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ヴァーチャル・ラバーズ8

 九月の末。  顔を撫でてゆく風も、つい数日前とはまるで違う。  秋が、やってきたのだ。  今年の残暑は厳しかったが、それもようやく終わりを告げたようだ。  アスファルトとコンクリートに囲まれた街にも、風は涼やかな秋の風情をも たらしてくれる。道を行く人の顔も、どこか安堵したような表情が浮かんでい た。  この時期の紫峯院女学園は、体育祭に秋桜祭と呼ばれる文化祭、二年生は修 学旅行、一年生と三年生は遠足と行事が目白押しだ。  次の体育の授業のために着替えをしながら、少女達は今日も姦しい。  最近の亜美は、…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%f4%a5%a1%a1%bc%a5%... - 2011年09月19日更新

お姉ちゃん

 ちょっと、ほら。お化粧を忘れているわよ。  それにそんなに服を着崩しちゃダメじゃない。あなたはもう女の子なんだか ら、身だしなみに気をつけなくっちゃ。  そうね。別にそのままでもいいわよ? でも、世間はあなたを女としか認識 してくれないわよ。 肉体的にも完全に女性なんだし。 博士の技術は完璧よ? 出産だってできるんだから。  ああ。そんなに眉にしわを寄せない! そこから本当のしわができちゃうわ よ。ほら、笑って笑って。それで、ここに座る。いい?  そう。いい子ね。ブラシ、使うわよ。あなた…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a4%aa%bb%d0%a4%c1%a4%... - 2011年09月18日更新

バレンタインなんか大嫌い!

バレンタイン物 ただし、エロ無し --------------------------------------------------          「バレンタインなんか大嫌い!」 「あーっ! 鈴(りん)お姉ちゃん、なにやってんのよぉっ!」  まだどことなく新しさが残っている赤いランドセルを手にぶら下げながら、 小柄な少女が小走りに台所へ入ってきた。 「おう、香菜おかえり。ちょっと待ってろよ、余りをあげっから」 「そうじゃなくてぇ!」  香菜は姉が立っているコンロの前に向かうと、…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%d0%a5%ec%a5%f3%a5%... - 2011年09月18日更新

ヴァーチャ・ルラバーズ7

 夜も更けた深夜。  狭い浴室で汗と体液にまみれた体をシャワーで流していると、悠司が亜美に のしかかってきた。  せっかくきれいにしたばかりなのに仕方がない人……と内心で思いつつも、 外に声が響かないように注意しながらマットに背を預け、ひっくり返されるよ うな姿勢で彼を受け入れる。  しばらくの後、ぬるま湯で股間を洗い流しながら亜美が言った。 「先生……さっきの、まんぐり返しって言うんですって?」  悠司はすっかりぬるくなった湯に浸かり、天井の方を向いたまま黙っている。 だが、彼の気恥ず…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%f4%a5%a1%a1%bc%a5%... - 2011年09月18日更新

X-MASの贈り物

 彼が「私」という呼び方に慣れるまで、ずいぶんと時間がかかったと思う。  なにしろ、十八年間、彼は「俺」という言い方で通してきたから。  別に、おてんばだったというわけじゃない。  信じてもらえないかもしれないけれど、彼は、つい一年前までは確かに男だっ たんだ……。             「X-MASの贈り物」  クリスマス・イブに一人じゃないというのはいい事だ。  だが、その相手が男であるというなら、また別の話になる。  康一朗はポケットに入れたコーヒーの缶で暖を取りながら、電話…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a3%d8%2d%a3%cd%a3%c1%... - 2011年09月18日更新

ヴァーチャル・ラバーズ6

 6畳の古いアパートの一室に、かすかに軋む音と荒い吐息が響く。  外はすでにとっぷりと日が暮れ、闇が押し寄せようとしているのに、部屋に 灯りはなく、ただ男と女がたてるリズムと荒い息、部屋の床がかすかに軋む音、 そしてつけっぱなしになっているパソコンの液晶モニタの明るさだけが部屋を 満たしていた。  モニターは亜美の性器の超拡大画面になっている。美しい珊瑚の紅桃色の秘 唇からは、愛液と精液のいりまじった白濁液が泡となって溢れている様は、ビー ナスがここから誕生するのではと錯覚してしまうほど美し…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%f4%a5%a1%a1%bc%a5%... - 2011年09月18日更新

ずっと抱きしめて

『ずっと抱きしめて』 「ほら、もっとちゃんと舐めなさい」 「はい。お姉様……」  俺は籐椅子に腰掛けた女の脚を両手で押し抱き、舌を伸ばして花の匂いがす る足の指を舐めている。  呆れるほど贅沢なマンションの最上階、その一角にあるサンルームで俺は奴 にかしずいている。あいつも俺も、全裸だ。だが、冬だと言うのに寒さは全く 感じない。この部屋は年中、快適な気温が保たれている。  だから俺は、ずっと何も身にまとっていない。いや、正確には眼鏡だけが許 されている。これが奴の好みだからだ。 「……

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a4%ba%a4%c3%a4%c8%ca%... - 2011年09月18日更新

ヴァーチャル・ラバーズ5

 部屋の外からジージーと、セミの鳴く音が聞こえてくる。  どんよりと薄暗い部屋は澱んだぬるい空気に満たされているはずなのに、湖 畔の夜風に似たひんやりとした空気と、どこか高原を思わせる爽やかな匂いが 支配している。  この部屋は、外の世界と切り離された異空間と化していた。  アパートの一室に、全裸に等しい少女が机の端に体重を預け、男性の前に立っ ている。  ただそれだけで、部屋の雰囲気がいつもとはまるで違ってしまう。  いや。彼女を少女と呼ぶには、あまりにもにじみ出る雰囲気が淫らすぎる。 …

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%f4%a5%a1%a1%bc%a5%... - 2011年09月18日更新

ヴァーチャル・ラバーズ4

 いつもと同じ朝が、またやってくる。  そう。いつもと同じ……。  7月ともなると日中は汗ばむほどの陽気だが、ヒートアイランド現象とは無 縁の緑多きこの家では、夜も八時を過ぎると昼の暑さは嘘のように静まり、肌 にひんやりとしたものを感じるようになる。  だが、亜美が住む別館の一室はむせ返るような妖しい熱気に包まれていた。 「お嬢様、いけません!」  かおりは言葉こそ否定してはいるが、口調がどこか甘えたようなものなのを、 本人も自覚している。 「もう、かおりさんったら固いんだからぁ………

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%f4%a5%a1%a1%bc%a5%... - 2011年09月18日更新

能力

               「能力」  真太郎が不機嫌なのには理由があった。  彼が、自分の周囲に起こる不思議な事象に初めて遭遇したのは、小学校五年 生の時だった。  クラスの中でもひ弱そうで、気の小さい少年を寄ってたかっていじめている 光景を苦々しく思いながらも黙殺していた真太郎が、 「あいつが女だったら、反対にいじめられる立場になるだろうな」  と思った次の瞬間、甲高い悲鳴が上がった。  視線を向けると、リーダー格の少年がいたはずの場所には、だぶだぶの男物 の服を着た、長い髪の…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%c7%bd%ce%cf... - 2011年09月17日更新

秘密

              『秘密』  少しだけ、私の話を聞いてくださいますか?  そうとは言っても、今私が向かっているのはパソコンの画面であって、誰か に話しかけているわけではありません。いえ。むしろ、人に聞かれてはいけな いことでしょう。狂っていると言われても仕方がない、とても信じられないよ うな話なのですから。  でも、心の中に溜めておいた澱(おり)をどうしても吐き出したくて、こう して画面に向かっているというわけなのです。  これは、決して人に言えるようなことではないのですから‥…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%c8%eb%cc%a9... - 2011年09月17日更新

ヴァーチャル・ラバーズ3

 どこか現実離れした光景だった。  観久は楽しげに何かのメロディーを口ずさみながら、脱いだ服を丁寧にたた んでソファーの上に置いてゆく。瑠璃は少しはにかみながらも、やはり制服を 脱ぎ始めた。  部屋に華やいだ雰囲気がただよい始めている。いや、華やいだというには余 りにも濃密な、そして淫らなものだ。もし空気の色が見えるのならば、やはり ピンク色なのだろうかと思わずにはいられない。  普通、カラオケボックスのドアには覗き窓がついている。防犯上の理由もあ るが、なによりも密室でよからぬ行為をする…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%f4%a5%a1%a1%bc%a5%... - 2011年09月17日更新

クリスマスプレゼント

 『それ』は突然降ってきた。 「きゃあっ!」 「うぎゃああっ!!」  ダビングを重ねた裏ビデオを見ながらシコシコしてた俺に、頭を飛び越すよ うなものすごい勢いで何かがぶつかってきたのだ。その拍子に、俺はどぴゅっ と発射してしまった。 「いった〜……」  その赤い服を着た何者かは、俺と年代物のテレビの間に寝転がって頭をさすっ ていた。  築30年のおんぼろアパートには似つかわしくない派手な服を着た女だ。いや、 正確に言うと、この季節にはよく見かける服ではある。 「おい、どっから入ってき…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%af%a5%ea%a5%b9%a5%... - 2011年09月17日更新

すらっぷすてぃっくな俺とボク

 気がつくと俺は女になっていた。  正確には"戻っていた"、なのだが。 「良かったわ、美樹ちゃん。やっぱり女の子の方がいいわよ」 「げっ、お袋! 何しに来やがった、てめえ。わ、くそ。声が細い。なんてこっ た。こんな声は嫌だ」  ガバッと薄水色の病院服を開いて見ると、ああ、なんか懐かしーっつうか、 めんどくさいものがぶら下がっている。そう、チ○○コ‥‥じゃなくて、おっ ぱいだ。しかも先っちょがピンク色だ。うげー、今時こんなわざとらしいおっ ぱいなんてマンガくらいしかないぞ。  冗談じゃない…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a4%b9%a4%e9%a4%c3%a4%... - 2011年09月17日更新

ヴァーチャル・ラバーズ2

 部長の楠樹繭美は、一年生達の様子がおかしい事に気付いた。  この学校のスポーツ部の例に漏れず、テニス部も厳しい練習を課すようなも のではなく、楽しく体を動かそうというのが目的だった。軟式テニスというこ ともあって、一年生にも一通りのフォームを覚えさせた後は、五月の連休明け にはもう球も打たせているくらいだった。  さすがにコートが少ない(とはいっても3面もあるのだが)ので全員が一度 に練習する訳にも行かず、公式大会に出る上級生を中心としたカリキュラムと なっている。  5人の一年生部員の…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%f4%a5%a1%a1%bc%a5%... - 2011年09月17日更新

ヴァーチャル・ラバーズ

 悠司は今日もまた、深夜にパソコンを動かしていた。  つい先日ようやく8MのADSLが開通したばかりだ。今までガマンしていた 動画コンテンツも、P2Pソフトのファイル交換もISDNとは比べ物にならない 快適さだった。  P2Pソフトでギャルゲーのリクエストを送り、何気なく相手の共有ファイル を見ていた時、一つのファイルが彼の目に止まった。 「ヴァーチャル・ラバーズ5(開発流出版・無修正).zip」  このソフトは悠司もよく知っている。仮想空間で恋愛をする人気ゲームシリー ズだった。しかしこのソフト不況…

https://seesaawiki.jp/tsf/d/%a5%f4%a5%a1%a1%bc%a5%... - 2011年09月17日更新

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