女ザコ・敵女・悪女情報wiki - テオドーラ・タイタニア伯爵夫人(タイタニア)

「たとえ女に生まれようとも、最強の権力、最高の地位、最大の富を渇望する。そのために最短の道を求め、最善の策を練るのがタイタニアたる者の天命。」

キャラクター名

No.1077 テオドーラ・タイタニア伯爵夫人

登場作品基本情報

「タイタニア」

ノベル

 田中芳樹/徳間書店(1988年版)・講談社(2008年版)/全5巻(最終巻は2015年)

マンガ

 田中芳樹(原作)・ガンテツ(作画)/講談社/「月刊少年シリウス」2008年5月号〜2011年12月号(全9巻)

登場シーン詳細情報

ノベル

 第2巻〜第5巻

マンガ

 第6巻〜第9巻 

外見

 20代前半。
 青みがかった白金色の髪と水色の瞳持ち主。
 少々顎が張ってはいるものの、水準以上の美女。

概要

 『タイタニア』は、「タイタニア」と呼ばれる宇宙を支配する一族*1の興亡を描いた田中芳樹の長編スペースオペラ小説。2005年には「TYTANIA」のタイトルでアニメ化もされている(ストーリーの大幅改変によりテオドーラは未登場)。
 テオドーラはタイタニア一門に属する伯爵家の令嬢(但し庶子)。
当主が急死したことにより勃発した跡目相続争いで有利な取り計らいを望んでジュスラン・タイタニア公爵*2に接近しようとした。だが、よい返事をもらえなかったため彼の政敵であるイドリス・タイタニア公爵に接近*3、愛人となることで念願の伯爵夫人の称号を手に入れる。
 この成功で彼女の野心はタガが外れたかのように肥大化、更なる上を目指して様々な謀略を企てる一方、一族の長である藩王アジュマーン*4とも関係を持ち一族内での影響力を急速に拡大させていった。
 いつしか彼女はジュスランや愛人であったイドリスすらも始末し、次期藩王の地位を得ることを企てるようにまでなったが、折りしも勃発してしまったタイタニア一族内の内紛が彼女に破滅をもたらすことになった*5
 内乱終盤、全ての陰謀の黒幕であった藩王アジュマーンを倒すべく藩王府に潜入してきたジュスランを自らの手で抹殺することを企んだテオドーラであったが、ジュスランを慕って後を追ってきた彼の侍女*6と遭遇、彼女と交戦している間に後ろ盾である藩王アジュマーンがジュスランの手で倒されてしまう。
 アジュマーンの死に連動し、藩王府内に仕掛けられた自爆装置が作動したことに気がついたテオドーラはいち早く逃げようとする。だがその途上、侍女に助けられながら脱出を図るジュスランの姿*7を目撃してしまい、自分の野心を台無しにされた怒りを爆発させた彼女は、背後からジュスランを射殺しようとするが失敗。侍女から放たれた反撃の銃撃を辛うじてよけたものの、その瞬間、自爆装置が作動、タイタニア史上初の女藩王になるという彼女の壮大な野心は、頭上に落下してきた紅蓮の炎の塊と化したシャンデリアにより、肉体もろとも炎の中に消えることとなったのである。

見どころなど

 アニメには未登場であるが、アニメ版のキャラデザを担当した美樹本晴彦氏は、スクウェア・エニックス社EXノベルズ版の2巻と3巻で彼女の挿絵を描いているので(上のイラストがその1枚)、恐らく登場したらこのような外観になったであろう。
 漫画は原作小説3巻目の部分で終了してしまったため(漫画が連載されていた時点では3巻までしか出版されていなかった)、彼女の死亡シーンは小説でしか拝むことができないが、20代前半の美女でありながら徹頭徹尾、野心に狂った同情の余地のない悪女として描かれ、半ば自業自得の悲惨きわまる最期を遂げたのはポイントが高い。
 また、自分の美貌や肉体を武器に権力者に近づき背後から操ることを得意とする陰謀家である半面、射撃やフェンシングにも長け、軍服姿も(テキストであるが)披露するなど武闘派系悪女にも対応している設定的にはかなりおいしいキャラである。
 なお、終盤の侍女との直接対決は非常にライトな内容であるので過度な期待は禁物であるが、この侍女はジュスランの情人(=愛人)であるという設定と、潜入のためにピッチリ系の衣装を着ているという描写があることを考慮に入れると絵的にはかなり妄想をかきたてられる展開である。