■7■

・・・・シャー
温いシャワーのお湯。少し熱めのお湯が、勢い良く降り注ぐ。
敏感になっている白い肌にはむしろ心地よく感じる。
身体を包む泡の一粒から、身体へと降り注ぐシャワーの水滴一つ、一つを判別できるくらいの肌の滑らかさに、
先程の夢を忘れさせてくれるような心地よい快感が体を包む。
「あ、ふぅ・・・ん、気持ちいい」
自分が元々男である事を忘れさせる位の気持ちよさに、身体を覆うボディソープの泡も、降り注ぐシャワーも、
異なった感触をもつ愛撫に感じる。
シャワーによって、洗い流されていく泡が名残惜しい。
「こんなに気持ちいいなんて・・・・由香の気持ちがわかる気がする」
女の子が入浴好きというはただ単に綺麗好きではなく、
身体を洗う事に気持ちよさを覚える・・・肉体的にも精神的にも・・・そうかもしれない。
「・・・でも、なんであんな夢を?俺が感じているわけではないとしても、傍から犯されている自分を見るなんて・・・」
まるで近い未来を見せられているような、そんな不安を覗かせる夢に一瞬、貴章の体を強張らせた。
だが目線を下げれば泡によって覆い隠されていた今の自分の身体が嫌でも目に入る。
自分の存在意義を、恥じ入ることを知らず、堂々と誇示しているかのような二つの膨らみ。
瑞々しく張りのあるその頭頂部には明らかに桜色の突起の存在。
身体を流れ落ちるお湯の流れ・・・それが、その周辺へと至るたびに、なんともいえない心地よさが全身を流れていく。

あれから貴章は弘美の家に着いた。と言うより弘美自身、マンションで一人暮らしなのである。
両親はそろって仕事で海外ということらしい。
年頃の娘を一人でマンションに住まわせるというのは教育上宜しくないが、
男嫌いである事と成績優秀の彼女だから両親も放任しているようなのだ。
またマンション自体、セキュリティーが整っているので女性が住むには問題ないようである。
だからなのだろうか、貴章は妙に落ち着いていた。



「・・・・・俺って一体・・・・」
自分が「桐生貴章」と言う名前は覚えている。
元々男である事も。だが思い出そうとしても、出てくる多くは弘美の記憶ばかり。
多少の事、つまり日常の身の回りに必要な女の知識はむしろ歓迎すべきだが、
まるでだんだん弘美自身、いや完全に女性になってしまうのではないかという不安が出てくる。
「ふーー・・・・」
思わず出る声は、ソプラノのような綺麗な声。
それが嫌でも自分が女である事を自覚させる。
「そのうち・・・・俺がアレを経験するのかな?」
アレ・・・女性にしか出来ない事。
女にとって喜ぶべきか、はたまた苦痛かは別として、男であった貴章にとっては想像できない事だろう。
幸いな事に今の弘美の体はアレが過ぎていたわけだが・・・・。
「・・・成る様にしかないか」
一瞬神妙な顔になり、思わず濡れた頭を傾けて考える。
「たしかに俺、今は弘美だけど、この先もこうなのか?そもそもなんでこんな事になったんだ?」
ほんの数時間前は男だったけど今は女。
その性のギャップは・・・そう、成層圏と深海位の差よりも大きい。
しかもそうなった原因すら今では記憶が曖昧になりつつある。
そんな不安な考えを続けていると、
「でも今は女なんだよな・・・俺」
思わず手のひらを押し当て、くいっという感じに折り曲げた指で乳房を揉み解してみる。
悪い夢の反動か、それとも男の時の感覚か、何かに導かれるように揉み続ける。
「はぁう・・・うん・・・少しくらいは女を・・・ん・・」
ほんのりピンク色の乳首。それを指で挟みながら愛撫は続く。
ふと浴室の鏡が目に入る。先ほどまでは考える事が多くて、視界すら入っていなかった。
鏡の表面は少し湯気で雲ってはいたが、その映った光景は・・・。



「・・・・あ、・・・・」
明らかに女の下半身。浴室の鏡は低い位置にあるので、脚の付け根より上は映らない。
だが下半身だけでも扇情的な姿は、なんとも言えないものがある。
スラリとした女の脚体は細く滑らかで、壊れそうな脆い物に見える。
学校での自慰の時は自分の姿は見えなかった。
夢の中ではむしろ自分の喘ぐ姿すら静止する事が出来なかった。だが今は違う。
「・・・お、俺って・・あふ・・・あ・・・あ〜ん・・あ・・・あ・・」
お湯によって紅潮した乳房は手の動きによってその形を変える。
「うぅ・・・はぁ・・・あああ・あぁぁあああ・・・・」
快楽に染まり始めた体は、もはや立っている事が出来なくなり、浴室の床に座り込む。
鏡に映っているのはタイルの床に腰を落とし、頬を赤らめて自らの乳房を揉む少女。
脚を曲げているため、その先にある薄い茂みに覆われた丘がハッキリと目に映る。
男としての思考・・・・それがさらに貴章の興奮を高めていく。
「ここも・・・いいんだよな・・・・気持ちいいから」
学校での自慰でも、いや男の時後輩の由香を抱くたびに何度も見たピンク色の肉壁。
それが収まった恥丘に指を近づけていく。
「・・・・はぁう!・・・・・ぁあああ」
恥丘にはすでにお湯に混じってぬめりのある液体が滲み出していたが、
指は恥丘の上方に位置する、皮に包まれた、小さな、しかし異常なまでに存在感のある突起に刺激をあたえつつ、
恥丘の割れ目から液体をより多く流れさせる。
貴章は体を大きく震わせはじめた。



「ああああん!・・・気持ちいい・・・ぁああああん」
『ふふふっ♪本当に淫乱なのね』
「はぁはぁ・・・・え?」
快楽を中断させるような声が頭に響く。
『さっきはトイレの中でしていたのに、またオナニー?随分このカラダが気に入ったようね。夢の事が気になったのかしら?』
「・・・・あ、ふぅん・・・嫌、こ、これは・・・・」
誰かに見られている。恥ずかしい、・・でも手は止められない。
謎の声に言われても満足に反論すら出来ない程の快楽が押し寄せる。
『うふっ♪これなら、あの人が喜ぶわ。』
「・・・・・はぁはぁ・・・あの人って?」
『夢でも聞いたはずよ、その内にわかるけどね。』
「はぁはぁ・・・・・・・何を?」
『いいの。・・・これからあたしがもっと気持ちよくさせてあげるから』
『ふふっ♪・・・・女の悦びをね』
謎の声はそこで途切れる。
「・・・・一体・・・・はう!」
不意に前から掴まれる。いや浴室の鏡から腕が伸びて貴章の胸を揉んでいるのだ。
さらに腕だけではない、次第に鏡から、まるで這い出すように体が浮き出てくる。
例えて言えば、某ホラー映画のシーンを思い出すくらいに。
狭い浴室には自分以外は誰もいないと思っていた貴章は恐怖に包まれた。
「うわぁぁぁああああ!!」
浴室に響く絶叫。貴章は体を振るわせた。
・・・・・ニュル!!
『・・・・・うふ♪』
完全に鏡から這い出した者・・・・・それは妖しい表情をたたえながら・・・・立ち上がった。
「・・・あ、あああ。お、俺が居る!!」
そう、目の前にいるのは全裸の少女。いや、弘美自身がそこにいた。
驚きのあまり先ほどの快楽も吹っ飛んでしまう程のインパクト。
貴章はタイルの床に座り込みながら見上げるしかなかった。


一応プロフィを・・・

桐生貴章・・・・主人公。大学生。謎の携帯ゲームによって性転換。
八神由香・・・・大学の後輩で貴章と同棲中。謎の少女によって気絶させられる。
九条弘美・・・・17歳の女子高生。謎の携帯ゲームのヒロイン。
      男嫌いで、性転換した貴章自身なのだが・・・・。
八神由香・・・・弘美の後輩。大学生の由香とは別人。白百合系。
北条美穂・・・・弘美のクラスメイト。幼馴染。
謎の少女(1)・・・・貴章が学校の屋上で会った少女。ショートカットの美少女。
謎の少女(2)・・・・由香が会った少女。由香を気絶させた後、忽然と消える。謎の少女(1)と同一人物と言われるが。

『WHEEL OF FORTUNE』・・・・・超完全自立プログラム。





・・・・ガチガチ
「・・・・・・く、来るな!」
貴章は手で払いつつ、体の向きを変えようとした。だが、先程の自慰で体が思うように
動かない。目の前の少女は覗き込むようにして見つめている。
『ふふふっ♪・・・貴章さん』
「お、お前は・・誰だ!」
『・・・・・・・弘美。ううん、貴方自身』
「嘘だ!デタラメだ」
『疑り深いなぁ、・・・・でもそこが可愛い♪』
少女はよつんばになって貴章の顔に近づいてくる。真近で見る弘美の顔、だが
その瞳が妖しい光を放っていたのを怯える貴章に気が付くはずもなかった。
『・・・・・うふ♪』
「・・・・な!」
突然、弘美の両手が、蜘蛛のように絡め取る。
貴章は弘美の腕の中にすっぽりと収まってしまった。
弘美の柔らかい体が密着してくる感触に、貴章は、背筋がゾクッと震えるのを感じた。
乳首と乳首が絡み合い、柔らかい弘美の乳房が、自分の乳房の上で、歪み潰れる。
目で見なくても、自分の乳房が、そして、乳首が固くなっていくのが分かる。
・・・・俺は感じているのか?女に抱かれて・・・・
柔らかい肌、甘い匂い。目の前の弘美は幻ではない、実体のようだ。
『いいわぁ、・・・その目・・・・』
「いきなり・・・・な、何を・・・ん!!」
言うのが早いのか、いきなり唇を塞がれる。ふっくらとした唇の感触が伝わる。


にゅるり・・・・
舌が口膣に侵入し貴章の口の中を存分に味わっていく。
・・・・はぁはぁ・・何・・・どうして・・・・
絡み付く舌、鼻か漏れる空気の音、貴章の体には言いようの無い快感が駆け巡る。
貴章はそのままタイルの床に仰向けに押し倒されていく。
くちゃくちゃ・・・・
いつのまにか、貴章は弘美の舌に自らの舌を絡ませていた。
浴室に響く淫螺な音。しばらくして・・・
「・・・・ぷは!!」
『・・・・美味しい・・・』
満足そうな笑みを讃えながら舌で拭っている。
「はぁはぁ・・・・・・・どうして・・・」
『言ったはずよ、気持ちよくさせるって』
「はぁはぁ・・・それは・・・」
『ふふっ♪・・・・』
「・・・ひゃぁ!!」
この時既に貴章の身体を抱きしめていた弘美の腕が、その戒めを解放していた。
弘美の指は背中から下へと伸びていく。指が肌を伝うたびに、貴章の体が震える。
『・・・・ずいぶん感じるのね』
「ち、ちがう・・・俺は・・・」
『・・・・どこが?・・・・ここも濡らして・・・ん?』
「それは・・・や、止めて・・・・ひゃあああ!!」
貴章の脚のつけ根に到達した弘美の指が、包皮から覗きだした若芽を、人差し指と親指で、優しく摘んでいく。
体は大きく震え、恥丘から愛液が溢れ出す。


『あははっ♪本当にエッチなのね』
『これなら・・・・もっと気持ちよくさせてあげる』
「はぁはぁ・・・嫌だ・・・・・」
『どうして?』
「はぁはぁ・・・お、俺は男だから・・・・」
『今は女じゃない。それに私は貴方自身なの、遠慮する事はないわ。ほら、見て・・・・』
弘美が自らの股間を貴章の前に曝け出す。そこは薄い恥毛で覆われ、ハッキリと濡れたピンクの筋が見える。
『私も感じているの。ねぇ、もっとエッチになってくれない?』
もはやその表情は快楽に染まった雌であった。いや、獲物を弄ぶ野獣のような・・・。
「はぁはぁ・・・い、いや・・・そ、それは・・・駄目だ・・」
『・・・こんなに濡らしているのに?うふっ♪』
「はぁはぁ・・・・・・そ、・・・はぁあああ!!」
恥丘をなぞる指、それは恥丘へ摩擦行為・・・皮膚と皮膚が擦れ合う
・・・ただそれだけのことで、どうしても、ここまで凄まじい感触が生み出されるのだろうか。
快感が溢れるたびに体を駆け巡る。
「あん!はふぅ!・・あん!・・ああああ」
もはや喘ぎ声しかでない。快楽に染まった貴章は、自ら乳房を揉みはじめていた。
固くなった乳首を指で挟んで揉み解していく。
『こんなに感じるなんて・・・・入れられるわね』
「あん!・・・・え?・・・何を・・」
快楽に染まった思考に、もはや疑問の言葉はなかった。
・・・・挿れられる?・・・・
ある意味期待が膨らむ。貴章の心臓が大きく高鳴る。


『指を挿れてほしいでしょ?・・・・ふふっ♪』
弘美の指が貴章の恥丘に近づく。
「あ、あふ・・・」
女性の身体の中でも、極めて敏感なその部分への接触に、想わず声が洩れる貴章。
と同時に、その感じやすい部分に、挿入して貰えることへの悦びと期待が、全身を膨らませていく。
『・・・こんなに濡らして・・・では』
伸ばされた人差し指が、薄い茂みに覆われた丘へと突き立てられたかと想うと、そのまま、丘の中へと潜り込んでいく
「ふぁああああ、あああん・・・・・中に・・・あああん・・・」
初めて自分の身体の一部が外部からの力により押し広げられ、そしてそこから何かが入って来るという感覚、
自分の中に何かが入ってくることへの恐怖を一瞬憶え、そして身を震わせた後、素晴らしい快感が、
どっと押し寄せていく。
「あぁああん・・・す、すごい・・・ああああああん」
指には愛液がぐっしょりと濡れていく、指に滴り落ちる愛液は手首をも濡らしていた。
『こんなに感じて・・・』
弘美は第二関節まで入っていた指を引こうとすると、物凄い締め付けが起きた。
『・・・すごいわ。指をこんなに締め付けるなんて、それになんて膣は温かいの・・・これならあの人が喜ぶわね』
「あああん・・ああ・ああ・ああ・・だめ・・ああ」
もはや、弘美の言葉は貴章には届かない。指はまるで肉壁にへばりつかんと蠢いている。
「あ、あああ・あああああーーーーーーん!!」
浴室に響く声。貴章は弓なりの状態になり、そのまま沈んだ。
暫くして、指が引き出される。それには愛液がどっぷりと塗られ、浴室には甘酸っぱい匂いが発ちこめていく。
『ふふっ・・・気持ちよかった?あの人に会うまでは、処女のまま。でもその後は・・ふふっ、楽しみね』
弘美は満足そうな顔を浮かべつつ・・・その場から消えていった。



暫くして貴章は体を起こす。まだ快楽が抜け切らないのか、立ち上がる事はできない。
長い髪を濡らしながら天井の方へ顔を向けた。
「弘美、聞いてくれるか?」
『・・・・何かしら?』
姿は見えないが、近くにいるような気がする。
「・・あの人だかなんだか知らないが、ずいぶん思わせぶりだな。そいつに伝えておけ。
人間はチェスのコマとは違い、自分の意思があり勝手に動かせるものじゃないと・・な」
『へぇ、随分と勇ましい言葉ね』
『ふふふっ、あの人は知っていると思うけど、一応伝えておくわ。貴章さん、その気持ちが続けられるかしら?
楽しみね・・・あはは♪』
弘美の声はその後、聞こえなくなった。
「クッ・・続けてやるさ・・・負けるかよ」
貴章は天井を見ながら呟いていた。





■8■

薄暗い部屋。
所々、埃が舞っているような空間に一台の簡易ベッドがある。
その傍らにあるパイプ椅子には、暗くて見えないが人が足を組んで座っているように見える。
手には携帯を持ち、画面を見ながら操作を繰り返している。
・・・・ピッピッピッ
「・・・・・ククク・・・」
口元には微笑み。携帯画面からの光ではその人物の全体像は見えない。
一方携帯画面では・・・

九条弘美(桐生貴章)
性格:一部変更中(フェイズ掘
身体的特徴:変更中
生殖機能:確認済み 月経状態に移行予定
備考:大幅変更中。
観察進行状況:フェイズ靴悵楾埣

・・・・・ピッピッピッ
「・・・これで良い」
どこからとも無く黒い影が舞う。いつのまにかパイプ椅子の横には
もう一つの影。スーと寄り添うとそのまま固まった。
「ククク・・・そうか。あははは!!」
狭い部屋に不気味な笑いが響いていった。



大きな姿見の前には一人の少女の姿。
鏡に映った少女はどこか神秘的な表情を浮かべる。
・・・・ゴクリ。
貴章は息を飲む。初めてではないのに、なぜか動悸が高まる。
頭から大きなタオルを被った少女・・・丸みを帯びた華奢な肩、透き通るような
白い肌。そして・・・貴章は思わず胸に付いた二つの双丘をそっと持ち上げる。
「・・・・・??」
柔らかい感触と僅かではあるが確実に感じる重み。先程の行為では感じなかった別の
感触。
「・・・・なんで?」
腰周りも細く感じる、見た目よりもヒップが引き締まった感じだ。
鏡の中の女性は理想的な体型になりつつあったのだ。
「・・・・・」
鏡の少女の頬は次第に紅く染まる。光芒した表情の後、
「・・・・くそ!俺は男だ!」
ふと思いだしたように下着を着けていく。
ブルーのショーツは何故か股間にフィットし、水色のブラは二つの双丘を包もうと
していた。どちらも透き通るような白い肌を引き立てているが。
「なんでこんなに着けるのが上手くなったのかな・・・え?」
胸が僅かではあるが窮屈に感じる。
「・・・まぁ良いか。それにしてもこの長い髪も問題だな」
貴章は濡れた髪を無造作にタオルで拭くと洗面にあった輪ゴムで長い髪を束ねてしまった。
室内着はラフな格好・・・殆んど貴章が男だった時と同じに着替えてしまった。



・・・・ピンポーン。

「今晩は弘美さん。あれ?どうかしたのかな」
インターホンの前には一人の少女がいた。
「・・・どなた?」
「あ、弘美さん?・・・いえ貴章さん、今晩は。八神です」
・・・・由香?・・なんで今の時間に・・・
「貴章さん、今日プリントもらわなかったでしょ?一応貴章さんの分を持ってきたんだけど・・」
「・・わかった。今開けるから待ってくれる?」
・・・・ガチャ!
目の前に現れたのはセーラ服姿の八神由香。
髪が赤いリボンで留められているポニーテールで制服によく似合っていた。
「貴章さん・・・これ・・」
彼女は綺麗に折り畳まれた紙を貴章に渡す。
・・・・折角届けてくれたんだし、お茶くらいいいかな・・・
「あ、ありがとう。ねぇ、上がっていかない?お茶でもだすよ」
「いいんですか?・・・じゃぁお邪魔します」
少女はゆっくりと玄関をくぐった。



「どうぞ・・・何にもないけどね」
トレーから紅茶の入ったカップとケーキがテーブルに置かれる。
貴章は彼女をマンションの居間に通した。
居間には小さなクッションとテーブルがあり由香はキチンと正座しながら座っていた。
「・・・・すみません、貴章さん」
「別に固くならなくていいよ。リラックスしてね」
「あたし・・・・弘美先輩の所にお邪魔するの・・今日が初めてなんです」
「・・・そうなんだ。実は俺も・・な。へへ!」
貴章はトレーを前面で抱きかかえ、彼女の仕草一つ一つを目で追いながら見つめていた。
・・・高校生の由香も可愛じゃん・・・はぁ・・・俺が男だったらな・・
「弘美先輩って綺麗好きだったんですね。・・・・これで一人なんて羨ましいなぁ」
「はは・・そうか。俺なんか、自分の部屋なんて汚かったし・・」
・・・・・なんでだろう?彼女と会話が合うなんて・・もしかしてこれも、弘美の仕業か?・・
そんな会話が続いた時。
「あ、・・・」
会話に夢中だった由香が手を滑らせて、紅茶を零してしまった。
「貴章さん、ごめんなさい・・・」
「あ、良いよ、拭くから。服に付いちゃった?」
「いえ、大丈夫です」
由香は慌ててハンカチで拭こうとして貴章の手に触れた。
・・・・・ドクン!
・・・・何?・・・・
高鳴る衝動、次第に動悸が激しくなる。
「貴章さん・・・どうかしました?」
「う、うん・・な、なんでもない・・・よ」
・・・・おかしい・・どうして?俺は一体・・・・
貴章の頬が薄っすらと紅く染まる。次第に息が乱れはじめる。
貴章の中に何かが蠢きだしていた。



「貴章さん、気分が悪いんですか?顔が紅いんですけど・・・」
由香は心配して貴章を覗き込む。
「・・・・・ううん・・大丈夫。ちょっと洗面台に行ってみるよ」
体をふら付かせながら、なんとか目的地にたどり着く。
「・・・・な!・・・・」
鏡を見た時、貴章は驚いた。
それは瞳を妖しく輝かし、頬を紅く染めている少女が映っていたからだ。
『ふふっ♪貴章さん、由香としたくなった?』
鏡の少女が貴章に問いかける。
「・・・・弘美か!こんな時に・・・・」
思わず反論する貴章。鏡の少女は落ち着いた表情で・・・。
『あの娘としなさいよ。・・・・ふふっ、貴方にとっても好みじゃなくて?』
「・・・馬鹿な!俺がそんな事をするかよ!」
『出来るわ。ううん、私がしてあげるの。貴方自身になってね』
「な!や、やめろ!そ、そんな事は・・・」
『あらぁ、無理しちゃって。いいじゃない、スキンシップよ♪それに昼間屋上でしてもらったでしょ?今度は私の番よね』
「やめろ!弘美!」
『・・・・いいって。貴方はそこで見てなさい』
「やめろ!!」
『ふふっ。あの娘も喜ぶわぁ、百合だものね♪』
次の瞬間、体に何かが通り抜けた感触がした。この時貴章自身の意識は次第に弘美に置き換わっていく。
・・・これが弘美の本心かよ。くそ・・・
「あはは♪そうよ。今は私が弘美なの。貴章じゃないわ」
いつのまにか鏡の少女と同じ怪しい瞳を輝かせていた。




弘美はそっと自らの胸を持ち上げてみる。
「ふうん。結構胸が大きくなったじゃない」
・・・・ひ、弘美、お前・・・・
貴章は必死になって声を上げた。かすかに弱い声ではあったが。
「あら、まだ意識はあったの?すごい精神力ね」
・・・・お、お前、以前はそんな性格ではなかったはず。
暫く無言になる弘美。そして。
「そうね。以前のあたしならこんな事を考えもしなかったわ。でも・・・」
・・・・なんだよ。
「貴方があたしになった時から全てが変わったの」
・・・何故だ!?
「貴方が男だから」
・・・・それだけで?
「今言える事はこれだけよ。いずれわかると思うけど」
・・・・まて!理由になっていないじゃないか。
「ふふ。今の自分の立場で言えて?」
・・・・なにぃ?
弘美は着ていたTシャツをめくり上げると、水色のブラのホックを外した。
・・・プチ!
ブラが足元に落ちた時、形の良い乳房が現れた。表面は薄っすらと桃色に染まり
その頂きがツンと尖っているのが分かる。
彼女はそれを摘んだりして弄び始めた。
「くふ!・・・ずいぶん感じていたのね、あの子に」
・・・・はぁはぁ・・ち、違う。俺は・・・
貴章の声は弱い。それは自らの意識を僅かだが、残っているのを必死で保っているからだ。
だがそんな必死さも弘美によって溢れ出る快楽によって消えつつあった。


・・・・はぁう・・・はぁはぁ・・・
「うふ。だいぶ無理してきたわね。我慢してないで、今はあたしの意識に入りなさい」
・・・・・・・クッ!
「はぁはぁ・・貴方も望んでいる事じゃない、一緒に気持ちよくなろうよ」
口からは時折甘い堵息をはきつつ、誘惑の言葉が続く。
・・・・はぁはぁ・・嫌だ。
「どうして?」
・・・・・これは自分の意思じゃない。
「ふうん。これでも?」
弘美は付けていたジーパンを脱ぐとショーツの中に手を入れた。
・・・・ピチャ!
「はぁう!・・・ここもこんなに濡らしていて?・・・相当エッチなのね」
・・・・ち、違う・・・・・・お、俺は・・・
心を見透かされたように言う弘美に貴章の声はか細くなっていく。それは気のせい
ではない。しだいに弘美の意識が貴章自身の意識を崩しつつあったのだ。
・・・お、俺・・・は・・・・ちくしょう・・・・
だんだん、意識が遠くなる。何時の間にか貴章の声は聞こえなくなった。
暫く呆然と洗面台の前に立っている弘美。ふと気が付いたように。
「・・・・・落ち着いたようね。貴章さん、今のあたしはあの子と遊ぶだけ。貴方は
感じているだけでいいわ。あははは!!」
洗面台の鏡の前にいる弘美、その姿は欲望に染まった淫魔そのものになっていた。



■9■

「はぁう・・・た、貴章さん。これって強引じゃぁ?」
クッションの上で仰向けにされている由香。
制服のカッターシャツのボタンが外され、付けていたブラジャーは既に外されていた。
弘美の舌は由香の体を丹念に嘗めていく。
「ふふっ。由香は言っていたよね。あたしと遊びたいって」
「・・・え?でもそれは先輩の事で貴章さんじゃないですよぉ〜」
「ふふ、まだわからない?」
口に手を当てて笑う弘美。まるで悪戯好きの子供のような笑いだ。
由香には意外に思いつつも・・・ふと瞳に光が。
「・・・・弘美先輩?」
由香の目はまだ虚ろだが、声ははっきりとわかる。
「本当に?本当ですか?」
「本当よ。今のあたしは弘美よ。彼じゃないわ」
・・・・・ガバ!!
「お姉さま〜♪」
「・・・・・!!」
快楽はどこへやら。由香は体を起こして弘美に抱き付くと、頬擦りを始めた。




「ふに〜♪お姉さま〜、会いたかったですぅ」
「あ、こらこら!」
「お姉さま〜、大好きですぅ〜♪」
由香にとって弘美は憧れであり恋愛対象だ。元々男に興味を持っていなかった
由香は高校入学時に、偶然弘美に出会った事で運命を感じてしまった。
当初は意識していなかったが、弘美が男嫌いである事、また表情が豊かである事が
彼女のハートに直撃したらしい。以来・・あの肌に触れたい、あのうなじを吸いたい・・
と言う妄想まで出る始末。屋上での情事は貴章が弘美になる事で顕在化したものだったのだ。
「もう!由香ったら。そんな事をしたら、気持ちよくできないでしょう?」
いきなり語気を強める弘美。その声に反応したのかすぐさま体を離した。
「あううぅ。お姉さま・・・・ごめんなさい」
ウルウル目の由香。今にも泣き出しそうだ。
弘美はそんな由香の髪を優しく撫でながら。
「ふふっ。・・・・由香。キスしたい?」
「・・・・したいですぅ!」
「じゃぁ・・目をつぶって」
ゆっくりと由香に近づく弘美。お互いのふっくらとした唇の接触・・・。
弘美はすぐさま舌を侵入させた。
・・・・ぴちゃぴちゃ。
弘美の舌が歯茎や歯を蹂躙する。お互い絡みつく舌、漏れる熱い吐息・・・・淫辣な音が奏でる、甘い感じが二人を包んでいく。
「んん・・・はぁう・・・んん」
「んん・・・・・」
何時の間にか由香の手は弘美の背中に手を回し、Tシャツを掴んでいた。
弘美は由香の体の輪郭を確認するかのように抱きしめている。



「んん・・・・ふう・・・」
弘美は由香のシャツに手を掛ける。シャツはボタンが既に外されていたためすんなり
とブラと一緒に脱がされ床に落ちていく。
「ふは・・・お姉さま、前と違うんですね」
「くふふ・・・どうして?」
「だって今までこんな事は・・・はぁう!・・・」
弘美はいきなり由香の胸に愛撫を加えはじめた。
いつのまにか突起は尖りつんとしている。
「・・・お姉さま・・・・・」
物欲しげな瞳にゾクリとする。
『うふ!この子ったら』
弘美は由香を仰向けにすると、首から胸へ、胸から腹へと、幾度となく往復し、やさしく撫ではじめた。
由香の頬が紅くなると、制服のスカートの上から、股間に手のひらをのせ少しばかりの間、手を動かさず、じっとその温度を確かめる。
その行為に反応したのか由香は腰を動かし、両足を広げる。
広げると制服が邪魔なのだろう、由香は自らスカートのホックを外しはじめた。
弘美がスカートを脱がしてやると、細かいレースのショーツがあらわになる。
・・・ゴクリ
貴章の感覚なのだろうか?弘美は唾を飲み込むとショーツ越しに窪みを撫ではじめた。
「はぁう!」
由香の体が痙攣したように跳ねるが、弘美は窪みへの愛撫は止めない。
「ふふ。だいぶここも濡れてきたわね」
「はぁう・・お姉さま・・・・」
「ふふ、・・もっと気持ちよくさせる」
弘美は由香のショーツを脱がすと、薄い茂みを掻き分けて由香の一番感じる所に手を侵入させた。
秘部には泉が涌き立ち愛撫する指を包みはじめていた。
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