学生の頃からずっと一緒だった女性に想いを寄せていたが友人と結婚。しかし友人もまた軍人だった為戦争で命を落とす。
その後今から18年前、ヴァシリー44歳の頃に好きだった女性が親友と再婚。その後すぐに第1次チェチェン戦争勃発。親友と共にヴァシリーも戦地へ。そこで親友は黒い未亡人というチェチェンで夫を失った未亡人の勢力によって殺された。
目の前で親友を失い、自身も足に重傷を負い退役。ロシアに戻り親友を助けられなかったと奥さんに謝罪。後を追うようにして奥さんも病気で他界。精神に大きな傷を負ったヴァシリーは長い間PTSDに悩まされ、パニック障害や不眠症、足の痛みなどで苦しむ。
カウンセリングと精神安定剤、鎮痛剤、睡眠薬など薬に頼る日々を送っていた。時と共に徐々に良くなっていき、料理の腕の良さなどもあり友人に勧められバーを経営。それでも親友が死んだ日が近づくと眠れなくなり、夢に見て歩くのも困難な程足に激痛が走るのは治らなかった。
現在は料理の研究の為イタリアへ。新しくイタリアで店を構え、イタリアでハーバートと出会い結婚して幸せに暮らしている。この人と出会ってから薬を飲む量も減り、夢には見るものの症状が軽減した。
PTSDで苦しんでいた時
2014年から18年前、ロシアの陸軍に所属していたヴァシリーは第一次チェチェン戦争で親友を目の前で亡くす。その後ずっと想っていた人(親友の妻)も後を追うように他界。足の怪我やメンタル面のこともあり退役。退役してからしばらくは入院していた。PTSDによる不眠、睡眠薬で眠っても親友が目の前で死ぬ夢を見て目が覚める。眠りが浅いので過度の睡眠不足に陥っている。傷は癒えているのに精神的ストレスで足の痛みがひかない。ふとしたきっかけ、例えば大きな音などで戦争時の光景がフラッシュバックしてパニック状態になる。精神安定剤なんかで落ち着いてる時は微笑むことももちろんあったが、やはり心のどこかに自分は生きていていいのだろうかという気持ちが消えず虚ろだった。