No.763　偽沢田絵里華

「アウェイクン」

　毛野楊太郎／富士見出版／1998年

　全1巻　第6話「大いなる陥穽」第7話「幻夢の果て」に登場。

　ロングヘアーに制服姿の少女。本性は不定形の怪物。ただし、顔は基本的には人間のまま。　

　「古のもの」の目覚めを阻止し、この世を救う使命を持つ勇者・根賀吉久と、彼に仕える白鷺亜弓をメインキャラクターとするマンガ。ここまで書くと、エロシーンがありつつも話はシリアスは、アダルトホラーアクションと思われそうだが、実際には主人公が亜弓をひたすら調教する「ホラーのふりをした奴隷調教もの」である。*1

　本記事で紹介するのは、本作の終盤でようやく主人公と対決することになる妖魔。ちなみに、本作の冒頭で彼女を弄んでいた教員と共に妖魔に殺害された沢田絵里華に化けている。

　妖魔は放課後の教室で主人公を待ち構える。そして、彼を誘惑し性交に及び、その最中本性を表す。さらに主人公に、沢田絵里華の不幸ないきさつ*2についての幻覚を見せて、罪悪感で苦しめようとする。

　ところが、主人公は落ち込むどころかその場で「頼めばやらせてもらえたかも知れないのに」とオナニーを始める。これにはさすがの妖魔もぶちきれ主人公に襲い掛かるが、その時主人公の精子が顔にかかってしまう。

　さらに、このとき主人公は危機を目の前にして隠された力に目覚めていたらしく*3、妖魔は突如苦しみ始めると悲鳴を上げてどろどろに溶解して死亡した。

　一応セックスシーンはあるが、いかんせん本性が顔だけ女性で不定形の怪物なのが残念。ただし、最後は顔射されて死亡するというなかなか見られない死に方である。ちなみに死に際は一応女性の顔で死んでいる。