内水融による中華風SF伝奇漫画。ナノマシンによるサイボーグ「鬼傀」により、建国からわずか10年で大陸の6割を席巻した新興国「煉」。その煉王国による圧政を撃ち滅ぼすため、反煉武装組織「虎藩」の鬼傀師・カインは、磁力を武器に戦い続けるという物語。
中盤にカインは煉王ライエンの息子であることが明かされ、カインは激しい戦いの最中、ライエンに仕える六旗将の一人・シュコウ(カインの実弟)をその手にかけてしまう。
シュコウを失ったライエンは虎藩の掃討を決意し、残りの六旗将全員を連れて行幸
*1を行うと触れ回るのだった。
セキは六旗将の紅一点で、鬼傀を作り出したゲンギ(六旗将のリーダー)が最初に実験を行った際
*2には登場していない。その実験ではリクウ、シオウ、トウジ(以上、全員六旗将)が出撃したと語られており、このエピソードの直後にシュコウがライエンにより鬼傀化させられるため、恐らく最後に加入したメンバーと思われる。
六旗将は全員「魄核」と呼ばれる鬼傀を体内に埋め込んでおり、エネルギーの続く限り首をもがれようが粉末レベルまで消し飛ばされようが動き続ける不死身の肉体を保有する。
軍議中にもネイルをいじるなどノリが軽く、戦闘の際にも余裕綽々の態度を取るなど非常に図々しい性格。
行幸の際には前線指揮を担当し、搖動を行ったカインの友人・ヨウガイ
*3と戦闘になる。しかしセキは一騎当千の実力を持つヨウガイをいとも簡単に圧倒し、ぼろ屑のように叩きのめしてしまった。
ヨウガイにとどめを刺そうとしたセキは傍らのトウジを見やり、一緒にとどめを刺さないかと勧誘する。
ところがトウジは裏切り、彼女の肩口にナイフを突き立てると、腹に隠された魄核を晒す。
実はトウジは既に虎藩の総統に殺されており、その配下の鬼傀師が成り済ましていたのだった。
「ここだヨウガイ!! やれ!!」
戦場に響く友の声の元へと駆け出し、ヨウガイは最後の一撃を叩き込んだ。
一瞬だけ光が戦場を照らし、魄核が崩れると同時にセキの体は崩落した。