強制女性化小説ない?スレ保管庫 - TS法2:葉山達也
準備室に帰ったとき、ほとんどの生徒が目を泣き腫らした跡があった。
隣の机を見ると、同じように目を泣き腫らした少女が
いそいそと帰り支度を始めていた。
その鞄の中に一冊の本が入っているのを見た。
「野沢、まさか今からレスリング部に?」
かつての面影が感じられないほど華奢な少女になった野沢が
レスリング部に戻ろうと考えているのは聞いていた。

しかし、まさか今の彼女にそれができるとは考えられなかった。
かつての面影のない美少女となった野沢は俺のほうに向きかえった
「俺は、なんとしてもレスリングに戻りたいんだ。
この学校に女子レスリング部はないけど、あいつらならわかってくれるはずだ。
もう一度体を鍛えて元の俺を取りもどすんだ」

俺は女になった初日に野沢が見せた涙を思い出していた。
今、目の前にいるのはレスリング部で無類の強さを誇っていた野沢だった。
姿はどうあれ、俺の目にはかつての姿の野沢が見えていた。

俺は、部活棟へ去っていく野沢をじっと見送る。
そんな俺の心には、不気味な色の受け入れたくない影が忍び寄っていた。

「お、葉山じゃないか」
校門で瀬川が俺に声をかけた
「まったく、先生も進路だなんだと今更俺を呼び出さなくてもいいだろうに…」
ぼやく瀬川を俺はどこかほほえましい眼で見ながら俺の心に封印していたものが蘇った。

進路…か…

俺はこれからどうするんだろ…

そんな俺と瀬川の後ろを切れ長の目の男が歩いていた。




家に帰っても、まぶたの裏には中野の顔とペニスが頭に浮かんで離れなかった。
下半身がどこか熱を帯びていることに気づいていたが、意識して遠ざけていた
考えたくなかったのだ。
今日のフェラチオで女としての被虐的な快感を得ていたことを。



その夜、俺は部屋の隅から一冊の本を出してきた。
いわゆるエロ本だ。

そこには、今までお世話になった美女のヌードが踊っている。
俺は、かつてのようにグラビアの美女を犯している想像を働かせて股間をまさぐった

できるだけ胸は見ないようにしていた。
自分が弄くっている「股間」がいわゆる女性器であるのも考えないようにしていた。

自分の「男」が健在であるのを確かめたかったのだ。
目の前であられもない姿を晒している美女を前に徐々に高まってゆく。
俺は体の欲求にしたがって指を操っていった。
指は徐々に自分の体の奥底へもぐりこみ、それとともに腰が火がついたようになる。
膣の中へもぐりこんだ指を自分のアソコがビクビクとくわえ込んでいるのを感じて…


俺はその指を抜いた。

指にはてらてらと愛液がにじみ出ている。

いくら女性の裸で興奮しても、その興奮を受ける体は女として高まっていく。
それとともに、この体は明確に男のペニスを欲しがっていた。
脳裏に昼間の中野のペニスから飛び出す精液がフラッシュバックする。

気がついたら目の前が涙で歪んでいた。

惨めになっていく自分を落ち着かせるため別のことを考えようと目の前のエロ本を見る。
「そういえば、これって…」
中学生の頃、加納と瀬川と一緒に夜中にこっそり入手したものだった。
あの3人のうち、男は瀬川だけになってしまった。
「エロ本、もう要らないだろ?」
昼間の瀬川のセリフが蘇る。
「そのとおり…かも…」
誰に言うとなく俺は一人ごちた。



翌日、俺たちはいつもどおりの時間に登校した。
さすがに今更クラスメートを避ける意味はないからだ。
目の前に加納がいた
加納は携帯電話を見せてきた。
着信履歴には綾香の名前が連続していた。
「昨日、いやあの日からずっと綾香は俺に電話やメールをしてきているんだ。
いつもならすぐに出ていた電話も返信したメールも帰ってこない。
俺のことに気づいたのかどうかはわからない。
ただ、今の俺には女の声で綾香と会話する勇気も
今の状況をメールにして伝える勇気もないんだ。
いっそこのまま俺に愛想をつかしてくれればと思うくらいだ。
そうなれば俺は諦められる。でも、俺にはそれができないんだ」
加納も昨日、放課後のアレに参加した。
俺と同じような苦しみにくわえて綾香のことも重なった
加納の逡巡が手に取るようにわかった。
その加納には彼女の写真を見せびらかしているときの自信満々な様はどこにもなかった。
まさか、あのときは加納と、その彼女に対してこんな感情を抱くとは思わなかった。

その日、授業開始前にひそかに漏れ伝わった噂があった
「野沢が、レスリング部の男たちにレイプされたらしい」
「野沢を部室に取り囲んで全員にやられたらしい」
「今、レスリング部員が職員室に呼ばれているらしい」
結局、職員室から出てきたレスリング部員には何事もなく、噂は噂のまま広まっていった。
噂の中心の野沢が今日学校を休んでいたという事実だけを残して。



教室についた俺は昨日に借りたノートを返しに行く。
柿崎と言う男だった。
昨日質問攻めに加わってなかったと言う理由でノートを借りたが、
実際にはあまり口をきいたこともない相手だった。
だからか俺がノートを貸して欲しいと頼んだときもあまり関心なさそうな表情だった。
なんか苦手だな…と思いながら頼んだことを思い出しながらノートを返した。
「ありがとう」
そういってノートを渡す。それくらいは礼儀だろう。
「どうだ?役に立ったか?」
無関心に受け取るかなと思ったら、こっちを向いて尋ねてきた。
「あ…ああ」
意外な対応に驚いておざなりの返答をした。
「それはよかった…今日はよろしくな」
柿崎の声が追いかけてくる。
あんなヤツだったっけ?
男のときからの記憶を動員するが、いまいち思い出せなかった。

席に戻って瀬川の顔を見る。
瀬川はその顔も対応も今までどおりだった。
「何だよ、俺の顔に何かついてるのか?」
あわてて手を振る。
中学以来の友人に何か悪いことをしたような気がした。




今日の奉仕の相手を見て、今朝の発言を思い出した。
目の前にいたのは柿崎だった。
寝そべった状態の男がこっちに笑みを浮かべた。
しかし、当の柿崎は全裸で、男の象徴をこっちに向けているのだから
俺にとっては形容しがたい恐怖を増幅させるものでしかなかった。
今朝の会話と言い、急にフレンドリーな対応を始めた柿崎に
紛れもない気味悪さを感じたのだ。

それでも…やらなきゃいけないんだ…
覚悟を決めて服を脱いでペニスに近寄る。

ペニスの前で女の裸身を晒す頼りなさは昨日と同じだった。

柿崎の体と、その中心で存在を誇示している男の部分に
無意識に目が行く。
その視線の端の小さな変化に気づいた。

「!!!!」

奉仕する男は、両手足を鎖で拘束し、鍵で固定している。
それで、俺たち奉仕する側の安全は確保されている。

男の両手を繋ぐ鎖を壁に固定する金具。
その金具が錆びて切れていたのだ。

柿崎は股間と俺に視線をやっているせいかそれに気づいていない。
しかし、それに気づいたら…

両足は拘束されていても上半身が動ければ、俺を押し倒すことは出来る。
急に両足が震えた。

ボタンを押すことは出来るが、
それを押したことで異変に気づいた柿崎が俺を犯すまでの間に
誰かが来てくれる保証はない。

ならば…

俺は、ひざまずくようなポーズをして、胸を強調してやりながら
柿崎のペニスに舌を這わせる。

俺の取れる手段は、それに気づく前に柿崎を射精させてしまうしかないのだ。



「今朝のノートの分、奉仕して…あげる…」
俺の男の自意識とたたかいながら無理やり女言葉を作る。
全裸のまま胸を突き出すポーズで男に奉仕するのはひどく恥ずかしかったが、
それで少しでも興奮してくれれば、そう思ったのだ。
ぺろぺろ…

すえたにおいのする股間に我慢して近づいて小さな舌を出して尿道をいじる。
なるべく可愛く見えるようにしようとする。

「はぁ…あぁん…」
舐めてやりながら、喘ぎ声を出してやる。
俺が男だったらどんな風にされるのがいいか、
一所懸命記憶をなぞって心の中の俺と相談しながら奉仕してやる。
ちゅぱ…ちゅぱ…
音を立てて柿崎のモノをしゃぶる。
上目遣いの目線で、柿崎の顔を見上げる。
切れ長の目がもの欲しそうな表情で蕩けるのを見た。

柿崎がその快感から上半身を起こそうとする。

チャラ…

鎖が金具から外れる。

まずい、これに気づいたら…

俺は、あわてて体勢を返した。
すなわち、俺の股間で柿崎の視界を塞いでやったのだ
位置が逆転した柿崎のペニスを、今度はほおばってやる。

「ふあぁ…あぁん!や!…い…あぅん」
途中までは演技だった喘ぎ声が本気のものに変わる。
柿崎がおれの股間を舐め上げだしたのだ。


刹那ペニスから口が離れそうになるが、がんばって頬張る。
股間から伝わる刺激で演技で装った俺の「女」が顔を見せる
「いいの…もっと…はぁっ…」
喘ぎ声にまぎれて苦しい呼吸をしながらも口は柿崎のペニスをむしゃぶる
まるで口が性器になったような気がした。
上と下の口それぞれに卑猥な刺激を受けて、全身でセックスをしているような錯覚に陥った。
口の中のペニスが、徐々に固く大きくなっていた事も気を止めず、ひたすらに柿崎に奉仕した。

注意力がペニスだけに向かっていた。

チャラ…

その刹那、俺の背中に冷たい感触が走った

!!!

快感に流されてか自ら気づいてかはわからないが、両手が自由であることに気づかれたのだ。

俺があわてて口を話した瞬間、視界が反転した
柿崎が俺の腰を掴んでひっくり返したのだ。余りにも軽々と。

仰向けにされた俺の目の前には、真っ赤に充血して隆々と屹立するペニスがあった。
腰をがっちり掴まれた俺は逃げ出すことも忘れて呆然と目の前の異物を見ていた。

体が小刻みに震える。


「葉山…」
それだけをいって俺の股間にペニスがせまり来る。
血走る目には今朝までの影の薄い柿崎も、今朝のフレンドリーな柿崎もいなかった。
いたのは俺の奉仕ですっかり理性を吹き飛ばした獣だけだった。

股間に柿崎は体を割り込ませる。



もうダメだ。

俺は、顔を背けて、来るであろう痛みに備えるために歯を食いしばった。



びちょ…びちょびちょ…

体中になにやら温かい液体が降り注いだ。

恐る恐る目を正面に向けると、ぼたぼたとだらしなく精液を垂らすペニスが目に入った。
さっきまでの奉仕で爆発寸前になったペニスがここで暴発したのだ。

柿崎の力が急激に弱まっている。
あわてて俺は柿崎の両手から逃れると、ボタンを押して男から離れた。

両足は繋がれたままなので追ってはこない。

そのまま服を着て部屋を飛び出した。

体中に残る精液がぬぐわれないまま体中に気持ち悪い感触を残したが、
気にする余裕はなかった。

部屋を出て、物陰に逃げ込んで…

俺はかがみこんだ。
肩が小さく震える。



怖かった。



ずっと震え続けていた。


頭の中が何かを考えられるようになる頃には外は暗くなりつつあった。

「かえら…なきゃ」
かろうじてそれだけを考えるとよろよろと歩いて校門へ向かった。

一人で歩いているのがとても心細かった。
自分が女であることの無力さを改めて思い知った。

校門で瀬川がいた。
「一体どうしたんだ?俺はずっと探していたんだぞ」
俺が姿を消したと言うので瀬川たちが俺を探していたのだそうだ。
そういう瀬川に俺は思わず抱きついた
「お…おい?」
瀬川がどう思っているかはどうでもよかった。
とにかく今は何か自分を受け入れてくれるものが欲しかったのだ。

俺の瞼に残る、俺にかぶさる柿崎の血走った目を、とにかく消したかった。




次の日は土曜日

女の体ではじめて迎える休日だった。

昨日の体験の余韻が残る俺には二重にありがたい休みだったが、
ゆっくりさせてはくれなかった。

俺は妹に連れられて買い物に引きずりまわされる。
買うものはもちろん女物の服や化粧品。
もう買っているからいいといっても美樹は聞きはしなかった
「いいじゃない、あたしが女の子らしい服の何たるかについて教えてあげるから。
それにしてもあたしそっくりよね」
どうしても着せ替え人形にしたいらしい。
半ば観念したかのようにあちこち引きずり回される。
ブラウスにスカートに、アクセサリー。

そして、化粧品。

店員にしてもらう化粧は、自分がするそれよりはるかに手馴れていた
「もうちょっと化粧上手くならないと彼氏できないよ」
いまだに自分が女子である事を認められない俺にとって
そのセリフは痛かった。

買い物が終わったら美樹の勧めでパフェを食べに行く。
この体になってから味覚が変わったのか妙に可愛らしいスイーツが欲しくなってきていた。

「でさ…」
俺の向かいでくだらない話をしていた美樹が急に真剣な表情になって聞いてきた
「女の子の体ってどうだった?」
急に直球な質問にスプーンを落としかけた。
「な、何でそんな事聞くんだよ?」
「だってあたしそっくりの体だもん。アニキがその体を堪能しているんだとしたら
あたしの体に欲情しているようなもんじゃない?」
急に女になった最初の夜のことがフラッシュバックする。
「…その反応を見たら大体わかった。
ま、どうせその体アニキのだし、いいってことにしといてあげる。」
生意気な表情でそれだけいって止めをさしてきた。



月曜はいつもより少し遅く出た。
校門で加納の姿を見た。


その瞬間、俺は凍りついた。


加納の隣に他校の制服を着た少女がいたのだ。
加納が未だに自分の境遇を説明できないでいた彼女だった。

彼女は加納の前でへたりこんで泣き崩れていた。

「そんな…ひどい…」
それだけを言いながら、嗚咽が止まらないでいる。


彼女の前で立ち尽くす加納、その目には涙が流れていた。

さっきまでの間にどんなやりとりがあったかは明らかだった。


俺は、しばらくその場を動くことが出来なかった。



その日の放課後も、俺は一人の生徒のペニスに女として奉仕していた。

金曜日のことを言ってしばらく休ませてもらおうとしたが、要領を得なかった。
「柿崎君…だからねぇ…余り波風たてたくないんだよ」
柿崎が有力者の息子であるらしいことを知ったのはその後だった。

俺は、金曜と同じ様に奉仕させられることになった。
全裸で男の前に立つ自分。
それを好色そうな目線で見つめる男。

俺は、ペニスに近づいて手でしごいてやる。
柿崎のことを思い出したくない俺は、手だけで何とか出してやろうと思った。
男のとき、どうすれば気持ちよかったか、それを必死で思い出してしごいてやる。

男のときは…

男の…

そのとき不意に気づいた。

自分が男のときの自慰の記憶が急激に薄れていたのを。

男の体のとき、どこをどうやったら気持ちいいのか
それが連想できなくなっていた。



結局俺は、手で満足させられず、口を使ってなんとか終わらせることが出来た。

俺の心の中の何かが消えつつあるのを感じていた。


それから、三週間ほどの月日が経過した。
俺たちは毎日クラスの男たちに奉仕し続けていた。
奉仕した生徒の顔を見ると、奉仕したときに見たペニスがくっきりと目に浮かぶ。
そんな生徒がクラスの半分を占めようとしていた。

最初はペニスを触ることも嫌だったが、
慣れるにつれて、口に咥えることもあたりまえのようになってきた。
今日奉仕しているのは瀬川だった。
「お前も毎日するのは嫌だろ?
いいから、やったことにしてボタン押そう」
俺を気遣ってか全裸で縛られたままそんな提案をはじめた。
瀬川の気持ちもわかる。
しかし、瀬川の顔を見た途端に奇妙な感情がわいてきた。
俺は服を脱ぎながら瀬川に言った
「そんなこと言わずにイッた顔を見せてくれよ」
そういって俺は瀬川のペニスを頬張った。
ちろちろ舌を出しながら亀頭や尿道に刺激を与える。
動けない瀬川が浮かべる気持ちよさそうな顔がおれの嗜虐心を刺激する。
いつになくノリノリで俺は男に奉仕していた。
瀬川のものを咥える傍ら、俺は片手で自分の女性器を慰める。
瀬川は自分の快感に一杯になっていて、その目の前で俺がオナニーしていることに気づいていない。
瀬川の目の前で女として奉仕しながら女の快感を得ている自分に
俺は倒錯的な快楽を覚えていた。

瀬川のペニスが怒張して、精液を吐き出した瞬間
俺は股間から潮を噴きながら絶頂に達した。
口内にぶちまけられた精液は無我夢中の内に飲み干していた。
喉を通る男の臭い。
普段は嫌悪感ばかりのそれも瀬川の臭いだと思うと嫌じゃなかった。

全てが終わったあと、満足げな瀬川の顔を見る。
奉仕でこんなに楽しい気持ちになったのは初めてだった。

翌日、瀬川が俺に目を向けられなかったのを可愛いと思った。
それとともに、俺の心の中に理由のわからない感情が浮かんできた。



奉仕活動に参加する者の人数はわずかに減っていた。
生理がはじまった者は奉仕活動そのものを免除されるからだ。
その代わり、その後から「お誘い」の話が浮上するわけだが。




俺の体調に異変が起こったのはその翌朝だった。

下腹が重い…


痛い


痛い痛い痛い


今まで経験したことのない痛みだった


ここ一月ほどで慣れたはずの女性の体にどうしようもない心細さを感じた。
動けないほどではないのでなんとかベッドから這い上がる。

「なにか今の体に関して辛いこと、理不尽なことがあったら
あたしのところへ来なさい。相談に乗るわ」

その言葉が蘇ったのはそのときだった。
あわてて名刺を探し出し、電話をかける。

今の体の異常について一番相談できそうなのはあの人だと思ったからだ。




「…おめでとう…といっていいのかしら」

白衣で現れた梓さんが簡単な検査をして、いとも簡単にその結果を告げた。

「生理…ね。生理痛って言葉は知っているでしょ?」
そういわれた俺は、下腹部に手を当てる。

来るとは聞かされていたし、覚悟はしていたが、
これほどの痛みを伴うとは思っていなかったのだ。

「ああ、それは人によるけど、一般にあなたみたいなTS娘の
最初の生理は重くなる傾向があるみたいね。
と、いうより生理に慣らされていないところで育ったから
重く感じると言うほうが正しいかしら。
大抵のTS娘は最初は重くても二回目からは普通になっちゃうみたいだし」

と、いわれたが、この下腹部の痛みは形容がしがたい不快感をもたらしていた。
これと一生付き合わないといけないのか?

「あと、女性ホルモンが一気に分泌されるからそれが作用するとも言われているわね。
これが終わったら急速に女性化しちゃう娘も多いみたい。いいか悪いかはともかく」
それは余り考えたくなかった。
心の中まで女性化した自分を想像することが何より怖かったからだ。
そんな俺をみて梓さんは考える表情になって聞いてきた。

「ねえ、男に…戻りたい?」
そりゃ、戻りたいに決まっている。
女になってから同級生のいやらしい目線が怖いし、
毎日同級生のペニスをしゃぶらないといけないし、
いずれはそいつらの誰か子供を孕まなきゃいけなくなる…

「TS法…それが全て悪いってわけね」
肯定も否定もしない。今の俺にそんな大きなことまで考える余裕はないからだ。

「じゃ…もし、あなたが普通の女の子のように好きでもない男に奉仕したり
子供を産んだりしなくていいなら…どう?」
一瞬瀬川の顔が浮かんだがそれを振り切って沈黙する。

とはいえ、心の中では微妙な感情がないとはいえない。
なにしろ、今の俺の体は美少女と言っても間違いではない。
鏡で見てもときどきドキッとしてしまうくらいだし、
休日街に出ても結構チヤホヤされる事がある。

男って単純…どこか遠いセリフのようなセリフが実感をもって感じられてきているのだ。
あとは…



そこまで考えたところで梓さんから痛み止めの薬を渡される。

「今日は余計な話聞く余裕もないみたいだからこれで引き上げるけど、
余裕が出来たらあたしのところに来ない?面白いものを見せてあげるわ」

そう言い残して去っていった。


その日は学校を休んだが、翌日以降もしばらく奉仕はしなくてよいということになった。
ひさしぶりに安息の日々が訪れた気がした。
他のTS組も前後して生理になったようで、奉仕からもれた男たちがくやしそうにしていた。
もっともクラス全員が俺か加納のいずれかに奉仕されているのだから、
贅沢な悩みだと思わなくもなかった。
俺たちはそんな機会すらなく「奉仕」させられる側に回らされたんだから。


俺は、階段を下りていた。
階段を下りきったとき、突然強い力に物陰に引きずり込まれた
「!!!」
階段の背後の死角、そこに引き倒される格好になる。
状況の急変に驚く間もなく俺は組み伏せられた
目の前にいたのは…


「柿崎…」

その名を出すのが精一杯だった。

目の前の柿崎の顔は紅潮し、目は血走ったまま俺を凝視している。
荒々しく息を吐きながら俺を睨むその表情に恐ろしいものを感じた。

「美樹…美樹そっくりだよ…ようやく美樹を俺のものに出来る…」
その名前を聞いた瞬間、不気味なものを感じた。
俺の名前でなく妹の名前!それを何故?

体を起こそうとしたが、完全に乗りかかられている上、
男と女の体力差が俺の体から自由を奪っていた。
上着に手をかけられる。
体を必死に動かして抵抗するがままならない。
柿崎の血走った視線に体が震える。



柿崎は俺の唇に口づけをしてきた。
そのまま俺の口に舌を入れる。
ディープキスだ。
今までの奉仕で何回もしてきたことだが、その恐怖感は別の次元のものだった。
口の中が犯された感覚がはっきりとあった。

そのまま上着をたくし上げられて、ブラとそれに包まれた乳房が柿崎の目の前に晒される。
しかし、どうすることも出来ないまま柿崎はブラを引き剥がすように脱がせた。
ぷるん…
揺れる乳房が外気に晒された。
「綺麗だよ…美樹…」
美樹の名前を出されて、俺は美樹が犯されているような錯覚を覚える。
柿崎の血走った視線に嘗め回されるが、それをどうすることも出来ない。
その自分の弱弱しさが悔しかった。

それを見て柿崎は顔を俺の胸にうずめた。
ちゅばちゅば…

嫌だ、気持ち悪い…

柿崎は俺の乳房をもみだした。
自分から奉仕していたときはありえなかった男に無遠慮にもまれる感覚。
「痛っ!」
鷲掴みにされて思わず声が出た。
気持ちよさなんかまったくない。痛いだけだ。
しかし、徐々にねっとりともまれていく内に体の奥底が熱くなるのを感じる。
気味の悪さと伝わる感触、そして反応してしまう「女の体」に俺の抵抗が弱っていく。


柿崎の手がスカートの中に伸びる。
股間に手が入り込む感覚…

俺の下半身に冷たい空気を感じた。


目の前には柿崎の手に取られた俺のパンティが見えた。
柿崎は俺を押さえつけたままズボンを脱ぎにかかる


犯される!

俺は底知れない恐怖感に襲われた
柿崎は俺の太腿を開かせる
「い…いやだ…」
俺の声は情けないほど震え上がっていた
足が震えて立てない。体が動かない。怖い。


太腿を開かれ、柿崎がその間に入り込む。
柿崎のペニスは隆々とそそり立っていた。
処女を失う恐怖。男に犯される恐怖で目の前が暗くなる
「お願い…やめて…」
そういうのが精一杯だった。
もう、哀願するしか手段がなかった。





目の前には柿崎の顔といきり立ったペニス
それを前に身体の震えが止まらない
未だに心のどこかで自分のものだという自覚が持てない
女性の部分が柿崎のいやらしい目の前に晒され、
自分がになったことを強調させられる。

自分が弱い存在になったこと
男に犯されるしかない存在であること
それが悔しくて、涙がボロボロこぼれる。



「さあ、入るぞ」
ついに俺は女として犯されるんだ。
俺は顔をそらした。
せめて犯されるところを見ないようにするのが最後の抵抗だった。

ズン!
「ぎゃあぁぁぁぁ!!!!!」


濡れてないまま処女を失った俺。
もう、恥も何もなくすすり泣きをするだけだった。

奥へ奥へと柿崎のものが入り込むのを感じる。
まるで体を串刺しにされたようだった。
「…やめて…お願い…」。
柿崎は俺の膣内へペニスを突き入れる
「ぐうぅ…うう…」
内臓が押し上げられるような圧迫感から叫び声だけが出続ける。
メリメリ…と裂ける音が頭の中で響く。

ゴリュッ!

柿崎のペニスの進行が止まった。
その意味は明らかだった。
柿崎のペニスが子宮口に達したのだ。
「美樹の中…あったかいよ…」
そんな声が聞こえたが、俺は痛みを我慢するので精一杯だった。


そのまま柿崎は抽送をはじめる。
傷口をえぐられるような痛みがなお続く
「もっと…やさしく…してぇ…」
そういうのが精一杯だった。
そして、俺を犯している快感で目が血走っている柿崎にそれは何の意味もないことは明白だった。

嫌だった

心の底から嫌だった

早く終わってくれ…

それだけを祈った



俺は歯を食いしばって痛みに耐えて、この時間が一刻も早く終わることを祈ることしか出来なかった。
ズリュ…ヌリュ…

抽送を続ける内に俺の股間からの音が少し変わっていた。
それとともに、痛みと違う感覚が体を走った。
体が自己防衛的にそうしたのか柿崎のそれで感じたのか
どっちでもいい、この痛みを紛らしてくれるなら…
もはや俺はこの痛みから逃れるためなら何でもする気持ちになっていた。
体の力を抜いて、柿崎のペニスを受け入れようとする。
ほのかに芽生えた快感を少しでも長持ちさせるようにさぐりながら体を動かす。
そうしている内にいつしか快感が拡大していった。
少しでも気持ちよくなりたい
それだけが俺の頭の中を支配するようになっていた。
「あ?あふぅん?…や…あ…」
喘ぎ声が漏れる。
女の子そのものの喘ぎ声に、倒錯的な快感が増幅する。

…と思うや急に俺の膣内のペニスが脈を打った
「お!おおおお!!」
雄たけびを上げる柿崎
体の中に熱いものがぶちまけられる

「あ…ああ…」

それとともに、俺の股間が柿崎のペニスを締め上げて精液を搾り取ろうとする。

なんどもなんども柿崎の精液が俺の膣を叩く。
そして、体の奥底まで柿崎に犯されたのを感じていた。



俺は…犯されてしまった…女として…柿崎に…


「よかったよ。美樹」
柿崎はなぜか俺を美樹と呼んでいた。
それが俺だけじゃなく美樹までも汚されてしまったようで悔しさを倍増させた。
「うわぁぁぁぁん!!」
俺は声を出して泣いて…


真っ暗な視界が飛び込んだ。
俺は汗だくのままベッドから起き上がった。
「夢…だったのか…」
すっかり忘れていたあの日の記憶が蘇った。
俺は頭を振って、それを振り切り、布団を頭から被って二度寝を決め込むことにした。
明日は休日なのだ。全てを忘れてもう一眠りしよう。
俺の股間がぐっしょりと濡れていたことも忘れて…



一夜明けた休日


俺は、あの日の言葉どおり梓さんに会いに行くことにした。
事前に連絡を取り、待ち合わせの場所へ行く。
すっかり化粧も女装も慣れた。

待ち合わせ場所は、俺たちが女性にされた施設の前だった。

施設から出てきた車が俺の前で止まる。
「お待たせ。仕事中だからこの服装でごめんね」
梓さんは白衣のままだった。小脇に薬らしきものを入れた箱を提げている。
「この施設は一年のうち貴方達のような適格者が入る期間3日間以外は
基本的に稼動していないのよ。ま、稀に女性化を望む人がやってくるくらいかしら。
そういう人は適性があれば望みをかなえてあげるけど、大抵適性ないから門前払いってとこね。」
そういって笑う。
この人の笑いはどこか明るくて心を許してしまうものがある。
梓さんは俺を車に乗るよう促した。
俺が車に乗り込むのを確認した梓山は車を出した。
施設が視界から消えた頃、梓さんは話しだした。
「女性化の適性って、いろいろな要因があるのだけど、パッと見では判らないのよ。
大抵の女性化希望の人がはじき出されるのは、目に見えない適性というのがないから。
不思議な事に、自分から女性化を望む人ほどその適性がなかったりするのよ。
だから、自分からあの施設に行く人はそれだけで不適格なんだけどね。
逆に、どう見ても女性になりそうにない人ほど適性があったりするのだけど。」
男の体を失い泣き伏す野沢の顔が浮かんだ。
「で、その適性のある子を来年のTS法適用者に選ぶと言うのが一年の残りの期間の仕事と言うわけ。
正確には、その適用者に合わせた処置を準備するのに一年かかるから
選ぶのは2年後の適性者って事だけど。
その間に適性が変わったりすることもあるからスペアまで用意したりと結構忙しいのよ。」
と、いうことは、俺は2年前からこうなる運命だったと言うのか…
せめて2年前にそれを知っていればという考えが胸をよぎる
「知っていたら逃げちゃう子だっているでしょ?準備の時間はいろいろあって削れないし、
それだけの時間があるから貴方への処置そのものは一日たたずに出来たって理由もあるわね」
そういい終えたころ、車は山の上の頂に着いた。



周りは人家も何もない。
「でね、貴方を呼び出したのは、これを見せたかったからなの。」
そういってさっき下げていた薬箱を見せる。
「名目上は体調不良になった貴方のためにあつらえた薬を入れた箱ということになってるわ」
それを開くと、そこには薬の代わりに何枚かの書類があった。
急に梓さんは声を潜める
「これは昨年、つまりあなたたちの学年のTS候補生の名簿なのよ」
そういって一枚の書類を俺に見せた。
そこには野沢や加納の名前が載っていた。
「適性が高い順に乗っているわ。野沢君が一番高い適性を持っていたのね」
そういわれながら書類を見る。
一度目を通した後、改めて見直した。
目が書類を何往復かする。
「そう、その書類にはおかしなところがあるのよ。一箇所だけ。」
そういわれて、俺は顔を上げた。
鏡はないが確信できる。
いまの俺の顔は真っ青に青ざめていたのだ。
「俺の名前が…」
「そうよ。貴方は適性者としての候補には載ってなかったの。
男の兄弟がいない家の子は第一候補からは除外されちゃうのよ。
貴方みたいに男の兄弟がいない家から選ばれるのはそれでも足りないときだけ。」
そういってもう一枚の書類を見せた。
「それは、適性漏れした子の中から予備として適性の高い順に並べた名簿」
その、上から3番目のところに俺の名前があった。
「もし、あなたがもっと下の方で適性なしとされていたなら話は違っていたけど、
見てのとおり、候補になるほどではないけど適性はあったという順位だったの。
さっきも言ったとおり、適性者の中で死亡や重病なんかで一年間で
TS化できなくなったとき予備が適性順から選ばれるのがTS法のルール。
でも、この中でTS化した子って誰かわかる?」
そういって名簿を探した。
見つけ出したとき、俺の顔色がますます青くなった。
この中でTS化したのは一人しかいなかったからだ。
「俺…だけ?」
梓さんはうなずいた。
「この適性を決めるとき、本来なら名簿順で行くはずだったんだけど、
とあるところから声がかかったの。もちろん、そんなこと表に出せるはずがないし、
表向きは貴方も適性が高かったからと言うことになっている。
でも、実際はこの書類が示すとおり。」
そういってもう一枚の書類を出す。それは俺にはわからない数字と記号の羅列だった。
「これはその詳細データ。これがあたしが持ち込んだ書類の信頼性を裏付けている」
梓さんは続けた


「ここから先は書類ベースのデータはないの。だから、ここまでの書類から
あたしの言うことを信じられるかは貴方次第。
その、とあるところってのがTS法に影響を及ぼせる人なのはわかるでしょう。
正直、有力者が声をかけるのはよくあるのよ。
よくあるのは、実力者の息子が適性リストに載っているときに
息子を候補から外すように依頼すること。
でも、今回はそれとは違った。だから貴方に興味を抱いたのよ。」
一呼吸おいて梓さんは続けた
「はっきり名指しで貴方を女性化するように依頼してきたのよ。
実力者の息子でね、女になった貴方を欲しがった人がいたのよ」
うっすらと一人の顔が嫌悪感とともに頭に浮かんだ。
俺が女になってからやたらと気味の悪い好意を寄せた男。
そして、未遂に終わったとはいえ俺を犯しかけた男。
なによりそれをもみ消せるほどの実力者の息子。


柿崎


「じゃあ、俺はそいつのせいで女にされたのか?」
気色ばんだ俺は詰め寄るように尋ねる。
「貴方が誰を思い浮かべたかは知らないけど、その通りよ。
恐らく彼はお誘いが解禁されるとともに貴方に声をかけるはず。
そのためにわざわざ順番を変えてまで貴方を女性化したのだもの」
そこまで聞いた俺は一つの疑問がわいた。
なぜ俺はそこまでして柿崎に女にされなきゃいけなかったんだ?
「そこまではわからないわ。ただ、注意はしておいたほうがいいわね。
これだけの大仕掛けをしてまであなたを女性にしたくらいなんだもの。
明日からお誘いでしょ?どんな手を打ってくるか想像もつかないわね」
突然記憶から封印していた柿崎の血走った目がフラッシュバックした。

何をしでかすかわからない

俺は帰ってから一晩考えた。
柿崎の魔の手から逃れるためには
そして、今の俺にとって最善の選択とは何か


そして、翌朝。

「お誘い」解禁の日だった。

いよいよ、今日から男たちが欲望をストレートにぶつけてくる日が来るのだ。
そんな中登校した俺は昨日聞いた内容を整理できずにいた。
クラスの中に、俺がこうなった原因がいることがわかると、
今までどおりの態度をとれというほうが無理だった。

休み時間に考え事をする俺の前に早くも「お誘い」をかける男がいた。
中野だった。
その返答にクラス中が注目する中、俺は即決で断った。
そして、肩を落とす中野と期待めいた表情の男たちの外に、
まるで関心がないかのような表情の柿崎がいた。

俺の心の中にどこか引っかかるものを感じた。
なぜ?梓さんの話では…

そう思いながら最初の一日は終わり、奉仕の時間がやってきた。
俺は今日の「奉仕」の相手を確認した。
思ったとおりだった。


放課後、「奉仕」のためにいつもの部屋へ行く。
そこに手足をつながれた状態でいたのは瀬川だった。

いつものように制服を脱いで、ブラジャーとショーツを下ろしながら、
おれはひそかな決意を固めていた。
…瀬川なら…瀬川にだったら…

全裸になった俺は、瀬川のペニスを手と口で奉仕してやる。
最初のときと違って俺に奉仕されることには抵抗はないようだ。
俺は瀬川のペニスを慰めていた。

俺は、口の中で大きくなるペニスを感じると、
一旦ペニスから口を離す。

瀬川のペニスは充血するかのような熱気を帯び、
亀頭がぬらぬらと濡れていた。
それを見た俺の股間ににじむものがあった。

大きく深呼吸する。

俺は、これから女になるんだ。


俺は、瀬川の横たわるベッドに跨り、屹立するペニスをめがけて腰を下ろす
「お、おい!?葉山!?」
驚く瀬川の顔を見ながら俺は自分の股間に瀬川のペニスを導いてやる。
「…嫌なの?」
瀬川を見下ろしながら言う。
瀬川の返答を待たずに俺は瀬川のペニスを自分の秘裂に誘導する。
股間に当たる感触。
一瞬躊躇するが、意を決してそのまま体重をかけて腰を落とした
ずにゅうぅぅ

「く、くうっ…」
瀬川がうめくが、それどころではなかった。
体が裂けるような破瓜の痛み。
こんなに痛いとは思わなかった。
まるで体が二つに裂けるような痛み。
しかし、すでに体重のかかった体はそのまま瀬川のペニスを飲み込み続けた。
痛い。しかし、嫌な痛みではなかった。
自分の体が、あるべき所に収まったような奇妙な安心感すら覚えた。

瀬川のペニスが根元までくわえ込まれた。

「はぁ……ぁ」
瀬川が呆然とした顔をしているのが眼下に見える。

徐々に痛みに慣れていくとともに、
今まで体験したことのない感覚が湧き上がってきた。
「ぁ…」
小さな声が漏れる。

全身を串刺しにされる感覚に肩で息をしながら、胎内で瀬川を受け止めていた。
そのまま瀬川に貫かれたままの腰を自ら動かしはじめた。
痛みがまだ残る腰を少しずつ不器用に動かして。

すると、少しずつではあるが、痛みと違う何かが沸き起こり始めた。
「ん…く…」
これが女の?
徐々に浸透する感覚と自分の体の欲求の赴くままに瀬川のペニスを加えたまま腰を動かす。

ぬぷっ…ぬぷっ…

いやらしい音が漏れる。


あ…濡れてるんだ…

ちゃんと女としてセックスできている。
それが不思議な満足感をもたらした。


「あぁん…や…あ…」
喘ぎ声が出る。
はたから見るととてもいやらしい眺めに違いない。
しかし、それを頭で思う前に体が勝手に瀬川のペニスに支配されようとしていた。
「瀬川のが…中…入ってる……」
更なる快感を求めてさらに腰を振る。

自分の意識までもが上書きされるような感覚。
「葉山の中…こんなに気持ちいいなんて」
瀬川が漏らす言葉におかしさを感じながらも、
女として瀬川を受け入れていることが自然に思えてきた。

快感に体を支配されていく。
自分が自分の体でなくなったようになっている
下腹部を貫く瀬川のペニスが俺の体に「女」を刻み込んでいく

瀬川のペニスが体の中に食い込んでいる感覚
それが嫌じゃなかった
それどころか自ら瀬川のペニスを求めて腰を動かしているのが分かる
「いい!もっと!もっと突いて!あぁ…」

俺は自ら瀬川に貫かれることを望み、
女として瀬川のペニスで突き上げられることを望み、
瀬川に染め上げられることを望んだ

そんな意識が今までふれたことのない境地へ登りつめる


「ああぁぁぁぁーーーーっ!!」

下半身の感覚がなくなるほどの電撃のような快感とともに
俺の女の部分が瀬川のペニスをくくっと締めつけていくのがわかる

それとともに瀬川も呻き声をあげる

そして…


俺の身体の奥底に熱いものがぶちまけられる

体の隅々までが「瀬川の精液」で染め上げられてゆくのを感じた。


真っ白に染め上げられる意識が心地よく感じられたまま、俺は絶頂を迎えた。



帰り道、瀬川と一緒に歩いていた。
「あのさ…」
瀬川が声を掛ける
「続きをしたいんだけど…どうかな?」
一瞬躊躇したけど、小さくうなずいた。
多分、ものすごくかわいい女の子をしてると思った。


そのまま街へ出てラブホテルに入る。

男と女が抱き抱かれるための建物。
部屋に入るまでのさまざまな装飾はそれを意識させるに十分なものだった。
なんか恥ずかしくなって瀬川と一緒に部屋へ向かう。
女として瀬川とこんなところへ行く日が来るなんて一ヶ月前まで考えたこともなかった。

部屋に入ると、瀬川は俺を押し倒して服を脱がし始めた。
余りに急なことに驚きながらも俺に「女性への欲望」を感じてくれたのが嬉しかった。
シャツをまくりあげられて、ブラにつつまれた胸が露になる。
瀬川の視線を感じる間もなくブラの中に手を突っ込んできた。
ブラをずらして、露出した胸が両手で荒々しく胸を揉まれる。
女になった初日に自分で揉んで以来、揉まれることは初めてではない。
しかし、男の手で揉まれる感覚は今までにないものだった。


俺は、体全体が形容しがたい熱を帯び始めるのを感じる
「あ…はあっ…ぁ…」
声が漏れる。
指で乳首をコリコリされるとさらに声が大きくなってしまう。
「やあっ…ん…んんっ…」
女の嬌声を上げるのが恥ずかしくなってそれがまた可愛い悲鳴を上げさせる。

瀬川の片手が俺の胸から離れる。
その片手が瀬川の下半身にあった。
ズボンのベルトを片手で緩め、
必死にズボンとパンツを脱ぎ捨てようとしている。

瀬川の焦った顔が目の前にある。
片手で自分の服を脱ぐ動きにもどかしさを感じている表情だ。
昔の男だった頃の俺を見ているような気分になった。

俺が男として女の子を抱く機会はついに来なかったが、
その分目の前の瀬川に気持ちよく抱かれたくなっていた。


やがて、瀬川の下半身が露になるとともに、俺のスカートの中に両手を入れ始めた。
もう、瀬川の意識が俺の下半身にあるのは間違いなかった。
するりとショーツが脱がされ、俺は両足を開かされた。
太腿を大きく開き、男の前に自分の女の部分を見せる。

一ヶ月前の俺には備わってなかった女の器官

それをまじまじと見る瀬川

外気にさらされた秘裂がヒクヒクいってるのがわかる

ものすごく恥ずかしい

でも、瀬川には見て欲しかった。
女の自分を。


今、ものすごくドキドキしている
心臓が早鐘を打つような気持ちになっている。

それを見た瀬川が刹那決意の表情を見せたと思った瞬間、
俺の股間に瀬川が割り込んできた。

瀬川の腰は俺の股間を目指し、そして…


ぬぷっ…

股間にめり込んでいく感覚

ついさっき、味わったあの感覚が蘇った。

「んっ…んん…」
俺の体の中に「男」が割り込んでくる
かすかな痛みはあるが、それ以上に熱いものが腰から滲み出してくる

ちゅぷちゅぷ

瀬川のペニスが急速に俺の膣を満たしていく
いやらしい音を立てていくペニスに俺の意識が奪われていく
組み敷かれたまま瀬川のペニスが奥まで侵入する。
「ん…うあぁ……ぁ……」
押し出されるように喘ぎ声が出る
俺の体の中に瀬川のペニスがめり込んでいるのをひしひしと感じている。
自分の体についていたときより鮮明に、ペニスの脈動や熱が膣を通じて体中に染み渡る

やがて、瀬川がピストン運動を始める
俺はそれを体全体で受け止める
「うあぁぁ…はぁ…ん…やん!…や…」
吐き出される声はいつしか甘い嬌声となり、自分を女に染めていく
瀬川の抽送はますますピッチを上げていって女の体を突き上げる。
「…やん!…あん!あん!あん!」
すっかり女の声で喘ぐのが自然になっていた。
そうだ…今…女として男に抱かれているんだ…

瀬川のペニスに膣を抉られながら、自分の心の中の何かが変わっていった。

「はぁ…あぁぁ…ねぇ…もっと…奥まで…してぇ…」
喘ぎ声も徐々に可愛く喘ごうと意識するようになる
「きて!あたしで気持ちよくなって!」
もう、女言葉に恥ずかしさは覚えなかった。
それどころか、それがしっくり来るようになっていた。
瀬川は力強くあたしを責め立てる。
「…あああっ!…もう、あたし…どうにかなりそう…」
瀬川の体にしがみつく。
男の体を全身で感じていた。



そして、その瞬間、体に食い込んでいたペニスがどくどくっと脈打った
「う、ああああああぁ!」
体の奥底に熱いものが掛けられるのを感じた
子宮の存在を強烈に意識させられる。
あたしの中に、瀬川の精液が注ぎ込まれる。
瀬川の男の証を、あたしが受け止める。
あたしの奥底まで瀬川で埋め尽くされる…

真っ白になって行く意識の中で
「あたし…瀬川のことが…好き…」
とつぶやいた。

それからあたし達はお互いの体をむさぼり続けた。
ホテルを出たとき、もう夜遅くになっていた。

「あーあ、これじゃ一泊しとけばよかったかな」

時計を見たあたしがつぶやく。

「それじゃ、俺の家に泊まる?」

あたしは素直にうなずいた。
そういえば付き合いは長いけど、瀬川の家には行ったことがなかったなと思いながら。

瀬川の家の思いがけない広さに驚くのはそれから少し後のことだった。



数ヵ月後



子供が出来たことが判明したあたしは学校を休学することになった。
瀬川との子どもだ。
あたしは幸せな気持ちで一杯だった。

女になったときは子供を孕むことにこんな気持ちになるなんて思わなかった。
あたしは瀬川と一緒に校門を出る。
それとともに、自分の中にわずかに残っていた「葉山達也」に別れを告げた。








それを見ていた一人の女性がいた。
「あーあ、折角の忠告も無駄だったか」
梓だった。彼女は鞄から一枚の書類を出した。
葉山を女性にする元となった書類。
それは瀬川から渡されたものだった。
美穂に恋愛感情を持ちながらも、
彼氏がいることを告げられた瀬川が
「美樹」を手に入れるために取った手段。
それが目の前の書類だった。

「ま、あれだけ幸せそうならいいか」

梓はライターを出し、火をつけるとその書類に近づけた。





規制やら途中でのストーリー変更やらで
予定を大幅に遅れてしまいましたが、これで以上です。

完結まで持って行くのは予定内でしたが、
まだ至らぬところが多くて、結局オチが未消化の感があって
力不足を実感しますたorz