃん?」
一つ上の香奈が、女生徒として通い始めた真樹を心配して訪ねて来た。
しかしまだ呆けているのか、気付かない。
真樹は学生手帳の朋子の写真を見たまま。
香奈は真樹が自分と同じ想いを姉に抱いてる事を分かっていた。
でも、お節介は美雪に固く禁じられている。
「真樹ちゃん?」
香奈が顔を覗き込み、真樹は漸く気付いた。
「香奈ちゃん」
「辛い?」
「とても辛い・・・姉ねに会いたい」
「分かる・・・私もお姉ちゃんに会いたい」
辛さの内容が少し違うが、それは香奈も理解はしていたのだ




===思春期===

姉にも早く会いたいが、友達とも遊びたい。
そこら辺り真樹はまだ中学生の遊びたい盛りだ。
以前の様にいつもの駄菓子屋に寄って、ちょぼ焼きを男友達と食べた。
真樹にとっては男友達はいつもと変わらないが、友達の方はそうはいかない。
目の前にいるのは、クラスメートの女子より飛び抜けて可愛い少女なのだ。
朋子からは、男の子の時と同じ様にはいかないと言われてはいたのだが。
性転換した途端男を意識しだす訳も無く、つい前と変わらぬ態度をとる。
ボディタッチをし、顔を覗き込んで話をし、と無意識の挑発をしてしまう。
多感な年頃の少年達の心を掻き乱すには充分。
さすがに真樹も男友達の態度が変なのに気付く。
「なんだよぉ、皆何かおかしくない?」
「そりゃあ、なぁ」
一人の少年が周りに同意を求める。
「泉、お前可愛いすぎ・・・俺達まだ慣れてないからさぁ、すまん」
「え?あ・・・でも僕は僕なんだよ・・・」
頬を染め、俯く真樹に又少年達は心が揺れる。
「俺達だからまだ良いけど、以前と変わらない態度で他の男と接したら危ないと思うぜ?」
「もう前とは同じ様にはいかないのかぁ・・・」
実際体験して初めて思い知る真樹。
「無防備は危険だって事。まぁ俺達ゃダチだから心配すんな」
「うん、注意するよ」
少し複雑だったが、変わらず友人で居てくれる。
しかし前みたいな訳にはいかないのは分かった。
女の子になって何か良い事が有ったのか・・・。
真樹は思い当たらない。
「おい泉、何考えこんでんだ?」
「女の子って大変だなぁって思ってさ・・・」
ちょぼ焼きを箸で掴んだまま考え中の真樹。
「なーに贅沢な事言ってんだ!お前、自分がどんだけ可愛いか分かってる?」
「んだんだ!全クラスの女子が怒るぜ?」
「そ、そんな事・・・」
再び真っ赤になる真樹。
「それそれ、その奥ゆかしいのがまた良いね」
「俺達はあんな事言ったけどさ、美人ってのは才能の一つなんだぜ?落ち込む必要無いって」
「そうそう、美人も三日経てば慣れるって言うし」
「馬鹿!そりゃ微妙に意味が違うだろがよ!」
漸く笑った真樹に友人達はほっと胸を撫で下ろす。
友人でなければ言えない言葉が真樹は嬉しかった


マンションで姉の帰りを待ちながら考えた。
僕は僕、真樹は真樹だ。
何も変わっていない。
それとも、変わりたくないのかもしれないが。
真樹の気持ちがどうで有ろうと、取り巻く環境は嫌でも変わっていく。
『男に戻りたい・・・』
姉は女の子の真樹が凄く可愛いらしい。
だとしたら、弟の真樹の立場が無い様な気がする。
何となく苛々し、お腹も何だか痛みだす。
「何かお腹痛い・・・」
トイレに行き、便座に座って下っ腹を押さえた。
ピチョンピチョン・・・
まだ何も出ていない筈なのに、何かが出てる音。
「ん?これって!?」
真樹もこれが初潮だと言う事位は分かる。
でも、それをどうすれば良いかまで頭が回らない。
シクシクとした痛みに、増す情緒不安定。
鮮血が信じられない量が出てる気がして、不安でたまらない。
「もう・・・やだ!」
どうやら生理特有のブルーな気分になった様だ。
洋式トイレに溜まった水が血で赤く染まる。
何かで押さえると言う発送が出ない程のブルー。
だから、血が滴れるに任せたまま座っていた。

「ただいまー、腹減っただろ真樹・・・って真樹?何処だい?」
何かが有ったのかと、慌てたが、マンション故に探すのには苦労しない。
果たして真樹はトイレで茫然自失で見つかった。
「血が・・・なんで何もせず座ってるんだい!?」
「女なんかもう厭だ!男に戻りたいいぃ!」
真樹が幼児の様にだだをこねだした。
朋子は何も言えず、ただ抱き締めるだけ。
「取り敢えず姉ねのナプキン着けな」
「もう良い!僕このまま出血多量で死ぬんだ」
「真樹、姉ねの言うこと聞きなって・・・な?」
ストンと憑き物が落ちた様にぐすぐす泣き出す。
朋子は真樹に多い日用のナプキンを充て、抱き抱える様にベッドに運んだ。
「姉ね、ごめん・・・」
「良いんだよ・・・色々有ったからな」
パジャマに着替えさせ、布団をかけた。
そして優しく髪を撫でる。
「スープくらいなら飲めるかい?」
「うん、多分・・・」
「よし!姉ね特性柔らか野菜スープ作ってやるよ」
こくりと小さく頷く。
あの幼い心身で、色々と耐えてきた事を不憫に思った


「美味しいかい?」
「うん・・・あちち」
熱いスープに真樹の心が解れていく。
「じゃ、生理用品買ってくるから、待ってな」

今夜も真樹は姉の腕枕の中に居る。
「姉ね、何か僕変になってたよ・・・何でかなぁ」
「色々有って、初潮まで来たから混乱したのさ」
薬も飲み、真樹も随分落ち着きを取り戻していた。
しかしこれが一時の物なのか、又パニックになるのか朋子にも分からない。
「真樹?お前女の子っていやかい?」
「だって・・・良い事あまり無いからさ」
「大丈夫!人生バランス!良い事も必ず有るから自分をあまり追い込むな」
「うん・・・お休み」
「あいよ・・・お休み」
朋子は真樹のおでこにキスをした。

===四人暮らし===

次の日、若干シクシク感は有ったが、学校に行く分には差し支えなさそうだ。
薬とナプキンと、消化の良いおかずとご飯少なめにした弁当。
「大丈夫かい?無理するなよ!はい行っといで」
「いってきまーす」
普段に戻った真樹に朋子は取り敢えず安心。

学校に着くと、早速香奈が心配してやってきた。
どうやら朋子から連絡が有った様子。
手回しが良すぎる姉に苦笑いしながら恐縮する。
薬のおかげであまり痛む事もなく、何とか放課後まで来た。
しかし、何だか肌が結露したみたいに一日中ベタつくのがいや。
『これ何とかならないもんかなぁ、気持ち悪い』
暫らくは寄り道せずに早めに帰る気でいるようだ。
マンションでご飯を炊き、姉が帰るまでゆったり過ごす。
そろそろ風呂に入ろうかと言う時、美雪と香奈姉妹が大きなトランクを下げて突然やってきた。
二人共顔が青ざめ、尋常じゃ無い様子だ。
「美雪、香奈ちゃん・・・どうした!」
「追い出されちゃった」
なんと、姉妹でセックスの最中を親に見つかってしまったらしい。
それに激怒した父親に出ていけと言われたので、姉妹で家出してきたとの事。
「呆れた奴だね・・・まぁ、あたい達にも責任は有るけどさぁ」
「朋子、暫く厄介になりたいんだけど」
「・・・・・・」
姉の服の裾を黙って握りしめる香奈の横で、美雪が拝む様に手を前で合わす。
「追い出す訳にもいかないだろう」
真樹も香奈の様子を心配し、手を取って先に中に入れた


香奈はやはりショックが大きかったのか、落ち込んでいる。
それはそうだろう・・・親に姉妹セックス見られたのだから、むべなるかな。
真樹は不謹慎ながらも、何だか人が増えて嬉しい気分だったのは確かだ。
「四人で暮らすたぁ想定外だったね・・・真樹、広い所に引っ越すかい?」
「別に良いじゃない、僕は気にしないよ?」
わざわざ引っ越す程の事でも無いし、第一勿体ないと真樹は思う。
「そうかい?真樹がそう言うなら良いさね・・・じゃ布団は客用を使いな」
ベッドを少しずらし、客用布団を横に敷いた。
人が多いのは嬉しいが、香奈がショック状態なのがやはり気懸かりな真樹。
『セックス見つかったって言ってたけど・・・』
女同士で何をやるんだろうと変に気になったが、さすがに聞くのは憚られた。

電気を消した部屋の中、美雪と香奈の小さな声が聞こえてくる。
「大馬鹿なお姉ちゃんでごめんなさいね」
「謝らないで・・・私も悪いんだから」
「香奈、おいで・・・抱いててあげるから」
「うん・・・」
チュッとキスの音が数回小さく響いた。

早朝目が覚め、ふと横を見る朋子。
美雪がショートカットの妹の頭を胸に抱き、優しく髪を撫でていた。
愛しそうにも、その反面辛そうにも見える。
先に起きた姉二人が、共同で朝食の支度。
「美雪・・・あまり自分を責めるなよ?」
「ありがとう・・・」
「あたい達は、あんたみたいにまだ思い切れないけど、有りだと思うよ」
「ええ・・・もう香奈無しの生活は無理!あの子を失う位なら私死んじゃう」
朋子はそんな美雪姉妹を羨ましくもあり、倒錯の世界が怖くもある。
禁断の果実はいざ食べてしまうと、その味を忘れる事が出来なくなると言う。
美雪を見て、朋子はそれをつくづく思い知った。
「でも美雪?辛いだろうけど、あんたは明るさを失ったらだめだよ」
「それは承知してるわ」
にっこり微笑む美雪には強い覚悟が読み取れた。
「さ、寝坊助の妹達を叩き起こして来ますかー」
いつもの美雪に戻りパタパタ駆けていく。
朋子はそんな美雪の強さも羨ましい。
日々募る真樹への想いが朋子を苦しめた


==恋文とすれ違い==

【突然の手紙ごめん!泉さんを学校で見かけ・・・・・・・・・石田賢太】
その日の昼休み、勇気有る上級生が、真樹にラブレターを渡した。
一目惚れ、焦がれる想い、会って話したいと面々と綴られている。
ラブレターなんざ出した事も無いし、男の子の時も貰った事も無い。
相手はサッカー部の先輩で、真樹も何回か見たことは有った。
『ラブレター貰っちゃった!どうしよ・・・悪い気はしないけどさ』
放課後、公園で待っているとの事。
無視しても良かったが、相手は先輩だし、真樹の性格上無視は出来ない。
取り敢えず断るにしても会わなければならない。
香奈に先に帰ってと言い、公園で会う事にした。
「あの・・・先輩?」
「泉さん、来てくれたんだね!呼び出してごめん」
背が高く、逞しく、ハキハキして優しそう。
「僕、元男の子ですよ?」
「でも今は女の子だろ?俺は今の君に一目惚れしたんだ・・・って突然言われても困るよね、はは」
頭を掻いて照れる先輩に、好感を持たない訳が無い。
「僕は中身はまだ女の子に成り切れて無いし・・・」
「もし君さえ良ければ、会って話してくれるだけで良い!好きな人が居ても俺は構わない」
真樹は・・・やはり断れ無かった。
男の子を好きになれそうには無いが、ここまで言われると断る理由が無い。
「話して会うだけなら良いですけど・・・それ以上は期待しないで下さい」
「それでも良い!俺が勝手に好きになっただけだから、負担に思わないで」
自分は姉が大好きだけど、それは肉親への情なのか別の何かなのか、まだ真樹には分からない。
そして断ろうと思ってはいたが・・・ふと考えた。
なぜ断るのだろうと・・・自分の気持ちに嘘を言いたくは無いが、今断る理由付けが見当たらない。
自分は今女の子として告白された。
なにか新しい真樹が見つかるかもしれない。
「泉さん・・・」
「真樹で良いですよ」
「じゃあ真樹ちゃん、俺ジュースくらいしか出せないけど・・・」
おずおずと[みっくちゅじゅーちゅ]を差し出す。
「これ見たこと無い」
「これ関西限定でさ、中々美味しいんだよ」
色んなフルーツと牛乳のミックスした味が絶妙。
「あ、美味しい!」
真樹は賢太に微笑みで感謝の意をこめた


公園のベンチで座る二人は誰が見てもカップルだ。
そしてそんな二人を香奈はしっかり見ていた。
「石田君?どういう事」
小一時間会話した後、二人は別れ、真樹が一人で歩いてきた。
「真ー樹ちゃんっ」
「わ!か、香奈ちゃん・・・見てたの?」
「ごめんなさいね。で、どういう事?」
「告白された・・・」
頬をぽっと染める。
「石田君、悪い噂は聞かないし、人気者よ・・・で、お受けしたの?」
「付き合うとは言ってないよ?でも断る理由が見つからない」
「でも、朋子さんはどうするの?」
「今は言わないで欲しいんだ・・・」
香奈もそれ以上踏み込めず、黙って見守るしか出来ない。
でも香奈も美雪も、二人の気持ちは分かっていたから、自分達の様に結ばれたら良いとは思っている。
『お姉ちゃんに相談してみようかな?』

初めての姉への隠し事。
夜、真樹は何となく後ろめたい気持ちを感じた。
朋子はそんな真樹の異変には気付いていない。
事情を知っているのは、美雪香奈姉妹だけだが、成り行きに任せようと言う事にした様だ。
次の日も、その次の日も、真樹と賢太は公園で会っていた。
話も面白く、誠実で頼りになる男の子。
次第にお付き合いしてるとの噂も流れだす。
当人同士はどう言おうと、人の口に戸口は建てられないのだ。
確かに二人はお似合いのカップルだった。

「真樹、明日の土曜日どっかに行くかい?」
「姉ね、ごめん!僕明日友達と会うんだよ」
「残念だねぇ・・・仕方ない、友達と行っといで」
『ごめん姉ね、僕遂に嘘言っちゃった』
そう、真樹と賢太は二人でデートの約束をした。
女の子として気遣ってくれる賢太が、何故か気持ちが良いのだ。
だからデートの誘いを真樹は受けた。
「はい、お小遣い」
「ありがとう、姉ね」
「気を付けてな」
真樹はホットパンツにタンクトップと幼い色気たっぷりな姿で出かけた。
可愛い格好を見せたいと思うのは仕方ない事だ。

「アメリカ資本のアメリゴって巨大ショップが出来たらしいよ!行かない?」
「面白そうですね」

『暇だねぇ・・・美雪達はデートだし。今度新しく出来た、アメ何とかってとこにでも行くか』
運命の悪戯が二人を弄び始めていた


「先輩、何時ものジュースのお礼・・・って買ってそのままですみません」
店先で見つけた、某ネズミがサッカーボールを蹴っているキーホルダーを賢太に渡す真樹。
「逆に申し訳無いよ!ありがとう、大事にする」
賢太は早速背負っているリュックに装着。
そしてお返しに安いカメオブローチを渡した。
「こんなもんしかプレゼント出来なくてごめんね」
「気にしないで下さい。店をひやかすだけで楽しいじゃないですか」
真樹はある意味とても残酷な事をしている。
賢太を好きかと言えば、そうとも言いきれない。
賢太は分かっているとは言え、こうしている事は恋心に燃料を入れる事になる。
物腰が柔らかい超美少女にぞっこんな賢太だった。
「真樹ちゃん、屋上で冷たい物でも飲まない?」
「はい、良いですよ」

『・・・・・・真樹?』
朋子の遥か前に、真樹が見知らぬ少年と親しげに話をしているのが見えた。
一緒に連れ立って屋上に続く階段を昇っていく、
『なんで・・・』
ふらふらと後を付けていき、屋上の物陰から見る。
少し前のベンチに仲良く座り、ジュースを飲む二人の後ろ姿。
確かに真樹だった。
見知らぬ少年に優しそうな笑顔で話し掛けている。
時たま笑い転げ、腕をポンポン叩いたり。
その光景は、朋子にショックを与えるには充分だ。
『真樹・・・そうだよな・・・真樹は女の子・・・男の子と付き合うのが一番なのさ・・・』
朋子はそっと離れ、トイレの個室に駆け込んだ。
崩れ落ちる様にしゃがみ込み、手で顔を覆う。
涙が次々と溢れ、嗚咽も止める事が出来ない。
どれくらい座っていただろうか。
個室から出ると、もう屋上には居なかった。
勝手に好きになった自分が悪く、真樹を責める事は出来ない。
しかし割り切るには最早愛しすぎていた。
その夜朋子は久々に酔っ払い、マンションに帰ったのは深夜過ぎ。
服を着たままソファーで寝てしまい、真樹の叱る声で目が覚めた。
「何処に行ってたんだよ!心配したんだから」
「あたいだって飲みたい時が有んだよ!お前こそ昨日何処に誰と行ってた!」
こんな怖い姉を真樹は初めてみた。
「ね、姉ね、それは・・・友達とウインドーショッピングに・・・」
朋子は冷静さを失ってしまっていた。
美雪と香奈はただおろおろとするだけ




「あたいも、アメリゴに居たんだよ!誰なんだよあの男は!」
「先輩だよ!僕が誰と会おうと良いだろ!!」
売り言葉に買い言葉。
冷静さを欠いて喚き始める二人を見て、美雪が溜め息をついた。

===荒療治===

「香奈、あんたは真樹!私は朋子!」
「はいはい」
美雪姉妹が、それぞれ寝室と居間に引き離し、必死に宥め、落ち着かせ、抱き締める。

「ふぅ、漸く寝かせたわ・・・香奈、真樹ちゃんはどんな具合?」
「何とか落ち着いたよ」
朋子は心身共に疲れはててぐったりしている。
何やら不穏な会話を始める美雪姉妹。
「この姉妹って世話が焼けるわねぇ、香奈ぁ」
「うん、私達折角アカデミー演技賞物だったのに」
「簡単に言うと・・・真樹ちゃんのデート中を朋子が見てしまった訳だ」
「でも真樹ちゃんは、それ程デート相手を好きでも無いみたいなのよねぇ」
落ち着いて状況判断を始め、分析しだす。
「まぁデート申し込み受けたのも、わざわざそこに行っちゃった朋子も想定外だったけどね」
「で、お姉ちゃん・・・どうするの?」
「折角、無理無く仲間にしたかったのに・・・ちょいと荒療治しようかしら」
どうやらこの姉妹は最初から計算ずくで、朋子達を仲間にしたかったらしい。
セックスを見つかったと言うのも、入り込む口実。
勿論それは、朋子と真樹が好き合っているとの確信が有っての事だ。
「香奈、こうしよう・・・で・・・ね?」
ぼそぼそと密談する。
「分かった・・・じゃ真樹ちゃんをうまく連れ出すわね」
「頼むわよ。それにしても、朋子とも久々だわぁ」
この姉妹、何やら自信はあるらしく余裕綽々だ。
香奈が真樹を連れて外に出かけると、美雪が朋子の傍にすっくと立つ。
「朋子!シャワー浴びて身体洗いなさい」
「そうだね・・・」
がっくり落ち込んだ朋子が、シャワーを浴び始めたその時・・・美雪が行動を開始した。
『タチの美雪全開でいっちゃうわよん』
ぱっぱと全裸になり、風呂場に入る美雪。
「朋子ぉ、身体洗ってあげるわねぇ」
「み、美雪、良いよ」
「良いから、そこに立ちなさい!」
「え?あ・・・あぁ」
「朋子は良い子ね・・・言う事聞きなさい」
美雪は手の平に直接ボディシャンプーを泡立て始めた


「朋子、落ち込んじゃ駄目よ?真樹ちゃんは貴女が大好きなのよ?」
「でも、あたいは・・・んっ!あぁ」
「真樹ちゃんの事想うと濡れちゃうんでしょ?」
美雪の手が、朋子の全身をぬるぬる這い回る。
「美雪、ちょ・・・駄目だって・・・あっそこっ」
「朋子、ここ弱いよね」
いつの間にか美雪に身体を預け、快感を貪る朋子。

その頃の真樹。
「真樹ちゃんは、朋子さん嫌いなんだぁ」
「そんな事無い!・・・けど・・・」
「意地をはっちゃったって訳ね?」
香奈が真樹の肩を抱き、耳元で囁き戦術にでる。
「うん・・・」
「朋子さんの事、大好きなんでしょ?好きすぎて混乱しちゃうくらい」
「でも姉ねは、実の姉だし・・・僕は元弟で」
「そんなもの大した事じゃ無いでしょ。私達姉妹は今幸せよ?将来辛い事は有るだろうけどね」
その時、香奈の携帯が鳴り、何やら会話する。
「お姉さん、泣いちゃって仕方ないらしいよ」
「あの姉ねが?」
あの強い姉が泣くと言う事は、真樹には信じられない事だ。
「良いの?お姉さんこのままで良いの?」

その頃の朋子。
朋子はベッドの上で美雪に攻められていた。
決していかさず、快感だけを高められ、絶妙の焦らしに朋子は狂おしく悶える。
「美雪、お願い!いかせて、いかせて」
「駄目よ・・・それより真樹ちゃんをその男に取られても良いの?」
事此処に至っては、最早意地をはる余裕は無い。
「いや!真樹はあたいだけのもの!」
「真樹ちゃんに、自分の気持ちを正直に言う?」
「言うから!言うからいかせて!」
身体をくねらせ、絶頂を懇願した。
「後は、誰かさんに頼みなさいねー、じゃねー」
「あ・・・美雪!」
美雪はそそくさと服を整えさっさと退散。
「そんな!身体が・・・身体が!あぁ」
いかされずの状態で放り出され、切ない位燃える。
特にぐっしょり濡れた膣が強い刺激を求めていた。
自分の指で補填する。
「あぁ・・・良い・・・真樹ぃ!真樹!」
名前を声に出し、秘所を慰めると何だか真樹に触られている様だった。
気をやり、何度も真樹の名を呼ぶ。
本当に遠くに行ってしまう様な気がして、涙が止まらない。
「真樹ぃ・・・姉ねの傍に居て!真樹ぃ」
その時真樹は、切なく悶える朋子を扉の陰から見ていた


===熟果と蕾===

『姉ね・・・呼んでる』
真樹の幼い性が今花開き、目覚め初めていた。
服を全て脱ぎ捨て、部屋に入る。
「姉ね・・・」
「ま、真樹!」
「姉ね!僕を自由にして良いから、泣かないで」
真樹が裸で朋子に飛び付く様に抱きついた。
「良いの、かい?」
「僕、先輩には捧げられないけど、姉ねなら全部あげられる!」
「あたいが真樹を奪うよ!良いんだね!」
「姉ねの好きにして」
言うが早いか朋子が真樹の唇にむしゃぶりつく。
ソフトキスしかしていなかったタガが外れた。
舌で真樹の口内を掻き回し、右手をスリットに潜らせる。
「んっ!」
そこは既に蜜が溢れ、興奮で真っ赤に充血した可愛らしい花弁が開いていた。
チャプチャプと真樹の性器が水音を奏でている。
そして痙攣の様に粘膜がピクピクひくつく。
「あっ、んーっ」
むわっと少女特有の性臭が股間から漂い、朋子をますます狂わせた。
一気に襲ってきた快感に口を開けて荒く息を吐き、甘美な快楽を堪能する。
「あ、あ、あ、気持ち良い!気持ち良い!」
クリトリスの皮を剥き、陰核に微振動を与えた。
ビリビリと電気が駆け抜け、身体が跳ねまわる。
「あああ!姉ね!良いよー!すごいー!!」
右手は性器のまま、左手で控え目な胸を下から揉み解すと、桜色の乳首が硬く尖っていく。
あまりの快感に、真樹は変になりそうだった。
快楽が掛け算で次々と膨らみ、瞬く間に絶頂に持っていかされる。
「ああー!良い!ああああぁ!!・・・あっ、あっ、あっ」
びくびくんと身体が震え、真樹は生まれて始めて女の絶頂を経験した。
考えられない位の気持ち良さに、香奈と同じ様に真樹も感涙。
「真樹!真樹の処女あたいが貰うよ!」
「姉ね!思い切り破って良いよ!」
朋子が膣口に細い指を二本ねじ込み、奥まで貫く。
「ぎっ!痛ーい!」
「我慢しな!これでお前はあたいのもんだよ!」
引き裂いた処女の証が膣口から流れ出た。
飛び上がる位の激痛だったが、朋子は委細構わず真樹の膣内から快感を無理矢理引き摺り出していく。
指を内側に曲げた所・・・そこに真樹の最大の弱点が潜んでいた


指を内側に曲げた所、所謂Gスポットを、ぐりぐりと抉る。
その瞬間真樹は絶頂まで振り切ってしまい、爪先まで伸びきった。
「あひぃ・・・あいっ、あいいぃいぃっ!」
身体を前屈みしながら、がくがくと痙攣をおこす。
朋子はこれでもかと鬱憤ばらしの如く攻めまくり、真樹は髪の毛を掻き毟りながらいきまくる。
「いいぃぃっ!いく、いくいくいくいくうぅ!」
掻き回す度に、真樹の膣からジュッポジュッポと蜜が飛び散る。
「真樹、姉ねのも掻き回して!」
朋子が真樹の顔を跨ぎ、陰部を曝すと、まだ小さい指が開ききった膣内をグジュグジュ掻き回す。
最も愛する者の指を膣内で感じ、幸せな快感を全身で味わう朋子。
「ああっ、真樹ぃ!すごいよぉ、良いぃ」
姉妹の喘ぎが響く。
「姉ね、気持ち良い?」
「良いよぉ!姉ねもいきそう!いく、いくうぅっ!く、はっ、あぁ」
失われた時を取り戻すかの如く互いにいかせあい、ぐったりと横たわった。

「ね、姉ね・・・僕・・・死ぬぅ・・・」
「真樹、抱いてあげるからおいで」
「もう身体、がくがく」
這うように朋子の腕の中に倒れこむ。
「遂にやっちゃったね」
「・・・でも香奈ちゃんの気持ち、良く分かった」
「んん?」
「僕、もう姉ねが居なきゃ生きていけない」
「あたいもそうさ」
けだるく微睡みながら、ふと二人は考えた。
「・・・あいつらにはめられたか?」
「うん、気持ちよーくはめられたね」
冷静になるとよく分かる事に今ごろ気付く。
そしてそこにはめた姉妹が現れ、朋子が睨んだ。
「美雪いいぃ」
「いやーん、激しいセックスだったわねぇ」
「み、見てたのかい?」
「最初からばっちりと」
しかし先に開き直ったのは真樹の方だった。
「良いじゃない・・・僕もう姉ねの物だし」
「真樹・・・お前本当に良いんだね?」
「良いよ」
頷く真樹を嬉しそうに朋子が抱き締める。
「で・・・あんた達はまだ此処に居るのか?」
「勿論よ!これから楽しくなるのに」
「まぁ良いさ。あたいも真樹ものってやるよ」
朋子は、きちんとはめてくれた事に心中では感謝しつつも、美雪が何をやらかすか少し不安でもある。
真樹には普通に生きて欲しいと思っていたが、もう自分に嘘はつけない程愛してしまっていた


「真樹ちゃん、シーツもお股も赤ーい」
香奈がシーツの鮮血をツンツン。
「わ、恥ずかしいから見ちゃ駄目だよ」
真樹が頬を赤く染め、染みを両手で隠した。
「マン臭は、真樹ちゃんの方が強いみたいね・・・うん、少女の香り」
美雪が真樹のスリットに鼻を近付ける。
「マ、マン臭って・・・美雪さん」
「真樹ちゃん、おマンコ見せて?朋子、見ても良いかしら?」
「駄目って言っても見るんだろ?あんたは」
横向きに横たわる真樹の右足を上に持ち上げ、蜜と血で溢れた性器を曝す。
「あ・・・いや・・・」
性器を美雪に曝され、恥ずかしさに朋子の胸に顔を埋める真樹。
「香奈、見てぇ、可愛いおマンコぉ・・・」
「わぁ・・・私お姉ちゃん以外のって初めて」
「ほら、朋子、真樹ちゃんの足持って」
嫌がるなら別だが、濡れた股間を見られる羞恥心が、真樹を興奮させつつ有るのが朋子にも分かる。
両足の膝裏を持ち上げ、発展途上の膣を見せる。
「真樹、この変態姉妹に見せてあげな」
「変態だなんてひどいわねぇ、お姉さん自ら御開帳しちゃってるのにぃ」
「姉ね・・・僕恥ずかしいよぉ・・・」
羞恥が真樹の性器を赤く充血させ、ぱっくり開かせていく。
そして鮮血を洗い流す位に蜜がとろとろ溢れる。
「あぁたまらないわ・・・真樹ちゃんのジュース私にちょうだい」
美雪が真樹の開いた膣粘膜に吸い付いた。
「真樹ちゃんの此処、女子中学生らしい良い香り・・・ホント良い匂い」
「だ、駄目!美雪さ!あぁっ、いや・・・あっ」
手に入れたばかりの愛する真樹がクンニされ、朋子も倒錯的な興奮に捕われていた。
「香奈、真樹ちゃんのおっぱい攻めておあげなさい」
美雪が香奈に命じる。
右手で胸を揉み、舌で乳首を転がす香奈。
「はぁ!あぁ、くうぅ!」いきまくった身体は、簡単に燃え盛る。
「はひ!いぃ、あぁいく、いくうぅ!いっく・・・あっあっあっ」
真樹も倒錯感に捕われていたのは間違い無い。
恥ずかしさはイコール快楽に直結していった。
「あら、つい真樹ちゃんいかせちゃったわぁ」
「はぁ、はぁ、はぁ・・・ひどいよ・・・」
再び力一杯いった真樹は、もう疲労困憊。
いまだ真樹の性器はピクピクひくついていた


===四姉妹===

「でさ、マジな話これからどうするかねぇ」
未だいきまくった火照りが冷めない真樹の頭を、撫でながら朋子が言う。
「僕は・・・姉ねが居ればそれで良い」
「そうかい?嬉しい事言ってくれるね」
その時、少し考えていた美雪が口を開く。
「四姉妹としてこれからも楽しく暮らさない?」
「香奈も賛成ー!」
気楽な美雪姉妹に朋子が尋ねた。
「でもさぁ、あんたら親はどうすんだい?追い出されたのも嘘なんだろ?」
「遅かれ早かれ見つかってたわね・・・私も香奈も離れるなんて無理だし」
「あたい達は二人で生きる覚悟してるよ?でもあんたらに有るかい?」
朋子は真樹を育てる覚悟が有ったからこそ、手を出せなかったのは有る。
しかし普通の関係じゃ無くなってしまったからには、悩んでいる暇は無い。
そこには姉としての悲壮な決意も有った。
美雪が朋子を真剣な顔で見返す。
「勿論よ!道を踏み外した姉妹同士、助け合っていかなくちゃ」
「よく言うよ・・・はめたくせにさぁ」
「後悔してるの?」
「そりゃしてないさ」
「なら良いじゃない」
美雪も香奈も家事の手伝いや、食事はよくやってくれている。
今更別れて暮らすのは朋子も寂しいのは事実だ。
真樹が嬉しそうに三人に提案し、香奈が賛同。
「じゃ、美雪姉さんが長女、朋子姉ねが次女、香奈姉が三女、で僕が末っ子で良いね」
「私お姉ちゃん?嬉し!」
「なんだい、美雪が長女かい?まぁ一番老けてるから仕方ないか」
「ふ、老けてる!一つ上なだけでしょうに」
美雪は聞きたくない言葉に目を剥く。
そうと決まれば、朋子はもう前を向いていた。
「じゃ、もう少し広い所に引っ越そう。良いね三人とも」
「それが良いかしらね・・・そして真樹と香奈をしっかり育て上げましょ」
話が決まり、その足で朋子と美雪は広いマンションを探しに行き、香奈と真樹は食事の用意。
「香奈姉、宜しくね」
「真樹ちゃん、こちらこそ宜しく」
通勤通学が有るため、そう遠くへは引っ越せないが、運良くセキュリティが万全の広い所を発見。
大安吉日を選び、四姉妹の新しい生活が始まった。
大きな机を四人で囲み、引っ越し鍋パーティー。
そして、鍋奉行はなんと香奈だった


新しい生活から暫く経った頃、朋子と真樹の実家で新事実が分かった。
男の養子を迎えたと言う。
何となく予測はしていた事だ。
「養子とはねぇ」
「僕もこれで踏ん切りついたよ」
より強い決意を固める朋子と真樹が居た。
「真樹、心配無い!姉ねが居るからな」
「大丈夫さ、僕には三人姉ねが居るからね」
美雪と香奈は慈愛の眼差しを真樹に向ける。
朋子に何度も身体を捧げた真樹は少し大人になっていた。

===癒しの旅へ===

良い具合に鄙びた、知る人ぞ知る温泉地。
何故か美雪の隣に真樹、朋子の隣に香奈が居る。
美雪の提案で、温泉旅行に来た四人だが、ついでに取り替えちゃおうと美雪が大胆発言をしていた。
嫉妬はうまく使えば最大の妙薬だ。
浴衣を着ながら、肩を抱かれる香奈と真樹を見て、倒錯した興奮に酔う。
今夜それぞれが抱かれる事になっている。
それを考えるとキリキリと嫉妬が胸を焼く。
そして今香奈と真樹は、ノーパンで二人の姉の傍。
朋子が香奈を後ろから抱き、ボコボコ沸き立つ源泉を眺めていた。
しかし、朋子の手は浴衣の合わせ目から深く入り込んでいる。
「ん・・・ぁ・・・」
双乳を揉み解され、乳首は痛い程しこっていた。
美雪は手摺りを背にし、手摺りを向いて立つ真樹の浴衣の裾に右手を突っ込み、膣をまさぐる。
肥大したクリトリスを包皮を剥いて勃起させ、爪先で引っ掻く。
引っ掻かれる度にブルッと震わせ小さく喘ぐ真樹。
野外故に快楽を表出出来ず、唇を噛んで必死に耐える妹二人。
真樹は今にも崩れ落ちそうになり、手摺りを掴む。
「んっくっ・・・ふぅ」
腫れて鋭敏になったクリトリスを摘まれ、強烈な快感が連続して襲う。
真樹はここまで徹底的にクリトリスを攻められるのは、初めてだ。
蜜は次々に溢れ、太股にトロトロ垂れていく。
手すりを折れそうな位握り締め、真樹は今にも絶頂に達する寸前。
「ん・・・あぁ・・・駄目・・・いく、いく」
「真樹、もういっちゃうの?駄目よ・・・いくの我慢しなさぁい」
そう言いながら淫核をグリグリと揉みまくる。
「ああっ、駄目・・・ぅあぁぁ、いかせてぇ」
「だーめ。我慢なさい」
真樹も別に言う事を聞く必要は無いが、律儀に言い付けを守る。
勿論それがより快楽を高めるのが、分かっている二人


一点を睨んで、いくのを耐える真樹。
「おつゆ多い・・・ボタボタ垂れちゃって」
既に足首まで蜜が流れ、美雪に拡げられた脚の間からも蜜がポタポタと落ち、石畳には点々と黒い染み。
真樹は、時たまガクッと腰が落ちそうにもなる。
「ぁ、ぅぅ、いきたい・・・いきたいぃ」
小さな絶頂が真樹を何度も襲う。
「今誰も居ないわね」
美雪がキョロキョロと辺りを見渡した。
裾を捲り上げ、真樹の尻と性器を露にする。
巨大な羞恥が体内で爆発し、我慢の糸が切れた。
「いやだ!・・・あ、いくっ!あっんっんっ!」
真樹は凄まじいアクメに、顎を引きながら、ぶるんと痙攣する。
それを見ていた朋子が耐え難い嫉妬に狂い、同じように香奈のクリトリスを攻めだす。
「香奈もいっちゃいな」
「あ、いや・・・私もいく、いくぅ、うっあっ」
乳房を揉まれ、陰部をいじられ、香奈も絶頂に達していった。
真樹も香奈も座り込んで、アクメの余韻に浸る。
最早一回の絶頂だけでは、満足出来ない身体になっている真樹と香奈。
早く思い切りセックスをしたいと、取り替えた姉に懇願したが、やはり悉く焦らされる。
夕食、風呂、そして取り留めの無い会話。
焦らされて焦らされて股間をもじもじさせつつ、漸くその時が来た。

貪欲になった妹の性欲を満足させる姉二人。
自分の愛する人がいかされ、それに嫉妬する。
「朋子、見てぇ?真樹のおマンコぐっしょりよ」
「香奈もあたいの指が良いみたいだね」
互いに見える様に、真樹と香奈の濡れそぼる性器を開き、指で掻き回す。
「あぁ、姉ね見ないで・・・見ないで・・・」
「いや、お姉ちゃん、私またいかされちゃうぅ」
それを見る度に情念の炎は燃え盛り、興奮を増していく四姉妹。
姉妹達の嬌声は夜遅くまで続いていた。
そして、それぞれの姉の元に帰り、慰める様な穏やかな性の営み。
ここまで濃密なセックスをしてきたのだ。
一々話さなくても、お互いもう離れられない。
「いやはや、ねだられまくったね」
「今日はこれくらいにしてやるって感じ?」
「姉ね、まだしよう」
「香奈も出来るよ」
「ばーか、もう寝るの!あたいは疲れたよ」
布団を一ヶ所に纏め、四人絡みながら、深い眠りに入っていった


長年の習いで朋子は朝早く目を覚ました。
部屋に漂う雌臭の芳香が鼻をくすぐる。
ふと三人を見ると、皆あられも無い姿で、乳房や性器まで丸出し。
「皆だらしないねぇ」
と、ふと自分を見ると、片乳が零れている。
「人のこた言えないか」
寝呆ける三人を叩き起こしたが、寝乱れて惚けているのを見て苦笑いした。
「さ、今日は夜までエッチ無しで温泉巡りだよ」
「そうね、折角来たんだし、心身を癒しましょ」
真樹と香奈も、昨日のセックスで腹一杯だったから賛成した。
ゆったりと温泉に浸かり、身体を休めて又次の湯。
こういうまったりしたのも良いと四人は思う。
何といっても、女同士なのだから風呂に一緒に入れるのは大きい。
人目を気にせず、べったりくっつき互いの体温を探る二組の姉妹。
真樹にはもうわだかまりは無い。
隣の美しい女性は姉でも有り、今は恋人でも有る。
湯の中で真樹は朋子の手を握ってみた。
どちらかと言えば、わだかまりが有ったのは朋子の方だったかもしれない。
でも甘える美少女を見てると、それは最早小さな事と言えた。
濁り湯、炭酸泉、塩泉。
夜は露天風呂で見上げる満天の星空。
香奈も真樹も姉の肩に頭をこてんと乗せる。
「姉ね・・・大好き」
「甘えん坊だね・・・」
朋子は真樹の肩に手を回し、そっと抱き寄せた。
「あのさ、僕達頑張って生きて行こうね?」
「あたい達に任せな」
誰に何を言われても良いと、四人の絆は固かった。

夕食は食べきれない程の豪華な舟盛り。
真樹と香奈の目が釘付けになっている。
真樹は・・・つい男に戻っていた。
胡坐を組み、袖を絞って次々とお腹に放り込む。
それを呆れて見てた美雪が笑った。
「真樹、男の子に戻ってる・・・マンコ丸見えよ?」
真樹は食べるのに必死で、スリットが丸見えになっても気にしていない。
「明日帰るんだよ?今度いつ食えるか分からないだろ?今は僕女の子休憩中だから気にしないでね」
香奈がぼそりと呟く。
「はぁ、便利な身体ね」
朋子はちょっとした胸の痛みと共に、懐かしさを感じていた。
その姿は以前の弟のままだったから・・・。
ご飯茶碗を片手に持ち、食い意地をはる真樹を微笑みながら見る朋子だった


===姉妹の絆===

楽しい温泉旅行からも帰り、真樹は朝から学校で気が少し重かった。
このまま賢太とずるずる付き合うのは、姉にも彼にも自分にも嘘をつく事になるから。
先輩はすこぶる良い人。
多分ずっと守ってくれると思うし、居心地も良い。
自分は少女の真樹で居られるだろう。
もっと早く出会っていたらどうなってたか・・・
でも、朋子の涙はもう見たくないし、身体には姉の匂いが染み付いてしまっているのだ。
「言わなきゃ・・・」
真樹は決心した。
賢太に付き合えない事を言わなければならない。
心が痛んだが、自分はもう後戻り出来ない。
偽って付き合うのは失礼だと真樹は思った。
「先輩・・・ごめんなさい!僕・・・」
「気にしないで。真樹ちゃんが辛い思いをする方が嫌だしね」
辛さに、真樹は心の痛みの涙を流す。
姉とただならぬ仲だとはとても言えないから、普通にフルしか出来ない。
賢太とお付き合いした方が良いに決まっている。
それが普通だし健全だ。
それは分かってはいたが、やはり自分は男を愛する自信は無いし、身も心も既に朋子と共に有った。
もう後悔はしないと誓ったからには、後は自分に正直に生きるだけだ。
真樹にはもう迷いは無く、足取り軽くマンションの帰途に着く。

食事当番の真樹と香奈が台所で囁き合っている。
「香奈ちゃん、今夜僕達でしよう?」
「良いよ、真樹ちゃん・・・香奈姉が可愛がってあげるわ」

食器を並べながら、朋子と美雪も密談している。
「美雪、今夜久々にあたい達でやるかい?」
「ふふふん、朋子を狂わせてあげるわよぉ」

何だか変なカップルになったと朋子は思ったが、どうせ引き返せない所まで来ている。
行くとこまで行っちゃえと開き直る朋子。
性に貪欲な妹達になってしまったが、それ以外はすこぶる元気に成長してる。
やはり可愛いのだ。
二人の姉で守り切ると誓い合う、朋子と美雪。
例えそれが不毛な交わりでも、血が繋がっていても、後悔はしない。

愛に忠実に生きるのみ。
あくまでも四姉妹は明るかった

===END===

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